インフィニット・ストラトス 黒髪と銀髪は学園に   作:ニックネームは忍者

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第五章 No.10

 

 

……ソレは上空にいた…

 

 

 

 

……全身グレーで出来た『全身装甲』。頭部は騎士の甲冑で真ん中に縦線が複数あった。

 

非固定浮遊部位は機動力を高めたブースター、右肩にはピエロの格好して、帽子で顔を隠して、帽子からは丸く回った二本の角が出ているエンブレムをつけていた。

 

 

 

 

 

 

 

……左肩には『No.10』とかかれていた。

 

 

 

「倒すのはいいとして、遮断シールドがあってこのまま入れないと思ったが、白のお陰で入れたよ。感謝感謝」

 

「お前は何者だ……あれを送り込んだのもお前か?」

「そうよ! いきなり来て感謝とか訳わかんないわよ!」

「全くですわ! 先ずは名乗りない!」

 

ソレは一夏に手で差して感謝していたがライはソレに敵意を出して質問をした。鈴もセシリアも同じように敵意よりも怒っていた。

 

 

「おっと、自己紹介がまだでしたね…………そうですね―――――No.10(ナンバー・テン)と呼んでください」

 

「No.……10? ッ!!」

「ライ!? どうした!」

 

No.10の言葉にライは頭痛に襲われた。膝をついたライに一夏は側による。

 

 

 

「だが…………言葉よりも、コレで語ろうよ」

「「!?」」

 

No.10は突然右手から大きなライフルが出てきた。そのライフルの銃口からエネルギーが溜まり、発射された。

 

ライ達はその場を離れ、当たらなかったが、先程居た位置は大きな爆風が出来ていた。いくらISでもどれくらいのシールドが削られていたか……。

 

「(何だったんだあの頭痛は―――)皆ッ! シールドが無くなったからロックが解除される! そうすれば俺達にも有利になる! だから耐えるんだ!!」

「「了解ッ!」」

 

ライの言葉に一夏、セシリア、鈴にもわかっている。ここで四人で攻めるよりも応援が来るまで耐えれば確実に有利になる。正直、今の相手は全くの未知なのだから。

 

「おっと! 折角来たんだからもう少し楽しもうよ」

 

No.10は左手を開けて拳にする。拳にした瞬間、また遮断シールドが張られた。

 

「!? シールドが!! どうして!?」

「くッ! 織斑先生! どうなっています!!」

 

 

一夏が周りを見ると先程までなかったシールドが張ら、さっきと同じ状況になる。ライは千冬に連絡を取る。

 

 

『こちらもわからんが、どうやら奴はこのシステムにハッキングしてエネルギー供給だけでなく、遮断シールドを修理する能力を持っているようだ。どういう仕組みかはわからんが奴はかなりの脅威だ……こちらの主力もあと少しの状況だ。つまりお前達は―――』

「主力が来るまで耐えるのは変わりませんが、それが少し伸びた……そういうことですね」

 

『……そうだ。だから無理をするな、なんとしても耐えるんだ』

「「了解!」」

 

千冬の言葉に皆は理解した。状況は不利に近いが少し延長しただけなら気が少し楽になった。そして今、相手がどう来るのか警戒していた。

 

「あれれ? 来ないの?? じゃあ~こっちから行くよッ!! 」

 

No.10は非固定浮遊部位に装備されているミサイルを展開し、発射する。そのミサイルは各ISに追尾し回避行動を取る。

 

 

ミサイルを回避し皆は散会した後、セシリアはNo.10の側面からスターライトmarkⅢを撃つ。No.10は回避し、機動力を活かした回避行動に出る。正確な射撃だが全く当たらなかった。今度はセシリアにミサイルをロックオンして発射する。

 

「くッ! 『ブルー・ティアーズ』!!」

 

ビット型ブルー・ティアーズを4機射出し、ミサイルを全て撃破する。爆風の中、何処から出てくるのか警戒していたが正面から急速接近してきた。

 

「これでおしまいです!!」

「お? ―――」

 

弾道型ミサイルを二発放ち、No.10は爆発に巻き込まれた。

 

「やりましたわっ!」

 

ミサイルが命中し、セシリアは笑顔を出したが直ぐに爆風から大きなレーザーが現れた。セシリアは回避し、ブルー・ティアーズで迎撃しようとするが、爆風の中に居なかった。

 

「ッ! 一体何処に―「ここだぜ~」―――!?」

 

 

セシリアの後ろにNo.10が立っており、右手の大型ライフルの引き金が引かれた。

 

「そ、そんな―――」

 

 

 

セシリアは意識があったが、ブルー・ティアーズはアリーナの地面にぶつかり、ISを解除された。

 

 

「う~ん、さっきから思ったが威力が段々落ちてるな。しょうがないか、遊びだしな」

「ッ!!」

 

ライはNo.10にアサルトライフルを撃つ。No.10はヒラヒラと避けていた。

 

「そんな射撃じゃ当たらないぜ~」

「よそ見をするな!!」

 

ヒラヒラと避けたが、一夏が奇襲を仕掛けた。だがNo.10は奇襲も避けて一夏に大型ライフルを向ける。

 

「さ~て、次は―――おっと」

「ッ!?」

 

引き金を引こうとしたが、ライの刀の攻撃も避けた。ライと一夏は二人で連携して交互に攻撃をしたが、それでもNo.10には当たらなかった。

 

 

「二人の動きは見事だな。だが当たらないぞ」

「別に当たらなくていい」

「何??」

 

見事な連携だったのに平然な答えに疑問を感じた。

 

 

「本命は―――」

「こっちなのよッ!!」

 

 

No.10は動きが止まる。そして頭上には鈴の甲龍の衝撃砲をフルチャージしていた。シールドが残り少なかったが、それでも大きな一撃を与える為、二人の動きに誘い込まれたNo.10―――そのまま衝撃砲を放った。

 

 

衝撃砲はアリーナの地面にぶつかり、大きな穴が空いた。

 

「……やったの?」

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん、もう少し早ければ良かったな」

「ッ!?」

 

鈴の呟きを答えたのは、頭上に立っているNo.10。鈴は近接装備を展開しようするがNo.10の右足の蹴りを鈴に与えた。右足のブースターを加速させて、威力を高めた蹴りだった。鈴は衝撃砲で空けた穴にぶつかり、ISが解除された。

 

「これで二機目。後は――「貴様ッ!」おっと~」

 

ライは刀で斬りつけたがNo.10はバックする。そしてそのまま蹴りを入れるため、急速接近する。ライはアサルトライフルをフルオートに撃つが、構わず突進する。そして右手のライフルでライのアサルトライフルを跳ばした。

 

「くッ!」

「無駄だぜ」

 

刀で突き刺そうとしたが蹴りで刀も跳ばされた。ライは後方に下がったが、No.10は接近する。

 

「それを待っていた!!」

「お?」

 

ライは打鉄に必要時に装備される長距離ライフルを展開。これはライが整備室に置いてあった為、取りに行っていたのだ。そのライフルの銃口をNo.10に向けて引き金を引いた。例えダメージが無くても怯んだ隙に連射と一夏の零落白夜で攻撃する計算だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、それは無力だった……。

 

「何―――――」

「そんな現代兵器じゃあ、通用しないぜ」

「くゥ!!」

 

 

No.10は怯まず、平然としていた。声も冷徹に低かった。No.10は右手のライフルで上から振り下ろした。打鉄が下に落ちている中、No.10の大型ライフルをライに撃つ。そのまま地面と衝突し、ISを解除された。

 

 

「う……うぅ……」

「ライ!? お前!!」

 

 

一夏は我を忘れ、No.10に瞬時加速する。だが、その動きはまるわかりだった。

 

 

「お前も、そんなんじゃあ持ち主が泣いちゃうぜ」

「くあぁぁ!」

 

 

No.10は左手から散弾銃の形をした銃が現れる。銃口から現れたのは実弾では無く、ビーム状の銃だった。

 

 

 

一夏は目の前からダメージを負い、更には左手の散弾銃を解除し、手のひらを一夏の首を掴み、ピット・ゲートに投げる。ぶつかると同時に一夏は当然ISを解除。

 

 

「う、うぅ……」

「一夏!?」

 

ピット・ゲートに居た箒は一夏の側に寄る。

 

 

四対一でも相手が悪かったのか実力の違いだったのかは誰もわからない……。

 

 

 

「(まだ、主力が来ない)……くそ」

「あ~らら、もう終わりか? この後、どうしようか」

 

No.10は平然な様に話し、右手のライフルをライに向ける。両肩のミサイルも開き、銃口からエネルギーが溜まってるのはまるわかりだった。

 

「けど……こっちが良いよな?」

「ッ!? 貴様ッ!」

 

突然銃口がライから一夏の方に向けられた。

 

 

 

 

 

「ほ、箒……逃げろ」

「何を言っている! お前を置いてなど行けないッ!!」

 

「おー悲しい事言うね~お~悲しい」

「貴様……やめろッ!!」

 

ライの言葉を無視してNo.10はトリガーを引く。箒も一夏の側を離れなく、守るように抱いていた。

 

「「一夏!!」」

 

セシリアと鈴も叫んだが、大型ライフルの爆発とミサイルの雨が降る。

 

 

「い、一夏……」

「一夏さん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

……正にチリ一つ残さない攻撃だった。

 

 

「ん~さーてと、白は良いから―――」

 

No.10はこれ以上喋らなかった。ピット・ゲートの視界からライの方に向けたが、そこには誰も居なかった。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「あ、れ? 俺は……?」

「一夏か?」

 

一夏も箒もNo.10の攻撃から何も無い事に違和感があった。爆風ほ確実にあったのに身体に何も無かった。

 

「なぁ、箒……あ、れは何だ?」

「え?」

 

一夏の言葉に箒は正面を向く。

 

 

 

 

 

 

 

―――――そこに立っていた。

 

首から下は全身装甲に等しい格好。肩も上腕色にも装甲があり、全身灰色をモチーフにしたグレー……非固定武装は無く、地面からそれは浮いていた。両腕は頭部を守るようにクロスし、頭部は下を向いていた。

 

 

そして両腕を下げ、頭部も上を向く。そして髪型が現れ、一夏も箒もそれが誰なのかがわかった。

 

「ライ?」

「ライ? なのか?」

 

「あぁ、そうだ……」

 

振り向いて、ライは答えた。そして直ぐに正面を向いて、両手を左右に広げる。

 

広げたのと同時に地面に落ちてる打鉄のライフルと刀がライの方に向かってきた。その武器をライが掴むとNo.10の方に顔を向ける。

 

 

 

 

 

 

「―――――こいつは驚いた……まるで卵から割れた鳥みたいだなこりゃ」

「…………」

 

ライは答える事なく、No.10に向かって、足に着いてるブースターを瞬時に跳ばした。

 

 

 

「鳥はさっさと落ちるんだな」

「…………」

 

No.10は右手のライフルで撃ったが、ライは足のブーストで回避。そのまま近付きながらライフルを撃つ。

 

「何―――」

 

No.10はライの動きに 違和感があった。ライの射撃から避けているのだが、足のブーストを定期的に加速していた。

 

距離が近くになると、大きくジャンプした。

 

「まさか―――」

 

目の前に迫り、ビーム状の散弾銃を撃つ。

 

目の前なのにブーストでNo.10の後ろに回り、ブーストを活かした蹴りを与える。No.10は地面へ強くぶつかった。ライも地面へと降りた。

 

 

 

 

「なるほど……定期的に加速していたのは“翔べないから”か……非固定浮遊部位も無いから違和感があったが―――――鳥は鳥でも翔べない鳥か」

 

「ここで貴様倒す!」

 

地上に降りたライはホバー式の様に加速して来る。

 

 

「いいねえ、いいねえ~やっと殺る気になったかな~」

 

 

No.10はミサイルを放つ。ライはミサイルを簡単に回避。途中放たれる大型ライフルも回避する。No.10は散弾銃も構えたがライのアサルトライフルで破壊する。

 

 

「この散弾銃結構高いんだけどね~でも――」

「ッ!―――」

 

散弾銃を破壊されたが、No.10の右手は発射状態。正面に向けると同時に発射。

 

ライは急停止し、目の前には発射されたビーム…………爆発が起きた。

 

「ライが……」

「ラ、イ……嘘、だろ?」

 

箒と一夏の目にはライが直撃したに見えた。セシリアと鈴も同じく見えた。No.10は右手を下げて、呟いた。

 

 

 

 

「…………以外に呆気な―――――!?」

「あれは―――」

 

No.10は驚いた。一夏の視界には爆発の煙から飛び出してきたのはライ。さっきのビームからは直撃せず、急停止して小さく上昇して爆発の煙で姿を隠した。No.10を完全に油断させて奇襲する攻撃だった。

 

「テエェェェェイッ!!」

「―――!?」

 

 

No.10は右手を構えたがライの刀にライフルを破壊された。No.10は一旦下がり、急上昇する。ライは追撃しようとする―――

 

 

 

 

 

 

―――――――が、動きが止まった………………No.10は両手でライの方に向けて、『ちょっと待て』とジェスチャーをしていた。

 

 

「…………羽は無いが、翔べる鳥か―――――今日はここまでだな、増援が来そうだし、今も不味いしな」

 

「逃がすと思うか――「ちょっと! ちょっと!」…………」

 

ライは飛行は出来ないが、ある程度翔べる事は可能だった。この距離でも仕留められる距離……No.10は必死に止めていた。

 

 

「…………」

「止まってくれた事には感謝……だが、この状況はどうする?」

 

No.10はミサイルを構える。その照準先をライに教えた。ライの視界にはセシリア、鈴、箒と一夏にロックオンしていた。

 

「!? 貴様―――」

「どっちを選ぶかは自由だが、懸命な判断を選んでくれたまえ」

 

両手を広げたNo.10はミサイルを発射した。ミサイルは各方向に目標に向かっていった。

 

 

「くッ!」

 

ライはアサルトライフルでミサイルを正確に撃ち落としていた。ミサイルの爆発で他のミサイルも壊していた。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「……まだロックは解除出来ないのか」

「はい……あと少しなんですけど―――――織斑先生」

「どうした?」

 

モニターを観ている千冬と真耶はアリーナの状況を何とかしたいと思っているがロックを解除しないと入れない事に解決策が無いと思ったが、真耶は千冬に質問していた。

 

 

 

 

「ライくん……“彼は何者なんですか”?」

「………………」

 

真耶はライを恐れている。打鉄を解除されたのに“違うIS”を操っている。それを使って打鉄の武器を自由に使い、ミサイルを撃破していることに恐れていた。

 

 

 

 

「第二回モンゾ・グロッソで出会った記憶喪失…………それだけだ」

「…………」

 

千冬の答えに真耶はこれ以上質問しなかった。真耶の感がこれ以上質問してもわからないのだから……。

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

ライは今でもミサイル撃ち落としていた。No.10も驚きと興奮があった。

 

「ここまでされると、興奮どころか恐れてきたよ……だが――――」

「何!?」

 

No.10はもう一度ミサイルを撃つが方向がバラバラだと思ったが、一夏の方に向かっていく。

 

「―――――!」

 

ライは一夏の方に向かいながらセシリアと鈴の方に向かっていくミサイルを撃ち落とす。ゲートの方にジャンプし、着地と同時に二人のミサイルを落とし、一夏達に向かっていくミサイルに狙い始める。

 

「―――――限界か」

「クソッ!」

 

「ライ……箒を連れて、逃げてくれ……」

 

別方向のミサイルを葵を投げてその方向のミサイルを全て落とし、アサルトライフルで撃ち落としていても、一人では不可能だった。一夏もわかっていて、箒だけでもライと一緒にこの場を離れて欲しかった。

 

 

そして一発のミサイルがもう迫っていた。

 

「一夏!!」

「ほ、箒……」

 

箒は一夏を抱き締める。一夏も目を閉じた。

 

 

「―――――――!?」

 

一発のミサイルが命中し、他のミサイルも三人の方に着弾していった。

 

「一夏さん……箒さん……」

「ライ……」

 

アリーナの地に倒れているセシリアと鈴も何も出来ずにいた自分にも責めていた。

 

「………………?」

 

No.10は煙から晴れたピット・ゲートに三人が無事にいたことに困惑していた。

 

ライはアサルトライフルを地面に捨て、両手を広げてた。

 

 

 

 

…………二人を守るように。

 

 

―――――そして、膝をつき、両手も着く。

 

 

 

 

 

 

「く…………くくぅ………―――――!!」

「「!?」」

 

No.10は高笑いしていた。おかしくなるくらいに笑っていた。周りに関係なく笑っていた。この場にいる皆も奴の行動に驚いていた。

 

 

「貴様……ハァ、…………正気か?」

 

「あ~笑いすぎた…………この続きはまた今度な“バード”君」

 

 

 

 

「バード、……君?」

「鳥を英語にしただけだよ……また殺ろうぜバード君」

 

No.10右手を上げて遮断シールドを解除。一気に上昇して、海の広がる方向へと跳んでいった……。

 

「バード、君……―――――」

「ライッ!?」

 

ライは倒れた……。倒れるのと同時に包まれていた装甲も解除された。箒もライの側に寄る。

 

 

 

 

数秒後、ロックが解除されて主力がアリーナに入り、ライ達は医療室へ…………他はNo.10の追跡に入ろうとするが飛んだ方向以外、わからなかった。

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

打鉄を解除されて、奴は俺よりも一夏と箒の方に狙いを定めた。

 

箒は一夏を守るようにするが、それは無駄に等しかった……。

 

 

いや……俺が無力で悔しかった……なんとしてでも助けたかった……。

 

 

 

そして視界に映った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………system standby ―――――

 

 

 

 

 

「―――――」

 

天井が見えた。右に向くと窓があり、綺麗な夕焼けが見えた。

 

 

「―――気が付いたか」

「千冬……さん?」

 

窓の反対側には千冬さんが座っていた。そして俺は気付いた。

 

「すみません、織斑先生でした……」

 

「いや……今は誰もいない。教師として見るのは忘れていい…………今だけな」

「…………わかりました、千冬さん。一夏達は大丈夫ですか?」

 

教師としての立場じゃなく、保護者として会話をか…………学校だと違和感だな。だけど一夏達が心配だ、この部屋には居ないみたいだが……

 

 

「安心しろ、お前が守ったんだ……周りを大事にするのはいいがお前が一番重症だったぞ。」

「そうだったんですか……何だか身体が動かないですね」

 

「……麻酔を使ったんだ……直に良くなるが、そこまで重症という証だ」

「そうですか……無茶をしてすみません」

 

俺は千冬さんに謝ったが、千冬さんは一瞬だったが悲しい表情になった。

 

 

 

「―――――今はゆっくり休め。私は失礼する」

「千冬さん……わかりました」

 

千冬さんは立ち上がり、扉の方に向かっていく。そして扉前に止まり、振り向いた。

 

 

「ライ……お前は――「覚えていますよ千冬さん、自分でもわかりませんが覚えています」……」

 

あの時を覚えている……打鉄が解除されて違う姿になった自分を……だけどわからない。あの姿が何なのか……。

 

 

 

「……知っている人には口止めしておく、お前も口外はするなよ」

「はい、わかっています」

 

自分でもわかっていた。こんなのは簡単に話しちゃ駄目だと。

 

 

 

「それとだな……入学前に話した事は覚えているか」

 

 

 

 

 

 

「―――覚えていますよ千冬さん……とても嬉しかったですが、入学前の答えと変わっていません」

 

「そうか……」

 

千冬さんはそう言って部屋から出た。部屋には俺一人になる。

 

 

 

「(千冬さんはいい人だ……こんな俺を迎いいれて……でも俺は―――――。本当に奴は何だったんだ……正体と目的も不明。わかったことは“強かった”……主力が入っても勝てたかどうかもわからない……俺もどうしてあの姿にもなったかのもわからない。だが――――)」

 

 

 

今は休もう……明日から考えればいい。

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「答えは変わらないか……」

 

 

廊下で一人で歩いている千冬は独り言の様に呟いた。そして悲しい表情になった。

 

 

 

 

 

……入学前、千冬はライを養子として、一夏と同じ家族になろうと迎えていた。モンゾ・グロッソの後、一年間会話をしたが無表情だった。日本に連れていって一夏共に過ごしたお陰か表情が増え、人も良く、感情が良くなったが、どこか壁を作っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰にでも接して共感を得てもそこに壁があった……。

 

 

 

「孤独か…………奴の目的も気になるが―――――ライ……」

 

 

 

千冬は夕日を見つめて呟いたのだった。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

「今日は本当に楽しかったな~でももう少し楽しみたかったかな~お?」

 

見渡しても海しか無い空にNo.10は飛んでいた。今日の出来事を思い出していた。

そして前方に待機している機体がいた。

 

 

「おや? No.2?? もしかして迎えに来たの?」

「―――動くなNo.10」

 

 

 

若い声、エリートの風の喋り方をしたNo.2は全身水色の全身装甲。頭部はガスマスクをモチーフにした装甲。左腕には盾、右腕には二連式マシンガン。その銃口をNo.10に向けていた。

 

「無断で出撃、戦闘行為、命令違反により貴様を拘束する」

 

 

 

 

「―――――――武器も無いので降参します」

 

両手を上げて、疲れた様に答えたNo.10。

No.2は降参の様子を確認すると、通信をする。

 

「隊長、目標は降参。このまま拘束してプランBで帰還します」

 

『許可するNo.2。だが…………拘束は後ろから銃を向けたままにして帰還しろ。奴は何をするかわからんからな』

 

「了解、プランB通りに帰還します」

 

 

No.2は10の後ろに周り、銃口を向けたまま、No.10は前進していった。

 

 

「プランB……Aは撃破命令ですかなNo.1」

『それ以外何がある……本来なら今でもそうしたいが、貴様の送ってきた物を確認したい』

 

 

 

 

 

送ったもの……アリーナの記録写真……ライのあの姿だ。

 

 

 

 

 

「どうしますNo.1、こちらで対処しましょうか?」

『貴様はしばらく出撃出来んようにするから安心しろ…………私の方で対処する』

 

 

 

 

 

 

「…………なるほど、そうですか、ですが災難ですね。対処できますかね」

『災難? フンッ! 奴に同情でもするのか?』

「まぁ、そんなことです……それよりもNo.2は真面目だね~尊敬しちゃうよ本当に」

 

「………………」

 

No.10は2に話し掛けるが無視している。答えない2だが1が代わりに答える。

 

 

『貴様と違ってNo.2は信頼が出来るからな……さっさと帰還しろ』

 

 

No.1は通信を切った。No.2は銃口を前に向けて、No.10は夕日を見つめていた。

 

 

「(本当に災難だな…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バード君に敵うわけが無いのにさ……同情するぜ。でも久しぶりに―――――これからが楽しみだな)」

 

 

No.10はライに会えるのを楽しみに笑っていた……。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

IS学園の地下で謎のIS解体を千冬と真耶がしていた。

 

「やはり無人機ですね。登録されていないコアでした」

「そうか」

 

解析の結果無人機だった。無人機のも気になるが、問題はコアだった。

 

「ISのコアは、世界に467個しかありません。このISはどれでもないコアが使用されていました……一体―――」

「…………」

 

全世界467個しか無い物を誰が作ったのか……コアを作れるのは一人しかいないが……。

 

「無人機の後に現れた、あのISも何だったのでしょうか。ISとは違う何かに見えましたけど……」

「私にもわからんが……少なくとも脅威な存在だ」

「そうですね……」

 

 

No.10……ISに似ていたが、何かが違っていた。また現れるだろうが、その時は対処出来るのかと、二人は 思ったのだった。

 

「ところで織斑先生、ライくん検査表が出ました」

「すまないな、提出もしないものを作らせて」

「いえ……私もこれを提出するかどうかもわかりませんので……」

「…………」

 

 

ライの検査表を千冬は確認する。ライの“IS”のような姿の結果だった。

 

「特に害はなく、呼び出すことと取り出すことも不可能か……」

「はい……ライくんに話しますか?」

「私から話しておく……今日はご苦労だったな」

「はい、織斑先生もお疲れ様でした」

 

 

千冬はライのISについて、話に行くのだった……。

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「任務目標は織斑一夏の白式のデータ収集、データの記録。目標との接触をしながら良好関係を得る……作戦内容は―――――」

 

一つの部屋に携帯から送られてきたメッセージを金髪のIS学園の制服を着ている生徒が読んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

「…………そして特務―――」

 

任務とは別に特務と書かれた項目をスクロールしておくとIS学園のアリーナでISとIAの写真が表れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに写っているのはライ……。

 

「………………」

 

ライのプロフィール表を見ていた生徒は黙ってみていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「IS学園…………僕もそこに入学か―――」

 

そう呟いたIS学園の制服を身に付けている生徒は“男子”の服だった……。

 

 

 

続きやった方が方がいいでしょうか?

  • 続ける
  • 完結でいい
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