インフィニット・ストラトス 黒髪と銀髪は学園に 作:ニックネームは忍者
外伝二章です。ライが訳があって、イギリスでの出来事です。一応夏休み中の出来事です。
「――――確認しました、パスポートお返します……よい旅を! ロジャースさん!」
「はい、ありがとうございます」
パスポートを返されて、空港に出たライであった。
「(偽装になるよなこれ……でもしょうがないか)」
日本からイギリスに来た男……ライ・ロジャース……本名、織斑ライ。
「イギリスって、寒いイメージがあるけど、今はそれなりに暖かいんだな……日本が寒すぎるのかな」
ライの服装の上は白いシャツに黒いベスト、赤いネクタイ。下は黒いズボン。頭に青い帽子……何処かの探偵をモチーフした服装であった。
「ガイドブックを見るとやっぱり建物が綺麗だな……歴史を感じさせるが――――」
青い帽子を外して、周りを見るライ……ドイツ居た頃もそうだが、日本とは色々と違っていた。
「さてと……待ち合わせ場所は―――?」
ライは帽子を深く被ると、少し早足に歩き出した……
「(さて……俺がどうしてイギリスに入国したのは日本時間の数時間前、夕食をとった後……)」
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「―――と、言う訳でイギリスに行ってもらう」
「え?」
「パスポートとチケットと必要な物はこの鞄に入っている。後はお前が必要な小物だけでも入れればいつでも出られるぞ」
「いや……」
「安心しろ、問題はない」
「何も解決できていません」
「…………」
ライは必死に断っていた。自室前に千冬が立っていて、床にはアタッシュケースを置いていた。
「……そうか、なら変わりに私の訓練の相手をしてくれ、夏休みだから家族で皆で楽しもうではないか」
「任務の詳細を求めます織斑先生」
「…………」
ライは姿勢を正しくしていた。
「お前にはこの中身に入ってある封筒を届けてほしい」
「封筒だけを……ですか」
「そうだ……空港の出入り口に待ち合わせをしてある。それを渡せば任務完了だ。後は直ぐに帰ってもいいし、少し観光しても構わないぞ」
「了解しました、最後に依頼主は誰ですか?」
「それは―――」
……ISイギリス代表候補生、セシリア・オルコットからの依頼だった。
そして、ライはイギリスへと旅立った……。
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「(まさかセシリアに届け物とはな……それよりも問題は―――)」
早足になって歩くライ、その先には―――
―――本来は英語ですが、日本語で表します―――
「待ち合わせをしているのでお引き取りください」
「そんなこと言わないでさ~俺達と一緒の方が楽しいぞ!」
黒いスーツを身に付けて、少し赤みのかかったセミロングの髪の女性が一人の男にナンパされていた。
女性は明らかに嫌がっていたが一人の男は構わずナンパをしていた。ライは三人でも構わず声をかける。
「おい嫌がっているぞ、離してやれ」
「あ? なんだてめぇは?」
「…………」
女性はライを見て驚いている表情だった。
「(何故俺を見て驚いている?)嫌がっている女性に手を出すのは紳士の勤めじゃないぞ」
「うるせ!」
男はライに向かって殴りかかったが、別の方向から男の腕を掴んだ。
「な、なんだよ! 邪魔―――グハッ!」
ナンパ男はぶっ飛んだ。殴った男は左手だけ手袋をしていた。
「全く、こんなに嫌がっている女にナンパなんてしてんじゃねえぞ」
男は帽子を被って、顔を隠しているように見えた。
「怪我はないか、二人とも?」
「はい、ありがとうございます」
「俺は大丈夫です。あの、貴方は?」
「ん、俺か? 只の通りすがりだが……お前を見ていたら何だか俺の友人を思いましてな」
帽子の男は空を見上げるかのように呟いた。
「あの……」
「おっと! すまない、バーンズと呼んでくれ!」
バーンズと言う男は左手を前に出す。ライはその手を握る。
「(なんか硬いな? メタルな腕―――な訳ないか)はい、バーンズさん! 俺の名はライです」
「そうか、ならライとお嬢さんはここから離れてくれ、後は俺で何とかするよ」
「何とか……大丈夫なんですか?」
「そろそろ―――「おい! バーンズ」来たぜ」
バーンズの後ろからは黒人の男が走ってきた。
「置いてくなよバーンズ!」
「すまないウィルソン……ちょっと困っている人を見つけてな」
「困っている人……銀髪とお嬢さんか?」
ウィルソンと言う男はライを見る。
「そう! 彼の名はライ……俺の友人に似てるだろ?」
「友人……あ~何となくわかってきたよ。俺の名はウィルソンだ」
「ライです。彼はどうしますか?」
「こっちに任せてもらえるかな、後は大人に任かせな」
二人はどんな人間かわからないがライはこの人なら大丈夫と判断して、任せることにする。
「わかりました。それじゃあバーンズさん、ウィルソンさん、ありがとうございます! さ、君も」
「はい……ありがとうございます」
ライとお嬢さんは頭を下げて、離れて行った。
「確かに似てたな」
「だろ! なんか雰囲気がさ……さてと! ナンパ男を運びますか」
二人は男を担いで、交番に行ったのだった。
――――――――――――――――――
「え!? あなたが待ち合わせの人だったんですか!?」
「はい、そうです」
悪い大人は良い大人に任せて、ライとお嬢さんは離れた。お互い安全を確認してライは待ち合わせの場所に向かおうとするが、お嬢さんはの正体は待ち合わせの人だったのだ。
「チェルシー・ブランケットと申します。チェルシーとお呼びください」
ライは驚いたのと同時に改めてチェルシーを見る。それは綺麗な人に見えた。
「は、はい、俺は―――「知っていますよ、ライさん」……もしかして、セシリアのメイドですか?」
「そうです。わかります?」
チェルシー・ブランケット……セシリアから話していたメイドであった。年は18才だが、とても大人びた人でセシリアが目指すレディのその人であった。
「(確かに大人と言うか素敵な女性だな)はい、メイド服では目立つので違う服装だと思っていましたが、スーツも驚きです」
「スーツを着ると似合わないですか」
「い、いえ! 全然! むしろ似合っています! あ、勿論メイド服も似合いますが……何言っているんだろ俺……」
ライはどうして必死に説明しているのかと感じた。
「ふふ……お嬢様から話を聞いていましたがライさんも素敵ですよ」
「え……」
チェルシーの微笑みはそれは絵にもなる顔だった。ライは見とれてしまう。だが直ぐに冷静になる。
「ライさん、お時間が宜しければ、お嬢様のお手伝いしませんか」
「え、セシリアのですか?」
封筒を渡して、どうしようかと考えたがチェルシーから一つのお願いをされた。
「はい。車をあちらに停めておりますので詳細は中で……封筒もその時にお願いします」
「はい、わかり……ました」
ライは断る気はないが、釣られてしまった。
――――――――――――――――――
「メイドさんなら、さっきの男なら別に問題なかったですね……すみません、俺が余計なことをして……」
「大丈夫ですよ、ライさん。問題を起こすとお嬢様に迷惑がかかりますので……むしろライさんが来てくれて助かりました」
「え? 助かったのですか?」
黒いリムジンの車をチェルシーが運転する中、ライは助手席に座りながら話をしていた。
「はい……先程の男性のように声をかけてくるのは良くあるのですが、助けに来たのはライさんが初めてでした」
「そうなんですか」
チェルシーもメイドで護身術は身に付いている。だから別に問題はなかった。声をかけてくるも良くあること……でも助けに来たのはライが初めてだ。
「ライさんもIS学園に通っているんですよね」
「まぁ……通わされたに等しいのですが…」
ライは少し、嫌な顔になる。学園は嫌ではないが、周りの女子に色々と困っていた。
「学園でもたくさんの女性から声をかけられるのですか? 一夏さんと同じように」
「……そうですね、俺も一夏も同じですがいろんな女子から注目されますね……一夏はともかく、俺なんか声かけてもしょうがないですよ…」
ライは窓を見ながら答えた。そんな姿にチェルシーはライを一目見る。
「……私としては一夏さんより、ライさんに声をかけたいですね」
「え―――」
ライはチェルシーを見る。チェルシーは運転をしていて、表情がわからない。
「もうすぐ着きますよ、ライさん」
「は、はい……」
ライは膝に置いてある帽子を頭に被るのだった。
――――――――――――――――――
「それではライさん……ここでしばらくお待ちください」
「はい……わかりました」
ライとチェルシーは一つのビルに入る。ビルに入って、通路に出ると人が沢山通っていた。
そんな中、二人は一つの控え室の中に入ったのだった。
「もしかして、今日はセシリアはモデルかそれに近い事をやっているのですか?」
「そうです。ライさんもわかりますか?」
「まぁ……IS操縦士は操縦だけが仕事じゃないんですよね」
IS操縦士は操縦もそうだが、モデルやタレントの仕事もしているのだ。セシリアからそう言う話を聞いた覚えがあった。
「ライさんはしないんですか? こう言うのは」
「俺ですか? 俺は写真が苦手で……」
「苦手……ですか?」
「―――最近は平気になったかな……この前は自分から撮りましたから」
ライは少し前、シャルロットと撮った写真を思い出す。その写真で今ならカメラは平気だと感じる。
「…………そうなんですか」
チェルシーはそう言うと、控え室の中にある更衣室のカーテンを開けて、中に入る。
「あの……チェルシーさん?」
「メイド服に着替えますので少しお待ちください」
「いや―――」
ライが答える前にチェルシーはカーテンを閉めた。
……そして、着崩しの音が聞こえた。
「ッ!?」
ライは咄嗟の判断で後ろを向いて、帽子を深く被った。
「(な、何故着替え始める! いや、更衣室で着替えるのは自然だが何故今!? そうだ廊下へ―――駄目だ、人が沢山歩いて邪魔になる……どうすれば―――)」
ライが必死に考えているが、音だけは聞こえる。音がライの心拍数を上昇させる。
「(チェルシーさん大胆……じゃなくて―――?)」
ライは視線を感じた。チラリとその方向を見ると、控え室にあるメイク台の鏡……特に何も無い鏡だが―――
―――金髪の女の子が見えた―――
「ッ!?」
ライは驚いて、壁に背をぶつけた。
「ライさん? どうかなさいましたか?」
「え?」
声のした方向を向くと、更衣室からメイド服に着替えたチェルシーが出てきた。何やら心配している顔になっているがライは鏡を見る……映っているのは自分の姿だけだった。
「…………」
「ライさん?」
「あ、いや……何でもありませんですよ」
ライは表情を戻した。チェルシーはライに近付いた。
「あの、チェルシーさん?」
「……熱でもあるのかも知れませんね」
「え……」
ライの前に止まって、見つめてくる。
「別に熱なんて……」
ライはチェルシーの顔を見る……あまりチェルシーの顔を見ていなかったが、とても綺麗な女性に見えた。
「ライさん……」
「チェルシーさん……」
二人は見つめていると……
バタンッ!
「チェルシー! 戻ったのですか―――あら? ライさん? どうしてここに……」
「せ、セシリア……なんと言えばいいのか……」
控え室にセシリアが来た。ここにライが居ることにセシリアは驚いている。ライは説明をしようとするが……
「そこはわたくしがご説明を、お嬢様―――」
チェルシーはいつの間にかライから離れて、変わりに説明をするのだった。
・・・
「まぁ~そうでしたの……ライさん、ありがとうございます」
ライがここまで来たのをチェルシーが説明した。セシリアはライにお礼を言う。
「いや、俺は何もしていないよ……それよりもセシリア、この封筒はなんだ? 届け物にしては忘れ物みたいだが……」
「そ、それは―――」
封筒はチェルシーに渡してあるが、ライは気になっていた。どうしてセシリアに届ける必要があるのかと……
「おっと! これは依頼人のプライベートだな……失礼した」
「い、いえ……」
「ふふ……」
ライは探偵なら依頼人の秘密は守ると言うのがハードボイルドの一つと思い出す。セシリアは安堵したがチェルシーは笑っていた。
「それよりもライさん、一夏さんは来ておりませんの?」
「一夏か……何でも今は話題のIS乗りだから、外国に行くには手続きがかかるみたいだ……俺はまぁ~出れたがな」
「そうですの……」
本当なら一夏が適任なのだが、訳ありである……ライも訳ありだが、セシリアは何処か落ち込んでいた。
「お嬢様、そろそろお時間ではありませんか」
「! そうですわね、そう言えばチェルシー、今日は助っ人が来ると仰っておりましたが、もしかして―――」
「はい、ライさんです。お嬢様」
「助っ人??」
ライの手伝いはセシリアの写真撮影であった。
――――――――――――――――――
「セシリア! 笑って~」
「は、はい!」
イギリスのIS雑誌にセシリアを載せる写真をライが撮っていた。セシリアがポーズを決めて、ライがカメラを持っていた。
「……よし! じゃあセシリア、次の衣装に着替えてもらえるかな? この衣装はOKだ」
「はい、わかりましたわ」
「少し休んで! ゆっくりしていいから! 」
「わかりましたわ」
セシリアは更衣室の方に向かう。セシリアもそうだがライも少し汗が出ていた。
「ふぅ……以外に疲れるな」
ライは近くの椅子に腰を掛ける。
「でも、いい写真は撮れたかな」
ライはカメラを見ながら呟いた。
「順調ですね、ライさん」
「チェルシーさん、お疲れ様です」
ライの側にチェルシーが来た。両手にはドリンクとタオルを持っていた。二つをライに差し出す。
「ありがとうございます」
ライはタオルで汗を吹いて、ドリンクを飲んだ。
「ふぅ……モデルも大変だな。カメラも大変だけど…」
いいポーズを決めるモデルといい角度とタイミングでシャッターを押すカメラ……雑誌に載せるには必要不可欠な役であった。
「ですが、ライさん……なかなか良いと思います。カメラマンも向いていますね」
「そうですか? ありがとうございます」
チェルシーに頭を下げると、レンズを吹き始めるライ。そんなライにチェルシーはライの前に立つ。
「チェルシーさん? どうかしましたか?」
「ライさん、私のメイド服はどうですか? 似合いますか?」
チェルシーは一回り回って、スカートがひらりと舞う。そのしぐさは男心をくすぐる。
「え、と……似合ってます……凄く似合ってますよ」
ライは素直な感想を言った。
「そうですか……私が着替えている時は特に何も感じなかったのですか?」
「あの、チェルシーさん?」
ライはチェルシーと会って間もないが大胆な事を言われて驚いた。
「私が着替え終わった時はライさんは後ろを向いて、帽子を深く被っていました……そのあと、壁にぶつかってましたけど……」
「え~と……イギリスの紳士は着替え中はこうすると思ったので……」
ライは焦っていた。何でかはわからないけど、汗が出ていた。
「紳士ですか……確かに紳士らしい事ですけど―――」
チェルシーはしゃがんでライの顔を覗き見る。
「―――紳士でも、ほんの少しだけ欲があってもバチは当たりませんよ」
「…………」
ライは何かの誘惑に誘われていた……
「あの―――」
「お待たせしましたライさん! ……どうかなさいましたか?」
「あ、あぁ! セシリア、なんでもないよ! ……チェルシーさん、ラストスパートに入ります!」
セシリアが来たことにライは状況を把握する。今はセシリアのモデル撮影だと思い出された。
「……頑張ってください」
チェルシーはライにウィンクをする。ライは頭を抱えて、カメラを構えた。
「(いかんいかん、どこぞの探偵ならハードボイルドにならないと……)」
……このまま写真撮影を続けるライであった。
――――――――――――――――――
二人は外でチェルシーの運転するリムジンを待っていた。
「ふぅ……疲れましたわ」
「お疲れ様セシリア……でも、編集者の人も喜んでいたからよかったんじゃない」
撮影を無事に終えて、編集者にカメラを渡して確認すると、喜んでいる様子だった。ライとセシリアは上手くいって満足した。
「それは、そうですけど……」
「…………」
それでもセシリアは何処か心あらずだった。ライは何となく察した。
「出来上がったら一夏に見せてあげればいいんじゃないか」
「えぇ!? い、一夏さんにそれは―――こんな写真みせられませんわ!」
一夏の事を考えていたか雑誌を見せる事にセシリアは焦っていた。
「(そんなに否定するのか)見せたくないならそれでいいが……写真撮影をしているセシリアの姿には魅力があったぞ」
「え……」
ライは撮影をしていたセシリアの姿を思い出す。
「真剣でひた向きだったぞ……もし、一夏がカメラマンだったらこうはならないと俺は思うな」
「ライさん…」
もし、ライではなく一夏が代わりだったらセシリアは緊張して上手く出来ない可能性があった。ライは一夏が来ない変わりに違う提案をする。
「一夏にアピールしたければ雑誌を見せるのみ一つの手だと思うがな……雑誌を見せるまでの道のりが苦労しそうだが」
「そうですわね……ライさん、ありがとうございますわ」
「……俺は大したことはしてないさ」
セシリアはイギリスで辛い事があったのを知っている。それでも前へ進んでいるセシリアの方がライは凄いと感じる。
「それでもライさんのお陰でわかったこともあります。わたくしも早く学園に戻りたいですわ」
「セシリア……もし辛い事があったら一夏に頼りな、あいつは話はちゃんと聞く奴だからな」
「えぇ……ありがとうございます」
「あぁ……チェルシーさんが来たかな」
チェルシーが運転しているリムジンが来るのだった。
――――――――――――――――――
「そらじゃあ、セシリアによろしく伝えてください」
「わかりました、お嬢様にお伝えします」
現在、ライは空港にいた。今、この場にいるのはライとチェルシーの二人だけ。セシリアの方は一人、別の場所に一人降りて歩いて行った。後で別の人が迎えに来る事になっていた。ライは場所に予想がついて、チェルシーに空港に送ってもらった。
「セシリアも一人の方がきっといいと俺は感じているよ」
「そうですか……お嬢様も素敵な友人をお持ちですね」
「一夏がいたら一緒に行かせたかな」
「お嬢様もきっと一緒に連れて行かれたかも知れませんね。ライさんはこのまま帰られるのですか? 観光も出来ますよ」
「それもいいのですが俺の目的は観光ではないので」
ライはゆっくりしていいのだが目的は封筒を届けること……長居は無用であった。
「……今日はライさんのお陰で助かりました、何とお礼をしたらいいのか」
「お礼はいいですよ……こうして送ってくれただけで俺は満足です」
ライは帽子を外して頭を下げる。また帽子を被る。
「ライさん、ネクタイがずれてますよ」
「え?」
ライはネクタイを見る……別にずれてはいない。
「あの―――!?」
ライは顔をあげると目の前にチェルシーの顔が近くなっていた。
「探偵は油断したら命取りですよ」
チェルシーの顔が更に近くなる……特に唇がライの唇に迫っていた。
「チェル―――」
♪~♪~♪~♪♪
「「…………」」
チェルシーの携帯から音がなる。チェルシーは携帯を開く。
「はい……そうですか…わかりました―――ライさん、申し訳ございませんが失礼いたします」
「は、はい……」
チェルシーは一礼して、ライから離れていった。
「(もし携帯が鳴らなかったらどうなっていたんだろう―――いかん!いかん! 忘れよ)」
「ライさん」
ライはとにかく忘れようとしたが、チェルシーに呼ばれたことに片隅に残る。
「え! 何ですかチェルシーさん」
チェルシーは振り返って、右手の人指し指を自分の唇に近付けて、一言いった。
「――――――秘密ですからね」
「…………」
チェルシーはそれだけ言うと、振り返らずに歩いていった。ライはその背中を眺めた。
「本当に美人だな……俺も帰ろ」
ライはもう一度帽子を外して、頭を下げた。帽子を綺麗に被る。
「…………」
飛行機乗り場へと向かった…
……封筒の中身は謎だったが、依頼を完了したライだった。
――――――――――――――――――
「で…………何があったのかな?」
「いや……イギリスに行って、封筒届けて、セシリアの手伝いをして――――――帰ってきました」
あれから数日……ライの部屋で、ライはシャルロットに問い詰められていた。
「それは、わかった……けど“これは”何かな?」
シャルロットは電気スタンドに置いてある一枚の写真に指を差す。
「…………」
……それは、チェルシーの顔がライの顔に近付けている写真であった。
「これは……見送りされて―――てっ! 誰が撮ったんだよこの写真!!」
「見送りだけで、ここまでするんだ……」
シャルロットの周りに黒いオーラが見えてきた。
「いや! シャル―――シャルロットさん! 別に何もされていない! 何もなかったからで―――これはただの記念写真なんだ!!」
「そっか~記念か~」
シャルロットは笑顔で答えた……とてもHAPPYな笑顔ではなかった。
「セシリアから話は聞いただろ! だから―――」
「ライ……いっぺん、死んでみる?」
「あ――――――」
――――――――――――――――――
次の日、朝―――
「ライ~! 今日、IS事でさ―――ライ!?」
「…………」
ライは窓際で体育座りをしていた。
「ライ! おい……大丈夫か!!」
「―――海へ流します……」
「何言ってるんだよ! しっかりしろ!!」
一夏の声でライは正常に戻ったのだった……
……一夏が部屋に入ったと当時に、電気スタンドに置いてある写真が床へと落ちた。床へ落ちたと同時に裏面が上になる……文字が書いてあった。
『 I hope to see you again 』
右下に小さく、『 I do not kiss 』の文字を読んだシャルロットは落ち着いたがライは既に致命傷をおっていた……。
「ライさん……とても優しい方でした。でも優しいのは時に罪な事ですよ」
飾ってある同じ写真を眺めて、微笑むチェルシーであった……。
……セシリアをメインにしたつもりがどうしてかチェルシーになりました。(いったいどこでそうなったのか……)
とりあえず最後になるかな? 時間があれば何か書こうと思います。
それでは失礼します……
続きやった方が方がいいでしょうか?
-
続ける
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完結でいい
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続けてヒロイン追加