BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜 作:桂ヒナギク
空座町。
駅に着くと、啓太郎が待っていた。
「待った?」
今日は啓太郎とデートをする日だ。
昨日、啓太郎からお誘いがあり、私は快く承諾した。
「ううん、今来たとこ」
ずっと待ってたパターンだこれ。
「行こっか」
「まだ聞いてないけど、どこへ行くの?」
それにしても、ウルキオラにそっくりだ。
「秘密」
そして連れて行かれたのは、遊園地だった。
「ガキっぽい」
「ええ!? なんで!? せっかく高いチケットを買ったっていうのに!」
ドーン!──園内から爆発音。
「爆発!?」
霊力を感じる。虚だ。
私はカイを飲み、死神化すると、園内に突入した。
広場で虚が暴れている。
私は虚を斬魄刀で斬り付けた。
だが、急所を外した。
「邪魔者は殺してやる」
虚が襲ってくる。
私は斬魄刀で攻撃を受け止めた。
「くっ!」
足が地面にめり込む。
強い……。
その時、虚が真っ二つになった。
消え去る虚の先に見えたのは、白服の男。
「大丈夫か?」
振り返る男。
ウルキオラだった。
「きゃー、ウルキオラ様ー!」
私はウルキオラに抱きついた。
「ウルキオラ、どうして?」
「お前に会いに」
「ウルキオラ、私のこと好きなの?」
ウルキオラは頰を赤らめた。
「私もウルキオラ好きだよ」
そういったところで、私は思い出した。
「あ、そうだ! ウルキオラにそっくりな男の子がいるんだけど」
「俺にそっくりな?」
「啓太郎っていうんだけど」
「啓太郎……」
ウルキオラは考え込む。
「どうしたの?」
「何でもない。もう行く」
ウルキオラは飛び立った。
入れ替わりにカイと啓太郎がやってくる。
「聡美、無事?」
「愛しのウルキオラが来てくれてね」
「そのウルキオラなんだけど、実は」
啓太郎がカイの口を塞ぐ。
「啓太郎、あなたまさか?」
「違うよ! 俺が虚なわけないじゃん!」
「誰もウルキオラが虚だなんて言ってないけど。あなた、ウルキオラね?」
「バレてしまったか……。その通り、俺はウルキオラだ」
「ウルキオラはどうして現世の高校に?」
「お前の側にいたいからだ」
「その体は?」
「とある強欲商人に作らせた」
「そうなんだ」
「聡美、これからもよろしくな」
「こちらこそ」
「さて、ハメを外すか」
ウルキオラが私を引っ張って歩き出す。
せっかくのウルキオラとのデート。楽しんでる姿を見せないと悪いよね。
私は遊園地デートを盛大に楽しんだ。
夕方になり、遊園地を出る。
「夕飯、行くか?」
「うん」
私たちは近くのレストランで夕飯を食べることにした。
……。
…………。
………………。
レストランから出る。
私たちは電車で空座町に戻って、それぞれ帰路に就いた。
「そういえば、ウルキオラってどこに住んでるの?」
「知りたいか?」
「いや、別に」
「なら聞くな」
ある交差点でウルキオラと別れる。
「じゃあね」
「ああ」
私は一人で家まで向かう。
「ただいま」
家に帰った私は、開口一番にそう言った。
「おかえり、お姉ちゃん」
康太が出迎える。
「作り置きした晩ご飯は食べた?」
「うん。それより、お姉ちゃんの部屋にネズミがいるみたい。時々、物音がするんだよね」
「後で見てみる」
私は洗面所で手を洗い、二階の自分の部屋に入った。
見たところ、ネズミはいなさそうだが……。
ゴソ。
と、押し入れから物音。
私は
「私の部屋──っ!」
「金がなくなってアパート追い出されたから、しばらく厄介にならせてもらう」
ウルキオラと一つ屋根の下で暮らすことになるなんて。
気まずいことこの上ない。
×ウルキオラって、僕は何を書いてるんだか。