恋愛感情ゼロの幼馴染と召喚獣   作:黒ハム

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三話連続閑話ですね。
清涼祭編はその次です。


一人と書いて心細いと読む

バカテスト 特別問題

 

 問 以下の質問にあなたの思うことをそのまま書いてください。

『あなたにとって幼馴染とは何ですか?』

 

 

 神白崇彰の答え

『無くてはならないこの世で一人しかいないかけがえのない大切な存在』

 

 教師のコメント

 君からそんな素晴らしい解答が来るとは思いませんでした。

 

 

 黒栁由梨乃の答え

『口も性格も悪いけど私の傍にずっといてくれる唯一無二のパートナー』

 

 教師のコメント

 お二人の互いを思う気持ちが凄く伝わってきます。この先も良い関係を続けて下さいね。

 

 

 霧島翔子の答え

『婚約者』

 

 教師のコメント

 霧島さんと坂本君は婚約していたのですね。それは、知りませんでした。

 

 

 須川亮の答え

『美少女幼馴染持ちは処刑対象じゃゴラァァァアアアアアアッ!』

 

 教師のコメント

 先ほど、神白君と坂本君が襲われていた理由はそれですか。

 

 

 坂本雄二の答え

『           』

 

 教師のコメント

 空白は良くないですね。何か書きましょう。

 

 

 

 

 

★★★

 

 

 

 

 

 Aクラス戦も終わり私は一人で二人分の荷物を持って帰ります。タカは、まぁ行っちゃいましたね。うん。

 

「ただいま……」

 

 誰もいない家。別に珍しくはなく、普段通りです。ただ、いつもは隣にタカが居てくれるので一人だと寂しくはありますが。あれ?そう言えば、一昨日と昨日は両親が珍しく居ましたけど、また仕事でしょうか?大変ですね。私も大人になったらあんな風に……

 

「そ、それより夕ご飯です」

 

 でもどうしましょう。いつもはタカの分もと思い張り切って作っていますが正直一人だと作る気になれません。カップラーメンでいいですかね。

 

「とりあえず、冷蔵庫を見て……ん?」

 

 冷蔵庫の中にはラップで包まれた一食分の食事とメモが。

 

 

『ユリへ。

 お前のことだから自分の分だけは作る気になれないとか言ってカップラーメンとかで済まされても困るので作っておいた。しっかり食べろよ。あ、洗い物と洗濯物よろしく。

崇彰』

 

 

 ふむふむ。

 

「バカ。口で言ってくださいよ」

 

 時刻はまだ早いです。仕方ありません。タカの部屋に洗濯物をしまっておきますか……ん?

 

「そうです!久しぶりに宝探しをしましょう!」

 

 思春期の男子がエロ本の一冊すら持ってないなんてあり得ません!(偏見)タカめ。今まで発見には至りませんでしたが今日こそ発見してやります!ふっふっふっ。

 

「お、お邪魔しまーす」

 

 変なものですね。タカのいない部屋ってどうも不思議です。私とは違って、ぬいぐるみの一つも置いてない、本棚には漫画では無く難しそうな参考書がずらり。まぁ、この参考書、タカが小学校の頃からあるんですけどね。本当に小学生が読むものじゃありませんよ。というか、今の私ですらほとんどわからないですよ。

 サッサと洗濯物をしまっていきます。タカってああいうズボラというか適当に見えて割と几帳面ですからね。部屋も綺麗です。

 

「とりあえず、調べますか」

 

 とある情報によれば、不自然な分厚い紙の辞書や参考書、二重底の引き出し、ベッドの下などが怪しいそうです。ふむ。問題は不自然な分厚い辞書や参考書はずらりとそこに並んでることですね。どうしましょう。一冊ずつ丁寧に確認していたら朝日が昇ります。よし、後回しですね。

 まずはベターなところ、ベッドの下を見ますか……

 

「こ、これは……!」

 

 さ、早速ベッドの下から一冊本が出てきました!?ご丁寧にカバーがされてます。どどどどうしましょう!最初からアタリを引きました!

 

「…………(ゴクリ)」

 

 意を決して中を開きます!そこには……!

 

 

 

 

『残念~ハズレ~』

 

 

 

 

 

 何枚か白紙の紙が続いた後にデカデカと書かれています。凄いムカつきます!

 

「あのタカめ!まさか私が探しに来ることを読んでいましたね……!」

 

 こうなれば意地でも探してやりますよ!えぇ!

 

 

 

 

 

 

 

★★★

 

 

 

 

 

 あれから夕食を済ませ、風呂の中で一人反省します。結局発見には至りませんでした。怪しい本とかありましたが、何書いてるのかさっぱりわからない参考書だったり、真っ白なノートだったりでした。

 

「全く……私ですら持ってるというのに……」

 

 あの男は健全な男子高校生では無いのですか?まぁ、きっと私に見られたくないようなぐらい内容がハードだったりマニアックだったりするのでしょう。何か、それはそれで困るってのが私の感じですが。いやねぇ、タカがそんな特殊性癖に目覚めていて、私で実践しようと考えられたら、私が何されるかわかりませんよ?私の嫌いなことは怖いこと、苦手なことは痛いことです。まぁ、痛いことが好きな人ってドMですよね。私、タカがドSというのは知ってますが、自分までそっち系に堕ちる気はありません。ノーマルです。……とまぁ、婉曲というかこんな遠回りにでもタカのことを考えてるのは単純な理由です。先ほどまで髪を洗っていましたからね。いやぁ、何が起きるか分からないって本当に怖いですよね。そういう怖いことを考えないためにもタカのことを考えていましたが……

 

「というか、タカは冷たいです」

 

 風呂のところで水を鉄砲のように発射しながら遊びながら思います。今日、タカは例の他校の彼女さんのところへお泊まりに行きました。まぁ、今頃何してるかは想像に難くないですが、アレです。心細いので早く帰ってきてほしいです…………まぁ、今日明日と帰ってこないのですが。というか、タカにこの前、心細いことを言ったら『さっさと彼氏作って一緒に居てもらえ』とか宣ってきました。ムカつきますね。本当に。自分がモテて彼女をコロコロ変えてるゲス野郎の癖に。どうせ、その性格の悪さのせいで長続きしないんでしょ。いい気味です。……まぁ、私が身も心も全て許してるのはそんなゲスな幼馴染さんだけですけど。これまでもそしてこれからも。タカだけは最初からずっと味方でいてくれました。こんな私なんかに構ってくれて、ずっと傍にいてくれました。感謝しかないですね。

 

「さてと、出ますか」

 

 風呂場から出て、身体を拭いて、タカのパジャマを着ます。サイズは私とそう変わらないか少し大きい感じです。いつも一人で心細い時はこうしてます。タカには無論内緒です。……まぁ、バレてるとは思いますが。そのまま、自分の部屋に行きます。とりあえず、秘密の場所に隠してたエロ本を何となく眺めます。何でタカはこういうの持ってないんでしょうか?

 すると、本の中から一枚の紙が落ちました。拾い上げて紙に書かれた文字を見ます。

 

『お前そういう趣味だったんだ~』

 

「な……っ!?」

 

 どどどういうことですか?え?隠し場所がばれた?それ以前にタカにこういう本を持ってることがバレた?え?あの男、自分の本を隠すことは完璧で人のを見つけるとか……最低です!あれ?もしかしなくとも私って幼馴染から変態って思われてます?あれ?どうしましょう。こんな本を持ってると知られたらタカの中の私の長年積み上げられたイメージが崩れてしまいます。あああ、どうしましょう。

 

「……閃きました」

 

 そうです。こう言えばいいのです。『私のエロ本を見たのだからタカのを見せて』と。完璧です。さすが私。こういうところでタカとは頭の回転の速さが違いますね。

 

「……何か安心したら眠くなりました」

 

 とりあえず、ぬいぐるみを持って、タカの部屋に行きます。

 

「早めに寝ましょう。おやすみなさい」

 

 タカの普段使ってるベッドで寝ます。おやすみ……

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 翌朝。

 

「起きろユリ」

 

 バカな幼馴染を起こそうとする。全く、普段は次の日休日とか親が休みとかにしか泊まりの誘い受けないのに、色々ミスって次の日学校なのに受けちまった。心配になって帰って来てみればこれか。予想通りだが。

 

「……むにゃ……」

 

 気持ちよさそうな寝顔。というか、オレのパジャマを着て、オレのベッドで寝てやがる。……そんなに寂しかったのか?

 

「ほら、起きろって」

 

 一つ言っておくとコイツは目覚めも悪い。朝が凄く弱いのだ。……まぁ、これもコイツと一緒に寝たくない一つの要因ではあるが。

 

「……おはよ~」

 

 まだ目が開いてなく、凄く眠そうだ。意識はまだ半分以上寝てるだろう。てか、髪ボサボサだ阿保。

 

「ほら、階段降りるぞ。……暴れるなよ」

「おーけー」

 

 うっわ。信用ならねぇ。

 とりあえず、無事に洗面台のところへ連れてきた。

 

「ほら、口を開けろ」

「あー」

 

 そして歯を磨かせる。全く、毎朝のこととは言えいい加減自分で磨くようにならねぇかな。まぁ、一度実験で起こした後に放置してみたら、洗顔と歯磨き粉を間違えて大惨事になりかけるわ、歯ブラシで髪セットしようとするわ、服を脱ぐのはいいが着れずにずっと部屋でいたとか、箸が上手く使えずこぼすわ、グラス以外のところに飲料をぶちまけるわ、本当にコイツは寝起きが悪い。というか酷い。しかも本人ほぼ無意識のため、そう言うことがあった後に意識を戻すともの凄くうるせぇ。

 

「ほら終わったぞ。うがいはできるよな」

「もち~」

 

 不安だ。

 

「ほら」

 

 コップに水を取って渡す。すると……

 

「何で顔に思い切りかけてんの!?バカなの!?」

 

 あろうことか口に含まず顔にかけていた。前は頭にかぶったし、何故か肩にかけてた時もあった。かけ湯改めかけ水か!ここは温泉じゃねぇよ!

 

「あーもう!床も顔も身体も濡れてんじゃねぇか!床拭いとくから服を脱げ!」

「こーう?」

「そうじゃない!何でオレの服を脱がそうとしてんだ!」

 

 何とかユリを着替えさせ、椅子に座らせ朝食を食べさせる。咀嚼も手伝わんといかんあたり、コイツは一人暮らしをさせたら危険だと思う。いろんな意味で。

 

「……はっ!あ、おはよタカ」

 

 食事も終わり片付けてる最中、椅子に座ったユリが唐突に目覚める。極めつけはいつ目覚めるかが分からないことだ、早い時もあれば遅い時もある。本当に手のかかる幼馴染だ。

 

「ん?タカ?あれ?何でいるんですか?」

「今頃お目覚めかよ。お前が心配だったから帰って来たんだバカ」

「それはそれは。ありがとうございます」

 

 全く。手のかかる幼馴染だ。

 

「そうだ!タカに言いたいことがあったんです」

「なんだ?」

 

 どうせ録でもないことだろうけど一応聞いておいてやろう。

 

「私のエロ本を見たのだからタカのを見せて」

 

 うわぁ。録でもねぇ。

 

「そもそもエロ本をオレは持ってないぞ」

「なっ!?そんなの嘘です!」

「嘘じゃねぇよ」

 

 というか、そんなもの必要ねぇし。そんなの買うより準備の品買った方がいいし。

 

「でも、一度だけタカの部屋で見たことがあります!その本があるはずです!」

「ん?あー明久が異様に勧めてきて借りていたものだな。一両日中に返したけど。中身も見ず」

 

 なんてタイミングのいい幼馴染だろう。

 

「……そう言うことにしておきましょう」

 

 もう何でもいいや。

 

「くんくん。タカ、他の女の匂いがします」

「テメェは何処嗅いでんだよ」

「あう」

 

 肩にチョップする。なぜ頭じゃなく肩か?これ以上バカになられた日にはオレの体力が持たん。というか、しっかり帰ってから風呂に入ってシャワーも浴びたぞ?綺麗に洗ったつもりなんだけど。

 

「んじゃ、そういう事だからオレは学校休む。徹夜だし、疲れたし」

「ダメです。疲れたのも徹夜も自業自得でしょ」

「へいへい冗談だ。準備してくるから待ってろ」

「はーい」

 

 ……たく。寝なかったのは寝たらお前を起こしにこれねぇ可能性があったからだと言うのに……まぁいいか。そんなこと言わなくて。……後はもう今の彼女もダメだろうな。やっぱり長続きしない。原因は分かり切ってるが。今のところお前だけだよユリ。だからお前だけは――――

 

「遅いですよ!」

「悪い悪い。コンタクトが入んなくてさ」

「ほら、行きますよ。今日から西村先生が担任ですからね」

「やっべ、遅刻できねぇじゃん」

「もとからしちゃダメです!」

「えー」

「えーじゃありません!あ」

 

 すると何を思ったのかキスをしてくるユリ。

 

「えへへ。おはようといってきますのチューです」

「そうかよ」

「なっ!?反応雑ですね」

「ほら行くぞ」

「あ、待ってくださいよ!」

 

 やれやれ。こうして今日も一日が始まるのか……。




黒栁由梨乃プロフィール ~Part2~

成績 得意不得意もなく全部二桁。総合も三桁どまりのFクラスレベル

召喚獣 純白の鎧に片手剣と盾を装備(見た目はいいがそんなに強くない)
腕輪 不明

備考その二
幽霊とかオカルト系が怖く、痛い(主に注射とか点滴とか)のが苦手。
話すと徐々におバカなところがバレていく。
朝が恐ろしいほどに弱く、寝相も悪い。
家事スキルはタカより高く、運動神経は普通。
ぬいぐるみなど可愛いものが大好き。
幼馴染という枠を超えて過剰なまでのスキンシップをタカにしている。
タカのファーストキスと童貞を奪った。
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