『八幡』と『結衣』と『雪乃』のオムニバスストーリー   作:こもれび

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(2)アリアハンの宿屋にて

 宿屋に入った俺達だったが、ここで大誤算。なんと、空き部屋が1つしかなかった。しかもベッドも一つ。流石にそんな狭い部屋に3人で……しかも男女一緒にというのに気が引けて、まだ見ぬ母親の待つ俺のこの世界の実家に行こうかとも考えたのだが……そんな、田舎に泊まろうみたいな度胸が俺にある訳も無く、別段不服も言わなかった雪ノ下と由比ヶ浜に甘えて、相部屋させてもらうことになった。

 まあ、こんな事はこの先にもいくらでもあるだろうから、とりあえずは慣れようと思いつつも、目の前のベッドの上では由比ヶ浜が胸のひもを縛るのに苦労していた。湯上りで新しいぬののふくに着替えた由比ヶ浜の……とくに、首から下、へそから上に視線が引き寄せられてしまう。まさか、この世界に来てまで、万乳引力に晒されてしまうとは!!乳トン先生、こちらの世界にもおわしたのですね!!

 っていうか、由比ヶ浜のぬののふく……明らかにサイズ会ってない。襟に当たるところで、靴紐みたいにひもで縛って、サイズを調整するようになっているけど、はち切れんばかりというか、いや、すでに布で抑えつけられる限界まで中身が詰まってしまっている。もはや、パンパンだ。

 そんなことを考えていたら、スッと視線を上げたところに、頬を真っ赤に染めた由比ヶ浜が、俺を睨んでいた。

 

「ヒッキーのえっち!」

 

 そう言った由比ヶ浜が、両手で胸を隠す様に抑えつける。俺は慌てて視線を逸らす。

 いや、お前、そのポーズさらにえっちぃ感じになってるからね……頼むから自覚してくれよ。

 

「ふう……良いお湯だったわ」

 

 そんなやり取りをしていた俺達の部屋に、湯上りの雪ノ下が帰ってきた。雪ノ下も、同じように新しいぬののふくを着ている……が!こっちは安心して全身を見ることが出来た。

 

「?なにかしら?そんな穏やかな顔をして」

 

「あ、いや、風呂があって良かったなと思ってな」

 

 危ない危ない、あやうく。『お前の胸は害が無くて助かった』とかなんとか言っちゃうとこだった……そんなことほざいたら、次の瞬間メラを食らって、即死だったな。

 

 とりあえず俺達は宿屋に来る前に、二人から着替えが無いと言われ、衣料品の店を探したんだが見つけられなかった。この辺りでは普段着は自前で縫うことが一般的であるらしい……仕方ないので、武器屋に行って、このぬののふくを買ったのだが、店の親父が、フリーサイズだから……って言うのを信じて、クリーム色の奴を二着購入した。ちなみに、ぬののふくは実際のところは上下セットのチュニックのような服で、インナーもセットとのこと(乳バンドがあるかどうかは不明だが)で、価格は一着10ゴールド。

 それを持って宿屋に。一泊2食付きで一人2ゴールド。これが高いんだか安いんだかは良く分からんが、俺の支度金の50ゴールドが、24ゴールドに激減したのは間違い無かった。まあ、由比ヶ浜は、普段着の法衣みたいなのがあるわけだし、寝る時くらいは我慢してもらおう。

 

「さてと、じゃあ、みんな飯も食ったし、風呂も入ったわけだが、とりあえずこれから俺がこの世界について説明してやる」

 

 俺は寝床用に自分で敷いたゴザの上に大きな木の板を置いた。そこには、さっき俺が自分で描いた世界地図が。雪ノ下と由比ヶ浜はそれを興味深そうに覗き見る。

 ちなみに、この世界には紙や鉛筆が無いらしい。紙と言えば羊皮紙で、ペンは翅ペン。しかもそれらは高価らしく、手に入らなかったため、俺は、店の親父に頼んで、板と木炭を貰ってきたという訳だ。

 

「あら?これって世界地図のようね」

 

 その俺の手書きの地図を見ながら雪ノ下が、そう呟く。

 

「あ、ホントだね。ここに日本があるよ」

 

「ここは、オーストラリアかしら……なら、この右隣りは……こんなところ知らないわね」

 

 地図を見ながら、つぶやく二人に俺は言った。

 

「今、雪ノ下が言った、そのオーストラリアみたいな大陸はランシール。その右側が、今俺達の居るアリアハン大陸だ。どうも世界地図が元らしいんだが、このアリアハンは、ムー大陸とか、アトランティス大陸とか、そんな設定みたいだな。ちなみに、由比ヶ浜が言った日本は、ここだとジパングって呼ばれてて、卑弥呼って女王が居て、実はその本性がやまたのおろちだったりする」

 

「え?ムー大陸?やまたのおろち?」

 

 目が点になってる二人に俺はもう一度言った。

 

「だから、言ったろう?ここはゲームの世界だって……所謂ファンタジーなんだよ。剣と魔法があって、魔王とモンスターがいて、人々が怯えながら生活してるって、設定なんだよ」

 

「ふう……話を聞いてるだけで、頭が痛くなってくるわね……で、要はこの世界のどこかに居る魔王を倒さないと、平和にはならないってことなのかしら?」

 

 雪ノ下のその言葉に俺は頷く。

 

「まあ、そういう事なんだが、魔王が居るところは俺は知ってる。ここだ」

 

 アフリカのケニアの辺りを指さして二人に教えた。

 

「このネグロゴンドにバラモス城があって、まあ、とりあえず、そいつを倒さないといけないんだが、その後、裏の世界のアレフガルドってとこに行って、真のラスボスのゾーマを倒してやっとゲームクリアーになるんだよ」

 

 俺のその言葉に二人は顔を見合わせる。そして突然勢いよく由比ヶ浜が手を上げた。お、おい……胸……揺れすぎだから……

 

「はいはいはい!……えっと……アフリカまで行くんだよね……あたしパスポート持ってないんだけど」

 

「いや、お前な……ここ、ゲームの世界だって、何回言ったら解るんだよ。第一、飛行機なんてないし、船だって、確か帆船しかないぞ。ゲームだとあっという間に目的地に着いちゃうけど、もし本気で徒歩と、船で世界をまわったら、多分何年もかかっちゃうだろうな」

 

「まあ、実際に魔王を倒すとして……では、比企谷君、この世界がゲームと同じというのであれば、その手順を教えてくれないかしら」

 

 その雪ノ下の言葉を受けて、俺は、攻略ルートを話した。

 

 

 

 

 

 

「と、まあ、6個のオーブが全部集まったら、この南の果てのレイアムランドの祭壇にオーブを捧げて、不死鳥ラーミアっていうバカでかい鳥をよみがえらせて、その背中に乗って、バラモス城に行くわけだ。なんでかしらないけど、魔王城は周りが岩山に囲まれてて、空からしか行けないから、ラーミアは必須って訳だな」

 

 一気に話したそれを、雪ノ下はウンウン頷きながら、由比ヶ浜はこめかみに指を当てながら聞いていた。由比ヶ浜の奴、多分全然分かってねえな。

 

「ちなみに、このレイアムランドは、地図の位置からして、南極っぽいわけだが、この北極に当たるグリンラッドが超近い。一応、世界は丸いんだよの設定で、一番南にいくと北から現れる……みたいな設定なんだが、メルカトル図法をそのままに解釈してるから、何故か南極のすぐ先に北極があったりするわけだ。これ、子供ながらに理解に苦しんだ経験でもある」

 

「南極と北極が近い!?それって……」

 

 唖然とした表情の雪ノ下が口を挟んできたので、俺は答えた。

 

「仕方ねえだろ、ゲームなんだから、アメリカ大陸最南端から更に南に行くと、アフリカじゃなくてカナダに出ちゃうんだよ!だからここは、丸い星って言うよりは、南北、東西でそれぞれ紙を丸めた世界ってとこかな。あ、お前……雪ノ下、あんま難しく考えるんじゃねえよ。なんか眉間の皺が凄いぞ!この俺が描いた絵そのままだと思えばいいんだよ。ほら、由比ヶ浜を見ろ!この穏やかな顔を!何も考えなくて大丈夫だから」

 

 その俺の言葉に、雪ノ下も全く納得できないといった風ではあるが、一応頷いて見せた。由比ヶ浜は……あ、コイツはもう思考を放棄してるな。相変わらずのニコニコ顔だ。

 

「まあ、そういうことで、今言ったチャートを全部こなすと魔王に辿り付くわけだ。で、その後に、この魔王城のすぐ脇の『ギアガの大穴』に飛び込んで、アレフガルドってとこに行くわけだが、正直、アレフガルド自体の攻略は難しくないんだが、俺はこの穴に飛び降りるのが嫌でしょうがない」

 

「飛び降りるの!?」

 

 由比ヶ浜が真っ青になってそう叫ぶ。隣の雪ノ下も同様の表情だ。

 

「ゲームではそうなってる。で、ゲームだと当然ダメージなしで普通にみんなあっちに行けるけど、今は生身だしな……正直やりたくない」

 

「うう……ヒッキー、あたしも飛び降りたくないよ」

 

「まあ、そうなるわな……それと、もう一つ、このさっき言ったチャートを全部こなそうとすると、世界を3周以上周る感じになる。まあ、途中ルーラを使ったりすれば、短縮はあるんだろうけど、船じゃなきゃいけない場所もあるし、その船にもデカいイカとか半魚人とかが襲ってくるから、おちおち安心も出来ない。そんなまま、日本から、イタリアに行って、その後カムチャツカ経由でロシアまで行くとか、一体何十日かかるかって話だ。俺は正直、そんな長旅したくない」

 

「この世界の勇者の発言としてはどうかと思うのだけれど、一緒についていくことを思うと同調せざるを得ないわね。そもそも、本当に貴方に……いえ、こと、ここに至っては私達と言うべきかしらね……私達に、魔王を倒すことなんてできるのかしら?」

 

 その雪ノ下の言葉に、とりあえず俺は思ったことで応える。

 

「まあ、普通に考えれば無理だろうな。動物を狩るどころか、虫もろくに殺したことのない現代っ子の俺達に、魔王とか、モンスターとか殺せるとは思えないな……」

 

「その通りよね……」

 

 雪ノ下がふうっとため息をついた。

 そもそもだ。これがいくらゲームだって言っても、経験値を稼ぐにはモンスターを殺さなきゃならない。まあ、俺は俺で攻撃力100オーバーのバスタードソードもあるから、スカイドラゴンくらいまでなら一撃必殺出来そうだけど……どっかの異世界転生ものみたいに、殺した瞬間にポリゴンで弾けるみたいなエフェクトなら多少は耐えられそうだけど、切ってみたら、普通に出血して、絶叫して絶命とか、マジで無理すぎる。

 しかも、こいつらにはまだ言ってないけど、途中にはカンダタ一味とかの人間もいるわけで、そいつらを倒すってことは要は人殺しをするってことだ。確実に3人揃ってPTSDにかかる自信まであるな。

 

 うーんと唸って、そんなことを考えていたら、俺の眼前にずいっと乗り出してきた由比ヶ浜が、唐突に口を開いた。

 

「ねえねえ、ヒッキー。魔王が居るって事はさ、神様とかも居るのかな?いるんならさ、その神様にお願いして、元の世界に戻れますか?って聞いてみるのもいいんじゃないかな」

 

「おまえ……さっき俺達死んだって言ってなかったか?」

 

「う、うん……さっきは良く分からなかったからそう言ったけど、あたしもトラックにぶつかる前に意識が途切れちゃったし、ひょっとしたら、向こうの私達もまだ生きてるかもなって……思って……」

 

 最後の方はなんだか自信なさそうに話した由比ヶ浜だったが、その後を雪ノ下が続けた。

 

「確かに、私もぶつかった瞬間の記憶は一切ないわね。目の前のトラックを見ながら意識が飛んでしまったのだし……まあ、でも、あのままなら確実に跳ね飛ばされてるわけだし、どちらにしても無事とはおもえないのだけれど……。」

 

 その雪ノ下の言葉に、由比ヶ浜がしょんぼりと項垂れてしまった。俺はそんな由比ヶ浜の頭に、ポンと掌を乗せて、話した。

 

「俺もぶつかった記憶はないんだ。由比ヶ浜の言う通り、ひょっとしたら、まだ生きてるかもしれないな。このまま魔王を倒すにしても、ただがむしゃらに戦うってのはちょっと無理そうだし、神様に会ってお願いしてみるって目標が在ってもいいのかもしれないな」

 

「ひ、ヒッキー……」

 

 ちょっと、瞳を潤ませた由比ヶ浜が、俺を見上げながら微笑んだ。ま、まあ、ちょっと嬉しくなっちゃったってのは分かったから、離れてくれよ……近いから……

 

「という事は、比企谷君には当てがあるという事でいいのかしら?」

 

「まあ、あると言えばあるな……とりあえずこの世界には神様っぽいのが二人いる。一人は精霊ルビス。この世界全体の宗教のルビス教の御本尊で、今は魔王にその力を封印されている。下の世界のアレフガルドのルビスの塔に封印されてる。まあ、攻略を進めて行けば、この人?は解放できるんだけどな。で、もう一人は、竜の女王だな。確かゾーマと戦って傷ついたって設定で、このロシアのモスクワの辺りに、周りを全部山で囲まれた城に住んでるんだが……」

 

「ん?その方がどうかしたのかしら?」

 

「あー、まあ、この女王様はな、傷が酷いとかで、ゲーム中だと、会った瞬間に卵を産んですぐに死んじまうんだ。という事は、現在進行形でケガに苦しんでるってことだな」

 

「わわ……なんだか、可哀そう……」

 

「まあ、ドラクエ自体が竜が主役みたいなもんだから、実際は精霊ルビスより、この世界の為に戦った竜の女王の方が格が上のような気もするんだが……どっちにしても、魔王バラモスを倒さないと会うことは出来ないというわけだ」

 

「なるほど、やはり一筋縄ではいかないという事ね……でも、これで目標が出来たわね。その精霊ルビスと、竜の女王に会って、私達が元の世界に戻れるかを聞いてみるということ。元々死後の世界としてここを認識してるんだから、別に戻る方法が無くてもその時は諦めればいいだけの事だし」

 

 その雪ノ下の言葉に、由比ヶ浜も頷いて答えた。

 目標はやはり大事だろう。いくらこの先の展開を知っていると言っても、目標も無しに先になんて進んでなんていけない。特に今回は世界を巡る大冒険にもなる。レベルが低いうちはとにかく死ぬ確率も高いし、本当にゲームみたいに教会で生き返らせてもらえるのかも怪しい。そもそも死んだこいつらを引きずって街に戻るとか、マジありえない。まあ、でも、それでも、こいつらという仲間がいるんなら、俺はコイツらの為に頑張るだけだ。雪ノ下が言うように、戻れる戻れないに関わらずにな……

 俺はゴザの上に座る二人見ながら話した。

 

「さあ、まあ、俺の話しも大体終わりだ。目標も出来たし、気になることはまた聞いてくれ。だからもう寝ようぜ。俺もちょっと疲れた」

 

「うん、そうだね!ゆきのん、一緒に寝よう!おやすみヒッキー」

 

 そう言って、雪ノ下と由比ヶ浜の二人がベッドに横になった。

 俺も、木の世界地図を片付けて、ゴザの上に横になる。そして、蝋燭の火を消して毛布を被った。

 そして、深い眠りについた…………

 

 

 

 

 ティロリロティッティッティーーーン!

 

 

 

 次の日、目を覚ますと………

 

「あ、お早うヒッキー……」

 

 へ?

 

 なぜか俺の右隣りの毛布の中に由比ヶ浜が!!俺の腕に体を押し付けるようにして横になってる。

 

「あら、もう起きたのね……おはよう、比企谷君」

 

 へへ!?

 

 慌てて顔を反対に回すと、俺の左隣の毛布の中には、雪ノ下がくっついて横になっていた。

 俺はあわててガバリと起き上がると、そのまま二人に向かって叫んだ。

 

「お、お、お、お前ら!な、なんで俺と一緒に寝てんだ!!ゆ、由比ヶ浜、お、お前、昨日と良い、今日といいなんで俺と寝るんだよ!」

 

 その俺の言葉に、何故か二人は頬を赤らめて顔を見合わせてる。

 

「なんでって……ねえ、ゆきのん?」

 

「そうね……本人が何故無自覚なのか理解に苦しむのだけれど、寝言であんな事を言われてしまったら、もうこうせざるを得ないというのに……」

 

「な!?ね、寝言だと!?お、俺はいったい何を言ったんだよ!おい!教えろ、お前ら!」

 

 その俺の言葉に二人は再び顔を見合わせて、でも今回は笑い合ってる。そして、おもむろに由比ヶ浜が俺の耳に口を寄せてきて呟いた。

 

「ちゃんと守ってね……勇者様……」

 

 吐息にゾワリと体が震える。赤い顔でそう言った由比ヶ浜は、そのまま何も話さなかった。

 

「あ、あのなあ、俺いったいなんて言ったんだよ。雪ノ下……なあ、教えてくれよ」

 

「いやよ……絶対……まあ、でも元の世界に戻れたら、教えてあげようかしらね」

 

 ふふふと、雪ノ下は可笑しそうに笑うと、やはりその後、何も話さなかった。

 

 くそう、こいつら……俺をからかいやがって……

 非常に不快ではあったが、それ以上何も言わない以上、二人に追及も出来なくなり、仕方なく、出かける準備を俺はした。二人も着替えが終わって、さあ、宿を出ようと歩き出したが、相変わらず二人はニヤニヤしている。なんとなく二人の距離が俺に近いのが、気になってしまう。

 そんあこんなでモヤモヤしながらも、今日は初めて、城の外に出かけることにした。

 

 そう初めての戦闘だ。

 そして、その時は突然やってきた。

 

 スライムが3匹現れた。

 一角兎が3匹現れた。

 

「わー!か、かわいい~!?」

 

 見た瞬間、由比ヶ浜がそう声を上げる。もはや、戦う気一切なし。

 目の前には青いゼリー状の身体をフルフル震えさせながら、妖しく微笑むスライムと、額に長い角を生やした少し大型の兎がこちらに迫っていた。

 

 だが、次の瞬間……

 

『キシャアアア!!』

 

 突然、一角兎が奇声を上げて、俺達に向かって飛びかかってきた。そして、フルフル震えるスライムも、それを追うように、飛び跳ねた。

  

 俺達は……

 

 

 一目散に逃げだした。当たり前だあああああ!!

 

 

 いや、無理だって!あんな化物。一角兎の奴、遠目に見たら超愛くるしいけど、近づいたら口からよだれ垂らしまくって、あの中の一匹なんて、口に骨みたいなの咥えてるし……どうやらあいつら超肉食らしい。

 スライムはスライムで、あの無表情の笑顔が気持ち悪いのなんのって……はあ、やっぱり、モンスターは怖すぎる……

 

 街の入り口まで走ってきた俺達は、息を切らせながら、お互いの顔を見た。それから、俺は言った。

 

「なあ、お前ら……もう一泊しちゃおっか」

 

 その言葉に二人はコクコクと頷いた。

 

 そして……

 

 俺達は再び宿屋に向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 冒険1日目

 

 はちまん

 レベル1

 ゆうしゃ

 ひねくれもの

 武器 バスタードソード

 防具 旅人の服

 経験値0

 

 ゆい

 レベル1

 そうりょ

 セクシーギャル

 武器 こん棒

 防具 旅人の服

 経験値0

 

 ゆきの

 レベル1

 まほうつかい

 みえっぱり

 武器 ひのきのぼう

 防具 ぬののふく

 経験値0

 

 

 

 

つづく

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