BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜 作:桂ヒナギク
私は、母親のお墓参りに、康太を連れてやってきた。
実を言うと、母親は謎の病で死んだのではない。
これは最近知ったのだが、表向きには謎の病だが、クロサキ医院の先生の話では、虚に殺された可能性が高いとのこと。
母親を殺したのは、グランドフィッシャーだ。
力を失った日、グランドフィッシャーと対峙していた理由がそれだ。
私はあの時、グランドフィッシャーに敵討ちをしようとしていたのだ。
「母さんの敵、取れなかった」
と言っても、母さんが現れて慰めてくれるわけでもなし。
墓石に水をかけ、線香を炊いた。
「母さん、近々遊びに行くよ」
「お姉ちゃん、ママのとこ行くの? 僕も行きたい」
「尸魂界は死神にしか行けないところなのよね」
強欲商人に相談してみるか。
「さて、線香もあげたし、帰るか」
「うん」
私たちはお墓を離れる。
「お姉ちゃん、後ろから誰かついてくるよ」
「え?」
振り返ると、泣きそうな顔をした女の子がこちらに向かってゆっくりと歩いていた。
どうしたんだろう、と気になって近づいてみる。
「どうしたの?」
少女はニヤリとほくそ笑み、グランドフィッシャーに姿を変える。
「なっ!?」
突然のことに、私は驚き戸惑う。
「康太、逃げて!」
「行かせないぞ」
グランドフィッシャーが私を拘束し、康太に近づく。
康太はガクガクと恐怖で膝が揺れて逃げ出すことができない。
「お姉ちゃん……」
私は代行証に手を伸ばそうとするが、もう少しのところで届かなかった。
その時、
虚閃が飛んできた方角には、ウルキオラがいる。
「聡美に手を出すな、グランドフィッシャー」
「ウルキオラか。なぜ人間の味方をする?」
私はグランドフィッシャーから距離を取った。
「別に人間に味方しているわけではない。俺は聡美の味方をしているんだ」
「たわけたことを」
私はウルキオラに言う。
「ウルキオラ、手を出さないで。こいつは私が倒すわ」
私はカイを飲み込み、死神化する。
「カイ、康太をお願い」
私はグランドフィッシャーの懐にかける。
グランドフィッシャーは私の攻撃を躱し、反撃をしかけてくる。
「ぐわっ! がはっ!」
衝撃で吐血する。
「死神ごときが私に勝てると思っているのか?」
「さすが、何人もの死神を退けてきたことはあるわね」
「そうだろう?」
「でもね、これならどうかしら?」
私は虚化する。
「なに?」
「はああああ」
衝撃波を放ち、グランドフィッシャーの腕を切り裂く。
「ぐわああああ! 私の腕があ!……なんてね」
超速再生で腕を復元するグランドフィッシャー。
「だからなんだ?」
私はグランドフィッシャーの頭上へ移動した。
「今度こそお前を倒す!」
落下の勢いを使って、斬魄刀を振り下ろす、が、しかし、相手に躱されてしまった。
斬魄刀が地面に突き刺さって抜けなくなる。
「うわ! 抜けねえ!?」
「
やっとの思いで斬魄刀が抜ける。
「笑ってんじゃねえよ!」
私は右手を正面に
「破道の三十三、
ルキアに教わった鬼道でグランドフィッシャーに攻撃した。
だが、攻撃は躱され、反撃を食らってしまう。
「きゃっ!」
私の体が吹っ飛ぶ。
空中で姿勢を整え、地面にうまく着地をした。
「切り裂け、鎌鼬!」
斬魄刀の始解。
「はあ!」
斬魄刀から斬撃が飛ぶ。
だが、グランドフィッシャーは響転で躱した。
「なんだと?」
「遅いぞ遅いぞ」
グランドフィッシャーに背後を取られた。
「甘い!」
私は振り返りざまにグランドフィッシャーを斬り付けた。
「ぐわ!」
怯むグランドフィッシャー。
私はトドメの一発に、斬魄刀をグランドフィッシャーの額に突き刺した。
粒子となって消滅するグランドフィッシャー。
「やったわね」
と、カイ。
私はカイを抜いて体に戻った。