BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜   作:桂ヒナギク

12 / 45
第12話:Aの正体

 私は童守町の童守小学校の宿直室にやってきた。

 相変わらずカップ麺が散らかっている。

「それで? Aを魂葬できないかって?」

 私はぬ〜べ〜にそう聞いた。

「死神であるお前ならできるんじゃないか?」

「そのAが出るって噂があるものね、最近」

「幸い童守町にはまだ出てないがな」

 その時、ユリアが入ってくる。

「ぬ〜べ〜、ケントがAに!」

 慌てた様子で言うユリア。

「なんだって!?」

 ぬ〜べ〜が私に目配せ。

「うん」

 私たちはケントが入院する病院に向かった。

 幸い、軽い怪我だったが、ケントはとても怯えていた。

「ケント、Aとはどこで会ったんだ?」

「家の近所の公園」

行くぞ──と、ぬ〜べ〜が病室を出て行く。

「待って!」

 私も後を追い、公園に同行する。

 ぬ〜べ〜が水晶玉で霊気を追う。私はそれについて行く。

「きゃああああ!」

 と、悲鳴。

「セイラの悲鳴だ!」

 私たちは現場に駆けつける。

 セイラという、ぬ〜べ〜の教え子がAに襲われていた。

 私はカイを飲み込んで死神化した。

「カイ、セイラちゃんを」

 カイがセイラを保護する。

「赤が好き? 白が好き? それとも、青が好き?」

 Aが私に向かって言ってきた。

「三つとも嫌いよ!」

 私が斬魄刀を振り回すと、Aは俊敏な動きでそれを躱した。

 Aがカマを取り出した。

 斬魄刀とカマがぶつかる。

 キン!

 音を聞いて違和感を覚える。

 まさか、斬魄刀!?

「お前は何者だ!?」

破面(アランカル)だ」

 風でAのマントがめくれ、胸に孔があるのが見えた。

 なん……だと……?

「破面とはなんだ?」

「破面は、虚が死神の力を身につけた存在よ」

 私は手の平で顔を覆い、精神を集中させて仮面をつける。仮面の軍勢(ヴァイザード)化。

「そっちが死神なら、こっちは虚の力よ!」

 私は斬りかかるが、カマで防御される。

「あなたはなぜ子どもばかりを!」

「子どもの魂魄は大人より美味でな。食べさせてもらってる」

「罪もねえものを次から次へと殺しやがって! 貴様はいったい何人殺せば気がすむんだ!?」

 私は一旦飛び退き、斬魄刀を振るって衝撃波を放つ。

 Aの右腕を削いでやった。

 だが、その右腕はすぐに再生する。

「だったら!」

 瞬歩で間合いを詰め、鎖結と魄睡を砕いて背後に抜けた。

「ぐわああああ!」

 悲鳴を上げて倒れるA。

 Aは虚から人間の姿になった。

 私は斬魄刀の柄をAの額に当てがうと魂葬をした。

「まさか、Aの正体が虚だったとはな」

「虚っていうか、破面なんだけどね。どっちでもいいけど」

 私は仮面を消失させた。

 こうして、Aが現れることは、二度となくなった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。