「行け、ポッポかぜおこし。」
「イナリ、躱してひのこ。」
エルの指示を受けたイナリが相手の攻撃を躱しひのこを命中させる。ひのこをくらい相手のポッポの動きが鈍る。
「相手が弱ってる。チャンスだ、でんこうせっかでトドメ。」
相手のポッポに追い打ちをかけるよう、すかさずでんこうせっかを叩き込む。これが決定打となり相手のポッポは目を回し戦闘不能になる。
「へえ、なかなかやるじゃん。じゃあ俺はそろそろニビシティに向かうわ。そこに行けばニビジムがあるからな。ま、お前らも頑張れよ。」
リオンは言うが早く颯爽とその場を後にし去っていった。
「相変わらずせっかちなヤツだな。もう少しゆっくりすればいいのに。な、イナリ?」
『コン?』
リオンと別れポケモンリーグの入口にやって来たが警備の人に中に入らないよう注意される。目的も達成したし今日はもうトキワシティのポケモンセンターに帰ることにする。帰り道の途中傷だらけのニドラン♂が目の前に飛び出してくる。そこでニドランは力尽きたのかその場に倒れる。慌ててエルたちがニドランに近づくとニドランの背後から黒い服に身を包んだ男性が現れた。
「おい、そこのガキ。大人しくそのポケモンをこっちに渡しな。」
野生のポケモンを捕まえる時に第三者が横槍を入れたりする事は原則禁止とされているが、1つだけ例外がある。それはポケモンを捕まえるにあたり周りに迷惑になる事や明らかに過剰にポケモンを痛めつける行為を見た時だ。普通では目撃したりするとジュンサーさんに報告し対処してもらうのだが、今回はそんな時間はないとエルは判断した。
「おじさん。ポケモンを捕まえるだけならここまでしなくてもいいよね?」
「うるせぇ!ガキはとっとと大人しく言うことを聞いてりゃいいんだよ!」
黒服の男性はコラッタをくりだした。
「そっちがその気なら。イナリ、先手必勝でんこうせっか。」
イナリが素早く相手のコラッタに攻撃する。
「チッ。コラッタ、ひっさつまえば。」
指示を受けた相手のコラッタはイナリに噛み付こうと飛び掛ってくる。
「イナリ、躱しつつあやしいひかり。」
コラッタが噛み付く直前で攻撃を躱しあやしいひかりを放ちコラッタを混乱状態にさせる。
「何やってんだ。敵はあっちだ!」
黒服の男性にコラッタが近づく。それに合わせてエルもイナリに指示を出す。
「イナリ、最大の力でひのこ!」
指示を受けたイナリは黒服の男性も一緒にひのこで攻撃をする。しかしイナリの攻撃にエルは驚いた。それはひのこにしては威力の高い炎の息吹にも見える攻撃だった。
イナリの攻撃に黒服の男性とコラッタは空の彼方へと吹き飛ばされる。
「イナリお前、もしかしてかえんほうしゃを覚えたのか?」
『コン!』
エルの問いかけにドヤ顔で鳴くイナリ。エルはイナリを抱き上げ頭を撫でてやる。イナリをボールに戻したあと倒れたニドラン♂を抱きかかえトキワシティのポケモンセンターまで戻る。
ジョーイさんに事情を伝えイナリとニドランを預ける。そのままジョーイさんが伝えてくれジュンサーさんが少しした後ポケモンセンターに現れ詳しく事情の説明をする。
「それは恐らくロケット団の仕業ね。」
「ロケット団?」
エルは初めて聞く組織の名前に首を傾げる。
「最近ポケモンを使って悪いことをする集団が出てきたのよ。それがロケット団と名乗って全員が黒い服を着ているの。」
エルはジュンサーさんからロケット団の大まかな情報を教えてもらい、今後も気をつけるようにと注意を促された。
予定ではトキワのもりまで書く予定でしたが長くなりそうだったので今回はここまでにしておきました。
次回はストーリーは進まず初のポケモンゲットの予定です。