BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜 作:桂ヒナギク
私は帰国した。
空座町に戻る前に、童守町へ寄った。
童守町は異様な空気に包まれていた。
鬼天帝でも現れたか、疑問符。
ぬ〜べ〜の霊圧を察知して現場へ行くと、
絶鬼は怪我をしていた。
「
私は絶鬼に有利になるよう、ほんの一瞬だけヴィムクの動きを止めた。
捨て台詞を吐き、逃げ去るヴィムク。
「ぬ〜べ〜!」
「聡美!?」
倒れる絶鬼。
「なんで絶鬼が?」
「う……、お前、死神か」
絶鬼は私を見ただけで、その魂魄が死神であることを見抜いた。
「とりあえず、運ぶぞ!」
絶鬼を医療施設に運ぶ。
病室で、絶鬼が地獄で起こったことを説明した。
鬼天帝のことはぬ〜べ〜から聞いていたが、まさかそんなことになっているとは思いもよらぬ私である。
「ぬ〜べ〜のことは助けたいけど、私は専ら虚退治が専門だからなあ……。まあ、妖怪とて魂魄。斬魄刀で斬れないこともないけどね」
私は病室を出た。
コツコツと足音を立てながら廊下を歩く。
「おい、お前!」
男に声をかけられ、振り返る。
「あなた、さっきぬ〜べ〜たちと一緒にいた。……誰?」
「カルラだ。そんなことよりも、死神ってなんだ? 斬魄刀? 虚?」
「そんないっぺんに訊かれても……」
私はカルラの問いに困惑した。
「説明するより見せた方が速いか」
私は死神化した。
「これが死神」
「そっちの本体にはもう入っていないのか?」
「空っぽよ」
「その身の丈ほどある大刀は?」
「斬魄刀。霊を斬るための刀よ」
「死神って言ったらカマじゃないのか?」
「それは死神様。私たち死神は尸魂界から派遣される悪霊退治専門の戦闘員よ」
「そうか。よくわからんが、そういうのが存在するのか。ちなみに、尸魂界ってなんだ?」
「あの世のことよ。何回かあっちへ行ったけど、いいところよ」
「行ったって、お前死んでるのか?」
「死神だから自由に行き来できるだけよ。勝手に殺さないで」
「う……すまん」
「ついでに、虚ってのは悪霊よ」
「そうか」
「話はそれだけ?」
「ああ」
「そう。じゃあ、行くわね」
私はカルラに背を向けて歩き出した。
駅へ行き、空座町に戻る。
空座本町駅で電車を降り、改札を抜けて帰路に就いた。
「イイ匂イガスルナア」
虚の霊圧。
振り返ると、イカのような虚の姿があった。
「あら、あなたも美味しそうね」
私は死神化した。
「死神ダッタノカ」
「虚の分際で私に挑もうなんざ、百万年早いわ!」
私は虚の懐に潜り込んだ。