蒼の彼方のストラトス   作:インフィニット・フォーリズム

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(極限につらい)

 

 ここはIS学園の一年一組の教室。

 SHR(ショートホームルーム)直前のため全員席に着いているが、その視線のほぼ全ては教壇前の席に座っている人物へと注がれている。

 その人物は織斑一夏、つまり俺である。

 俺は男であるにもかかわらず、事実上女子校であるIS学園に入学したのだった。

 

 受験会場でISを起動させてしまったところをIS学園の人に見つかり、あれよあれよという内に研究所でモルモットをするかIS学園に入学するかの二択を迫られ、苦渋の決断でここに来た。

 

(ああ、俺の人生プランがパァだ…)

 

 これから先は必ずISに関わり続けなければならないだろう。

 それほどにISは世界に影響を与えるものなのだ。

 これで俺が『グラシュに関わりたい』と言っても、そうは問屋が卸さないだろう。

 グラシュとIS。

 どちらも起源は同じなのに、ここまで差がでるのか。

 幼馴染のお姉さんが『あはは! ごめんね、いっくん』と言ってそうな気がした。

 

「はーい、それではホームルームを始めまーす」

 

 いつの間にか教壇に立っていた女性教師の声を聞き、思考を一旦中止する。

 

「私は副担任の山田真耶といいます。これからよろしくお願いしますね」

 

 シーン。

 誰も返事をしない。

 そもそも話を聞かず、俺に視線をぶつけるのに忙しい人たちが多過ぎる。

 

「う、うぅ。…ダメよ真耶、泣いちゃダメ…。えっと、それでは自己紹介に移ります。名前を呼ばれたらみんなに自己紹介をしてください」

 

 これには反応があり(俺の自己紹介を聞きたいだけかと思われる)、名簿番号順に簡潔に自己紹介をしていくクラスメイト。

 

「はい、次は織斑君どうぞ」

 

「はい。織斑一夏です。趣味、というか好きなものはグラシュとFC(フライングサーカス)です。よろしくお願いします」

 

 …ざわ……グラシュ?……ざわ……サーカス?……。

 

 やっぱあんまり有名じゃないスポーツだもんな。

 特にIS学園(ここ)にいる生徒はISを学ぶために来たのだ。

 真逆の存在であるグラシュやFCを知らない人が多くても不思議はない。

 

「お前はまだグラシュ(それ)に拘っているのか」

 

「ん? え、千冬姉?」

 

 パァン! と俺の頭に衝撃が走った。

 

「ここでは織斑先生だ。以後気をつけるように」

 

「は、はい…」

 

 頭を二つの意味で抱える俺をよそに、千冬姉はクラス全員に向かって話す。

 

「諸君、私が担任の織斑千冬だ。私の仕事はひよっこのお前たちを使い物になるよう鍛えることだ。ここは遊び場ではない。死にたくなければ私の言うことには従え。いいな」

 

『キャアァァァーーー!!!』

 

 み、耳がぁーーー!?

 

「千冬様よ!本物の千冬様!」「千冬様に会うために北仇州から来ました!」「千冬様のためならどんなことでも!」「ん?今何でもするって…?」

 

「静かに!」

 

 シィンーーー。

 

 本当に言うことには従うようで、千冬姉の一喝で全員黙る。

 

「それでは自己紹介の続きをするぞ。山田先生、お願いします」

 

「は、はい! えっと次はーーー」

 

 そんな感じで自己紹介タイムは無事に終わり、その後すぐに一限が始まった。

 一限の教科は、IS基礎学。

 予習は自分なりにやったが、不安だ…。

 

 




ここの一夏君はFCを通して努力と積み重ねの大切さを知っています。
そのため予習も自分なりにやってきました。
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