~鉄道輸送中~深夜
早く、貨物列車に戦車を乗せ輸送されている大洗一行、共に連結されている寝台車で生徒の大半は眠りについていた
「ふぅ、旨い」
「あ、衛一さん、起きてたんですね」
「みほか。寝てなくて大丈夫なのか?お前眠気には弱かったろ」
「なんか起きて、眠れなくなっちゃって。そういう衛一さんは?」
「俺も眠くなくてな。取り敢えず西瓜一玉食べて小腹満たそうかとね」
衛一の目の前には切り分けられた一玉分の西瓜が並んでいる
「一玉で小腹って・・・私も一切れ貰ってもいいですか?」
「いいぞ。キンキンに冷えてるから腹下さんようにな」
「隣失礼します」
「・・・」
「・・・」
西瓜を食すシャキシャキという音だけがこの二人しか居ない車両に響く
「衛一さんは何のために戦ってきたんですか?」
「最初と変わらんよ。お前の目的のお手伝いだ。それ以上でもそれ以下でもない。別に大洗が廃校になろうが知ったこっちゃないからな」
「え?」
「そうだぞ?俺は弓が引ければどうでもいい。それに廃校の話が外部に漏れたであろう時期からなーんか他校から勧誘が来てるし弓を引く場所には困らないから」
「あはは(失笑)」
「さてと、俺もそろそろ寝ますかね」
みほが見ると半玉以上残っていたであろう西瓜が全て消えていた。話し始めてからそう時間は経っていないはずだが
「あの、」
「あ、そうだそうだ・・・いや、今はいいか」
勘当の事を言いかけたが、やめておいた
「どした?」
「衛一さんは勝てるとおもいますか?」
「さあな、俺らの奇策を・・・えーと、誰だっけ?名前が・・・あの紅茶女をいかに出し抜くかだな」
「ダージリンさんです」
「そう格言女、そいつそいつ。あいつはやり手だな。タイマンなら勝てると思うが、チーム戦だと・・・な」
と言い残して、衛一は眠りにつく。大洗の命運は全て明日の試合にかかっているのだ
(せっかく策を用意したんだ。引っ掛かってくれよ、イギリスかぶれ)
~富士山麓~
戦車の最終点検地のガレージで各々が作業をしている
「ヘーーイ、みほ!」
「あ!この声は!」
「来たわよ♪」
ジープに乗ったサンダースのアリサ、ナオミ、そしてケイだった
「衛一、私をやっつけたあなた方なら、勝てるわ。自信を持ちな」
「ふっ、自信なんてアンタらに勝ったときから持ってるよ」
「ほう、言ってくれるじゃない。また今度タイマン張ろうじゃないか」
「いつでも受けてたちますよ」ニヤァ
みほはみほでケイからの激励を受けている。そして、観戦のために行ってしまった
そして次に、アンツィオと、島田家のお手伝いさんが来た。
「衛一君、寝ていた子達が居たので起こしてきました」
「あ、ああ?」
若干困惑気味の衛一
「大洗の諸君」
「あ、アンツィオの皆さん」
「とにかく頑張れ!演説は思い付かなかったが、軽食を用意してみた。試合前に食べてくれ。『腹が減っては戦は出来ぬ』と言うしな!」
「ありがとうございます!」
「お手伝いさん来て母さんとか来てないの?」
「来る・・・とは言っていたのですが」
「・・・このタイミングで行方不明とか絶対なんかしてるだろ」
「まあ、怪しい事はしてないと想いますよ」
「裏で動いて突然聖グロの車両ほぼ全部更新したの母さんの力じゃないか」
「ではこの辺で」
「んじゃまた」
そうしてアンツィオの面々とお手伝いさんは行ってしまった
「衛一!」
「ん?」
振り替えると誰もいない
「島田衛一!」
やはり誰もいない。この声とこの状況、なんか身に覚えが
「ふざけているのですか?」
「衛一さん、下です」
「あ、チビ助」
「誰がチビ助よ!ノンナ!」
「はい」
ノンナがカチューシャを肩車するいつもの奴だ
「んで何しに来たの?冷やかしならお断りだよ」
「違うわ。まあ、あなた達は私達を倒したのよ。あんな奴等に負けんじゃないわよ!」
「はい!」
と、行ってしまった。えらく短かったな
「カチューシャ様、あれで良かったのですか」
「良いのよ。下手に激励するよりは」
═─═─═
「みほ、全車両の点検終了、後は砲弾積むだけだ」
決して長い時間とは言えないがやれる事はやり尽くした。後はそれが上手く行くか、そして、勝利の女神がどちらに微笑むかだろう
「さあみほ、準備はいいな?」
準備中にサンダース、アンツィオ、プラウダからの激励を受けた。心意気も十分だ
「はい!」