就職は異世界で魔王!?   作:羊頭狗肉

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中々書きたい表現ができません。
文才欲しいッス。


第7話 武器の選択と執事との模擬戦

 「オルディ殿、言われた通り武器をいくつか持ってきたのだが」

 

 「シャル、ご苦労様です。岬様、この中から武器をお選びください」

 

 継承石を何とか飲み込み腹に残る異物感と格闘してたらシャルが人が入りそうな箱を背負いやって来た。

中を見ると武器が入っていた。大小いくつかの剣に槍、斧、ハルバード、果ては鋼糸まであった。

 

 「初心者でも扱えそうな物を選んだのだがどうだ?」

 

 (初心者で鋼糸を使うやつ居るのか?確かに少し憧れるけど・・・)

 

 どっかの必殺仕置き人を連想しながら武器を探す。

しかし、ショートソード、ブロードソード、エストック、トライデント、バスターソード、バトルアックス、色々と持ってみたがどれもパッとしない。

武器としての格好良さには惹かれるものの、扱うことを考えるとどれもシックリ来ない。

 

 「むぅ、デスサイズでも持ってこようか・・・」

 

 「やめてください」

 

 なかなかこれといった武器がなく、シャルが焦れ始めた。

さすがにそんな長物、洞窟で振るうのは無理だ。

 

 「ふむ・・・、確か岬様は格闘技を嗜んでおられましたな?」

 

 「嗜むっていうか、幼いころ無理矢理習わされただけですけど」

 

 「なんだそうなのか?では近距離戦の武器をもう少し持ってくるか」

 

 言うが早いか、シャルは武器を探しに行った。

 実際岬の言う通りで、どちらかといえばインドアな岬にアウトドアな岬の父親が道場に通わせたのだ。

無駄に声のデカイ体育会系の先生方に怒鳴られ、泣く泣く練習したのを覚えている。

ハッキリ言って思い出したくもない過去だったりする。

 

 「むしろ、銃とかあれば良いのに」

 

 現代兵器ならゴム弾やスタングレネードがあるので、非殺傷性は向上するだろうと考えたが、手入れも使用方法も分からないのだから無理かと諦める。

 益体もないことを考えていると、オルディが指で肩をトントンと叩いてきた。

 

 「岬様、実は私、少々格闘には覚えがございます。よろしければ1つ手合わせ願いますか?」

 

 「へ?あ、いやでも、戦えるほどのものでは」

 

 「しかし、現時点で岬様の攻撃手段として使えるのは培ってきた攻撃方法かと思います。今から剣や槍の手ほどきをするより、錆びつつも続けてきた武器をお使いになられた方がよろしい」

 

 岬は思う。確かに戦うという行為で自分の構えを想像すると、自身が習い通っていた道場の構えだった。

今更、他の武器を持った状態での動きを覚えるのは困難だろう。ならばブランクがあるとはいえ、慣れた戦い方を昇華したほうが良い。

 物は試しと思い、テーブル等をどかして構える。

 

 「ほう、中々堂に入っておりますな」

 

 お世辞だというのは分かっているので特に何の感情もわかない。

 オルディに対して、身体を半身にし顎を引く。顎の延長線上に左手を構え、右手を鳩尾の辺りに構える。

膝を少し曲げ、前後どちらも直ぐに進めるようにする。呼吸を落ち着け、体の動きを抑える。

 

 「・・・お願いします」

 

 「こちらこそ」

 

 オルディはただ半身で左手の甲をこちらに向け手招きする。右手は腰に回していて使わないようだ。

それだけ、いや、それ以上に実力が離れていることを感じさせる。

 

 「ふっ!」

 

 「ほっ」

 

 どうせ敵わないのなら全力で行こうと岬が前に大きく踏み込み、左拳を出す。

オルディはその場から動かず左手を向かってきた拳に添えるようにして軌道を逸らしてかわす。

 

 「せい!」

 

 「おっと」

 

  岬は踏み込んだ勢いを殺さずそのまま膝を曲げオルディの腹部に向けて右拳を放った。が。これも軌道を逸らされる。

それならばと、逸らされた右拳を腕ごとオルディの腹部に当て、右足で弧を描きながらオルディの左側に回り込む。

移動と共にオルディの体制を崩そうする。が、

 

 (う、動かない!?)

 

 力を入れて腕を前に押し、右足を引くがオルディは倒れない。

まるで、不可変式の鋼鉄人形を相手にしてるようだった。

 

 「確かに、体勢を崩すのは良い考えですが、岬様のはやや強引ですな」

 

 微笑みながらこちらに向き直る。岬は一旦下がろうと、後ろへ跳んだ。

が、視界がオルディからいきなり天井へと景色が変わる。次いで背中に衝撃が走る。

 

 「がっ!」

 

 何が起こったのか分からないがとにかく体勢を直そうとした。

しかし、既にオルディが手刀を頚動脈に添えていた。

 

 「つづけますかな?」

 

 「・・・参りました」

 

 手刀はあくまで、お開きの合図。実戦なら既に何度死んだか分からない。

両手を上げ、降参の意を示す。ブランクがある無しにかかわらず、結果は変わらないだろうと岬は思う。

 

 ただ、オルディから言われた通り、自分には近接格闘がシックリと来るようだ。

戦い方がどこまで通じるか分からないが、とりあえずこのやり方でいこうと決めた。

 

 「最後の、アレ何したんです?」

 

 「大したことではありません。岬様が後ろへ退かれる時、体重を乗せた足が地面に付く前に私の足に乗せ前方向へ逸らしたのですよ」

 

 後学の為にさっき何をしたのかを聞いたが岬は呆気に取られた。

体勢を崩そうとしたが岬本人より巧みに体制を崩し返された。

プライドはあまり無い岬だがさすがに悔しさが湧いてくる。

 

 「はは、悔しさがあるということは向上したいという気持ちがあるということです。ご心配なく、岬様は強くなられます」

 

 「が、頑張ります」

 

 「まぁ、戦闘面はシャルが担当しますので指摘指南は彼女に任せますが、強いて申し上げますと体力をお付けになった方がよろしいかと」

 

 指摘された通り、こんなに短い間動いただけで岬はもう息も絶え絶えの状態である。

これから身体能力が向上していくだろうが、それはオルディ達魔族に近づくだけであり彼らを超えるものでも比肩するものでもない。

ならば後顧の憂いは見つけた内に断っておくべきだろう。

 

 受身を取ることなくぶつけた腰をさすりながら、岬はまず体力づくりから始めようと思った。

 

 「とりあえず、その余裕を崩すことを目標にします」

 

 「楽しみにしております」

 




戦う執事、イメージはブレイブルーのヴァルケンハイン、またはヘルシングのウォルターです。







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