恋愛感情ゼロの幼馴染と召喚獣   作:黒ハム

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後書きにアンケートがあります。
後書きの説明をお読みになって暇でしたらお答えください。


間話編
デートと書いてただでは終わらないと読む ①


 黒柳妻夫のマル秘恋愛テクニック講座

 

「……おいユリ。なんだ?これ」

「えーっと、この台本によれば私たち夫婦が恋愛の秘訣を教えるコーナー……だって」

「何故お前が中心かは置いといてなんだあのタイトル。嘘ばっかじゃないか」

「まぁ『の』だけあってるからいいじゃないですか」

「……そうだな。一文字合ってただけ成長だな(諦め)」

「では、ハガキの紹介に移ります」

「待て。ハガキが来てるのかよ」

「はいです。えーっと、『突然ですが、仲良し夫婦のお二人に相談です』……?私たちは仲良しではありますが夫婦じゃないですよ?」

「幼馴染みだな……って今更かよ。遅いからな?」

「『私には婚約者がいるのですが、その人が周りの女の人の誘惑に負けて浮気をしないか心配です。どうしたら良いでしょうか?』」

「難しい話だな」(←平然と浮気をしているクズ)

「ですね」(←彼女が居る居ない関係なしにベタつくバカ)

「オレたちにこの質問答えようがなくねぇか?」

「ですよね。タカが浮気するのはもう慣れてます」

「よくお前が浮気相手と勘違いされるんだがな」

「うーん。でもどうしましょう。これに答えないと」

「答えないと?罰ゲームでもあるのか?」

「答えないとこの質問が坂本さんと霧島さんに行きますよ」

「…………」(←それってやばくね?って思ってる)

「うーん。それに私たちの信用問題です。沽券に関わります」

「よしよし。沽券って言葉を覚えたんだな」

「わぁーい」

「さてさて、どうしたものか……」

「ピンポーン!あれですよタカ!逆転の発想です!」

「逆転の発想?」

「浮気を心配するからいけないんです。婚約者の浮気も寛容に受け止められる広い心を持てばいいんです。ほら、私のように」

「珍しくいいこと言ったな」

「だからハガキをくれた『バカなお兄ちゃん大好き(十一歳)』ちゃん!一ついいことを教えてあげます」

「待て待て。差出人が小学生だと?」

「この世には一夫多妻制という言葉があるのです」

「…………世も末か」

「ではまた次回お会いしましょう!バイバーイ」

「……え?次回があるのか?」

「コーナー名は変わるかもしれないですが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある休日の朝。

 カーテンの隙間から差し込む光と雀のさえずりが聞こえ目を覚ます。

 

「…………ああ」

 

 目が覚めると床に転がっていた。ベッドの上ではユリが締まりのない顔で寝ている。

 いつも通りの光景なので大して驚くことなく、オレはカーテンを開け、この部屋に目いっぱいの太陽光を入れる。

 

「さて……と」

 

 オレは先に降りて朝食の準備をする。別に料理をすることは苦ではない。苦だったらこんな生活を送っていない。

 朝は無難に行こうと思う。卵のいい感じに焼ける音とテレビから聞こえるニュースをBGMに手際良く準備を進める。

 

「よしっと」

 

 我ながらよい見た目だ。これはうまそうだ。朝食は大事。一日の始まりだからな。

 

「おきろー」

 

 のんびりと寝ているこいつを起こす。すると……

 

「おはよー」

「はいはいおはよ。ほら行くぞ」

「はぁーい」

 

 目が半分くらいしか開いてない。そのため階段とかは注意しないと多分転げ落ちる。

 

「ねぇータカー」

「なんだ?」

「おはよーの(ピーーーー)は?」

「…………」

 

 こいつは寝ぼけてると本当に何を言い出すか分からない。朝っぱらから寝ぼけの美少女にこんなこと言われるなんて…………はぁ。

 

「ねぇよ」

「えぇー」

「んなのより、今日はデートするんだろ?」

 

 清涼祭翌日の放課後。ユリが『この日は空けていてくださいね。デートしましょ』と言って、その宣言の日が今日である。ちなみに、どこに行くかとかは知らない。

 

「おぉ-そうでした」

「だろ?だから……」

「お家デートってやつですね~」

「…………」

 

 待てやコラ。それは毎日やってるようなもんだろ。

 

「お前。昨日なんか調べてただろ」

「ほへぇ?」

 

 ダメだ。話にならねぇ。目が覚めるまで待つか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、おはようです。タカ」

「おう。ようやくお目覚めか」

 

 朝食が終わって食器を片付けて洗い物をしている最中に目が覚めるユリ。

 

「今日何の日か覚えてます?」

「デートだろ」

 

 毎日のように言われりゃいやでも覚えてる。

 

「そうなのです!」

「で?どこ行くんだ?」

「えーっとですね。これです」

 

 そう言って見せてくるのは……。

 

「如月ハイランドのプレオープンチケット?よく手に入ったな」

 

 あれは確か入手困難な代物なはずだ。

 

「えっへん。なんか学園長がくれました」

 

 …………大方、清涼祭の償いのつもりだろう。確かにオレは不良にボコられ気絶するという実害を唯一受け(代わりにぶちのめしたが)黒幕である竹原教頭を(裏で)葬ったし、何かしらの謝礼はあってしかるべきだ。

 まぁ、プレミアムの方ではないから、無理やり結婚とかはないだろう。そんなんはやりたくないからな。無理やりとか強制とか大嫌いだ。

 

「さぁ、行きましょう!」

「バスとか電車は調べたのか?」

「ふふっ。私を誰だと思ってるんですか?」

 

 お前だから心配なんだよ。

 

「しっかりこの頭の中に『いんぷっと』されていますよ」

 

 ダメだ。恐ろしいまでに信用ならねぇ。

 

「へいへい。てか、さっさと着替えに行ってこい」

「はーい」

 

 と、家を出て隣の家に入っていくユリ。

 

「さてと……」

 

 仕方ない。やるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふふん。今日はタカとデートです!普段のお買い物という名のお出かけやお家デートっぽいのとは違いちょっと遠出します。楽しみのあまりここ最近は夜しか眠れませんでした。

 

「えへへ~」

 

 ついつい頬が緩んで締まりがなくなってしまいます。いけないいけない。このままだと遊園地に行くはしゃぐ子どもと思われます。高校生っぽいオトナのデートってやつにするためにもちょっとお上品さを出してみましょう。

 

「行きますわよ。タカ」

「…………ぷぷっ」

 

 私のお上品さ。一言目にして笑われました。

 

「たく。オトナっぽさ出さなくていいっての。本来のお前の方がいい」

「え?本来の私を一番愛してるって?」

「…………」

 

 タカが頭を抱えてます。ですが、知りません。

 

「もう、そんなに言うならいつも通り行きますね」

「ああ……」

 

 何故か少し疲れが見え始めます。なんでしょうね?タカも楽しみで眠れなかったんでしょうか?

 ちなみに、今日はなんとタカが腕を差し出して腕組みしてくれているのです!手を繋ぐだけで飽き足らずまさかそんなに……きっと、私と離れたくないんですね!もちろん私も離れたくありません!

 

「お前が迷子になると困るだけだ」

 

 と口ではなんか言ってますがきっと照れ隠しです!そうです!あのタカがデレてるんです!

 もう、素直に『お前とくっつきたいから』とか言ってくれたらいいのに。言わなくても分かってますよ?心が通ってますからね。

 

「で、どこの駅で降りるつもりだ?」

 

 近くの駅に着きました。ふふん。下調べは完璧なのです。

 

「ここの駅で降りますね」

 

 電車の路線図を指さして答えます。

 

「うん。不正解」

 

 え?あれ?おかしいなぁ……?

 

「はぁ。こういうのはオレに任せとけ。ほら切符買って行くぞ」

「わわ、待ってください」

 

 タカはさっそうと券売機のところを操作して大人二人分の切符を買います。そして、片方の切符を私に差し出します。

 

「…………むぅ」

「どうした?こどもの方を買えばよかったか?」

「違います!お金なら私も持ってきてるんですよ?」

「気にすんな。どーせ、最近貯まってるだけで使ってないからな」

 

 嘘です。使ってないなんてそんなのあるわけないじゃないですか。使う分以上に稼いでるだけでしょうに。

 そういえば、たまると言えば……

 

「タカのこっちはすぐに溜まってよく使うのに……」

「待てやコラ。どこさして言ってんだ。後、こんなとこで堂々とそんなこと言うのはやめろ」

「あぅ……」

 

 軽いチョップが肩に入ります。なんか、頭にやってこれ以上バカになられたら困るから肩にやってるそうです。大丈夫です。これ以上バカになってもタカがなんとかしてくれます。というかそもそも、バカじゃありません。ほんのちょっと勉強に向いてないだけなんです。

 電車の中でも私はタカから離れません。いやぁ、電車って揺れるじゃないですか。ね?だからタカにしがみついていれば大丈夫なのです。つり革?もちろん届きますけどそれよりこっちの方がいいです。

 

『……ッチ。リア充が……爆ぜろよ』

『あんな銀髪の美少女で……ッチ。羨ましい』

『いいなぁ……あんな格好いい彼氏が欲しいなぁ……』

『けっ。こんなところで見せつけて何様のつもりだ』

 

 なんかいろいろ聞こえてきますが、

 

「もしかして私たちって注目の的ってやつですか?」

「ああ。思い切りな」

 

(カラコンつけてなかったら今の比じゃないだろうな……)

 

 ふむふむ。不思議です。電車にいるはずなのに教室(Fクラス)に居る感じを彷彿させます。何故でしょう?なんというか……私たちに嫉妬とかそんな感じのが向いてる気がします。

 

「ふふん(どやぁ)」

「……何でお前はどや顔なんだよ…………」

「きっと私たちがお似合いのカップルに見えるんですね(どやぁ)」

「あーそーだな」

 

 ふふん♪そんな評価をしてもらえるなんてもっとくっつきたくなっちゃいます。

 

『『『ッチ……!』』』

 

 その後、なんか嫉妬の炎が大きくなった気がしますが気にしません。




「というわけでアンケートを行います!」
「……はぁ。で?何で作者が喋らないでオレたちが喋ってるんだ?」
「なんとなくだそうです!」
「……で?何のアンケートだ?」
「『バイトの話をどうするか?』だそうです」
「バイト?あー3.5巻のプールの次のやつか。で?どうするって?」
「作者は最初タカをあの四人に加えてバイトさせようと思いました」
「まぁありがちだな。主人公をぶち込んでやるのは」
「そうなのです!ありがち過ぎるんです!」
「でもまぁそれでもいいんじゃないか?」
「そこで作者は閃きました。私をバイトにぶち込もうと。丁度Fクラス所属ですし」
「……ん?オレは?」
「その時はタカはどっかに消えてます」
「……なるほど……で?どっちにするんだ?」
「それも含めてのアンケートです!選択肢としては『タカだけ加入』『私だけ加入』『両方やってほしい』『興味ないからバイトの話飛ばせ』の四つだそうです」
「なるほどな。確かにオレたちならバイトの話関わらず終わるルートもありえそうだ」
「ですね」
「だが、何で『オレとユリの二人が加入』ってのがないんだ?」
「作者曰く『タカが店長をぶっ殺しそうだから却下』だそうです。どうにもこの話においては私たちが同時にバイトする=死者を出すって事らしいです」
「ぶっ殺すって…………ああ、何となく察した気がする」
「期間は長めに一週間程で、10月24日23:59だそうです。まぁ、25日中には締め切ってると思ってください」
「投票数が多いのを採用するって形だな」
「そうですね。後はけーすばいけーすってやつですがまぁなんとかなります!ではたくさんの投票お待ちしています!」

バイトの話をどうするか

  • 崇彰だけ加入
  • 由梨乃だけ加入
  • 両方のルートをやってほしい
  • 興味ないからバイトの話飛ばせ

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