我、島田流ノ息子ナリ   作:超甲形巡洋艦

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どうも、また衛一が軽く超人的なことを軽~くやります


第十八話

~演習場~

「んじゃ桐原、観測とカチューシャへの指導頼んだ」

 

「分かりました」

 

「私が完璧な指示を飛ばしてあげるわ。大船に乗った気でいなさい」

 

そう言い残しカチューシャは桐原と一緒に的近くに向かった

 

「さて、指導を始めます。まずは実際にやって感覚を次の掴む所から」

 

今日はノンナに弾着観測射撃を教える日だ。本城と池本にも手伝ってもらう。取り敢えず土嚢で傾斜を作り、その上でis-2を静止させる  

 

「さて、まずは車体がどれくらい傾いてるのかを計測しようここに道具を借りたので自分でやってみ」

 

「はい」

 

器具のスコープをノンナが覗きこむ。少しして計測が終わったらしい。

 

「何度に傾いてた?っても実際に撃って弾の機動見た方がはっきりするから。ぶっちゃけこの作業要らなかったりする」    

 

「・・・」

 

何か言いたげな目だが衛一は気にも止めない。

 

「後は桐原からの情報元に数撃て。それで感覚を掴め」 

 

━━━━━━━━━

 

「さて、そろそろ良いだろう。砲撃戦をしよう、実践あるのみだ。移動は禁止、観測主からの情報を元に先に当てた方の勝ち」

 

「分かりました」

 

━━━━━━━━━

sideノンナ

 

「では、観測よろしくお願いしますよカチューシャ」

 

「分かったわ。任せなさい!」

 

《んじゃ、始めようか~》

 

気の抜けるような声で号令がかかる。

 

「カチューシャよ。敵発見。距離はえっと、2000で11時の方向、地点は・・・д5・・・あっ発砲したわ」

 

「了解。撃ちます」

 

小気味良い炸裂音と共に砲弾が撃ち上がる。そしてノンナの視界から消えた。曲射は着弾まで時間が掛かる

 

ーーー

衛一side

 

「さて、動かない重戦車に徹甲弾落とすとか簡単だな(ゲス)」

 

「お前最初から勝たせるつもり無いだろ」 

 

「当たり前じゃん。負ける勝負は挑まない性分でね、もうそろそろ弾着報告が来るだろう。後あちらの砲撃も(ズガーン)ほら来た。近いな、もう効力射か」

 

「観測主より砲主へ、目標より後方10メートル、左7メートルに落下」

 

「こちら砲主、弾着情報に感謝。第二射撃つ」

 

「分かりました。敵が発砲、注意してください」

 

「いや、第二射少し待ってくれ。やってみたいことがある」

 

「何ですか?」

 

「そっちに迷惑はかけんよ。池本弾種、徹甲弾」

 

「・・・まさか、正気?頭おかしくなったんじゃないの?」

 

「おい、なにしようとしてるのか教えてくれよ」

 

「見てたら分かる。今の衛一は頭がイカれたみたい」

 

池本が何をしようとしているか勘づいた。衛一がやろうとしていることと、池本が思っていることは同じである弾着まで後10秒程

 

「よし見えた!はよ砲塔動けや」

 

スコープで何かを見つけ砲身を動かす。弾着まで5秒程

 

「Начало перехвата(迎撃開始)」

 

衛一が狙っていたのは・・・

 

━━━━━━

カチューシャside

「ノンナ、いいコースじゃない。直ぐ後ろに落ちたわ。諸元このまま撃ちなさい」

 

「継続射撃します。情報任せました」

 

「任せなさい!」

 

ノンナの撃った砲撃は順調に衛一車に向かっていた。カチューシャは結果を見て内心大笑いしていたが・・・

 

「さあ、終わりよ島田衛一!」

 

空中で砲弾が炸裂した

 

「んなっ!・・・信管の誤作動?整備のやつ後でシベリア送りにしてやるんだから!」

 

数秒後、また砲撃が来るがそれは外れ

また来るがそれも空中で炸裂する。

 

「どういう事?ノンナ!空中で信管が誤作動してる。問題はない?」

 

「誤作動ですか?私が点検して何も問題は無かった筈です」

 

「整備不良じゃないの?なら何が」   

 

また空中炸裂、そこでカチューシャが違和感に気付く

 

「ノンナ、さっきから砲撃が来てる?」

 

「・・・来てません」

 

「どういう事?」

 

━━━━━━

衛一side

「うぇっひっひっひ。あいつらこっちが迎撃してるとは思わないだろうなぁ」

 

「笑いかた気持ち悪い」

 

「おおう、ド直球」

 

着弾5秒前位に衛一がノンナの砲撃に対し徹甲弾をぶち当て粉砕していた。

 

「池本、is-2の砲弾積載量は?」

 

「確か28発のはず」

 

「よし、このまま迎撃し続けたら勝てるな。ヘッヘッヘッ」

 

その発想が出てくるのもどうかと思うが、それを実行するのもどうかと思う。

その後も衛一は淡々と砲撃を迎撃し続ける

 

━━━━━━

カチューシャside

一方、カチューシャは衛一がノンナの砲撃を迎撃しているのに気が付いた。

 

「ノンナ!今すぐ撃つのやめなさい!」

 

「да?」 

 

「あいつノンナの砲撃を撃ち落としてる!」

 

「まさか!?そんなことが可能なはず・・・」

 

いつも冷静なノンナが動揺した。飛翔している砲弾を撃ち落とすのは不可能では無い。不可能では無いのだ。だがそれはあくまで物理的に可能な事であって普通にやって出来る事ではない。

 

「衛一が射撃したのと同じタイミングでノンナの砲撃が爆発してる。そうとしか思えないわよ・・・このまま撃っても迎撃されて弾切れするわ」 

 

「・・・」

 

ノンナは頭の中で、この状況を打開する策を練るがどれも自分では現実的じゃない。

 

「装填主、徹甲弾に変えて。ノンナ、砲撃しなさい」

 

「ですが・・・」

 

「少し考えたら分かったわよ。打開策、つまり向こうより重い砲弾を使えばいいのよ」

 

カチューシャは考えた。どうすれば迎撃を突破できるのか

短時間で二発以上の砲弾を落とす?

駄目、is-2の射撃速度ではそんな事不可能

 

煙幕で目眩まし?

無理、煙幕弾は今無い

 

何とかして射撃の妨害?

禁止だし、そのために必要な物もない

 

どうする、どうする?何か手は?何か方法は?

 

刹那、多数の打開策が頭を過る

そして正解

相手の車両はT-34/76、つまり砲弾が軽い。なら迎撃出来ないようなもっともっと重いものを落とせば良い。それは何か、is-2の徹甲弾、これなら質量差で押し勝てる!

 

「数で勝てないなら、一撃を重くすれば良いわ!」

 

カチューシャに呼応するように遠方でis-2が咆哮をあげる。

やがて砲弾はT-34に降り注ぐ。カチューシャの目論み通り、徹甲弾は衛一の迎撃を受けるも質量差で迎撃に出てきた徹甲弾を粉砕した。そして弾着、迎撃でコースが逸れたのか、それとも元々外れだったのかは分からない。

 

「装填主、徹甲弾は後何発?」

 

「装填中含めて5発です」

 

「ノンナ、それで仕留めなさい。良いわね?」

 

「分かりました」

 

━━━━━━━

「やつら徹甲弾撃ってきやがったな。迎撃が粉砕された」

 

「どうするの?」 

 

「こっちも向こう狙って早期決着を図る。桐原、弾種何でも良い、観測再開要請。第1射、撃つ」

 

「観測再開了解です」

 

「いつでも装填出来るぜ!残り十二発」

 

「そんだけあれば十分だ。射撃再開!」   

 

ノンナの砲撃が右側面を掠める。

 

「直撃弾・・・じゃないな」  

 

「装填完了!」

 

「第二射、撃つ」

 

「こちら桐原、第一射着弾、効力射」

 

「装填完了!」

 

「第三射!てぇー!!」 

 

原作の戦車戦では本来起きないであろう歪な砲撃戦。だが手数で勝るT-34を使っている衛一に軍配が上がった

 

「衛一さん、命中弾確認しました。私たちの勝利です」

 

「ふぅ、今回は危なかった」

 

勿論ふざけて迎撃戦なんてしなければもっと早くケッチャコ...はついている

 

「本城、俺のおふざけで負担かけてすまなかったな」

 

「良いって、良いって。それより迎撃されてたと知ったあの二人の顔が早く見たいぜ。池本、もっと飛ばせねぇ?」

 

「これ以上速度出したら履帯が千切れる」

 

━━━━━━━

 

衛一が車庫に戻る。既にis-2が戻ってきていた。池本と本城に車庫入れを頼み先に降りる

 

「同じ砲主として負けました。完敗です・・・まさか迎撃されるなんて」

 

「うん、何かやろうとしたら意外とできた」

 

「あー!もう、島田衛一!あんたたまに練習に顔出しなさい!」

 

「え?なんで?」

 

「あんた言ったわよね。暇だったら良いって」

 

「そんなこと・・・言ったなそいや」

 

確かに言った。そして暇だったら試合に出ても良いと

 

「あと、月曜日と日曜日は部活休みなんでしょ」

 

「えー、こっちも高校生だから・・・」

 

「どうせあんたの事よ。部活無い日もやってるんでしょ。勉強ほっといて」

 

「な、なんの事かな~」 

 

「あとあんたたちの車両に使える砲主が居ないのよ。隊長はあの三人とあんたを一緒に動かしたがってるし」

 

「はえ~、まっ、暇ならやってやるよ」

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