我、島田流ノ息子ナリ   作:超甲形巡洋艦

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第三十八話

~プラウダside~

「貴方達、連中からの狙撃は注意しなさい!あいつ等まとめてピロシキの具にしてやりなさい!」

 

『『『『『Ураааааааааааааа』』』』』

 

無線に民謡のメロディが流れる

 

~大洗side~ 

雪中行軍の大洗。途中にアヒルが坂を登れなくなったり榴弾で雪を吹き飛ばしたりしたが、恐ろしいほど敵影が無い 

 

「衛一、隊長から通信だ」

 

「ういうい、『どうした隊長?』」

 

『衛一さん、妙じゃありませんか?』  

 

『ああ確かに妙だ。居なさすぎる』

 

「衛一、どういう事だ?」

 

『いや、考えられる包囲予測地点に俺らを誘い込むならもう既に餌を撒いて釣りあげなきゃだし、言い方は悪いが格下相手には露骨に舐め腐り面倒臭がって短期決戦で終わらせようとする傾向が見られるからな』

 

『ねえ衛一君、つまり私達は格下に見られてないってこと?』

 

『ああ、そうかもしれないな会長。全く面倒臭い』

 

『面倒臭がりなのは衛一君も変わりないんじゃない?』

 

『そうだろうな』

 

大体の無線機手が賛同した

 

『ハハッ違いねぇが、だが姿を表さないのは・・・姿が見えない?』

 

何か違和感を拭えない衛一、黙りこんで思考をまわす

何故だ、何故姿を表さない?狙撃戦でこちらを削る?それをする理由は無い。潜伏して一気に決める?これなら既に仕掛けられているはずだ。それとも姿を見せない内に仕留めるのか?それは現実的ではない、それなら正面から突撃したほうがよほど勝算がある。ん?姿を見せずに仕留める・・・

 

『どうしたの?』

 

「姿を見せない。何故だ?」

 

『(姿を見せない敵、まるで・・・)衛一さん!』

 

「おい、どうした衛一」

 

『全車、今すぐジグザグに動いてください!』

 

「ヤバい!攻撃は上からだ!」

 

みほと衛一が思い付いたのは弾着観測射撃、全車がジグザグ走行する直前に砲弾の群れが襲い掛かかった。衛一が耳を澄ませた結果は弾着数は五発程度、衛一がキューポラから顔を出し着弾地点を確認した。一発がカバさんを掠めていたが損傷はない

 

『クソッ弾着観測射撃だ!砲手に仕込んどくべきだったか。だがお前ら対処法は分かってんな?』

 

『うむ。心得ている』『分かってます。気合いですね』『オッケーオッケー』

 

『皆さん、近くに観測手がいる筈です。全速でここを離れます』

 

波川が双眼鏡で観測手を探す、しかしそこに現れたのはT-34だった

 

『十時方向に敵集団、数最低7。車種は良く分からん。でもKV-2は見えん。恐らく弾着観測射撃で混乱した所に強襲してきたんだろう』

 

「カチューシャらしくない。堅実に攻めてきたな、こりゃ余程警戒していると見えるんで車長、ilじゃなかったis-2は見えるか?」

 

「いや、t-34より大型の戦車は確認できなッ(ガーン」

 

T-44の砲塔側面に直撃弾がでた。しかし砲撃は防ぎきる

 

「敵弾直撃、射撃を俺らに集中するあたり相当警戒してるようだなこりゃ。よし!無線貸して『アンコウ、敵の強襲部隊はT-34だけ。何故か知らんが俺らに集中砲火している、こちらで殿を勤めよう。だから離脱してくれ』

 

『だそうだ。フクロウに任せてくれないか?』

 

『でも危険じゃない?』

 

『俺等ならやってみせよう。その隙に全車離脱してくれ。後衛一からは逃げるなら三時方向に逃げろと』

 

『任せるって。全車三時方向に離脱して』

 

乱戦になっている現状はこちらも効果的に応戦できていない。ただ離脱命令が出た。

 

~プラウダside~

雪の中に潜んでいるのは桐原の車両だ。他の車両の観測手が乗っている

 

「来ました。皆さん準備は良いですか?」

 

「「「「はい」」」」

 

『こちら観測班、目標B-45-8地点に捕捉、こちらと目標の距離50m方向10分から15分、進路は南南東に向け走行中。順次射撃開始してください』

 

─プラウダ榴弾陣地─────

『情報ありがとうございます。各車順次射撃開始』

 

サクッと曲射用の坂を構築し

 

『強襲部隊、準備はいいかしら?着弾と同時に突入よ。第一目標はあいつが乗ってるt-44よ』

 

カチューシャの車両は弾着射撃をするほうに居る。が通信指揮の為にis-2に乗っている

 

『こちら桐原、弾着確認しました二発が集団の中に着弾。細かい指示は各々の観測手からお願いします。あ、目標群、回避運動初め』

 

『射撃隊、砲撃継続して。強襲部隊状況は?』

 

着弾の合図を受けた強襲部隊は大洗戦車団に突撃を敢行した

 

『強襲には成功しました。敵は散発的に応戦中です』

 

桐原は戦場を見下ろしている。強襲部隊は大洗の集団に混じり始めていった所で大洗の車両が離脱を開始した。カチューシャの指令でT-44に集中砲火をしていた為、効果的な追撃は出来きず、大半の離脱を許してしまうだろう

 

(あの動き方、殿を)

『桐原です、既に大洗車両群は離脱を開始しました。ですがT-44は殿で残りそうです』

 

『分かったわ。ここで確実に潰すわよ!』

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