IS 楽しむことは忘れない 転生者の物語   作:滝温泉

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六十二話 親友と回る学園祭

 

 

それから着替えた俺はリュウヤたちと一緒に学園祭を回っていた。はずだった。

 

「なあ、お前執事服のままでいいのか?」

 

「俺だって着替えたいけどそれをクラスの女子が許さなかったんだ」

 

そう、着替えて教室を出る寸前にクラスメイトの女子たちに呼び止められ、店の宣伝になるから執事服のままで行って!と言われたのだ。おかげで俺は執事服のまま回っているわけだ。

 

「まあいいんじゃない?似合ってるしさっきから女子からの視線が暑いわよ?」

 

「その暑さはこの時期には必要ないと思う」

 

「羨ましいな(笑)あ、あそこの店入ってみようぜ」

 

「そうね、ほら、早く行くわよ」

 

「さっきリュウヤの発音がおかしいと思ったのは俺だけか?まあいいけど」

 

俺たちが入ったのは射撃体験ができる訓練状を模した出し物の教室だった。射的じゃなくて射撃な、ここ重要。

 

「いらっしゃいませ、あっ、夜霧君だ!写真もらっていい?」

 

「どうぞ、それでここはどういうところなんだ?」

 

まあ説明なんて部屋の中見れば大体わかるけどな。

 

「えっと、この中にある銃の中から好きなものを使って射撃するだけだよ。的の得点部分に当てて二百点越えたら景品ね!制限時間は二分だよ!」

 

見ると部屋の奥には半径二十センチほどの的がありその的の所々に得点がかかれている。

 

「よし、亜久斗。勝負しようぜ、俺が勝ったらさっきのクラスに戻ってメイド服を着てもらおう」

 

「地味に嫌がること考えるなお前!?……じゃあ俺が勝ったら会社の貯まった仕事を全部やってもらおうか、一日で、休みの日に」

 

「あんたもえげつないこと考えるじゃない。そういや景品って何があるの?」

 

景品の書かれた掲示板を見ると、上から順にブランドバッグやら他の教室のタダ券やら過去のモンドグロッソ優勝者のブロマイドやらアサルトライフル。

 

いや、最後のは景品に出したら駄目だろう。

 

「じゃあ私も参加するわよ、バッグ欲しいし」

 

「あれ?でもメイアってバッグなんて使わないだろ?」

 

「いいじゃない、こういうのは持っておきたい物なのよ」

 

そういうもんか。かくして射撃競争とも言える俺のメイド服とリュウヤの休日の有無を賭けた試合が始まった。

 

俺たちが手にしたのはレーザー型アサルトライフル。同じ武器でやることで後腐れを無くした。

 

「では……スタート!」

 

さて、戦争だ。

 

 

「くそっ、馬鹿な……!」

 

「悪いなリュウヤ、俺はメイド服なんて着るわけには行かないんだ」

 

「きゃー、やった!一等ゲット♪」

 

「そ、そんな……」

 

「全員ハイスコアだなんて……」

 

結果だけ言おう。

俺:三百九十点

リュウヤ:三百五十点

メイア:四百二十点

 

つまり俺は自分のプライドを守り抜き、メイアは欲しい物を手に入れることが出来たという最高の結果となった。

 

「お前射撃苦手なのに何で勝負挑んだんだよ。今まで挑んで来た中で射撃で勝ったことなんて一度も無かったろ?」

 

「うぐっ、まあ、メイアの喜んだ顔が見れたからいいさ。……はぁ、今週は書類の缶詰か」

 

「大丈夫よリュウヤ。私も手伝ってあげるわよ」

 

「ありがとうメイア……」

 

「おーい、混んでるんだから早く行くぞー」

 

 

それから俺たちは縁談がてら昼食をとることにしたので四組のコスプレ喫茶に行くことにした。

 

「コスプレ喫茶か、中学の時は俺たちのクラスがやってたな」

 

「ああ、お前モン○ンのレ○ス装備だったな。用意するのは自分だったとはいえあれはびびった」

 

「知り合いに丁度持ってる人がいたからな。さて入ろうか」

 

「いらっしゃいませ、三名様でよろしいですか?」

 

中から出てきたのは、レースクイーンのコスプレをした女子だった。露出が少ないタイプだがよく着たなこれ。

 

「ああ、出来れば奥の方の席で頼む」

 

「かしこまりました、ではこちらへどうぞ」

 

俺たちは案内された席に座ってメニューを見た。あ、この店って二百円追加で指名できるんだ。指名になんの意味があるのかは知らないけど。

 

「俺はスパゲッティで、ミートソースで頼む」

 

「なら私はカルボナーラにするわ」

 

「じゃあ俺はクリームパスタ、後指名で更識簪を頼む」

 

「!はい、かしこまりました」

 

うおっ、なんか凄いスピードで走っていったぞあの子。ウェイトレスが店内走ったら駄目だろう。

 

「……更識簪って誰だ?」

 

「さっき教室で言ってたじゃない、多分楯無っていう人の妹とかじゃないの?」

 

「メイアの言う通り、簪は楯無の妹だ」

 

「そういや亜久斗は生徒会長さんのこと呼び捨てだよな、何で?」

 

「色々あるんだよ。俺のことより、リュウヤたちのこと教えてくれよ、一年間、どこに行ってたんだ?」

 

「まあ、世界の世界遺産を巡ってきた」

 

「まあ、それだけじゃなかった気もするけどね。ピラミッドやエアーズロック、自由の女神にナスカの地上絵、最後に行ったのがマチュピチュ遺跡ね」

 

「軽く世界一周旅行だな……。そういやシゲルたちは今どこにいるんだ?」

 

「ああ、シゲルとエリナは会社に行ってるぞ。俺たちも帰ったら恵さんに帰国した報告書書かないと……」

 

それから少し駄弁っていると店のキッチンから簪が出てきた。

 

「え、えっと……ご指名された更識簪です……。スパゲッティとカルボナーラとクリームパスタをお持ちしました////」

 

「ワォ、凄い可愛い子じゃないか亜久斗」

 

「IS学園の女子ってみんなレベル高いのねぇ。」

 

「あ、ああ……」

 

俺は驚いていた、そりゃ驚くよ、いや、簪を知っている人が見たら全員驚くだろう。何故なら今の簪の服装は白いドレス、それもウェディングドレスよりも丈が短いが同じタイプの物だ。それに簪自身可愛いから凄く似合っている。

 

「ど、どうかな?やっぱり…似合ってない?」

 

「い、いや凄く似合ってる!今まで見た中で一番綺麗だと思う!」

 

「そ、そう?良かった……(一番綺麗だなんて……)////」

 

あ、ヤバい、大きく言い過ぎたな。でも嘘は言ってないし後悔もしていない、それほど簪のドレス姿は素晴らしい物だったのだ。

 

それから、簪も含めての縁談が始まり、全員特撮物が好きということで仲が進展した。

 

そして縁談は楯無からメールで呼ばれるまで続くのであった。内容は生徒会の出し物があるから今すぐ来て(・ω<♪)だった。わざわざ顔文字使う意味はあるんだろうか?

 

 

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