BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜 作:桂ヒナギク
童守小学校。
ぬ〜べ〜が校庭で体育の授業中の児童を守るため虚と対峙していた。
左手は鬼の手が露わになっている。
「なんなのよあの化け物? 妖怪には見えないわ」
と言うのは、児童の一人である女の子、
ユリアはクラスメイトの
「今、誰か余計なこと言わなかった?」
言ってません。
ぬ〜べ〜は虚相手に苦戦しているようだった。
「ぬ〜べ〜、頑張れ!」
と、ケントが言う。
そこへ私が到着し、戦いに加勢する。
当然、みんなに私の姿は見えていない。
「子どもたちに手ぇあげるなんざ、一億年早いのよ!」
私は斬魄刀で虚を斬り付ける。
虚から血が噴き出す。
「一気に畳み掛けるよ!」
私とぬ〜べ〜の渾身の一撃が、虚を昇天させる。
「やったぜぬ〜べ〜!」
児童たちがぬ〜べ〜の周りに集まってくる。
そこへ、私の肉体に入ったカイがやってくる。
「逢魔ヶ刻が原因で虚まで寄せつけられるなんてね」
「誰だ、姉ちゃん?」
と、ケント。
「ああ、私は北神 聡美。響子先生の後輩よ」
カイが答えた。
「じゃあ俺たちの先輩か」
「そう言うことになるね」
このカイ、
「ぬ〜べ〜」
私はぬ〜べ〜に声をかけた。
「最近の霊の動き、かなり活発だよね。やっぱり逢魔ヶ刻が原因なの?」
「恐らくな」
「それより、お前はいつからそんな力を身に付けたんだ?」
「身に付けたって言うか、元々この力があったのよ。亡くなった母が死神でね。その力を譲り受けてたみたい。それに気づいたのは、虚に魂魄取り出された時。母の戦うところ見てたから、見よう見まねで戦って、それで実力を身につけていったの」
「そうだったのか。俺、お前の力に全然気づかなかったな」
そこに響子先生が割って入る。
「ぬ〜べ〜、そこに誰かいるの?」
「死神代行がね」
「なんで妖怪が見える私たちなのに、見えないの?」
「妖怪より霊的濃度が高いからさ」
「そうなんだ」
私は子どもたちを見る。
すっかりカイと打ち解けていた。
その時、私の通信機に連絡が入った。
空座第一高校で虚が暴れているとの情報だった。
「ぬ〜べ〜、私もう行くね」
そう言って、私は空座第一高校へ瞬歩で飛んだ。
高校では、眉間にシワを寄せたオレンジ頭の黒崎くんが死神化して戦っていた。
「黒崎くん、あなた死神だったの?」
「今更かよ。てか、お前も死神なのな」
私は黒崎くんの顔を見ながら、接近してきた虚の脳天を斬魄刀で貫いた。
先ほどから虚が、「ギュー! ポーク!」と、叫んでいたので、「牛か豚かどっちかにしろ!」と、苦情を吐き捨てて昇天させた。
「お前、確か同じクラスの北神だったか?」
「北神 聡美よ」
「お前、いつから死神だったんだ?」
「生まれつき」
「そうか。俺はルキアから譲り受けたんだ」
「ルキア? 人間への死神の力の譲渡は犯罪よ」
「知ったことか」
じゃな──と、去って行く黒崎くん。