ぐらんぶるに彼女持ちのリア充をぶち込んだら、どうなるか考えてみた   作:はないちもんめ

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あの学校でイチャイチャライフ何て送れるわけがない


1 彼女とイチャイチャできないなんておかしいだろ!

「前から聞こうと思ってたこと聞いて良い?」

 

「何だ?また、何故突然服を脱ぐのかという話か?あれはしょうがないんだ。元々人間は服を着ないのが普通の状態であって」

 

「あ、うん、それはいいや。もう諦めたから」

 

「じゃあ、何だよ?」

 

「なーんでコウは私と付き合ってることを周りに隠してるの?」

 

「何だ、そんなことか」

 

やれやれと響孝二は首を振る。全く分かっていない。付き合ってから長いというのにこんなことも分かっていないとは。

 

ため息を吐きながら、彼女である飯田かなこに告げる。

 

「お前も彼氏をこんなことで殺したくないだろ?」

 

「待って。話が飛びすぎてない?」

 

残念ながら飛んでないんだよ、かな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は響孝二。彼女の名前は飯田かなこ。

 

ハッキリ言って可愛い。めっちゃ美人。口説き落とした当時の俺を担ぎ上げたくなる程だ。

 

大学といえば人生のゴールデンウィーク。本音としては、美人の彼女とイチャイチャしながら、リア充ライフを満喫したいと心の底から思う。

 

「じゃあ、すれば良いんじゃない?」

 

「それが、そうもいかないんだよ…」

 

美人と言われて若干赤くなった顔を隠すようにそっぽを向きながらいう、かな。

 

可愛くてほんのりするが、した場合の未来予想図が絶望的過ぎて一瞬で現実に戻る。俺は何であんな大学とサークルに入ってしまったんだ…

 

「何でよ?」

 

「一瞬で元友人となるであろう殺人鬼たちに殺される」

 

「さ、殺人鬼って…何でコウの友達にコウが殺されるのよ」

 

「普段は友人だがな。お前と付き合ってることがバレたら一瞬で殺人鬼に変わる」

 

「どんだけよ…」

 

俺の顔からガチなのが伝わったのか若干引き気味のかな。いやいや、大丈夫だよ。普段は気の良い変態なバカだから。あれ、どっちにしてもヤバイか。

 

「てか、何で殺人鬼に変わるのよ」

 

「嫉妬だ…あのDTども、足の引っ張り合いと幸福者に対する仕打ちは半端ないからな」

 

奴等なら絶対に殺る。こんなリア充を許す奴等じゃない。バレた瞬間が俺の命日だ。

 

本当に何で俺はあんな奴等と知り合いになってしまったのだろうか。特に伊織。奴と関わり合いにならなければ、サークルでくらいはイチャイチャできたはずなのに。おのれ、あのクズ野郎…助けてやったのに、俺を無理矢理あのサークルへ引きずりこみやがって…

 

「俺の失敗だ。妙な仏心で奴を助けるのではなかった。あの時、他の奴等に加担して奴を埋めておけば、こんなことにはならなかったんだ」

 

「時々思うけど、コウも大概だよね。完全にその友達と同類だよね」

 

何てことを言うんだ。俺はただ、自分の幸せを追求しているだけだ。

 

「でも、そのサークル自体は気に入ってるんでしょ?服を脱ぐ習慣はついちゃったけど」

 

「まあなぁ」

 

かなの言う通り、あのサークル自体は好きなのだ。ダイビングはやってみると面白かったし、サークルのメンバーも良い人ばかりだ(伊織と耕平は例外)

 

ん?考えてみると、今からでも伊織を殺せば、あのサークルでイチャイチャすることは可能なんじゃないか?耕平は、カヤさんのコンサートチケット等を用意すれば簡単に買収できる。

 

そう考えると何も悲観することはない気がしてきた。素晴らしい手段が湯水のように浮かび上がってくる。夜道に奇襲をかけるか、毒殺するか、ダイビングの道具に問題を生じさせるか。古手川とヤッたという噂を学校中にばら撒くか。ただし、この方法には注意が必要だ。発信源が俺だとバレたら今度は俺が古手川に殺される。

 

しかし、リスクはあるが試す価値はあるように感じた。こうしてはいられない。善は急げだ。俺は準備を整えるために席を立とうとした。

 

「悪い、かな。用事ができたから今日はこの辺で」

 

「待ちなさい。何を考えてるか分からないけど、ろくなことじゃないでしょ」

 

心外だった。

 

「大丈夫だ。証拠は残さないようにする。コ○ンを全巻揃えてる俺には不可能じゃない」

 

「むしろ、何処が大丈夫なのかを聞きたいくらいなんだけど」

 

俺の服を掴みながら、かなはため息を吐く。

 

「まあ、そういうことなら、一応納得はしてあげる。浮気とかじゃなくて良かったよ。万が一だけど、もし、浮気とかするようなら先に言ってね」

 

「いや、しないし。そもそも、何だよその要望は?」

 

する予定もないが。何なんだそれは。あれか?覚悟をするためってことか?

 

「ううん。殺す算段をするための時間が欲しいから」

 

「…」

 

真顔で彼氏を殺す発言を聞くとは思えなかった。

 

飾らない直球発言は、その言葉が本気だということを俺に伝えてくる。

 

 

 

 

 

どうやら、友人だけでなく、彼女にも俺は殺される可能性があるようだ。

 




続くかは未定です!

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