BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜   作:桂ヒナギク

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第23話:力に気づいた日

 それは、私が中学生に上がった頃だ。

 童守小を卒業した私は、親の都合で童守町を離れ、空座町に引っ越した。

 新しい家に上がり、階段を登って自分の部屋となるそれに入る。

 そこには、(プラス)の男女の霊が二人、コトを起こしていた。

「失礼ました」

 私は部屋を出て扉を閉める。

「って、ちゃうわー!」

 私は再び部屋に入る。

「あんたら今日からここは私の部屋なんだけど?」

「なんだ、お前? 俺らが見えてんのか?」

「見えるわ!」

 私は男性の霊を窓の外へ蹴り飛ばした。

「ああああれええええ」

「がんちゃん!」

 後を追っていく女性の霊。

「ふう……」

 その時だ。

「近い」

 その声に振り返ると、死覇装を身につけた、女の死神がいた。

「近いじゃねえ!」

 私は死神を蹴り倒した。

「貴様、私が見えるのか?」

「見える! ってか、勝手に人んちに入るんじゃないよ!」

「それはすまぬことをした。しかしこちらは急いでるのだ」

「ぐおおおお!」

 どこからか叫び声が聞こえてきた。

 なんだ、いまの?

「虚の霊圧が感じ取れん」

「虚って、今の叫び声がそうなの?」

「叫び声?」

 その時、再び叫び声がした。

「ぐおおおお!」

 ドカーン!

 爆発音のようなものが階下から聞こえた。

 私は階下に急いだ。

 リビングでは、虚が赤ん坊の康太を襲おうとしている。

「やめろ!」

「うん?」

 虚がこちらを向く。

「お前もうまそうだな」

 虚が接近してきて攻撃を繰り出した。

「きゃっ!」

 私は吹っ飛ばされ、崩れた壁から外へ放り出された。

 そこへ虚が追い打ちをかける。

「うっ!」

 私の体が、肉体から飛び出した。

 その姿は、死神のそれだった。

「貴様、死神か」

「死神?」

「道理でうまそうな匂いがしたわけだ」

 虚がゆっくりと迫ってくる。

 そこへ、死神がやってくる。

「死神だったのか」

「死神?」

「死神を知らぬのか?」

「知らない」

 死神が下手くそな図解で説明した。

 突っ込むべきか、疑問符。

 そう思ってる間に死神が戦い出す。

「うっ!」

 吹っ飛ばされる死神。

「私では勝てぬか……」

 私は虚の懐へかけ、身の丈ほどある斬魄刀を抜いて振り回した。

「弟に手えあげようとした罰よ!」

 虚の右腕を削ぎ落とす。

「ぎゃああああ!」

 悲鳴をあげる虚。

「てめえ、よくもやりやがったな?」

 虚がもう片方の腕で攻撃をしてくる。

 私は攻撃を躱し、もう片方も削ぎ落とす。

「ぐわああああ!」

「足も行っとく?」

 と、私は両足を斬り裂いた。

「うわああああ!」

 悲鳴をあげる虚。

「トドメ!」

 額に斬魄刀を突き刺した。

 粒子になって消え去る虚。

 血だらけの死神が立ち上がる。

「貴様、名をなんと申す?」

「人に名を訊くときは自分からって習わなかったの?」

「それはすまぬ。朽木(くちき) ルキアだ」

「北神 聡美」

「貴様にはこれを渡しておこう」

 ルキアがドクロを模した代行証を取り出して渡してくる。

「現世で死神が誕生したという噂を聞きつけてな。その死神に死神代行という理由で渡してくれと尸魂界から頼まれて持ってきたのだ」

「ふーん……」

 私は受け取った代行証を見つめる。

 なんか、呪いのアイテムっぽい。

 身につけたら呪いでセーブデータが消えてしまうのではなかろうか。

「ちなみに、それがあればいつでも死神化できる」

「ありがとう」

「それじゃあ、私は去る」

 ルキアが霊道を開き、尸魂界へと消えて行った。

 

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