『八幡』と『結衣』と『雪乃』のオムニバスストーリー 作:こもれび
この作品も設定としてはかなり未来、八幡達が転移の手段を手に入れた後って感じのお話です。あくまでレムの救済のためだけのお話なので、お気軽にどうぞなのですが、実はリゼロのWEB版第4章以降、、もしくはラノベ版10巻以降のネタバレも含んじゃってる怪しい作品となっています。ご注意ください。
この作品の読者さんでリゼロをご存知の方が、一体どれだけいらっしゃることやら(焦り)
「うわああああ!」
「きゃあ」「きゃっ」
どさり
「いたたた……お、おい、由比ヶ浜、雪ノ下、大丈夫か?」
「あ、う、うん。あたしは平気。っていうか、ここどこ?」
「ふー、どうやらまた、見知らぬところにとばされたようね……あ、あれは?」
雪ノ下に言われて顔を向ければ、そこには丘の上でトゲつきの鉄球を振り回して、黒覆面の集団を薙ぎ倒す青髪の少女の姿。
鉄球に吹き飛ばされる連中はことごとくが死亡しているように見える。うん、上半身吹き飛んでるし……うわわわわ……
「こりゃあ、どういう状況なんだ?」
「あ、ヒッキー、あぶないっ!『ラリホーマ』」
どさどさっと、目の前に迫っていた黒覆面の集団が眠りに落ちる。
「こいつら、問答無用なのかよ。二人とも気を付けろ。こいつらは異常だ」
「ええ……でも、人間……なのよね?戦い難いわ……『メダパニ』」
雪ノ下の呪文で動きが緩慢になったその連中に、俺は背中の雷神の剣を抜き放って一気に切り込んだ。剣の背で。
その一凪ぎで、目の前の5人ほどがふっとぶ!
「みたか、レベル82の剣の威力」
「実質レベル的に4だけどね、ヒッキー」
「それ、言うんじゃねえよ、臥せろ由比ヶ浜!『ギガデイン』」
言いながら、由比ヶ浜の背後からこちらに迫る黒い手のようなものに向かって、俺は呪文を放った!
周囲がまるで昼間の様に明るく輝き、究極の稲妻が空間を席巻する。俺の呪文はその黒い手をかき消したが、それと同時にその向こうに人影が現れた。
「な、な、な、な、な、ななななな、なんデス?なんなんデスか?貴方たたたたたたちわあああ!こ、こんな出会いは、は、は、は、知らない、知らないのデス!これも試練だとでも言うのデスかぁ!!さあ、さ、さ、さ、さあ、私に教えるのデス!」
目を見開いて絶叫するその男は、どうやら、俺達に用があるようだが……
「わりぃ、まだ来たばっかで、よくわかんねぇんだわ、ところで、お前らはなんだ?」
「これは、失礼……私は、魔女教大罪司教、怠惰担当……ペテルギウス・ロマネコンティ……デス!!」
「いや、怖い、怖いからその顔。えーと、じゃあ俺は比企谷八幡で、こっちが由比ヶ浜、んでこっちが雪ノ下」
「おやおや、これはご丁寧にどうも……しかし……安易に名前を明かすのは感心しませんデスねぇ。貴殿方はとても強いデスが、勉強がたりませんねえ……とても……怠惰デスねえ……ここに大罪司教は私だけではないのデスよ!」
と、なにか意味ありげにイナバウアー的にポーズをそいつが決めたので、周りをキョロキョロと見渡すのだが、とくに何も起こらない。
「なんも起こらないけど?」
「そ、そ、そんなはずはないのデス!ここには白鯨も暴食もいて……」
「おーい!はちまーん」
「あ、とーちゃん」
声がして見上げれば、そこには舞空術で空を飛ぶオルテガとーちゃん。その手に3人の男と、巨大な100Mくらいの白い鯨を持っている。
「どうしたんだよ、それ」
「ああ、なんかさっきこのでかいのが飛んでたから、食えるかと思って捕まえたんだけど、そしたら、この三人がいきなり突っ掛かってきたもんで、オラがぼこぼこにした」
見れば、そいつらは全身青アザだらけ。
「うしっ、なら早速食うか、『メラゾーマ』」
とーちゃんは言うが早いか、ようやく最近覚えたちゃんとしたメラゾーマで、そのデカイクジラ丸焼きにした。
で、すぐにかじりつく。
「うんめぇええええ!オラこんなうめえ肉初めて食ったぞ!ほら、おめたちも食えよ」
と、なぜか回りに群がる黒頭巾たち(悪そう)にも勧めてるし。
「なんデスか?貴方達はあああああ!白鯨を食べるとわあああああああああ!ゆ、ゆ、許せませ……」
「よくも、スバルクンをこんな目に~」
ジャラ……
見れば、肩に男の子を担いださっきの青髪の少女。手にした鉄球をひきずりながら、目を真っ赤にしてさっきのペテ……ペテ、ぺてん師さん?に近づく。
「み、見えざる手!見えざる手ぇ!で、出ないデーーーーーーーーーーーース!」
「レムは、貴方を絶対に許さない!」
「ギャーーーーース!」
ペテなんとかさんが、鉄球で吹き飛ばされるのが見えたけど、別に死んではいないようだ。なんかピクピクしてるし。
俺はとりあえず、反抗するやつ全員を縄で縛り上げて、ホイミだけかけてやった。
残った全員で焼いた白鯨はおいしく頂きました。
あ、フェルズがいねえや……まあ、いいか、
了