『八幡』と『結衣』と『雪乃』のオムニバスストーリー   作:こもれび

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(22)八幡の周りの女の子達は素敵でエロい

「れ、レベル……」

 

「な、78……」

 

 アスフィさんとフェルズの二人が口の中でそう呟いたまま固まってしまう……

 と、今はそんなことはどうでもいい!

 

 なんだこれは!

 なんなんだ!一体!

 

 そもそも、このステータス、完全にドラクエのそれじゃねえか!

 力、耐久、器用、敏捷、魔力の5種類じゃねえのかよ?

 F398とか、そういう表記じゃないの?で、レベル上がるごとにリセットされて、I0からリスタートみたいな?

 というか、100歩譲って、このステータス画面で良しとしよう。良しとしたとしても、何?このちからとたいりょくとすばやさ……なんで全部8なんだよ!ずいぶん懐かしいな、おい!これ、俺がドラクエの世界でレベル1だった時の数値じゃねえか……しかもHP10って……?俺メラで一撃必殺されちゃうじゃん!

 

 で、レベルはいつの間にか78だし……

 これ次のレベル上がるのに、あといくつ経験値必要なんだよ……もう完全に無理ゲーだわ。

 クリアー直前にステータス上昇チートとかで最大値越えちまって、0になっちまった時みたいな?というか、そうなったら即リセットだろ!

 それと、何このスキル!

 『ハーレム』ってルビ振ってあるけど、しっかり漢字で『女難の相』ってなってるし……これ明らかにいじめじゃねえか……泣くよ……本当に泣いちゃうよ!

  

 一人でグルグル思考の渦に嵌まっていた俺に、後ろから雪ノ下が……

 

「あら八幡?ずいぶん悲惨なステータスね」

 

 

 ブチンッ

 

 

 その時、俺の中のなにかが確かに切れました。

 

 

 

 

 

「ちょ、ちょっと、八幡?だ、ダメよ、こんなところで、そんなところ手を入れちゃ……んっ……んんん……ダメ、だめだって…………は……はあん……」

 

「ひ、ヒッキーダメ!だめだよ、無理矢理は絶対ダメ!ね?後でいくらでも……え?あ、ちょ、ちょっと、あ、あたしも?え?うそ……、そんな、とこさわったら、ほ、ホックが、は、外れちゃうし~ひあぁあ……」

 

「え?え?せ、せんぱい?ちょっと……じょ、冗談ですよね?い、いえ、あの、そういう本能の赴くままに動ける男の人ってすごく憧れちゃって私の胸もキュンキュンしちゃってますけどそれを良いことに襲いかかろうとしてること自体あり得ないのでごめんなさい……って、聞いてない!?ひゃあ……」

 

「お、お兄ちゃん!?こ、小町もなの?……小町、お兄ちゃんのこと大好きだけど、それは兄妹だからで、男の人としてお兄ちゃんのことまだ見れてないから……じゃなくて……だから……あーーーーーーー……」

 

「フェルズ様!そっちから押さえて……私だけじゃ無理です」

 

「い、いや、わ、わたしは魔力極振りだから、力は……」

 

「おお!八幡君ご乱心!これは私も混ざらねば!」

 

「アンもヌグーーーーー」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーー

 

ーーー

 

 

   ×   ×   ×

 

 

「あれ?何がどうなった?」

 

「うう……ヒッキーのえっち」

 

「え?」

 

 由比ヶ浜に言われて、見回せば、床に転がる半裸のうちの女子たち……と真っ裸のアン。で、おれの両腕に息も絶え絶えでしがみついてるフェルズとアスフィさん……と、なぜかルビス様が笑顔で俺の首にぶら下がってた。

 

「なにやってんですか?ルビス様?」

 

「は、八幡さんこそ、なにやってるんですか?いきなり皆さんの服脱がし始めちゃって、私一人じゃ押さえきれませんでしたよ」

 

「え?」

 

 アスフィさんがそう言う隣で、イケボーンが今にも崩れそうな感じでカタカタ震えていた。

 

「えーと、つまりこれって……」

 

「は、八幡さんが全部やったに決まってるじゃないですか!もう、いくらなんでも、時と場所はわきまえてください!」

 

 と、アスフィさんに怒られてしまった。

 

「いやあ、面白かったよー。八幡君てば大人しそうな顔してるのに、あんなに激しいんだね!」

 

「いや、あの誤解を招くような言い方やめて……って、今は言い訳できねえな」

 

 アスフィさんにジロリと睨まれたので言い訳はやめました。はい。

 で、力尽きたフェルズをそっとソファに寝かせて、床の雪ノ下たちのところに……

 

「よ、よお……わ、悪かったな」

 

 みんなにこっぴどく罵られると覚悟を決めて、潔く謝った訳だが、なぜか全員胸を手で隠したまま俺に無言ですり寄ってきた。

 え?どゆこと?

 

「あ、えと、ごめんな」

 

「ずるいですよぉ、せんぱい。そんなに優しく謝られたら許してあげたくなっちゃうじゃないですかぁ」

 

 と言いながら、一色が真っ赤になって俺に体を押し当ててくる。

 

「い、一色?」

 

「お兄ちゃん、こ、小町は許してあげないんだからね」

 

 今度は小町が言いながら俺にぽふんっ……背中に抱きついてきた。

 

「アンもアンも……」とアンも背中にひっつく。

 

 そして、正面を見れば、瞳を潤ませて蕩けた顔で俺を見つめる雪ノ下と由比ヶ浜。

 

「驚いたわ……あんなに乱暴にされてこんなにドキドキしてしまうなんて……今ならあなたに何をされても許してしまいそうよ」

 

「ねえ、ヒッキー……たすけてよぉ、なんかね、変なの……お腹の下の方がね、きゅううううんって、きゅうううううんって……」

 

 と、二人もそのまま俺にしな垂れかかって……

 

「って、お前らしっかりしろよ。ちょ、ちょっと、悪かった。俺が悪かったから!ただ、ちょっと、俺のステータスがショックだったから、お前らも恩恵受けてみろって思っただけだから……、な?な?頼むよ、今ほら、客も来てるし、だから、ほら……」

 

 と、言いつつ、アスフィさんを振り返って見たら、なんと俺の真横に頬を染めてトロンとなったアスフィさんの顔のドアップが!

 

「なっ!なにしてんのアスフィさんまで……」

 

「はっ!わ、私ったらいったい何を!?は、八幡さん、すいませんでした」

 

 言って、顔を押さえて飛び退くアスフィさん。

 どうなってんだ、これ?

 

「おお、これは多分君のスキル『女難の相(ハーレム)』の効果が出ちゃってるみたいだね」

 

「って、だからどういうことなんすか?」

 

 俺は一色たちを引き剥がそうと力をいれるんだが、みんな完全に俺に腕をまわしちゃってるから、このまま剥がすとちょっと、πが、おっπがぁあ!!

 

「えーと、見た感じ、八幡君を『好き』って思いにみんな引っ張られてるみたいだね」

 

「だから、どうすりゃいいの?これ」

 

「うーん……とりあえず、離れるしかないんじゃないかな?」

 

「なぬっ?わ、わかった……じゃ、じゃあ、目を瞑っていくぞ、3、2、1……GO!GO!GO!」

 

 と、力を込めて見んなを引き剥がして、一気に部屋の隅にダッシュ!で、恐る恐る振り返ってみると……

 

「あ、あれ?わ、私……きゃーーー!せ、せんぱい!み、見ないでくださいぃ!」

 

「ご、ご、ごみいちゃん、シネーーーーー」

 

「うわっ……、お、お前ら、やめろ、やめろって」

 

 一色と小町が泣いたアカオニさんよろしく、真っ赤になって俺に物を投げつけてくる。アオオニさんには優しくしないと、友達いなくなっちゃうぞ!!というか、早く服を着ろ!!

 

 そんな俺のそばに、雪ノ下と由比ヶ浜とアンが近づいてくる。

 で、殴られるのかと怯えていたら……

 

「いろはちゃん、小町ちゃん、もうやめて、ね?」

 

「八幡も謝ってるし、ここは私たちに免じて許してくれないかしら?」

 

 アンは特になにも気にしてない様子で俺の背中に抱きついてるが……

 

「うう~、雪ノ下先輩たちに言われちゃったら、もう怒れませんよぉ」

 

 項垂れた一色を見たあと、由比ヶ浜たちがもう一度俺に向き直って、顔を近づけてきた。そして囁いた。

 

「ふふ……続きは夜にね、ヒッキー?」

 

 ゴクリ……

 

 裸のまま妖しく微笑む二人のあまりの可愛さに、思わず気を失いそうになる。が、そこをなんとか踏み留まって二人を抱いて言った。

 

「さ、サンキューな……お前ら」

 

「うん!」「ええ!」

 

「はいストーップ!!そこまでだよ、みんな!」

 

「「「「「「はい?」」」」」」

 

 ルビス様に言われてみんなが我に返る。

 

「なんか、このままだとレンタルビデオやさんのノレンの奥に入っちゃいそうだったから、ちょっと止めたよ」

 

 と言うのはルビス様。

 なに?なんでレンタルビデオ?ずっと封印というか冬眠してたわりに現代知識に擦れてんな。なんかくまみこのナツっぽい。

 

「でも、すごいね、このスキルの権能。結衣さんと雪乃さんの思いにみんな引っ張られちゃったんでしょう?これ、八幡君を好きなら好きなほど、周りの女の子達もそれに感化しちゃうみたいだね。これ、ある意味。一瞬で女の子たちを全員八幡君の彼女に出来ちゃうね」

 

「い、いや、あんまりその能力嬉しくねえよ。要は知らない奴にいきなり惚れられるんだろ?なんか気持ちわりいよ」

 

「そ、そうだよ、ヒッキーのこと知らない人に取られるみたいでなんか嫌だ」

 

「八幡は、出来れば私たちのことだけを見ていて欲しいのだけれど」

 

「お、おう……そ、そりゃそうだ。だ、だいじょうだ、俺は浮気なんてしねえ」

 

 と、安心させようと、二人をもう一度抱こうとして、周りの連中の視線を感じて、ハッと振りむくと、一色たちのいい加減にしろオーラ込みのジト目がそこにある。

 

「あ、えとな、そうじゃなくて、話を初めに戻そう。お、お前らもみんなルビス様の恩恵を刻んで貰えって言いたかったんだ。(言わなかったけど……)もうみんな裸になっちまったし、今更だろ?それに、恩恵があった方が、これから先の生活にも色々役立つと思うしな、だから、な?そうしようぜ?」

 

 俺の必死の懇願に、一色や小町の目も、少し落ち着いてきたみたいではある。そして、ついに一色も諦めたのか、目はつり上げたままだったが、俺を睨んで言った。

 

「し、仕方ないですね。じゃあ、特別に許してあげます。それと、恩恵?ですか?なら、私も受けさせていただきます」

 

 顔はまさに怒っているのだが、裸のままの胸を隠すように腕組みされると、ちょっと変な気分になってくるな……

 

「あ、ありがとうな、一色、雪ノ下たちは当然受けるよな?小町もいいか?」

 

 俺の言葉に、残りの全員が頷いた。

 すると、ルビス様がさっきの台によじ登って、みんなに向かって手を振りながら呼びかけた。

 

「はい、なら、みんな、並んで並んで。順番にねー。割り込みはだめだよー」

 

 ぞろぞろと半裸のままの女子達が、白ローブのルビス様の前に一列に並ぶ様は、健康診断に並ぶ女子を覗き見ているようで、なんとなくソワソワしてくる。

 俺、ここに突っ立ってていいのかな?なんて考えてたら、足元から声が。

 

「うーん……なにが、どうなったんだ?ん?んん?こ、ここは、桃源郷か!?」

 

「フェルズ、お前は寝てろ!」

 

「あべしっ!!」

 

 渾身のチョップを髑髏に叩きこむと、フェルズは再び静かになった。

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