BLEACH〜空座町の死神代行少女と多重世界〜 作:桂ヒナギク
私は今、空座町に隣接する町、童守町に来ている。
この町には、私が小学生の時、童守小学校でお世話になったぬ〜べ〜という先生がいる。
本名は
同じ霊が見える者として、私はこの先生を尊敬していた。
私は小学生の頃、霊圧が異常に高く、うまくコントロールもできず、垂れ流しでいたため、よく妖怪に憑かれたりしていた。そこを、ぬ〜べ〜に救ってもらった恩義がある。
今、童守町は
私は童守小学校にやって来た。
「懐かしいなあ」
校門を潜る。
そこへ、警備員が現れる。
「君、ここは関係者以外は立ち入り禁止だよ」
「私はぬ〜べ〜に会いに来たんだけど」
「鵺野先生?」
「母校にも入れさせてもらえないんだ?」
「ごめん。そういうことなら行ってもいいよ」
私は校舎に入り、職員室を訪ねた。
「うん?」
お昼。カップ麺を食べていたぬ〜べ〜がこちらに気づく。
「おう! 聡美じゃないか!」
「最近、こっちに戻ったって聞いて会いに来たわ」
誰、その子?──と、
「北神 聡美って言ってな、お前の四歳後輩だ。あいつには同じ力があるんだ」
「え、それじゃあ鬼の手を?」
まさか、とぬ〜べ〜が笑う。
「霊能力だよ。当時は随分と危なかったけどな」
こっちへ来い、とぬ〜べ〜が手招きした。
私はぬ〜べ〜に歩み寄った。
「今日はどうした?」
「だからさっき言ったでしょ。会いに来たって」
「お前が何の用もなく俺を訪ねることはないと思ったがな」
「流石、ぬ〜べ〜。何でもお見通しなのね」
私がここに来たのは、空座町で妖怪を見たからである。
妖怪事件は死神の専門外なので、こうして訪ねて来たのである。
「何? 空座町に妖怪が流れ込んだだと?」
「うん。それで、ぬ〜べ〜には妖怪を除霊して欲しいの」
「よし、わかった。早速行こう。だがその前に、麺が延びてしまう」
「もう、ぬ〜べ〜ったら……」
苦笑いをする響子先生。
ぬ〜べ〜がカップ麺を平らげると、私たちは空座町へ向かう。
「空座町か。初めて来る町だが、いいところだ」
と、ぬ〜べ〜。
「しかし、妖気は感じないな。本当に見たのか?」
「見たわよ。虚でも霊でもなかったわ」
「虚って?」
「仮面を被った悪霊。胸に孔が空いてるのが特徴よ」
「あれか?」
ぬ〜べ〜が指差した先で、虚が霊を襲っていた。
私は代行証で死神化する。
「うりゃあ!」
瞬歩で虚の頭上へ移動し、後頭部に斬魄刀を突き刺して消滅させた。
「聡美、その姿は?」
「ああ、私、死神なんだ」
「死神?」
「悪霊の退治したり、霊を成仏させたりする職業よ」
私はそう言いつつ、霊を魂葬する。