ハリー・ポッターと聖邪の兄妹   作:匿名希望

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原作と一部違う所が有りますが、ご了承下さい。


第3話

9月1日

多くの人が賑わうキングス・クロス駅。その中にはホグワーツに入学するためツィオルキン公爵一家の姿も合った。

「行ってきます、お母様」

「レイ、沢山学んで、立派な魔女になるんですよ。それと困ったらすぐにクーダに頼るんですよ。あの子なら例え貴女が困っているとするなら例え女子トイレや女子更衣室、女子寮にさえ助けに現れるような子だから」

それを聞いて父であり夫でもアルティは「それはそれでどうなんだ?」と思ったが我が息子ならそれをやってもおかしくないと思える自分がいるので完全に否定することも出来ないのが現状なのである。

アルティはクーダに幼い頃より言い聞かせている言葉を語る。

「良いか、クーダ。お前はレイの兄だ。レイに怪我をさせるんじゃ無いぞ」

「分かっています。お嬢様の着替えは勿論、お嬢様の娯楽の用意もしております」

「そうか、それなら安心だ」

しかしながら物心つく前からこんな事を言い聞かせた為にこんな性格に成ってしまったのだろうかと悩みは尽きそうになかった。

親子での話が終わると早速9と4分の3番線の向こうへと向かう。

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ホグワーツ特急に乗るとクーダはレイと自分の荷物を駅員に渡し、その後1つのコンパートメントを見つけてレイは席につく。

「お嬢様、私は駅弁とやらを買ってきますが、如何なさいますか」

レイは「だったら辛くないものを御願い」と言い、家から持ってきた小説を読み出した。

レイが小説を読み出して数分後、兄のクーダを乗せずにホグワーツ特急は出発してしまった。

その十分後、一人の来客がレイのいるコンパートメントの戸をノックした。

レイは「どうぞ」と挨拶をすると栗色の髪と茶色の目をした少女が入ってきた。

「ありがとう。他のコンパートメントはいっぱいだったの。あ、私ハーマイオニー・グレンジャーっていうの。私ホグワーツの入学案内の人が来たときはビックリしたわ。だって今まで魔法なんておとぎ話の中にしか無いと思ってたから。貴女も今年入学なの?」

レイはきょとんとした後に自分も挨拶をする。

「私、レイ・ツィオルキンと申します。私の場合は魔法使いの一族なのでそこまではビックリはしませんでした。それと私も1年生ですよ。宜しくお願いいたします、グレンジャーさん」

ツィオルキンの名を聞いてハーマイオニーは目を開いて驚いていた。

「私、本で読んだわ。ツィオルキン家の歴史は古くてホグワーツよりも長い歴史を持っていて、聖28一族も簡単に意見を翻すことさえ許されない一族だって」

するとレイは「確かにそういう一族みたいですね。私もよく知りませんけど」と返していた。

「貴女、自分の家系の事よく知らないの?」

ハーマイオニーは呆れた顔をして溜め息を吐く。

「ええ、歴史がありすぎて詳しくは知らないんです」

するとハーマイオニーも「なるほどね」と納得していた。

暫く二人で会話をしていると一人の少年がやって来た。

「ねぇ、ここにヒキガエル来てない?」

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時間は少し遡り、双子がホグワーツ特急に乗り込んだ後、キングス・クロス駅の外に出ていたツィオルキン家公爵夫婦は懐かしい人物に会っていた。

「アーサーじゃないか。久しぶりだな」

ツィオルキン公爵に呼び掛けられアーサー・ウィーズリーが声のした方向見ながら「ああ、久しぶりだな、アル」と声を掛け二人の男はしっかりと握手をする。

今年のホグワーツに入学しなかったウィーズリー家の末娘のジネブラ・ウィーズリーことジニーは驚いていた。父が挨拶を交わしている相手は魔法界では有名なツィオルキン公爵なのだから。更に彼の息子、クーダが書いた小説も何冊も読んだことがある。

普段は恋愛小説位しか見ない彼女だがクーダの書く小説は一通り読んだことがある。クーダの書く作品は多岐に存在し、少年達が憧れる冒険小説、手に汗握るギャンブル小説、少女達が1度はしてみたいと憧れる恋愛小説、時には涙を吹き飛ばしてくれるようなコメディ小説、奥様方が便りにする料理の献立本、又は勉強が苦手な子の為に書いた学習漫画等、は全てに目を通したことがある。

恋愛小説以外は自身の兄や母から借りて読んだくらいだが。

四年前に彼が開いた期間限定のサイン会を開いた時、彼女はそれを手にいれる為に列に母と並んだことがある。

彼女は交換する為のチケットを持っていたが、当日の人の多さ故にチケットはボロボロに破れてしまっていた。

列は彼女で最後だったがそんなボロボロのチケットを見せる訳にはいかないと想い母と帰ろうとした時に彼女に声を掛けたのは紛れもなく、クーダだった。

彼は優しく「サインはいらないのですか」と問い掛けてきた。ジニーはボロボロに成ってしまったチケットを彼に見せると、クーダは「御名前は」と聞かれたので「ジネブラ・ウィーズリーです」と答えると彼は微笑んだままサイン色紙に名前を書きながら「ジネブラ・ウィーズリー。初めて読んだ私の本は確か、カリオストロ家の宝、でしたっけ」と言っていた。

その言葉にジニーは驚いていた。彼の作品で一番最初に読んだ小説であり、初めてファンレターを出した切っ掛けになった本だからだ。

そんな事を覚えている彼には心底驚かされたが彼女はつい自分の家系やコンプレックスを彼に相談していた。

彼は話を途切れさす事なく最後まで聞いてくれた。最後まで聞き終えると彼はジニーの頭を優しく撫でながら「いつかきっと、貴女の事を大切に思ってくれる人に巡り会えますよ。きっとね」と言い、彼のサインをくれた。

その翌年、彼の描いた恋愛小説が販売になった。

早速その作品を購入してもらい目を通して驚いていた。

その作品は赤髪とそばかす、更には兄達とのコンプレックスに悩みながらも恋と青春を謳歌する少女の物語だったからである。

奇しくも自身の立場に似ていたために買ったその日の内には読み終えてしまった。後日、ウィーズリー家に娘さんをモデルにした作品を書いたということで多額のガリオン金貨が送られ、兄達は驚き、母は気を失いかけ、父は苦笑していた。恐らく自分も父と同じく苦笑しかできなかった。

そんな有名なツィオルキン家公爵に握手する父に話しかける。

「パパ、公爵一家と知り合いなの?」と問いかける。

すると父は「学生時代の友人さ」と少年のような笑みを浮かべていた。

母であるモリーはモリーで婦人であるマヤに体は大丈夫等と話しかけていた。

母同士はホグワーツ時代、元気な先輩と病弱な後輩という立場で寮も同じだったのだからそれは仲が良かった。

しかし、父同士はホグワーツ時代、グリフィンドールとスリザリン、更に同世代ということでアーサーは一方的に毛嫌いしていた。

しかし彼は優秀だった。1年生ながら既にOrdinary Wizarding Level試験、通称(O.W . L)試験を余裕綽々といった感じで解く天才だった。

しかも彼は誰にも優しく、スリザリンの生徒ではないのかと疑うほどであり、気付けばいつの間にか親しく成っていった。切っ掛けの1つはモリーに告白へのアドバイスを貰ったことも有るだろう。そして気付けばスリザリンとグリフィンドール、庶民と富豪、凡人と天才という垣根を越えいつの間にか大親友と呼べる仲に成っていた。

そんな二人の友情の中にはホグワーツ校長であるダンブルドアさえ知らない秘密が合った。

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「死喰い人に入るだと」

その時アーサーは自分でも初めて出したと思えるほどの大声を出した。

「ああ、そうだ。私の妻の事は知っているだろう」

それは彼女、マヤの事だった。

マヤは孤児でありマグル出身の子だった。その彼女の周辺で起きる不思議な出来事に、周りの子供達は彼女を虐め、周りの大人達は気味悪がって関わりも持とうとしなかった。その彼女が11歳の際彼女はホグワーツに入学した。

彼女はホグワーツ在籍時に孤児院から在籍を処分されていた。そのため彼女は長期休暇の際帰る場所が無くなってしまった。その為に彼女を引き受ける場所を提供したのがアルティだった。

彼女は最初はホグワーツ通学時は学生、長期休暇等の際は彼の家でメイドとして働いていた。そんな1つ屋根の下で一緒に居るわけだから恋に落ちるのは時間の問題だった。

幸いにもツィオルキン家はそういうのは大らかな家系だった。

現にアルティの祖父は祖母の執事だったからである。しかしながら恋に落ちたのは二人とも在学中だった為に最低限でも結婚は二人がホグワーツを卒業してからと決まった。

最も二人が結婚したのはマヤが卒業した2年後ではあったが。

話を戻そう。

その事を知っていたアーサーは「成る程、守るために敢えて敵に付くということか」と納得した。

「そういう事だ。妻は不死鳥の騎士団に在籍する」

「分かった、マヤの事は任せてくれ。それと無茶はするなよ、親友(とも)よ」

その後、名前を呼んではいけないあの人(ヴォルデモート)は赤ん坊のハリー・ポッターに倒され、死喰い人は蜘蛛の子を散らすように解散した。

裁判を受ける数週間前、アーサーの目の前でアルティは自身の左腕を切り落とし、アーサーが持ってきた松明で傷口を焼いて塞いでいた。

その後の裁判で彼は左腕が無いこととアーサーの弁護により無罪が確定した。

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その話を聞き終えるとジニーは改めて父に聞いた。

「パパの友達にスリザリン出身の人がいるなんてビックリしたわ」

すると父は笑いながら「昔はパパもスリザリンを毛嫌いしてたさ。しかし友達というのはいつだってその垣根を壊してでもできるものなんだ。だからジニーもそんな偏見を持って相手を見るんじゃないぞ」と語った。

彼女は笑顔で頷き両親に手を繋がれ、帰宅した。

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