『八幡』と『結衣』と『雪乃』のオムニバスストーリー   作:こもれび

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(3)ルイーダの酒場に来てみました。

 はじめてモンスターに遭遇したその日、俺達は宿屋にとんぼ返りをしたわけだが、何もしなかったわけではない。まあ、街に帰ったのもまだ昼前だったしな。なにか現状打開を考えなくてはならない。俺にとっての最大の武器はこの世界(ゲーム)の知識。それを使って、俺達にとって有利に事態を運ぶ手段を見つけなくてはならない。そんな俺達が最初にしたのは、まずステータス確認だった。

 

 ゲームのドラクエならおなじみだが、ゲームでは『つよさ』のコマンドで自分たちの力を見ることが出来る。だからそれが出来るんじゃないかと、あーでもない、こーでもないと一人でブツブツやっていたわけだが、唐突にそれが出来た。

 

 ピッ!!

 

 頭の中で、『コマンド~つよさ』と強く念じて見たら、突然耳におなじみのあの音が響いて、目の前の何もない空間に突然例の画面が現れた。それを見た雪ノ下由比ヶ浜も驚いた顔をしている。俺は、二人にも支持を出して、同じように『つよさ』の画面を表示させた。

 

――――――――――

 はちまん

 HP 30

 MP 8

 ゆうしゃ

 ひねくれもの

 せいべつ:おとこ

 レベル1

 ちから   : 8

 すばやさ  : 8

 たいりょく : 8

 かしこさ  : 8

 うんのよさ : 8

 最大HP  : 30

 最大MP  : 8

 こうげき力 :113

 しゅび力  : 16

 Ex : 0

 

――――――――――

 ゆい

 HP 20

 MP 15

 そうりょ

 セクシーギャル

 せいべつ:おんな

 レベル1

 ちから   : 6

 すばやさ  : 10

 たいりょく : 9

 かしこさ  : 12

 うんのよさ : 19

 最大HP  : 20

 最大MP  : 15

 こうげき力 : 13

 しゅび力  : 17

 Ex : 0

 

 じゅもん

 ホイミ

 

――――――――――

 ゆきの

 HP 12

 MP 18

 まほうつかい

 みえっぱり

 せいべつ:おんな

 レベル1

 ちから   : 4

 すばやさ  : 10

 たいりょく : 9

 かしこさ  : 18

 うんのよさ : 10

 最大HP  : 12

 最大MP  : 18

 こうげき力 : 6

 しゅび力  : 13

 Ex : 0

 

 じゅもん

 メラ

 

 見た瞬間絶句。

 な、なんで俺のステータス全部8なんだよ。はちまんにちなんでってやつかぁ!?っていうか低すぎだろう……ちから以外、全部雪ノ下達に劣ってるし。ちからにしたって、辛うじてって感じじゃねえか。バスタードソードのおかげで、こうげきりょくだけ3桁だけど、それ俺の基本能力じゃねえし。それよか一番腑に落ちないのは、かしこさで由比ヶ浜に負けてるって点だ!!

 く、くそ……雪ノ下はまだしも、阿保認定の由比ヶ浜にまで数値でまけてるとは……こんな現実見たくなかった……

 ひとりでショックを受けて項垂れた俺に、次第に見方が分かってきた雪ノ下が、何か得意げになって俺を見下ろしてきやがった……由比ヶ浜は……

 

「ヒッキー、ドンマイ!」

 

 困った顔で俺にエールを……くう……今は、そういうのが一番応えるんだよ……

 

 傷に塩を塗りまくられた俺だったが、とりあえずすぐに立ち直った。そして、もう一度、3人で街の外に出て、スライムが1っ匹だけ出てくるのをひたすら待つ。そして、暫く門の前をうろついていたそこに、ついにそいつが現れた。

 

 スライムが現れた!

 

 俺は深く深呼吸をして、そのスライムに向かって一気に間合いを詰めて、バスタードソードを思いっきり叩きつけた。

 剣の心得なんかまったくない俺だが、ただ真っすぐに振り下ろすだけならなんとかなった。まあ、目隠しなしのスイカ割だ。スライムはそんなに素早くなかったから、俺の剣は吸い込まれるようにスライムを真っ二つに!

 あまりの切れ味に、暫くそのままの形でフルフルとスライムは震えていたが、暫くして形を保てなくなって、床に落としたゼリーの様に地面にドロリと崩れた。

 ああ……これエフェクト無い奴だ……殺したら死んじゃう奴だ……うわわ……

 そしてそのドロリとなった元スライムだったものの上には、2ゴールドのコインが!それを指先でつまんで拾い上げ、近くに生えていた草で綺麗にふき取ると、それを持って3人で、一目散に街に戻った。

 そしてもう一度、3人全員のつよさを見る。その確認が終わってから、俺は二人に声を掛けた。

 

「よ、よし……現状打開の作戦会議だ!」

 

 そう言ってから、俺達3人は街のはずれのルイーダの酒場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 昼間の閑散としたルイーダの酒場に3人で入り、奥の丸テーブルに腰を掛ける。そして、果実の飲み物を3つと、昼食にとサンドイッチを頼んだ。3人分で1ゴールド。さっき宿屋には今夜宿泊の分の金を前払いで払っておいたから、さっき倒したスライムの分も合わせても、これで俺達の手持ち残金は19ゴールド。このまま何もしなければ本気でジリ貧だ。

 

「それで、貴方はどうするつもりなのかしら?比企谷君」

 

 そう雪ノ下に言われて、俺は組んでいた腕を解いて顔を上げた。

 

「もう一人誰か仲間にしよう」

 

 その言葉に、二人も黙って頷く。正直もうそれしかない。

 俺達はただの冒険者じゃない。魔王討伐の勇者一行だ。そんな俺達が金を稼ごうと思ったら、モンスターを倒して奪うしかない。まさか勇者一行が、皿洗いとか、接客とかのアルバイトをしたいと言っても、誰も働かせてくれやしないだろうし……だが、俺達はモンスターをポンポン倒すことなんて出来ない。それはさっきのスライムと一角兎と相対した時に身に染みている。なら、どうするか……

 

 そう!他力本願だ!

 

「戦えない俺達はこの世界にとっては全くの役立たずだ。虫以下の存在だ。屑だ。ゴミだ。それはお前らも分かるよな!」

 

 目に力を込めてそう二人に言い放った俺に、当の二人はあきれ顔で見返して来た。

 

「そこまで卑屈になれるなんて、いっそ清々しいわね。でも、確かに反論の余地はないわ」

 

「そ、そうだね……さっき、めっちゃ怖かったし……はは……」

 

「だから俺達が取るべき手段は一つだけだ。めっちゃ強い奴をもう一人仲間にして、そいつに戦ってもらう。そして俺達はそいつに金魚のふんの様について回るという事だ。そいつはきっと思うだろう。『なんだこいつらヘタレすぎ』だと……でも、それでいい!いやそうしてやろう!俺達は、とにかくそいつを持ち上げて、魔王討伐の手柄も全部そいつにくれちまおう。幸い俺にはクリアーまでの全ての知識がある。それを駆使して、そいつに全部を被せて、俺達は神様に会うって目的だけを遂行する。これが最善だと思うが……どうだろう」

 

 きりりっと、二人に視線を送ったものの、薄笑いであっさり返されてしまった。

 

「まあ、言いたいことは分かるのだけれど、貴方にプライドを求めることは諦めるしかないようね」

 

「プライドじゃメシは食えないからな。そんな物より大事なことが俺にはあるからな……その……なんだ……」

 

 くっ……余計なこと言っちまった。

 目だけを二人に向けると、今朝と同じような嬉しそうな顔で、俺の事を眺めてる。

 

「あー……お前ら……余計な事聞くんじゃねえぞ……」

 

 そう言った俺に雪ノ下が……。

 

「あら?私達は何も言ってはいないのだけれど……」

 

「くっ……」

 

「あはは……」

 

 笑う二人に、俺は頭を掻きながら、果実ジュースに口をつけた。

 

「なんだなんだ~?ずいぶん楽しそうじゃねえか、嬢ちゃん達~」

 

 急に下卑た声が俺達に近づいてきた。俺は、そっと視線を上げると、薄汚れた皮の鎧を身に着けた、明らかに冒険者っぽい親父が3人で歩み寄ってきていた。そいつらは千鳥足で、明らかにふらついてる。間違いなく酔っ払いだ。そいつらは、俺達のテーブルを囲むと、その視線を由比ヶ浜と雪ノ下に注いだ。

 

「おお!こりゃあ上玉じゃねえかぁ……魔法使い様に聖女様までいるぞぉ~こりゃあありがてえ、なあ、姉ちゃん達、俺達の相手してくれよ~……なあ、なあ……ぐへへ……」

 

 その言葉に、由比ヶ浜が身を竦めて俺を見つめる。雪ノ下は気丈に姿勢を正しているが、微かに肩がふるえてやがる。そりゃ、怖いに決まってるよな……ちくしょう、どうするか……こいつらのレベルがどれくらいかは分からねえが、俺のバスタードソードの一閃で全員間違いなく殺せる。でも、殺せるだけだ。弱っちい俺に手加減なんて出来ないし、こんな街中で理由はどうあれ殺人なんて犯したら、それこそこの後どうなるか分かったもんじゃない。だからって、このまま放ってなんて置けない……

 

 く、くそ……やるしかないのかよ……

 

 俺が剣の柄に手を触れたその時……

 

「やめな!あんた達!」

 

 店の奥の方から、なぜか聞き覚えのある声が俺達にかかる。ふと顔を上げるとそこには……

 

「え?川崎……さん?」

 

 そう、川崎だ!川何とかさんじゃなくて、そこには武闘家姿の川崎が拳を握りしめて立っていた。

 

「いいぞー!サキサキー!やっちゃえー!」

 

 その更に後ろから、やはり聞いたことのある声で、歓声が上がった。

 

「ちっ……サキサキ言うな」

 

「あれ?ええ?ひ、姫菜?」

 

 今度は由比ヶ浜がそう声を上げる。見るとそこにはバニーガール姿の海老名がピョンピョン跳ねていた。なんだアイツ……ひょっとして遊び人か!?

 

「は、はぽおん……さ、サキ殿、頑張って欲しいでござる」

 

「ざ、材木座かぁ~!?」

 

 今度は商人姿の材木座……一体この店はどうなってやがる……呆然とした俺達にはお構いなしに、川崎の奴が手をバキバキ鳴らしながら、酔っ払いに近づいてきた。その冒険者風のやくざは、一様に川崎に怯えてる。まあ、そりゃそうだな。アイツもともと格闘家だしな。はっきり言って強いだろう。

 

「へへへ……ねーちゃん……なんだ、あんたが俺達の相手してくれるってのかぁ?俺達はそれでも……」

 

 言いながら、その酔っぱらいは自分の腰の短剣に手をかける。

 

「川崎!気をつけろ!」

 

 咄嗟にそう叫びながら、俺はコップをその男の手に向かって投げつけた。その衝撃に驚いた男はよろめく。

 

「くっ……」

 

 体勢を崩しながらも短剣を抜き放った酔っ払いは、川崎に向かってその手をつきだした。その刹那……

 

「遅いんだよ!」

 

 後ろ回し蹴りの一閃!川崎のするどい蹴りがその男の顔面を捉える。男はその体をふわりと持ち上げられ、そのまま山なりに飛んで行った。

 

「う、うわああ……た、助けてくれ……」

 

 川崎の凄まじい立ち回りに、後の二人は腰を抜かす。川崎は俺に少し視線を移すと、「さ、さっきはありがとうな」とぼそりと呟きながら、床に転がるその二人に手を伸ばそうとしていた……

 

「一体なんの騒ぎだ」

 

 またもや、聞いたことのある声。この胃の腑が疼くようなむかつく声を俺が聞き間違えるはずがない。

 

「ちっ今度は葉山か……」

 

 ギイィっと開いた入り口のドアから、葉山を先頭にして甲冑姿の兵士が何人も入ってきた。

 

「いったいなんの騒ぎだ。事と次第によっては、全員捕縛するぞ」

 

「ちっ……近衛隊の連中か……この馬鹿どもがうちの客にちょっかい出してたから追い出そうとしただけだよ」

 

「無礼者!はやと隊長になんという口の聞き方だ。貴様名を名乗れ!」

 

「私はこの店の用心棒のサキだけど、あんたは?」

 

「あーしは近衛隊副隊長のゆみこだ。公爵家のはやと様に貴様のような下賤の輩が話しかけようなどとは、言語道断。直ちに跪け!」

 

「ああ?誰に言ってんだテメー!」

 

「貴様にだ!」

 

 葉山の後ろから出てきた赤い鎧を身に着けた、金髪の女は……まあ、ここまで来れば、もうなんでもいいや。

 

「ゆ、優美子?」

 

 由比ヶ浜がポツリとそう言うのを聞きながら、目の前で、武闘家川崎と戦士三浦がメンチを切りあってる。うわわ……怖いな……他所でやってくんないかな……

 

「これはこれは勇者様ではありませんか」

 

 周囲のそんな険悪な雰囲気はお構いなしに、その銀の鎧を身に纏った葉山が、俺にゆっくりと近づいてきた。そして恭しく頭を下げる。

 

「王より、勇者殿が旅立たれたと聞き、一目お目に掛かりたいと願っておりました。まだこの城下におられたとは……お会いできて光栄です」

 

「い、いや……別にまだ俺なんにもしてないから……」

 

「何をおっしゃいます、勇者様……貴方様は魔王を倒すと予言された方。そんな神にも近しいあなたにお近づきに為れたのですから、これほどの喜びはありません」

 

 うーん何だろうこの感じ……目の前に居るのは間違いなく葉山なのに、話し方は葉山じゃない。でも、なんだか薄っぺらい言葉の連続は葉山な訳で、結局トップカースト丸出しのリア王ってことだな……はい、こいつ葉山認定完了。ったく、その張り付けたみたいな笑顔止めろっての。腹の底で何考えてんのか分かんなくてコエーよ。

 いつの間にか、俺の両隣に、雪ノ下と由比ヶ浜が寄り添うように寄ってきていた。そりゃまあ、気持ちは良く分かる。だって、俺もコエーもん。

 

「おや?勇者殿はすでに僧侶と魔法使いの供をお連れなのですね。でしたら、是非、わが隊の誇る精鋭のひとりをお連れ下さい」

 

「えーと、隼人……さんは付いてきてくれないの?」

 

 突然の由比ヶ浜の発言に、思わず首を捩る。ちょ、おま……なんでよりによって、コイツ誘っちゃうんだよ。俺苦手なのに……

 チラリと雪ノ下を見ると、コイツもコイツで、ものすごく嫌そうな顔をしていた。

 そんな俺達の様子を見てたのかどうかは分からないが、目の前の葉山はニコリと由比ヶ浜に微笑みながら、

 

「申し訳ありませんが、私にはこのアリアハンを守るという重責がございます。せっかくのお誘いではございますが、同道出来ないことをどうかお許しください」

 

 由比ヶ浜はそう言って頭を下げた葉山に、目を白黒させていた。このやろう……由比ヶ浜にむかって、貴人の礼をしやがって……本当にムカつくやつだ。とにかく自分はお前なんかとは行きたくありませんって、言葉を変えて言っただけじゃねえか。そもそも、俺達が布の服とか装備してるのに、そのお前の銀ぎらの鎧はいったいなんなんだよ。自分が行かねえってんなら、鎧とか、武器とかだけでも寄越せってんだ。あ、俺、バスタードソードはもう貰っちゃったけど。

 再び立ち上がった葉山が周りを見渡して、ふと何かを考えるような仕草をしてから話した。

 

「では、そうですね……このルイーダの酒場には、様々な技能を持ち合わせた冒険者の方が集まっております。この中から、勇者様が供の者をお選びになられれば宜しいかと存じます。では……」

 

 そう言って、もう一度深く礼をした葉山は、転がってる3人を連行しつつ、表に出て行った。後には、何かを言い含められた三浦が、鬼の形相で立って俺を睨んでいる。だから、怖いって!

 この場に居るのは、俺達3人と、戦士三浦、武闘家川崎、商人材木座、遊び人海老名。あと、今気が付いたんだが、どう見ても戸部みたいな顔の奴が、どう見ても盗賊って格好をして、壁に背を預けてカッコつけて佇んでいた。戸部……相変わらず影薄いのな……

 

 そいつらを見ていると、雪ノ下と由比ヶ浜が俺に耳打ちしてきた。

 

「えーと……みんな本人じゃないよね?なんだか言葉使いもちょっと違うし」

 

「そうね……ひどくみんなこの世界に馴染んでいるし、それが少し気持ち悪いのだけど」

 

「まあ、コイツらは他人の空似ってことでいいんじゃないか?事故に遭ったのは俺達3人だけだし、本人かどうか確認するまでもないだろう」

 

 という事で、こいつらは他人の空似決定。

 さて、ではここからが本題という訳だな。俺達には、もう一人俺達の分まで戦ってくれる仲間が必要だ!なぜなら、俺達が全く戦力にならないから……

 だから、ここルイーダの酒場でスカウトをするのはやぶさかではないのだが、ここに居る連中で本当にいいのかというのが問題だ。

 普通に考えるのならば、勇者、僧侶、魔法使いの俺達のパーティーに必要なもう一つの職業は、戦士か武闘家だろう……ドラクエ3の一番理想的なパーティーとして、勇者、戦士、僧侶、魔法使いという組み合わせがあり、前衛二人が肉弾戦、後衛二人で回復援護と範囲魔法というのがセオリーでもある。この組み合わせでレベルを上げた後で、僧侶を武闘家に転職させ、魔法使いを賢者にすると、より戦闘力が上がるというメリットもある。

 遊び人ははっきり言って役に立たないが、悟りの書なしで賢者になれるから、そういう育て方をするなら有りだが、今回のようにのんびりしたくない状況ではちょっと遠慮したい。目の前にいるの腐女子だし……で、商人は……まあ、後々のイベント用に置いとけばいいやって感じかな?まあ、材木座だし、そんな扱いでいいだろう……それと、盗賊は、探索には向いているけど、別に全部頭に入ってる俺には必要ないな。それと戸部だし。

 となると、やはり、ここは戦士か武闘家の2択か……三浦か川崎かって考えると、正直どっちも遠慮したい感じではあるが……まあ、別人だしそこは気にしなくても…………ん?

 

 

 

 

 チリン……

 

 

 

 

 足元の床に何かが落ちたような小さな金属音が……

 

「あ?ヒッキーなんか落ちてるよ……」

 

 由比ヶ浜が屈んでそれを拾って俺に手わたした。これは……

 

 

 

 

 は!?

 

 

 

 

「雪ノ下、由比ヶ浜!一旦この店を出よう!」

 

「え?でも、もう一人仲間になってくれる人を探すんだよね」

 

「いいから出るぞ!思いついたんだよ!とびきり方法を!」

 

 そう言って、俺は二人の手を引っ張って急いで店を後にした。

 

 この後、戦士と武闘家の壮絶な乱闘が起きたことなど、俺達には知る由もなかった。 

 

 

 

 

 

 

つづく

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