ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生with軍師の娘   作:雑賀衆見習い

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イキキル⑤

<議論開始!>

・部屋の交換

・舞園の怪我

・工具セット

・桑田が持っていたメモ

・超高校級の「幸運」

・超高校級の「アイドル」

・超高校級の「野球選手」

 

苗木

「まず、部屋で寝ていた舞園さんの部屋に[誰かが押し入ろうとした]」

 

舞園

「誰かを疑ってたわけじゃないんですけど、[怖くなって]しまって…」

 

苗木

「そして、[廊下に出て]僕の部屋まで来たんだ」

 

苗木

「そして[部屋を交換した]あとで、桑田君が僕の部屋まで来たんだ」

 

舞園

「私、てっきり苗木君が[忘れ物]をしたんじゃないかと思って、ドアを開けたんです」

 

苗木

「そして、桑田君はドアが開いたと同時に舞園さんに[襲い掛かった]」

 

舞園

「何とかかわしたり、[模造刀で防いだり]しながらシャワー室に逃げ込んだんです」

 

苗木

「桑田君はそのあと、シャワー室を開けるために[工具セット]を取りに自分の部屋に戻ったんだ」

 

舞園

「マークさんが苗木君に[助けを求めて]なかったら、どうなっていたかと思うと…」

 

桑田

「だから、全部でっち上げだっての![俺がやったっていう証拠]は何処にあるんだよ!」

 

 

 

(「僕が貴女を必ずここから出す。」そう宣言するくらい、苗木さんは彼女を信じているんですね。ですが、それは時に悪意に付け込まれる隙にもなる。彼女には大きな矛盾があるんです)

 

 

 

苗木

「まず、部屋で寝ていた舞園さんの部屋に[誰かが押し入ろうとした]」

 

舞園

「誰かを疑ってたわけじゃないんですけど、[[〇怖くなって]]しまって…」

 

苗木

「そして、[廊下に出て]僕の部屋まで来たんだ」

 

―――――それは違います!【怖くなって】

 

「………どういうこと?マークさん」

 

だって、そもそもの理由が有り得ないんですよ。

 

「苗木さん、舞園さんは誰かに狙われているから、怖くなって苗木さんの部屋に来たんですよね?」

「うん、それで部屋の交換をしたんだ」

「よく考えてください。舞園さんを狙ったにせよ、誰でもよかったにせよ、その時廊下には、誰かを殺そうとする人物がいたことになる。なのに、どうして舞園さんは謎の人物が居る可能性がある廊下に出たんですか?」

「そ、それは………」

 

そう、ここです。ここが不可解なんです。私の見立てでは、舞園さんは毎日のあいどる?とやらの稽古で身体能力こそ高いものの、戦闘経験に関しては皆無といえるでしょう。誰かに襲われたとき、上手く対処できるとは思えません。

 

「仮に誰かに助けを求めるためと仮定しても、呼び鈴を鳴らしてすぐに扉が開くとは限らない。加えて、その助けを求めた人物が命を狙っていないという保証は無い」

「そうだよ!部屋を襲ったのは苗木だってことも考えられるだろ!」

「…だって、苗木君が私を襲ってくるなんて、そんなことないって信頼してたから…」

 

舞園さん、今あなたの口から【信頼】なんて言葉、聞きたくないですね。

 

「確かに、苗木さんと舞園さんは、この建物内を探索しているときも、基本的に行動を共にしていましたね。信頼関係があったとしても不思議じゃない」

「そうだよ。僕と舞園さんは二人で脱出するって誓ったんだ!だから僕が舞園さんを襲うなんて…」

「ですが、廊下にいた謎の人物とは…」

「その…いいですか?」

 

…むうぅ、この後出し情報で結構かわされているんですよねぇ。ですが、聞かないわけにはいかないですよね

 

「何ですか、舞園さん」

「実は、その音がしてから結構時間が経っていたんです。だから、外に出ても大丈夫かなって…」

「だったら、舞園さんが廊下に出てもおかしくは無いんじゃ…」

 

………ようやく、ようやく捕まえましたよ。

 

「だとすると、別の問題が生じてしまいますね」

「マークさん、いい加減にしないと怒るよ!」

 

苗木さんが今怒っているように見えているのは私だけなんでしょうか?

 

「苗木さん、少し想像してみてください。脱出のために殺人を強要されている異質な空間で、誰かの部屋に無理やり侵入しようとしている人を見かけた。そのあと、侵入された側の人が殺害されたら、犯人は誰だと考えますか?」

「…そんなの、侵入した側じゃないか」

「そう、加えて見つかって途中でやめても、ずっと疑いの目で見られ続けるでしょうね。本当に殺害するつもりなら、誰にも見られてはいけないんです。」

 

でなければ、何をするにも警戒されるし、もっと言えば軟禁されたり、殺人の濡れ衣を着せられたりする恐れも出てきますからね。

 

「なぁ、マークはいったい何が言いてぇんだ?」

「…つまり、出歩き禁止のルールが適用されない時間帯に、誰が通るかも分からない廊下で、他人の部屋をこじ開けようとする奇怪な行動など出来るはずが無いんですよ、舞園さん!」

 

舞園さんの顔がだんだん見えなくなってきました。うつむいたせいで影が出来ているし、前髪が邪魔で表情が良く見えないです。

相手の心理を読むうえで表情は重要なんですけど、これでは分かりませんね。

 

「ずっと気になっていました。もし舞園さんを襲おうとしている誰かが居たとして、なぜそんな危険極まりない行動に出たのか。襲われてすぐに苗木さんに助けを求めたなら、夜時間の直前ですから、見つかる危険性も低くなっていることでしょう。ですが、助けを求めた時間と襲われた時間に差があるなら話は別です。探索は続けていますから見つかる危険性も高い」

「えーと、つまり、どゆこと?」

 

ちょっとは自分で考えてくれませんかね桑田さん。

 

「襲われてすぐ助けを求めたなら舞園さんの行動が、安全を確保するほど時間差があったのなら襲撃者の行動が矛盾している、ということです」

「………………………………………………………」

「? 何か言いましたか舞園さん?」

 

声が小さくてよく聞き取れませんでした。なんだかさっきからブツブツ言ってるんですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ</small>黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ

 

黙れ!!!!

 

うわっ、怖っ。まるで親の仇でも見るかのような怒りに満ちた目で見られてますし、心なしか髪の毛の先がゆらゆらと蠢いているように見えます。

 

 

 

どうやら、ここが正念場のようですね。

 

「舞園………さん?」

「いや、あの………落ち着こう?な?」

 

苗木さんも桑田さんも舞園さんの変化についていけてないみたいです。まぁ、無理もないかもしれませんね。何というか今の舞園さん、あいどる?がしてはいけないような顔していますし。

踊り子さんなら知り合いにもいましたけど、あんな顔で踊られたら元気が出るどころか恐怖ですくんで動けなくなるんじゃないですかね………

 

「さっきから何なんですか!私は桑田君に襲われた被害者なんですよ!」

「本当に桑田さんが舞園さんに襲い掛かったのか確認したいだけですよ、舞園さん」

 

その割には話がちぐはぐじゃないですか。話が合わないからこうやって追及しているんです。

 

…皆さん、円盤を机に食べさせてから何か様子がおかしくなりましたけど、彼女は輪をかけておかしくなりました。何というか…戦火によって故郷が焼け落ち、帰る場所がなくなった人たちと同じ目をしているんです。

一体、何が彼女を変えてしまったのか、それを知るためには………

 

「………情報を整理します。これが、今回の一件の真相です!」

 

1.まず、舞園さんは苗木さんの部屋へ行き、部屋の交換を提案した。おそらく、今後起こす事件の濡れ衣を着せるためです。

 

2.次に、メモを用意して、桑田さんの部屋のドアにメモを挟んだ。

 

3.そして、メモに呼び出された桑田さんを、部屋に招き入れ、そこで予め用意していた包丁で襲い掛かった。

 

4.本来ならここで桑田さんが死亡する手はずだったが、部屋にあった模造刀で、咄嗟にガードしたのでしょう。その後、反撃に遭い、舞園さんは負傷しました。

 

5.そこで彼女は身を守るために、シャワー室へ立て籠りました。

 

6.桑田さんはシャワー室を開けようとしましたが、立て付けが悪いため開きませんでした。ところが、この部屋を舞園さんの部屋だと思い込んでいた桑田さんは、シャワー室の鍵を閉められたと思い、自分の部屋にドアを開けるための道具を取りに帰った。

 

7.その間に、私と苗木さんがこの部屋に入った。

 

「………と、いったところでしょうか。何か反論はありますか?」

「ありますよ!あなたの話は全て推測じゃないですか!」

 

現状を考えれば、これしかないんですがねぇ…

なら、決定的な証拠を突きつけるとしましょうか!

 

【トドメを刺せ!】

 

「あなたの話は全て推測です!決定的な証拠がないんですよ!」

 

――――これで終わりです!【ネームプレート】

 

 

 

 

「………ね、ネームプレート?…そんなの、いったい何の意味が………」

「桑田さん、貴方のドアに挟まっていたメモ、もう一度見せてもらえませんか?」

「お、おぅ…」

 

そう、このメモに貴女を指し示す、決定的な証拠があるんです。

 

「メモにはこう書かれていますね。『部屋を間違えないようにちゃんとネームプレートを確認してくださいね』と。」

「あ!」

 

苗木さん、気づいたみたいですね。

舞園さんから血の気がどんどん失われていきますね。今なら、昔ソンシンで見た能面をつけていると言われても信じてしまいそうです。

 

「そうです。舞園さんと苗木さんは部屋を交換していました。この状態で桑田さんが部屋を訪れた場合、本来なら[苗木さんのいる舞園の部屋]に向かうはずなんです。例え桑田さんがメモを書いたとしても同じことです」

「でも、実際は僕が居る部屋じゃなく舞園さんが居る部屋にたどり着いた。まさか…」

「確認しますか?」

 

舞園さんが「ダ、ダメ…」と細い声で静止しましたが、聞こえなかったのか無視したのか、おそらく前者でしょうけど、苗木さんが部屋を出ていきました。

すぐに戻ってきた苗木さんは、うつむいていて表情が分かりません。うーん、できれば壊れないで頂きたいのですが…

 

「その様子だと、この部屋には舞園さんのネームプレートが掛けられていたみたいですね」

 

無言のまま頷く苗木さん。

 

「二人の部屋のネームプレートを交換する理由はただ一つ。メモで呼び出す人物を自分のもとへ誘導するため。そして、二人が部屋の交換したことを知っていた人物。その条件を満たすのはただ一人、舞園さやかさん。貴女しかいないんですよ!」

 

能面を通り越してそろそろ幽霊のように透け始めそうな白さのまま、舞園さんは崩れ落ちました。

 

 

 

私の策のほうが、上回っていたみたいですね。【COMPLETE! 】

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