バカテスト 国語
問 以下の意味を持つことわざを答えなさい
『(1)得意な事でも失敗してしまうこと』
『(2)悪い事があったうえに、更に悪い事が起きる喩え』
姫路瑞希の答え
『(1)弘法も筆の誤り』
『(2)泣きっ面に蜂』
教師のコメント
正解です。他にも(1)なら『河童の川流れ』や『猿も木から落ちる』、(2)なら『踏んだり蹴ったり』や『弱り目に祟り目』などがありますね。
神白崇彰の答え
『(1)竜馬の躓き』
『(2)Misfortunes never come singly』
教師のコメント
(1)は文句なしの正解です。寧ろこんなことわざを知っていることに驚きです。(2)は訳すと『不幸は単独では決してやってこない』ですか。意味合いは確かにあっていますが、このテストが国語と言う点から✕にさせて貰いますね。
黒栁由梨乃の答え
『(1)豚も木から落ちる』
『(2)踏んだり殴ったり』
教師のコメント
惜しいですが違います。ことわざをしっかりと覚えましょう。
土屋康太の答え
『(1)弘法の川流れ』
教師のコメント
シュールな光景ですね。
吉井明久の答え
『(2)泣きっ面蹴ったり』
教師のコメント
君は鬼ですか。
坂本さんによる、Aクラスへの宣戦布告。これにはFクラスの皆さんも……
『勝てるわけがない』
『これ以上設備が落とされるのは嫌だ』
『姫路さんがいたら何もいらない』
『そうだ。黒栁さんが居れば何もいらない』
否定の言葉がでてきます。まぁ、当然でしょう。というか、最後の一人。ごめんなさい。気持ち悪いので出直してきて下さい。
「そんなことはない。必ず勝てる。いや、俺が勝たせてみせる」
反対意見が多い中坂本さんは宣言します。その表情には確固たる自信が溢れていました。
ここ文月学園に点数の上限がないテストが採用されてから数年が経っています。
このテストには一時間という時間制限と無制限の問題数が用意されています。そのため、テストの点数に上限はない。本人の実力次第で点数はいくらでも取ることができます。
そして、この学園には科学とオカルトと偶然によって完成された『試験召喚システム』というものがあります。これはテストの点数に応じた強さを持つ『召喚獣』を喚び出して戦うことのできるシステムです。教師の立会いの下使えるシステムです。
この召喚獣を用いてクラス単位で戦うシステム。それが『試召戦争』です。ここで重要となる点数ですが、AクラスとFクラスの点数は桁が違います。いや、文字通り桁が本当に違うんですよ。だから、Aクラスレベルの生徒一人に対してはFクラスレベルの生徒が三人でも勝てるかどうかです。いえ、相手次第では四、五人でも厳しいかもしれません。
ですから、Aクラスに試召戦争で勝とうと思ったらFクラスは250人ぐらい必要なんです。
「根拠ならあるさ。このクラスには試験召喚戦争で勝つことのできる要素が揃っている」
勝つことにできる要素……ですか?私たち学年最下位のクラスですよ?
「なら、今から説明してやる」
でも、坂本さんがこう断言する時は何か裏がある……そうタカが言ってましたね。
「おい、康太。畳に顔をつけて姫路のスカートを覗いてないで前に来い」
「…………!!(ブンブン)」
「は、はわっ」
必死になって顔と手を左右に振って否定のポーズを取る土屋さん。堂々と恥も外聞もなく女子のスカートの中を覗く人間がここに存在しています。……まぁ、私たちから見たら軽蔑以外何もないですけど。
「土屋康太、こいつがあの有名な、
「…………!!(ブンブン)」
土屋さんの名前はそこまで有名ではないです。ただ、ムッツリーニという名前はこの学年なら私でも知っているぐらい有名。男子には畏怖と畏敬を、女子には軽蔑を以って挙げられています。
『ムッツリーニ……だと?』
『馬鹿な、あんなヤツが……?』
『だが見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ……』
『ああ。これもそまさにムッツリの名に恥じない姿だ』
さすがは土屋さん。自分の下心丸出し行動を未だ隠そうとしていますね。
「???」
姫路さんの頭には疑問符が浮かんでいるみたいですね。優しく教えて上げた方がいいかな……?
「姫路と崇彰は説明するまでもない。皆もその力は良く知っているはずだ。うちの二大主戦力だ。期待している」
二大主戦力……いいなぁ。そういう評価をしてもらって。羨ましい。
『そうだ。俺たちには姫路さんがいる』
『彼女ならAクラスにも負けていない』
『ああ。姫路さんさえいれば何もいらない』
うん。完全にタカの存在が消えましたね。ざまぁみろです。
「木下秀吉だっている」
木下さんは学力では名前を聞かないです。でもまぁ、他のことで有名だったりしますね。演劇部のホープだとか双子のお姉さんのこととか。
『おお……!』
『アイツ確か、木下優子の……』
「当然俺も全力を尽くす」
『確かになんだかやってくれそうだな』
『あいつって、確か小学校の頃は神童とか呼ばれてなかったか?』
『もしや、振り分け試験の時は姫路さんや神白のように体調不良だったのか』
『うちのクラスにはAクラスレベルの実力者が三人も……!』
気付けばこのクラスの士気はかなり上がっていました。
「それに吉井明久だっている」
そして、士気は一気に下がりました。
「ちょっと雄二!どうしてそこで僕の名前を呼ぶのさ!」
『誰だ?』
『さぁ?』
「ホラ!せっかく上がって来た士気なのに!僕は雄二や崇彰たちと違って普通の人間だから普通の扱いを――って、なんで僕を睨むのさ!明らかに士気が下がったの僕のせいじゃないでしょ!」
いや、吉井さんがオチ要員だから悪いと思う。
「知らねぇなら教えてやる。こいつの肩書きは文月学園初の《観察処分者》だ」
一瞬静寂に包まれる教室。
『……それってバカの代名詞じゃねぇのか?』
誰かが致命的なことを口にします。
「その通り、バカの代名詞だ」
「肯定するなバカ雄二!」
《観察処分者》
成績不良、学習意欲に欠け、学生生活を営む上で問題のある生徒に課せられる処分の事です。ある意味タカにも当てはまりそうですが彼の成績はAクラストップレベルなので、観察処分者にはなり得ません。
仕事というのは教師の雑用係で、主に力仕事関係の雑用を行います。普通の召喚獣は物に触れる事は出来ません。しかし、観察処分者の召喚獣は特例として物に触れる権限のある特別製だそうです。
ただ、この特別製の召喚獣。召喚獣の負担の一部が操る本人にフィードバックするそうです。
私たちの召喚獣は痛みや疲れがフィードバックしませんが、吉井さんのは違います。
まぁ、召喚獣は教師の立会いのないところでは使えませんので、私利私欲の為には使えない上に疲労や痛みを感じる。罰にはふさわしいですね。
『おいおい。《観察処分者》って事は、試召戦争で召喚獣がやられると本人も苦しいって事だろ?』
『だよな、それならおいそれと召喚出来ないヤツが一人いるってことだよな』
「気にするな。どうせ、いてもいなくても同じような雑魚だ」
「雄二、そこは僕をフォローする台詞を言うべきところだよね?」
「とにかくだ。俺たちの力の証明として、まずDクラスを征服してみようと思う」
大胆にスルーされた吉井さん。まぁ、彼ですから仕方ありませんね。
「皆、この境遇は大いに不満だろう?」
『当然だ!』
「ならば全員筆ペンを執れ!出陣の準備だ!」
『おおーーっ!!』
「俺たちに必要なのは、卓袱台ではない!Aクラスのシステムデスクだ!」
『うおおーーっ!!』
「お、おー……」
クラスが一丸となって何かをなそうとする。青春ってやつですね。まぁ、私の幼馴染は寝ているわけですが。
「明久にはDクラスへの宣戦布告の使者へとなって貰う。無事大役を果たせ!」
坂本さんのありがたいお言葉。しかし、吉井さんは……
「下位勢力の宣戦布告の使者って大抵酷い目に遭うよね?」
すんなりと引き受けてくれません。
「大丈夫だ。奴らがお前に危害を加える事はない。騙されたと思って逝ってみろ」
「本当に?」
「もちろんだ。俺を誰だと思っている」
力強く断言する坂本さん。
「大丈夫だ。俺を信じろ。俺は友人を騙すような真似はしない」
そんな坂本さんを見て、
「わかったよ。それなら使者は僕がやるよ」
快く吉井さんは引き受けてくれました。
「ああ、頼んだぞ」
坂本さんがそう言うと吉井さんはどこか誇らしげな表情のまま、Fクラスのクラスの人たちの歓声と拍手に送りだされ、教室を出て行きました。
「さて、明久がボロボロで帰って来たら屋上で作戦会議をするぞ。メンバーはムッツリーニと秀吉と島田に姫路、もちろん崇彰に黒栁もだ。分かったな」
というか、吉井さんがボロボロで帰って来るのは確定なんですね。
「というわけで、黒栁。崇彰を起こしてくれ」
「分かりました。ほら、タカ起きて下さい」
ゆさゆさと彼を揺すると、
「……起きた」
一言だけ言って起き上がりました。なんて可愛げのない幼馴染でしょう。
「崇彰。状況説明必要か?」
「ん?あー、死傷戦争やろうぜー!明久お前Dクラスに宣戦布告に逝ってこーいって感じか?」
「何かイントネーションが違う気がするがその通りだ。これから、屋上で作戦会議だ」
「りょーかい。ふぁあ~」
「……自棄に眠そうだな。昨日何かあったのか?」
「あー彼女とデートしてた」
「彼女って……黒栁とか?」
「違いますよ。ここにはいない、他校にいる彼女さんですよ」
「ああ、お陰で寝不足だぞこの野郎……ふぁぁああ」
「全く、20時には帰った方がいいですよ?」
「ん。善処する」
やれやれ、タカはアレですからね。もの凄くとまでは言いませんがかなりモテます。現に今の彼女は……何人目でしたっけ?もう両手で数えられなくなってからはカウントをやめました。だって、この男。見た目はカッコイイです。ただ、性格が残念なのであまり、どの彼女とも長続きはしませんでしたが。
「……お前。さっきの光景を彼女に見られたら刺されるだろ……」
「知るかそんなの。ユリは幼馴染だ」
「そうですよ坂本さん。タカは幼馴染です」
「……幼馴染ってなんだろうな」
え?こういうものですよね。
簡易キャラプロフィール
名前 神白崇彰
身長 174cm
体重 65kg
髪型 寝癖でウルフカットのようになっている。髪色は黒。
瞳の色 右眼はヘーゼル、左眼はグリーンのオッドアイ。
備考 割と自由人で気分屋なところがある。
実は面倒見が意外といい。
普段はブラウンのカラコンを付けていてオッドアイという事はあまり知られてない。
よく女子からモテ、過去何人もの女子と付き合ったことがあり、今も彼女持ち。
名前 黒栁由梨乃
身長 171cm
体重 5?kg
バスト BカップよりのA
髪型 ロングのストレート。髪色は銀髪。
瞳の色 ブルー
備考 真面目で優等生に見えるが中身はちょっとおバカな残念な子。
ロシア人の祖母を持つクォーターで髪は地毛であり染めてない。
普段から敬語を使うがタカと話す時はその限りでは無い。
男子からもモテるが、誰とも付き合ったことは無い。