カントー地方冒険物語   作:ホウデン

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ニビ大会 前日

 タケシに勝利を収めたエルは現在ポケモンセンターに来ていた。

「すみません。ポケモンの回復をお願いします。」

「はい。ではお預かりしますね。」

 エルはジョーイさんにボールを預ける。

 

 手持ちのポケモンがいない今では特にすることも無くセンター内を見渡すとテレビ電話機が目についた。

 ここで博物館でひみつのコハクを受け取った事を思い出し報告しようと考えテレビ電話を利用する。

 

「あ〜もしもし?おおエル君か。元気にしとるかのぅ?」

「はい、元気にしてます。今日はオーキド博士に聞いてもらいたい事があって連絡しました。」

「聞いてもらいたいこと?何じゃ?」

「実は...。」

 

 そこでエルは現在ニビシティにいること。博物館でのこと。ジムバトルのことなどをオーキド博士に話した。

 

「なるほどのぅ。話はわかった。じゃがな〜、なんと言ったらいいかのぅ。確かにワシはポケモンについては詳しいと自負しておるが化石となるとのぅ。専門外と言うか...お、そうじゃ。」

 オーキド博士は唐突に何かを思い出したようにエルに言う。

 

「確かグレンじまという島でポケモンの遺伝子やら化石やらを研究している所があるみたいなんじゃ。そこに持っていけば何か分かるかもしれんのぅ。」

「グレンじまですか?分かりました。そこに行くことがあったら探してみます。」

「うむ。是非そうしてくれ。」

 

 オーキド博士とやり取りを終え自宅にも連絡を入れ、両親にもオーキド博士と同じく近況報告を済ませる。既に外では日も傾き夕方になっていたので買い物や街の探索は後日にし今日はこのままセンターに泊まるエルだった。

 

 

 

 

 

 翌朝。

「お預かりしたポケモンは元気になりましたよ。」

 ジョーイさんから2つのボールを返してもらう。

「ありがとうございました。」

 ジョーイさんにお礼を言いポケモンセンターを後にするエル。

 

 昨日タケシから伝えられた大会が明日に控えているからか街には昨日と比べ物にならないくらい大勢の人がニビシティに訪れていた。

「うっわ。スゴい数の人だな。」

 街の人々を見て驚いているエルに背後から声がかけられる。

 

「何だか明日ポケモンバトルの大会があるらしいよ。」

 背後からの声にエルは振り返るとトキワシティで出会った少女が立っていた。

「あっ、君は確かトキワシティで...。」

 エルの問い掛けに少女は少し考える素振りを見せ思い出したのか手を叩く。

「ああ〜君はこの前のジムのことを私が聞いた人ね。」

 どうやら相手もエルのことを覚えていたようだ。

 

「って事は君、もしかして明日の大会の事タケシって人から聞いてたりする?」

 その質問を受けエルは瞬時に理解した。

「うんそうだよ。ほら。」

 エルは少女にタケシから貰ったバッジを見せる。

 

「あっちゃ〜。タケシに勝ったし優勝はもらったと思ってたんだけどな〜。」

 少女もエルに話しながらグレーバッジを見せる。

「大会楽しみにしてるよ。...あ、言い忘れてたけど俺はエル。よろしく。」

「あら、失礼。私はエリ、明日はよろしくね。」

 

 そう言い残し少女は去っていった。

「明日の大会楽しみだな。」

 エルは新たな強敵を見て大会当日を待ちわびるのだった。

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