BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜   作:桂ヒナギク

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第28話:脳男

 空座町。

 空座第一高校の登校日。私は学校に向かった。

 校内は荒れ果てていた。

「何があった!?」

 霊圧を感じ取る。

 井上(いのうえ) 織姫(おりひめ)の霊圧と別のそれが一緒に動いていた。

 私は織姫の元へ急いだ。

 すると、栗色長髪の織姫が盾舜六花(しゅんしゅんりっか)を使って校内を荒らしていた。

「織姫!」

 織姫が振り返る。

 ん?

 私は織姫の肩に、脳みそのような形をした何かが乗っているのに気がついた。

「貴様、何者だ?」

「ほう? お前は私が見えるのか?」

「まあね」

「ということは、霊的資質が高いということか」

 織姫は考え込む。

「お前の名を教えてくれ」

「なんで? あんた脳男(のうおとこ)だよね? 自分の姿が見える者に名前を言わせて体を乗っ取る」

「よく知っているな。そういうことだ。だから名前を教えてくれ」

「バーロー、誰が教えるか」

 私は代行証で死神化すると、瞬歩で織姫の懐に移動し、脳男を摘まみ取った。

「な、何をする!?」

 私は脳男を指で潰して粉砕した。

「あれ? 私、何を?……って、聡美ちゃん?」

「戻ったのね、織姫」

「え? え?」

 何もわかっていない織姫。

「織姫、あんた脳男って妖怪に操られてたのよ」

「脳男? あ、あれ妖怪だったんだ!?」

「あんたのことだから、名前訊かれて素直に答えたんじゃない?」

「うん」

 織姫は校内の惨状を見て言う。

「あー! 酷いよ聡美ちゃん! 私を助けるためとはいえ、学校破壊しちゃダメだよ!」

「いや、これあんたが……いや、脳男が!」

 私は言いながら体に戻った。

「さてと」

 私は自分の教室へと向かう。

 後からやってきた一護が、何事かと聞いていたが、誰も答えることができなかった。

 *

 私は家路に就いていた。

 道中、泣いている男の子の霊を見かけた。

「どうしたの?」

 私は霊に声をかけた。

 霊は私を見る。

「お姉ちゃん、僕が見えるの?」

「見えるけど、どうしたの?」

「僕、さっきここで車に撥ねられて死んじゃって。僕はここにいるのに、ママもパパも、誰も気づいてくれなくて」

「そっか。よしよし」

 私は霊の頭を撫でた。

「でも、いつまでもここにいる訳にはいかないわ。ここにいたら、悪霊に襲われちゃうからね。やり残したことある?」

「大丈夫」

「そっか。じゃあ、お姉ちゃんが尸魂界に送ってあげるね」

「怖いところ?」

「大丈夫。そう言うところじゃないよ」

 私は死神化して男の子を魂葬した。

 光に包まれ、男の子は尸魂界に送られた。

「死神、見っけ」

 虚の声。

 振り返ると、虎のような虚がいた。

 私は虚の懐に潜り、額に斬魄刀を突き刺した。

「ぎゃああああ!」

 虚は悲鳴をあげながら消滅する。

 

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