夜の繁華街にサイレンが響き渡る。周辺には何があったと野次馬が集まってきている。
「危ないので近づかないでください」
警察のその一言でさらに人が増えていく。
そんな中、一人逆方向へと歩いていく少女の姿があったが、そんなことを気にする人はだれもいなかった。
「クソッ!また切り裂きジャックの仕業か!」
「今月入ってもう5件目かよ。しかも未だに尻尾も掴めないなんて…」
現場の路地裏には、切り裂きジャックが殺したと思われる喉元を掻っ切られた女性の遺体が転がり、警察は手をあぐねていた。
切り裂きジャックとは、今巷を騒がせている殺人犯だ。被害者である成人している女性達が全員同じ手口で殺され、かつてのロンドンの殺人鬼を彷彿とさせるために「切り裂きジャック」と呼ばれている。
現在警察が事件現場の付近を捜索するが、怪しい人物は見つかることはなかった。それどころか路地裏の出口周辺にいた人たちに聞いても、そもそも路地裏から出てくる人などいなかったと証言している。
そう、犯人の目撃情報がないのだ。
このことから犯人は、転移系か透明化などの「個性」であると思われている。しかし、これ以上手がかりも何もないまま、夜は更けていくのだった。
翌朝、とある教会に住んでいる少女は食堂で新聞を読んでいた。
新聞の一面には、昨晩の殺人事件が書かれていた。
「切り裂きジャックねぇ…」
少女はそう呟くと、机に置いてあるコーヒーを一口飲む。
「あら、もう霧は起きてたのね」
扉が開くと、修道女の女性が部屋に入ってきた。
「シスター、おはよう。今日は早く起きたのでコーヒーが飲みたくて。」
「おはよう霧。ところで神父様を見かけませんが、どこか出掛けたのでしょうか?」
「たしか神父様は昨晩から用事があると出かけていますよ」
「そう、分かりました。では私は朝食を作るので、みんなを起こしに行ってもらっていいかしら?」
「うん、わかった」
シスターにそう言われ、私、
起きてきたみんなが朝食を取り終え、私は自室で学校の準備をする。
「そういえば、今日は体育はなかったね」
彼女は思い出したかのようにそう言うと、昨晩手入れをしたナイフを霧へと変え、そのまま学校へと向かった。
「昨晩も街で事件があったので、夜に出歩かないよう気をつけるように」
学校では帰りのホームルームで昨晩の事件での注意喚起が担任より行われ、そのまま下校となった。
私は終わるとともにそのまま教室を後にする。
そして、帰宅する途中担任に言われたことを思い出した。
「進路か、どうしようかな?」
そう。彼女、朧霧華は現在中学三年生である。
しかし、彼女は特に行きたいというような学校がないのだ。
そんなことで悩んでいると、彼女のポケットから携帯の着信音が鳴る。画面には「神父様」と表示されていた。
「神父様?どうかしました?」
『霧華、ちょうど学校が終わったところか?』
「うん、それでどうかしたの?」
『あぁ、ちょっと話したいことがあるから夜に礼拝堂に来なさい。あ、別に怒るわけではないので安心しなさい』
「はーい、わかりました」
そう言うと電話が切れた。
「そうだ、あとで神父様に進路のこと相談しよう」
そう考えると、彼女は教会へと駆けて行った。
夕食を終えると子供達に遊んでと言われたが、神父様に呼ばれているといいシスターに子供達を任せた。
そのまま礼拝堂へと向かうと、礼拝堂から声が聞こえる。
「神父様ー、入りますよー」
彼女はそう言うと扉を開けて中へと入って行った。
「あ?なんだよこのガキ?まさかコイツが切り裂きジャックなのか?」
「死柄木弔、今後仲間になるかもしれない相手にそれは失礼ですよ」
礼拝堂の中では、顔面に手をつけた男と頭が黒い靄で覆われた二人組が座っていた。
「あなた達だれ?」
主人公の霧華のプロフィールや個性等は後に纏めたものを投稿します。
次回がいつになるかは分かりませんが、早いうちに投稿したいと思います。