IS 楽しむことは忘れない 転生者の物語   作:滝温泉

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明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。滝温泉こといずみです。
今年の年越しはかなりショッスな物となってしまいました。実は私は毎年年越しの瞬間はジャンプして空中で過ごすのです。ふと時計を見上げると年越しまで後二分、私は残り一分になったときから自分で六十秒を数えていたのですがタイミングを誤り着々して時計を確認した瞬間に年が変わってしまったのです……。OTZ
まあこんな話しは置いておいて今回から学園祭がスタートします。

それでは本編スタート!


六十一話 学園祭スタート!

 

そして学園祭当日となった。

 

俺たちのクラス一年一組の『ご奉仕喫茶』は盛況で朝から大忙しだった。といっても客の殆どが女子なので主に忙しいのは男である俺と一夏とデネブなのだが。全員が料理を出来るということなので時間交代で一人が厨房に入ることになっている。今はデネブが厨房で俺と一夏は執事服を着て接客をしている。

 

「いらっしゃいませ、お嬢様方。二名様でよろしいですか?」

 

「は、はい!」

 

「ではこちらの席にどうぞ、注文がお決まりになられましたらお呼びください」

 

俺は執事として接客をかれこれ一時間もしていることになる。あ、一夏が鈴を相手にしているな、鈴はチャイナドレスか、さしずめ二組は中華喫茶といったところか。

 

「ねえ、あの執事の人かっこよくない?」

 

「確かに、凄いイケメン……」

 

「私はあっちの人が好みかなぁ」

 

ちなみに接客班は男である俺たちとシャルにセシリア、そして箒とラウラだった。何故かこのメンバーは固められることが多い。容姿がいいから接客班になったのだろうが箒はさっきから仏頂面なので仕事になっているか心配です。

 

「いらっしゃいませ……あれ、簪?」

 

「う、うん…。来ちゃった」

 

店の最前列にいた簪は照れ臭そうに頬を赤く染めてコクリと頷く。……何この可愛い生き物、俺の周りは可愛い系女子で溢れているのか?

 

「わかりました。それではお嬢様、こちらへどうぞ」

 

「お、お嬢様……////」

 

更に簪は顔を赤くしてしまった。

 

そういえば当店の内装は学園祭とは思えないレベルの調度品があちこちに置いてあり、セシリアと俺が家から手配したものだ。テーブルや椅子、ティーセット等が特に高級品を扱っており値段を教えたら調理担当のクラスメイトたちは手が震えそうにしないので精一杯だとか。

 

「それでは、ご注文はいかがなさいますか?お嬢様」

 

「え、えっと……じゃあこの「執事にご褒美セット」でお願いします」

 

oh、最初からクライマックスと来たよ。このメニューが出来た時から注文が多く来ることは理解したがまさか簪までもが頼むとは。だがここで拒否をしないのが仕事だ。断るというのは俺のプライド?が許さない。

 

「畏まりました。では少々お待ちください」

 

俺は簪に一礼してからキッチンに向かう、そこには丁度デネブがおり、何故か応援の眼差しを向けられた。

 

「執事にご褒美セット」を手にした俺は再び簪の元へと向かう。ちなみにアイスハーブティーとポッキーのセットのことだ、値段は三百円。考えれば執事へのご褒美は三百円分しかないことになる。せめて五百円にしてほしかった。

 

「お待たせしました、お嬢様」

 

「は、はい……」

 

「では、失礼します」

 

「ふぇ!?」

 

俺は簪の向かい側の席に座り、簪へポッキーを差し出す。あーんのポーズである。

 

「え、あ、亜久斗?」

 

簪はいきなりの行為に戸惑っている。それもそうだ、俺も楯無にあーんをさせられた時はびびった。

 

「当店の「執事にご褒美セット」というのは私たち執事がお嬢様にポッキーを食べさせるというものとなっております」

 

「ふぇ!?」

 

簪の顔がさっきから凄い真っ赤なんだが、そんな恥ずかしがられるとこっちも恥ずかしくなってしまう。

 

「こちらはお嬢様の任意のサービスなのでお嬢様がご不満ならやらなくてもよろしいのですよ?」

 

「や、やります!せっ、折角だし……。最近私だけアプローチ少ないし」

 

「それでは失礼します。あーん」

 

「あ、あーん////」

 

ポッキーだが簪はぽきっ、と音は立てずに食べる。効果音としてははむっが合っていると思う。

 

「も、もう一度///」

 

もじもじしながら口を開ける簪。……可愛い、なんかあれだな、簪は守ってあげたくなる系の子だ。俺からはそう見える。

 

「畏まりました。あーん」

 

「あーん////」

 

それから十分に及ぶあーん、恥ずかしくて死にたくなってきた。死なないけど、言葉のあやというやつだ。

 

「あら、仲がいいじゃない」

 

「いらっしゃいませ、お嬢様」

 

そこへ入って来たのは何故かメイド姿の楯無だった。更に何故かこのクラスのものと同じの物だ。いつ用意したんだろうか?

 

「うーん。亜久斗君は普通の反応かぁ、もっと驚いてくれるといいのに、それと私には仕事口調じゃなくていいわよ」

 

「ジー……」

 

そんな楯無を簪はジト目で睨んでる。何故だろう、そういえばこの二人は夏休みのうちに和解したらしい。なんでもデネブ歓迎会の後に三人で出掛けた日にらしいが。

 

「……お姉ちゃん、ずるい。今は私が亜久斗と話してたのに……」

 

「あら、別に簪ちゃんの邪魔をする予定じゃないのよ、ただ亜久斗君が私のメイド服を見たときの反応が見たかっただけよ」

 

「………」

 

どんな理由だ。と、そこで教室に一際騒がしい女子が飛び込んできた。

 

「どうもー、新聞部でーす。話題の執事君たちを取材しに来ましたー」

 

確かこの人は……黛薫子先輩だったな。

 

「あ、薫子ちゃんだ。やっほー」

 

「わお!たっちゃんじゃん!メイド服も似合うわねー。あ、どうせなら夜霧くんとツーショットちょうだい」

 

とかなんとか言いながらもうシャッターを切り始めている。楯無に至っては「いえい♪」とピースまでしてるし。おまけに腕組んでくるし。

 

「むう……」

 

簪は頬を膨らませて少しむくれているし。

 

「じゃあ私はもう帰るね……」

 

「わかりました。お会計は此方です、お嬢様(後で簪のクラスに行くな)」

 

「!う、うん……」

 

簪は教室から出ていった。帰るときに簪の顔が少し晴れやかなのは良かったと思う。

 

「じゃあ私は織斑くんの方も行ってくるね、後デネブくんも」

 

「いってらっしゃーい」

 

黛先輩は一夏の方へ行った。そこで教室に身に覚えのある二人か入って来た。

 

「あ、リュウヤ、それにメイアも!来てくれたのか?」

 

教室に来たのは俺の幼馴染みであり、俺の会社の正社員として働いている親友。剣崎龍矢(けんざきりゅうや)と佐藤萌衣亞(さとうめいあ)だった。

 

「よう亜久斗、遊びに来たぜ!」

 

「私もいるわよ」

 

「あら、亜久斗君。お友達かしら?」

 

親しげに話す俺たちを見て楯無が聞いてくる。

 

「俺は剣崎龍矢。亜久斗の幼馴染みで親友だ」

 

「私は佐藤萌衣亞。同じく亜久斗の幼馴染みでリュウヤの婚約者よ」

 

「「「「ええええええ!?」」」」

 

俺たちの話しを聞いていた教室内の人たちから驚愕の声があがる。

 

「こ、婚約者!?本当に!?」

 

「で、でも同じ指輪してるし!」

 

「それに亜久斗君の幼馴染み!?詳しく聞かせてほしいわ!」

 

教室が客、メイド問わずに混沌と化した。だが楯無が静かに!と一喝すると再び静になる。

 

「ここは模擬店よ、今騒いだらお客様に迷惑でしょ。静かにしなさい。……さて、私は更識楯無。この学園の生徒会長よ。よろしく」

 

「よろしく、リュウヤと呼んでくれ」

 

「よろしくね、私もメイアで構わないわ」

 

三人は握手を交わした。ふと教室を見ると元の風景に戻っている。すげえ。あ、シャルがこっちに来た。

 

「亜久斗、折角だしそろそろ休んだら?丁度いいし、その人たちと学園祭を回ってきなよ」

 

シャルの気遣いにちょっと感動した。ありがとうシャル。

 

「ありがとう。じゃあリュウヤ、着替えてくるから店の外で待っていてくれ」

 

「わかった。早く来いよ」

 

「ああ」

 

俺はすぐに更衣室で着替えて、店の外で待っているリュウヤたちのところに向かった。

 

 

 

 

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