我、島田流ノ息子ナリ   作:超甲形巡洋艦

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第二一話

『ふーん、大洗の廃校ねぇ』

 

『何か変な噂とか舞い込んでないですかね、千晴さん』

 

『話を聞く限り文部科学省も大きくか変わってるからなぁ。今のところ特には』

 

『そうですか。ありがとうございます』

 

衛一は元部長、千晴に連絡を取っていた。無論何か知らないかを聞くためだ。その前にも母さんとしほさんにも連絡を取ったが何も分からなかった

 

「戦車道と廃校阻止、何がどう繋がる?」  

 

無限機動杯?

違う。それはとっくの昔に廃止された

戦車道復活での入学者狙い?

違う。今年いっぱいで廃校だ

戦車道で学園を有名にする。廃校にできないような付加価値をつける、じゃあ戦車道で何をするつもりだ?

今年中にある戦車道で有名になる手段、みほと俺を勧誘したからにはそれなりの難関・・・

 

「全国大会・・・そうか!」

 

━━━━━━━

 

「おっす。呼び出してすまないなみほ」

 

「それより何か分かったんですか?」

 

「おおよそな。多分生徒会は戦車道大会で優勝又はそれなりの結果を残そうとしてる」

 

「優勝ですか!?でもなんで」

 

「これ見てみろ。すぐ分かる」

 

出したのは『廃統合について』『廃校について』の資料と予算の割合の計画書の写真 

 

「ほほう、正解だ。それで・・・どうやって調べた?」  

 

「うわぁっ!何時から居やがった?」

 

「『これを見てみろ』位からだね~」

 

「ほとんど全部じゃねえか。気味悪い」

 

「で、どうやって調べあげたの?」

 

「俺は唐沢千晴の後輩だぞ。情報網の一つや二つ、持ってて当たり前だろう」

 

「なるほどねえ、だけどこれを知ったらこっちも後に退く訳にはいかないよ」  

 

角谷杏は確固たる意思のこもった目でそう言った

 

「ほう、まあこれを俺が知っからといってなんの拘束力を持つ訳じゃないがな」

 

「あ、あの・・・これって本当・・・何ですよね」

 

「そうだ。我が大洗学園は全国大会で優勝しないと廃校になる」

 

「待ちなさい!/待ってください!」

 

「武部さん、華さん?」

 

「あら?衛一さん、どうしたんですか?」

 

「いや、むしろこっちが聞きたいんだが、なにしに来た?」

 

毎日図書室浸りの衛一とはそれなりの面会がある五十鈴

 

「みぽりんが生徒会からの脅迫を受けてるって聞いたからとめにきたの!」

 

と言ってみほの前で手を広げ守る

 

「そうねぇ、もし止めるなら・・・みんなこの学園に居られなくするよ?」

 

「お、脅すなんて卑怯です」

 

「いや五十鈴、面白そうじゃないの。小説にも色々あるのさ。廃校を阻止する話」

 

「廃校?」

 

「お足下の資料をご覧ください。そこに全ての原因が」

 

五十鈴が写真と纏められた紙を真剣な顔で読み込んでいく

 

「衛一さん、これは一体・・・」

 

「要点まとめると戦車道全国大会で優勝しないとここ廃校だ」

 

「え、嘘でしょ⁉️そんな話聞いてないよ!」

 

「これは機密情報だろう生徒会長?大方この情報が流れて更なる生徒の減少を防ぎたかった。ってくらいだろ」

 

「でも・・・これは横暴です」

 

廃校になる。その真実を知った二人の声の勢いは少し減っている。その傍らで俯いているみほ

 

「だがな、お前にも言いたいことがある。みほ、お前はいつまで逃げる気だ?」

 

「え?・・・」

 

衛一がそう言いはなつ。すべてを見透かしているかのような目で

 

「俺は気に食わねえよ。武部と五十鈴にずっと守ってもらって、いつまでもあの事を引き摺って、いつまで被害者面してるつもりだ?」

 

衛一はみほの顔色が悪くなっている気がした。容赦せずつぎを叩き込む

 

「あの状況だ、黒森峰はどうせ負けてた。黒森峰はそれを分かってたんだ。嫌でもな。その責任をお前に押し付けることで逃げているだけ。それとお前は俺からしたらなんにも変わらない」

 

「それは・・・」

 

「島田君!みぽりんは明らかに被害者じゃない!」

「そうです!」

 

「こいつを戦車道から少しでも離したい、しほさんが言っていたそれも分かるが、それは偽善でしかない。あの時のしほさんは母親ではなく、西住流師範として接した。あの人が子育てに不器用なのはよーく知ってるさ。だけどそれはお前が逃げていい理由にはなり得ない。」

 

「・・・」 

 

「みほが西住と言う名を捨てない限り戦車道は付きまとうぞ。その過程で何時かは乗り越えなきゃいけない障害だ。西住流的に言うのであれば『西住流に逃げると言う道はない』辺りか」

 

沈黙が辺りを支配する。みほはうつむいたままだ

 

「昔お前は言っていた。人によって異なる戦車道があると、なら・・・お前の戦車道は一体何だ?」

 

少し、少しづつでも、みほは前に進む

 

「私、戦車道やります!」 

 

「!やってくれるか」

 

「はい!」

 

今のみほには強い意志が宿っているように、否!強い意志が宿っている

 

「みほ、これは苦難の連続だ。それを俺も手助けしよう。そのための戦車も一両あることだ。会長、適当に乗員集めとく。母さん指導の大学チームになんとか転がり込む算段だけはついてるから、そこで錬成してくる」 

 

「車両の維持費と消耗品はこっちで負担する手筈になってるからそこだけよろしく。いや~、戦車を出してくれるのはありがたいね。因みに何なの?」

 

「秘密」

 

━━━━━━━

後日、格納庫前に集合した戦車道履修生たち。しかし戦車を1から探すはめになっているのはt-44を取りに行った衛一と御一行は知らない

 

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