一つ サンダースの戦力を半減させた
二つ 通信傍受に気がついた
三つ 音割れソビエト国歌でアリサの耳を無力化した
「よっしゃ、気球撃墜!これで盗聴の心配は無くなったな」
「なあ、衛一、波川本当にこんなことして良かったのか?」
「「ルールブックに書いていない!」」
「手伝った俺が言うのもなんだが、死神と悪魔だな」
二人は大音量で音割れソビエト国歌を流したことについて不服そうだ
──────サンダースフラッグ車─
「アリサさん!アリサさん!起きてください!」
「何かいきなり倒れたけど大丈夫?」
「きれいな顔してるだろ。ウソみたいだろ。死んでるんだぜ。それで。」
「今それは洒落になら無いからやめて!」
フラッグ車はいきなり倒れたアリサの事でてんてこ舞いだった。
『隊長!アリサさんが倒れましたー!アセアセ』
『大丈夫!熱中症?』
『いえ、多分いきなり無線から耳をつんざく音がしたので・・・驚いたんだと』
『Why?誰もそんな声出してないわよ』
『いえ・・・言って良いんですかね?』
「この際、言っちゃった方がいいよ。」
『アリサさん、大洗の無線盗聴をしてて、ただ盗聴に気づかれて、それ相応の対応力をされたのかと』
『盗聴?!何で私に言ってくれなかったの!』
『ヒィィ、すいません!』
『まあ今は良いわ。早くアリサを起こして』
起こせと言う命令が下った。さっきから呼び掛けても体を揺らしても起き上がる気配が一向に無い。
「水でもかけてみる?」
「誰か冷水持ってない?」
最早容赦もなかった
「水筒に氷ガンガンのお茶あるよ!」
「よし、やろう」
外に運びだし、おもいっきり顔にかけた
「冷た!何すんのよ!」
「こっちのセリフです。何やってんすか!いきなり気絶して。車内に戻ってます!」
「気絶?・・・あー!あの爆音!」
いまいち働かない頭で何で気を失ったか思い出した
そして・・・横から八九式が出てきた
「ん」
「あ」
「「「・・・」」」
しばしの沈黙、沈黙を破ったのは磯部だった
「右に転換、急げー!」
「・・・蹂躙してやりなさーい!」
「連絡しますか?」
「するまでも・・・いや、してちょうだい」
大洗の砲手にナオミ並みのとんでもない化け物がいる。それは今の車両状況を見れば一目瞭然だった。それに連絡しなければその狙撃で自分が殺られるかもしれない
─────アヒル─
「敵フラッグ車、0765地点にて発見しました。でも、こちらも見つかりました」
『0765地点ですね、逃げ回って敵を引き付けてください0615に全車両前進してください』
無線傍受の気球は衛一が撃墜した。もう無線を使っても問題はない。しかし一方的に後ろから撃たれている
「そうだ!煙幕棒と『アレ』とって!」
「これ使うんですか!?」
「使って良いって言われたし」
磯部が先にバレーのサーブの動きでM4A1に煙幕棒を投げる。これで視界は一時的に封じた。そして取り出したのは波川が置いていったパンツァーファウスト、ただ見た目で手榴弾と勘違いしたんだろうか、そのままぶん投げ、ただM4A1に当たった
「あれー?」
「あれそうやって使うものでしたっけ?」
「いやー、何か似たような形のもの見たことあって」
ここで磯部は柄付手榴弾と勘違いしたらしい
──────フクロウ─
『まもなく、アヒルさんと合流します』
『こちらアヒル、敵の残存車両に見つかって追尾されてます!』
『おい、渡したらアレ使え。時間稼ぎ位にはなるぞ』
『もう使ったよ!何か不良品だったみたいだけど』
『不良品?点検しても何も問題は無かったぞ』
『投げても何にもならなかったよ』
『馬鹿か?それ投げるもんじゃねぇぞ!』
『え?』
『アヒルさん!こっちの隊列に加わって!全車射撃開始、ファイアフライへの対応はフクロウに頼みます』
『衛一からの伝言だ。全車の砲手!一人六発以上外したら特別射撃講習一週間コースだとさ』
『『『『『!?』』』』』
特別射撃講習
それは衛一が組んだ短期間射撃講習だ。大学選抜での練習と衛一独自の練習方法を濃縮した代物。中には砲でなくライフル、パンツァーファウストの射撃訓練、行進間射撃etc...とにかくキツイ。だが効果覿面で確実に腕は上がっている
─────ケイ─
「アリサ、こっちこっち~」
「ハッハッハッ、これで終わりよ!」
残りの車両と合流したアリサ、すっかり強気だ
次回 サンダース戦、終章