『八幡』と『結衣』と『雪乃』のオムニバスストーリー   作:こもれび

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このお話は、所謂『台本型式』で書かれています。苦手な方はブラウザバックで!!

ちなみに主人公は小町ちゃんですw


(1)奉仕部3人で♡♡♡に居るだけの話

 ある秋の平日のお休み。奉仕部員3人はカラオケBOXへ遊びに行くことになった。なったのだが……

 

結衣「キャー!!」ワタワタ

 

八幡「ゆ、由比ヶ浜、雪ノ下! こっち、こっちだ」

 

雪乃「わ、分かったわ」タタタ

 

 

ザァ―――――――

 

 

八幡「ったく……ひでえ雨だ」ビショ

 

結衣「うわーん……びしょぬれだよぉ……」グス

 

雪乃「おかしいわね? 天気予報では、確かに曇りって言っていたはずなのに」フウ……

 

八幡「まあ、予報は予報だからな、外れることもあるだろ。それより、これじゃあ外歩けねえじゃねえか。だから休みの日に出かけたくなかったんだよ」

 

結衣「ぶー……その言い方、ヒッドイし! せっかく人が気を使って、ヒッキーの事を『イオウ』してあげようと思ったのに! 文化祭も、体育祭も頑張ってたから」ジト

 

八幡「それを言うなら『慰労』な。なんで温泉入るみたいになってんだよ」

 

雪乃「そんなことより、このままだと風邪を引いてしまうわね。どこかで乾かさないと……。ええと、ここは?」チラッ

 

八幡「そう言えば、ここ……最近まで工事してた建物だよな? 西欧風な感じで随分おしゃれな外観で……シダ〇クスみたいだよな」チラ見

 

結衣「そうだよ! ここ、カラオケBOXだよ! ほらほら、こっちきてみてよ。なんか部屋の写真いっぱいあるよ」

 

八幡「どれどれ」スタスタ

 

雪乃「ん…………」スタスタ

 

結衣「あ! ほら、カラオケあるって書いてあるし」

 

八幡「ほーん……最近のカラオケは随分と豪華なんだな。まあ、俺は良く知らねえけど」

 

雪乃「そうね……あなたにはカラオケに一緒に行ってくれる友人がいなかったものね……ボッチヶ谷君」チラ

 

八幡「ボッチは自覚してるんだから、改めて強調して言わないでね」ジト

 

結衣「そんなことよりさ、早く入ろうよ。入ればタオルも借りられるだろうし、それに見てよ。開店サービスで今は料金半額だって」

 

八幡「おお!? この金額で3人で良いのか? しかも4時間も?」

 

結衣「うんうん」コクリ

 

雪乃「確かに安いわね」

 

結衣「ねえ、ゆきのん……ここにしようよぉ」ウワメヅカイ

 

雪乃「し、仕方ないわね……ここにしましょうか」フウ

 

八幡「ちょっとちょっとぉ? 雪ノ下さん? あなた本当に由比ヶ浜さん甘やかしすぎじゃないですか?」

 

結衣「やった! じゃあ、早速入ろう!! スイマセーン、スイマセーン!!」キョロキョロ…

 

八幡「なんだよ誰もいねえな。便所か?」

 

結衣「そんなことはないと思うけど……あ! このボタン押せばいいんだよ、きっと!」

 

雪乃「部屋の写真の下のボタンを押すのね? 随分と人手を減らしているのね……だからこんなに安いのかしら?」ハテ

 

結衣「ねえねえ……じゃあさ、この部屋で良い? 3名以上可って書いてあるし!」

 

八幡「おい……なんかその書き方おかしくないか? じゃあ何か、この店は基本2人以下推奨なのか?」

 

雪乃「あら、あなたの様に連れ添ってきてくれる人がいない人の為のサービスじゃないかしら? 良かったじゃない気を使ってもらえて」シレッ

 

八幡「いや……お前がもっと気を使えよ。っていうか使って!」ドヨドヨ…

 

結衣「もう……!! いいから、ここにしよ! はい、決定!」ポチリ

 

 カチャン

 

雪乃「鍵の様ね……この番号の部屋に入ればいいのかしら?」

 

結衣「そうそう!! きっとそうだよ!! じゃあ、行こう」

 

 

 ゾロゾロ

 

 

八幡「外もかなり綺麗だったけど、中も相当綺麗だな…それにしても、カラオケBOXってこんなに静かだったか?」スタスタ

 

結衣「ぼーおんがしっかりしているんじゃないかなぁ? 穴場見つけちゃったかも!」エヘッ

 

雪乃「あ……ここの様ね」ピタ

 

 

 カチャリ

 

 ギイィ

 

 

結衣「うっわー! うわっうわっ! ひっろい、めちゃ広いし! なんかメッチャオシャレだし! 見て見てゆきのん、部屋の壁が都会になってるよ!」ホエー

 

雪乃「ニューヨークかしらね? 夜景を見下ろすような感じね」

 

結衣「あ! ほら、ヒッキー! ベッドもあるよ!! 歌うのに疲れたら眠れるよ!」

 

八幡「いや寝ねぇし……そもそも歌わねぇし……」

 

結衣「え? 歌わないの? せっかく来たのに?」ウルウル…

 

八幡「うっ……その目止めろって。わぁーった、歌う、歌うから」

 

結衣「えへへ! ありがと、ヒッキー」ルン

 

八幡「うッ…」タジ…

 

雪乃「ほらほら……まずは体を拭きましょう。ここは凄いわね……部屋にお風呂まであるわ。はいタオル」

 

結衣「ありがと、ゆきのん!」

 

八幡「サンキューな」

 

結衣「よしッ! じゃあ、歌おう!」ササッ…

 

 カラオケセットのボタンをポチリ。

 テレビの画面をポチリ。

 カラオケのリモコンをポチリ。

 パパパパッと、選曲。

 

八幡「慣れてるな」

 

雪乃「慣れてるわね」

 

結衣「こんなの簡単だよ? じゃあ、最初あたしが歌わせてもらうね! ヒッキーも、ゆきのんも選んでおいてね。あ、始まった!」キリツ

 

 

 ~1時間後~

 

 

結衣「ヒッキー上手~! すっごく良かったよ」パチパチ

 

八幡「お、おお!? そ、そうか!?」テレ

 

雪乃「ただ……ここまでの選曲が全てアニメソングなのはどうなのかしらね」

 

八幡「グッ……(だって、他に知らねえし)」

 

結衣「まあまあ、ゆきのん……あたしも知ってる曲だったし、そんなに悪くなかったと思うよ」

 

雪乃「ま、まあ、由比ヶ浜さんがそう言うなら、私は別にいいのだけれど」アセ

 

結衣「ねえねえ……なんか、マラカスとか、タンバリンとかないのかな? 手拍子だけじゃ、つまんないし」

 

雪乃「そうね……この辺の引き出しに……あ、これは……?」

 

結衣「それなあに?」

 

雪乃「何かしらね、このピンク色の丸い玉は……リモコンみたいなのも繋がってるけど……」シゲシゲ

 

 スイッチオン

 

雪乃「わ、わ、震え出したわ」アセッ

 

八幡「おいお、勝手に触って壊すんじゃねえよ。弁償とか嫌だぞ」

 

雪乃「そ、そうね……これは、しまっておこうかしらね……ん? これは」サワリ

 

結衣「あー、それ知ってる! ママの部屋にあった」ウンウン

 

八幡「おー……それはマッサージ器だな。なんでカラオケBOXにマッサージ器があるんだよ」

 

雪乃「誰かの忘れ物かしらね? いろいろ見たけれど、楽器のようなものはないわね」

 

八幡「それはいいんだけど、腹が減ったな……何か頼めないか?」

 

結衣「そうだね! メニューメニューと……あっ、ベッドの所にメニュー表があったよ!」スタスタ

 

八幡「どれどれ」

 

結衣「うわッ! これも安いよ。肉まん50円だって! カレーライスも300円!?」クワッ

 

雪乃「本当に安いわね……あ、でも、これ今週だけの様ね。オープンサービス価格と書いてあるわ」

 

結衣「あ、本当だ! でもでも、そうしたら今日来れたのは本当にラッキーだったかもだね」ルンッ

 

八幡「おい……このマムシドリンクとか誰が飲むんだよ」

 

雪乃「そうね……それを飲めば、多少の目の濁りも消えるんじゃないかしら? 毒をもって毒を制するというでしょ?」ニコ

 

八幡「さりげなく人を毒扱いするのマジやめてね」

 

結衣「あ……じゃあ、試しに一本買ってみよう」

 

八幡「ゆ、由比ヶ浜まで」ガーン

 

 

 ~注文して30分後

 

 ブーブー

 

 

八幡「お? なんか音が鳴ってるぞ」

 

結衣「あ? あの壁のところ、ランプ光ってるね。なんか窓みたいなのあるね」

 

 スタスタ

 窓を開ける

 

結衣「あ……食事着いてたよ! へえ、この窓から受け取るんだ」

 

雪乃「本当に人がいないのね……徹底してるわね……ものすごいコスト意識に感心してしまうわ」

 

八幡「もうなんでもいいから、早く食おう。腹減って死にそうだ」

 

結衣「はいはい、今あげますからね! はい、ヒッキーの分」

 

 

 食事中

 

 

八幡「ふう……やっと落ち着いた」

 

結衣「ヒッキーまだデザートが残ってるよ」ニコ

 

 マムシドリンク、ドン

 

八幡「おい、マジでこれ飲むのかよ?」ウゲ

 

結衣「遠慮しないでどうぞ」ニコリ

 

八幡「…………ま、まあ、いいか」

 

 

 ごくごく

 

 

八幡「かああーっ…ま、まずい! しかも、あ、暑い!」ワタワタ

 

雪乃「どう? 少しはマシになったかしら?」チラ

 

結衣「あはは……ヒッキーが元気になった!」ニコ

 

八幡「うわ……こりゃだめだ……じっとしてられねえ! ようし……こうなったら」

 

 上着脱ぎ

 

八幡「歌いまくってやるぞぉ!(アニソン)」

 

結衣「イエ―――ィ!」パチパチ

 

雪乃「ふぅ……」ヤレヤレ

 

 

 ~終了

 

 

雪乃「あ、雨も上がったようね」

 

結衣「いやあ……いっぱい歌ったね! ヒッキーのあんなにはしゃいだの初めて見たよ」

 

八幡「そうかぁ? なんか今メッチャ気分いいんだよ! 今日は誘ってくれてありがとうな」ニコッ

 

結衣「ひ、ヒッキー」カアー///

 

雪乃「それにしても、最後の最後まで人に全く合わなかったわね? お会計も機械だったし、本当にすごいコスト意識だわ」ウンウン

 

結衣「あれ? あそこにいるの小町ちゃんじゃない? おーい! 小町ちゃん!」

 

 

 ゾロゾロ

 

 

小町「お、お兄ちゃん……ど、どっから出てきたの?」ワナワナ

 

八幡「? どこって、そこだけど……いやあ、今日は二人が誘ってくれてなぁ、本当に最高だったよ」ニカッ

 

小町「さ、最高!?」ビクッ

 

雪乃「そうね……たまにはこんなのも気分転換になるわね。わたしもいいストレス発散になったわ」

 

小町「す、ストレス発散!?」ビクビクッ

 

結衣「本当に良かったんだよぉ。3人だけでずっと……あ! 途中でヒッキー、マムシドリンク飲んじゃってさ、それからもう凄くて!」

 

小町「ま、マムシドリンク!? す、凄い~!?」ビクビクビクッ

 

八幡「もう……あんまり言うんじゃねえよ。二人のおかげで本当にスッキリした!」キパッ!

 

小町「す、す、すっきりぃ~!?」ガクゼン…

 

八幡「おお? どうした、小町? そうだ! 今度はお前も一緒に行こう。だーいじょうぶだ、お兄ちゃんに全部任せておきなさい」ニヤッ

 

小町「〇×▲□☆ッ…………」//////

 

結衣「どうしたの? 小町ちゃん」

 

小町「お、お、お兄ちゃん…達の……………ふ、『不潔』!! うわーーーーーーーん」ダッシュ

 

八幡・結衣・雪乃「不潔?」

 

 

 




大分前ですが、台本型式の作品ってどういうものなんだろうとチャレンジの意味もあって書いた作品ですね。

台本型式の良いところは、登場キャラ全員の心中を隠せるところ、行動描写がないため会話劇が盛り上がるところ、それと話しているキャラがすぐにわかるところ、こんなところですかね?

あくまで会話劇になるので、物語を進めたり、心情描写には向いていませんが、キャラクターの行動が隠れるため、その裏をかいての落語的なコメディは作りやすいと感じました。
その結果がこれになるのですが、楽しんでいただけましたでしょうか?

台本型式の作品はまだ二話ありますよ。お楽しみに。
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