戦姫絶唱シンフォギア Never Ending Odyssey 作:パイシー
キャロル・マールス・ディーンハイム
並行世界における、特別技術顧問。本編世界における、エルフナインの立場を担っている。
フィーネの死後、新しい異端技術者担当として二課にやってきた。
本編世界とは異なり、直接二課を操り、万象黙示録の完成させる為にマッチポンプの体制を作ろうと裏で目論んでいた。
オートスコアラーに指示を出して、魔法少女事変を起こそうとしていた矢先、ヒビキの暴走によりヤントラ・サルヴァスパを奪われてしまう。
その上宇宙人の侵略を受け、その対処に追われる事になる。まさに踏んだり蹴ったりである。
本来の指揮官であるツバサが対策会議でS.O.N.Gを離れる事になった為に、一時的に指揮権を任されることになった。
周りとの軋轢も恐れずに過激な命令を飛ばすのも、万象黙示録を完成させようとする焦りから来るものである。
「失礼しまーす……」
マリアたちが旅立った後、マリアたちと親しい方のセレナが入れ替わりになるようにして遊び来ていた。しかも今日は、ナスターシャ教授の許しを貰って泊りがけで遊びにこれたのだ。
「あれ?マリア姉さんたちは任務かな?」
いつもなら、本部で待機している装者の声が聞こえたりするのだが、今日に限ってはそれすらない。
セレナが廊下に出て、様子を確認しようとした時、後ろから出てきた人影に突き飛ばされた。セレナはその場に転んでしまい、後ろからやってきた人物に踏まれる格好となる。
「あーついたついた。並行世界の移動って何度やっても馴れないわ」
踏まれているセレナは必死にもがいて足元にいることを必死に伝えた。向こう側もすぐにセレナを踏んでいることに気づき、足をどかしてくれた。
「あ、ごめんなさい。気づかなかったわ」
セレナは背中についた汚れを払い落としながら、立ち上がる。そして互いの顔を見て、お互いに驚いた。
「月読さん?」
「小夜?」
「いいえ、私はセレナですけど……」
「私は風鳴って前言ったはずだけど……?」
セレナに続いて並行世界から渡ってきた人物は、調だった。姿こそセレナの知っている調だが、スーツに身を包み、その手にはキャリーケースが握られている。
「風鳴さん?じゃあ、あなたは他の世界の月読さんですか?」
「ええ、そういうことになるわね。じゃああなたは……ごめんなさい。人違いだったわ。知り合いと似てたから、間違えちゃったわ」
並行世界の調はどこか悲しげな眼をして、答えた。セレナはその意味が分からなかったが、並行世界の調は自分で納得したようだった。
「それじゃ、自己紹介ね。私は風鳴シラベ。弦十郎の養女なの。よろしく」
「はい、よろしくお願いします」
セレナとシラベは握手を交わす。実際に近づいてみると、身長やスタイルが大きい場所であることに気づいた。
「それじゃ、司令室に用があるから、案内頼めるかしら?」
「ええ。いいですよ」
シラベは司令室に用事がようで、2人で司令室に向かうことにした。
「それで、小夜さんってどんな人なんです?」
廊下を歩いていた時、セレナが口を開いた。シラベはそれを聞いて、どこか回答に困ったようで、少し考えこんでから口を開いた。
「そうねぇ……。あなたに似て、前向きで明るい娘、かな。ちょっと不安な所もあるけど、割と雰囲気とか似てるの。本人が見たらきっとビックリするはず」
「へえ。一回会ってみたいですね。私に似てる子かあ」
セレナは自分に似ているという小夜という人物を想像してみる。自分と気の合う年の近い少女、となれば必然的に心が躍る。
司令室に到着すると、エルフナインが出迎えてくれた。
「風鳴シラベ、今よりこちらの世界のS.O.N.Gの指揮下に入ります」
「キャロルから話を聞いてます。そうかしこまらなくても大丈夫ですよ。ではこれをどうぞ。この通信機で今後は指示を出しますので、こちらをお持ちください。こちらの世界の情報入手にも使えますので」
エルフナインはシラベに通信機を渡した。画面には既にホテルの位置や画像が表示されており、シラベは色々と弄って情報を集めていた。
「ありがとう。大事にするわ」
「何かできることがあれば、言って下されば私が力になります」
「そう。じゃあ、トレーニングルームを貸してほしいのよね。わたしも病み上がりだから、ギアの調整をしたくって」
「分かりました。すぐ手配しますね」
エルフナインは慣れた手つきで各所に指示を飛ばして、準備を始めた。そして準備ができると、シラベはエルフナインに礼を告げて、セレナをと共にトレーニングルームへと向かった。
「えっと、私は何をすれば……」
『Rei shen shou jing rei zizzl』
シラベは突然聖詠を唱えて、シンフォギアを纏う。シラベのギアは神獣鏡であり、未来と比べると軽装で、忍者のような印象さえ受ける。
「あれ?シュルシャガナじゃないんですね」
「シュル……?あぁ、あの子が使ってたやつね。そうよ、私は神獣鏡の装者なの」
シラベが指を鳴らすと、トレーニングルームが一斉に衣裳部屋に変化した。セレナが見たことないような服もちらほら見受けられる。
「すごいでしょ?私のギアはこういう風に幻覚を作れるの。あくまで外側だけなんだけどね」
セレナは見たこともないような服が多くあり、嬉しそうに色々と見て回っている。
「風鳴さんのギアはすごいですね!こんなこともできるなんて!」
「シラベでいいわ。私、あんまり名字で呼ばれるの好きじゃないのよ」
「えぇっと、じゃあ、シラベ……さん!これ、どうするんですか?」
セレナはぎこちない様子でシラベの名前を呼んだ。
「分からないかしら?じゃあ、これから楽しいことをしましょうか……」
セレナに詰め寄ってきたシラベは、あからさまに何かを企んでいる顔だった。
「な、なんですかこれ!」
セレナはシラベにいきなり服を剥かれると、周囲にあった服を次々と着せていった。しかも選ぶ服は、メイド服、サンタ服、水着、ドラゴン風のビキニアーマーとかなりきわどい衣装ばかりだった。
「良いじゃない、似合ってるわ」
シラベは周囲を瞬間移動しながら、セレナをありとあらゆる角度から写真を撮っている。しかも一枚ではなく、連写で撮っているようで、完全に不審者のそれである。
「良いわ!良いわ!これなら、最高だわ!」
「あの、これ、幻なんですよね?じゃあ、別に私裸じゃなくても……」
「ううん。幻でもね、ちゃんと服を着てるって感覚が欲しいの!あくまで私の想像力を投影してるだけだから、服があると邪魔なのよね」
シラベは次に服を選んで、セレナに見せる。今度はバニー服を選び、セレナに着せようと迫ってくる。
「大丈夫、サイズはバッチリ分かったから。まあ私はちょっと大きめの方がそそるけど……」
シラベは顔を赤くしており、息も少し上がっている。明らかに様子がおかしい。
「さあ、大人しくしてね……。すぐ終わるから……」
セレナはシラベが怖くなって、咄嗟に近くに置いておいたアガートラームを手に取って、聖詠を詠う。
『Seilien coffin airget-lamh tron』
シンフォギアを纏い、セレナは駆け出す。
「待ってセレナ!さっき着てた服は私のギアで投影した―――」
シラベが来たという世界ではどうなのか知らないが、ここの構造はセレナの方がよく知っている。シラベから逃げ出すことなど造作もない。
だが彼女は忘れていた。彼女が今まで着ていた服は、すべて神獣鏡により投影されたものであり、実際には何も着ていなかったということを。
おまけコーナー シンフォギアNEO DVD&Blu-rayCM風コント
第1話
マリア「最近、切歌がウルトラマンっていうのにハマってるらしいわ。確かウルトラマンって、青い目をした巨人とバルタン星人と戦うSFドラマよね?そんなに人気も出なくて、13話しか制作されてないって聞いたけど?」
響「違いますよマリアさん!本場日本だともっと作られてるんですよ!テレビシリーズだけでこんなにあるんですよ!どれも面白いので、気になったやつから見てくといいと思いますよ!」
マリア「へぇ~。って多すぎよ!こんなの、仕事の合間に全部見るなんて無理よ!響!……あっ最近のシリーズは26話ぐらいなのね。ちょっと見てみようかしら……」
第2話
翼「一体何なんだこの世界は?怪獣とやらは映画とかの話だろう?」
調「残念ながら、これは現実みたいです。あんなに大きいのを相手にしなくちゃいけないなんて……」
翼「にしてもどうして私の怪獣はデマーガなんだ?もっと防人らしい怪獣がいた気がするのだが……。そう思わないか?」
調「私に言われても……」
第3話
切歌「いいデスか!クリス先輩のは超獣!怪獣より一ランク上の怪獣なんデスよ!」
クリス「へえ。別にどっちでもいいじゃねえか怪獣でも超獣でも。要は敵キャラなんだろ?」
切歌「全然ダメデス!今度クリス先輩の家でAを一緒に見るデスよ!お勉強の時間デス!」
クリス「はいはい……」
第4話
マリア「ふぅ。とりあえずエックスまでは見れたわ。子供向け番組って言っても侮れないわね。次は、ウルトラマンオーブってやつね……」
響「クックック……順当にマリアもこちら側に来ているようですなあ」
切歌「このオーブリングで完全に堕としてやるデスよ……」
未来「なんか、2人の笑顔が怖い……」
第5話
セレナ「はぁ。こっちにマリア姉さんが来てるらしいけど、どうやって話しかけたらいいんだろう。すごい良い人なのは知ってるけど、私にも心の準備ってものが……。でも大丈夫。へいき、へっちゃらだよね。大丈夫。多分マリア姉さんとも仲良くやっていける。うん。よしまずは電話をして一緒にご飯を食べる約束でも……あれ!?繋がらない!?仕事中なのかなぁ……。やっと勇気出せたのに……。私、呪われてるかも……」
第6話
響「ところでさ、調ちゃんが切歌ちゃんに見せてもらったウルトラマンって何だったの?」
調「えぇっと、ネクサス?ってやつだったかな。とにかく怪獣がグロテスクで話もよく分からなかったしであんまりお面白くなかったんですよ」
響「えっ!?」
調「切ちゃんは、この暗いストーリーがあったから、最終回で感動できるんデス!って言ってましたが、私にはまったくその良さがわかりませんでした」
響「あちゃー。今度、もっと分かりやすい奴、一緒に見よう。……初代ウルトラマンがいいかな……。」
第7話
キャロル「まったく、どいつもこいつも好き勝手して……。少しは作戦を考える俺の気分にでもなってみろ」
奏「そうかっかしないで。ほら、差し入れ。アメちゃん好きだろ?」
キャロル「お前……。俺を子ども扱いするなといつも言ってるだろ!」
第8話
マリア「そういえば、あなたの怪獣デマーガだったわよね?」
翼「あまり防人らしくないから、私は好きではないのだがな」
マリア「大丈夫よ翼!デマーガはツルギデマーガって怪獣に強化されることが最初から決まってた怪獣で撮影で使われたスーツも最初から改造されること前提で設計されてたの。だから落ち込むことはないわ。翼のデマーガももっと防人らしく輝ける日が来るわ!」
翼「マ、マリア。随分と、詳しいんだな……」
マリア「ハッ!?た、たまさかよ……」
第9話
クリス「センパイに気おされてアイツの面倒をすることになっちまったが、あたしで大丈夫なのか?こっちの状況全然知らねえんだぞ?一応後輩の面倒を見るのは苦手じゃないが、なんかあたしはああいうのがちょっと苦手なんだよな……。ちょっと買い物にでも誘ってみるか。一緒に出かけりゃなんかわかるだろ!」
第10話
調「すごい、敵が大きくなった」
セレナ「敵が大きくなるのはてっきり戦隊系の専売特許だと思ってましたけど、そういえばウルトラシリーズでもそういうシーンが結構あったような……?」
調「セレナ、随分詳しいね」
セレナ「た、たまたまですよ!私も勉強用に見てただけですし!」
調「へえ……」
第11話
マリア「何が一体どうなってるのよ……。切歌は調をさらってっちゃうし、セレナは怪獣に変身するし……。この世界は本当に何なの!?怪獣動物園なの!?こっちの響にあったら絶対にとっちめてやる。切歌をたぶらかした罪は重いわよ!待ってなさい!絶対にぶっ飛ばしてやるわ!」
第12話
響「いやぁ。我ながらよくやったと思うよ。なんとか敵の幹部を一体倒せたんだからね!これで最近蚊帳の外にいる気がする私も、立派に活躍できたと思うよ!」
未来「ねえ響。本当に大丈夫なの?へいき、へっちゃらなんて誤魔化さないでよ?」
響「多分、大丈夫だと思うんだよねえ……。これで入院とかでまた前線から下げられちゃったら、本当に影薄くなっちゃうし……。うん、きっとこれからも活躍すると思うよ!」
第13話
ヒビキ「クックック。このCMは今回から私たち立花姉妹が乗っ取った!」
小夜「ダメだよお姉ちゃん。私たちまだちゃんとした出番貰ってないんだから、もっと他の人たちに遠慮しないと……」
ヒビキ「えー?いいじゃん別に。だって小夜は―――」
小夜「わーっ!わーっ!もう、危ないなぁ……」
S.O.N.G人事ファイル
風鳴調
15歳
並行世界において、レセプターチルドレンにならなかった人間の1人であり、神獣鏡の装者。
神獣鏡の適性が確認されたことで弦十郎の義理の娘として引き取られた。その為翼の義従妹にあたり、二課にも所属していた。
幼少期の教育の際に『自分は本家の人間ではない』という負い目を植え付けられたせいで、名字で呼ばれることを嫌う。
小夜とは寮の部屋が隣同士であり、リディアン入学時からの親友だった。
色の濃い野菜もしっかり食べているので、本編世界の調と比べて若干発育がいい。
本編世界と比べた場合『響より先に正式な装者になった未来』に相当する存在。
当初、天羽々斬の支援兵器として訓練されたので、未来の神獣鏡と異なり攻撃手段をほとんど持たない。
その反面相手に幻覚を見せたり、空間を歪めたりとかなり強力な支援能力を持つに至った。ルナアタック事件後ギアの限定解除に伴い、自衛手段として鏡の欠片をクナイや手裏剣のように扱う事も可能になった。