ニビシティポケモンバトル大会当日。
屋外に円形のステージが建ち、周りには多くの人やテレビ等の中継用に長椅子が置かれている。
既にその椅子には沢山の人々や報道陣で埋め尽くされていた。
円形のステージの上に1人の人物が進み出る。
「皆さん、お待たせいたしました。これよりニビシティポケモンバトル大会を開催したいと思います。」
ニビシティのジムリーダー、タケシがステージ上で大会の開催を宣言し、大会の賞金や賞品等の説明を終えると空に大きな花火が打ち上げられる。
「さあ、それでは最初の対決...。」
大会は手持ち1匹でのシングル勝ち抜き方式だったがエルは見事決勝まで勝ち残った。そして。
「決まったー!最後の決勝へと駒を進めたのはエリ選手だー。」
エルと戦う最後の相手が決まった。
「さあ、いよいよこの大会もクライマックス。決勝戦の始まりです。まずはこちら、エル選手。順調に決勝へと駒を進めましたかそれもその筈。私タケシも見事彼にポケモンバトルで敗れました。そして対するエリ選手。彼女もまたグレーバッジ所持者の1人。この戦いどちらが勝ってもおかしくない!果たしてどんなバトルが繰り広げられるのか楽しみです。」
タケシの煽りに会場は最高潮に盛り上がっていた。
「何かすごくやりにくいな...。」
エルは少し会場の雰囲気に戸惑っていた。
「やっぱり最後はエル君だったね。君になら本気を出せそうだよ。」
「俺だって。早く戦いたくてウズウズしてるのを我慢してたぜ。」
2人は互いにボールを構え、ポケモンバトルが始まった。
「お願い、ゼニガメ。」
「頼む、イナリ。」
お互い自分のポケモンに指示を出す。
「ゼニガメ、みずでっぽう。」
「イナリ、避けてあやしいひかり。」
相手のゼニガメが水を放出し攻撃してくるがそれを何とか躱したイナリの怪しい光がゼニガメを混乱状態へと誘う。
「クッ、混乱状態にさせるなんてやるわね。」
「今だ、でんこうせっか。」
混乱状態のゼニガメへと素早く迫るイナリ。ゼニガメに近づいたところで。
「お願い、からにこもって。」
ゼニガメは混乱状態にあったがエリの指示を聞き取りイナリの電光石火を直前で殻にこもり防御する。
「そっちこそ、あの状態から防御するなんてやるじゃん。」
「そりゃ私の自慢のポケモンだからね。行くわよゼニガメ、みずでっぽう。」
混乱状態から回復したゼニガメが殻から水を放出しながら出てきた。
「マズい。イナリ避けろ。」
エルも指示を出すが相手のゼニガメの水鉄砲の方が少し早くイナリに当たってしまう。
『コ...ン...』
何とか立ち上がるが既に立ってるだけで限界のように見える。
「ゼニガメ、楽にしてあげて。」
極限状態のイナリを見て何も出来ないと思いエリは油断をした。エリの指示を受けたゼニガメはイナリに体当たりを当てようと近づいてくる。
「イナリ、お疲れ様...。」
エルがイナリにかけた言葉はその場にいた誰しもが負けたけどよく戦ってくれたと言ったと解釈をした。がその想像は次の一言でかき消される。
「がまんを解け、イナリ。」
目の前まで近づいていたゼニガメが一瞬で吹き飛ばされ目を回し戦闘不能になっていた。
暫くの間辺りに静寂が訪れる。
「............き、決まったー!見事この大会を勝利したのは最後に大逆転を見せたエル選手だ〜!」
タケシの台詞に周りから銀幕のテープが打ち上がり舞い散る。
「見事だったわ、最後に油断しちゃった。次は負けないからね。」
ゼニガメをボールに戻したエリが話しかけてきた。
「ああ、俺たちも最後水鉄砲みたいに遠くから攻撃されてたら負けてたよ。」
エルとエリは最後に握手を交わし再戦を誓い合うのだった。
お気づきになられた方もいらっしゃるかも知れませんがエルとエリはリメイク版で出た男の子、女の子主人公をイメージしてます。
リオンはライバルをイメージしてます。
次回はオツキミやまの予定です。