「なに、気になる情報を手に入れただと?」
「はい」
モモンガがアルベドの方を向く。
ここはナザリック大墳墓のモモンガの部屋。モモンガは部下からの報告書を読んでいた時、アルベドが追加の報告を持ってきた。
「近くの森でゴブリン四人組を見かけたので情報収集のため捕まえたのですが全員ミスリル製のナイフ所有しておりました」
モモンガは驚いた。モモンガ程になるとミスリル製の武器も多数所持するがそれでも雑魚モンスターであるゴブリンが所持していていいようなレア度の武器ではないからだ。
「ミスリル製のナイフだと、全員がか?」
「はい、現在尋問中なのですが元々いたゴブリンコミニュティを逃げ出した時にそこのボスに貰ったそうです」
「この世界はゴブリンですらミスリル製の武器を手に出来るのか」
「いえ、違うようです。少し前にこの世界のダンジョンなる所の奥地で偶然大量のお宝を手に入れたそうです」
「ほう!この地にはダンジョンがあるのか!それは要調査だな。それが気になる情報か?」
モモンガが嬉しそうに尋ねるがアルベドは首を横に振りながら、
「いえ、そちらもですがもう一つ」
アルベドは手元の資料を見ながら、
「そのゴブリンコミニュティのボスなのですが、種族はオーガなのですがかなり特殊な個体らしく突出した戦闘力を持ってるようです」
「ほう、それは直接確認せねばなるまいな」
モモンガは遠隔視の鏡を取り出す。
「そのコミニュティの場所は分かるか?」
「はい、ナザリックから北にいった所の洞窟のようです」
「そうか」
モモンガは遠隔視の鏡を操作して件の場所を探す。すると、
「!何体かゴブリンがいるな、この洞窟か?」
少し見ていると、洞窟の中から黒い肌で体に入れ墨のあるオーガがハルバートを手に外に出てきてキョロキョロし始めた。
「なにかを探しているのだろうか。まあいい、あれが例のオーガだろう。肌の色からも普通じゃないのが分かるな」
モモンガは鏡から視線を外し考える。
「しかしどうやって奴の情報を得るか」
「シャドウデーモンに探らせますか?」
「そうだな...、いやそれも採用するが正面からも探りに行こう」
「と申しますと?」
「その辺の雑魚モンスターだと流石に心配だからプレアデスのユリ・アルファ辺りに使者になってもらおう」
「オーガ如きに言葉が伝わるでしょうか?」
「もしダメだったらすぐに撤退するかもしくは全滅させれば良いだろう」
さっそくモモンガはゴブリンコミニュティに渡す手紙を書き始めた。そして遠隔視の鏡から視線を外していた二人は気づかなかった、目的のオーガがしっかりこちらを見ていることに...。