我、島田流ノ息子ナリ   作:超甲形巡洋艦

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第三十七話

~大洗、生徒会室~衛一side

「いや、ここは絶対ダメだ。ここはこう動かれて包囲殲滅される」

 

今はみほが建てた戦術に対し容赦なくダメ出しをしている。次の相手はプラウダ学園、と言うのもあのチビ助の性格だ。絶対に包囲して嬲り殺しにしてくるのは容易に出来る。ならばその思考を読んで奇襲をかけてやろう

だが一つだけ問題がある。自分がここに居ることをチビ助は知っているのか?と言うことだった。勿論知ってるなら対策を立ててくるだろう。

 

「まず俺はカチューシャに二度勝っている。その時は想定外と非常識の合わせ技で何とかなったが、今度はそうも行かないだろう。しかもプラウダが得意な雪マップ」

 

「定石で攻めたら負ける・・・かといって変に戦略を練っても対抗される・・・」

 

「あいつ見た目と態度はアレだが天才だ。タイマン張るなら兎も角、集団戦なら圧倒的だろうよ」

 

「もうダメだぁ、おしまいだぁ」

 

「うるせぇ桃、黙ってろ!勝つには・・・いや、このまま行くか」

 

「へ?包囲されるんじゃ無いんですか?」

 

「秋山、逆だ。包囲させるんだ」

 

「ええ!?流石にT-34やis-2の火力で殲滅されますよ!衛一殿の狙撃能力があっても、砲火の中は無茶です!」

 

「阿呆、包囲してるときは基本的に内側にしか目は向かん。外側から狙えば良い。そうだな・・・Ⅲ突かⅣ号当たりが妥当か。少数で何とかできるならカモさん当たりが餌に適当かな」

 

カモさん事、ルノーb1biss少し前に全員でまだ見ぬ戦車を探して見つけたものだ

 

「つまり・・・囮」

 

回りは否定的だ。大洗は車両数が少ない。それで失敗したら勝ち筋が無くなる

 

「まあ、今のはふざけ半分だがな。ただあのチビ助の事だ。包囲できたら調子に乗る可能性が高い・・・時に秋山、お前はどうやって敵を包囲の網に誘い込む?」

 

「うーん、通りやすい道で張り込むか、高い機動力で包み込む。でしょうか」

 

機動力で包囲はアンツィオがやろうとしていた作戦だった

 

「後は囮を使って誘い込むくらいか」

 

「ほう?流石だ冷泉。包囲の時に使うであろう作戦は少数の車両を餌に引き込む戦術だと推測できる。そういう奴だからな」 

 

「わざと敵の包囲に乗るってことかな?」

 

杏が確信を突いた

 

「そんなところだ。このマップは数年分のデータによればこの時期は雪が積もってる。それに天候が変わりやすく、晴れていていきなり吹雪ってこともあったらしい」

 

「だから包囲に穴が空きやすい?」

 

「ああ。だから確実に逃げられない所に誘導しようとしてくる筈だ。だがこのマップならどこだ?」

 

「うーん・・・ここなんかどうですか?」

 

「ん?どこどこ?」

 

「ここです」

 

みほが指したのは村のような所だ。真ん中に広場が有りその周りには家や大きな教会がある

 

「家屋が障害になって数本の道を押さえればもう抜けれませんし、大きな教会かな?があってここに逃げ込むことも出来そうです」

 

「教会なら基本石造りだし、戦車道用の脆い砲弾なら防げる公算も高いかなら後は・・・」

 

包囲される前提で話が進められるが、勿論包囲されなかった時の作戦も練る。そして、当日・・・

 

─大洗vsプラウダ試合会場─────

衛一の予想どうり当日は結構な雪が積もっていた。これならプラウダが得意な条件。包囲させるのには絶好だろう。そして波川がすべての車両に太い筒のような物を積み込んだ

 

「おーい、隊長ー!荷物積載終わったぞー」

 

「ありがとうございます。衛一さん知りませんか?」

 

「あいつは『チビ助に俺が居るという確定情報を与えたくない』って言ってどっかに行った」 

 

「過去の試合を見たら見つかると思いますが・・・」

 

「因みにあいつは今までメディアに顔をだしていない。周到なこった。相当警戒していたみたいだな」

 

「そこまでして!?」

 

「少なくともプラウダだけには知らないままにしときたかったみたいだな」

 

「じゃあどこに居るんでしょうか?」

 

「知らん。携帯の電源は切ってあるらしい」

 

─観客席────

衛一は持っていたプラウダの制服を着て軽く変装。観客席で郷地と待ち合わせていた

 

「よっ!久し振りだな、衛一」

 

「郷地さん、久し振りです。でもどうして俺が戦車道してることを知っていたんで?」

 

「唐沢さんから聞いた」

 

「唐沢さん何やってんだよ、で本題ですがチビ助は俺の存在に気づいてるのか?」

 

「ああ」

 

「そうかぁ、もしかして狙撃訓練とかしてます?」

 

「それを俺に聞くなよ。ただ、最近音が変わったな」

 

「音か・・・砲声から着弾音が伸びました?」

 

「確かに飛翔時間が長くはなっている気がするな」

  

「それだけ分かれば十分です。試合開始をお楽しみに」

 

─何処か─────

『Приятно познакомиться, Eiichi♪』

 

『Кто это?』

 

『Я клара』

 

『Это униформа, Правда』

 

衛一は内心「誰だこいつ?」である。体格はノンナに近く、金髪の外人で名前をクラーラと言った。しかしこいつプラウダ学園の制服を着ている。それに試合もすぐ始まるし、どうしたもんか

 

「あ、衛一さん!」

 

「って桐原か、都合が良い。このロシア人連行してくれねえか?」

 

「えっと、この人はクラーラさん。私の車両で臨時砲手をしてもらっています」

 

「アナタの弾着観測、マネさせて貰いました♪」

 

「ほう?興味深い。試合中で機会が会ったら是非一騎討ちしたいねぇ。桐原、んじゃまた」

 

─試合直前─────

プラウダ、大洗の車両は全てエンジンを吹かし、いつでも発進可能な状態で整列している

 

『衛一より各車へ、聞いていると思うが赤共は長距離狙撃訓練もこなしてくれたらしい。一部の野郎は俺の弾着観測射撃すら再現してくれやがった。総員、気を引き締めろ!』

 

『『『『『了解!』』』』』

 

《試合、開始!》

 

みほの号令で鋼鉄の獣達が動き出す。そして今まで付いていなかったが今回からT-44に枝に止まった梟のエンブレムが書かれている

 

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