IS 楽しむことは忘れない 転生者の物語   作:滝温泉

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祝感想百三十、お気に入り二百六十、UA四万五千突破!

こんにちは、閑話を書いたらしばらく更新しないとか言っておいて後日に更新してしまいました。滝温泉こといずみです。でもさぼっているわけじゃありませんよ?

いやぁ、自分でもわかっているんですがテスト期間に入るとついつい目の前の娯楽に手が伸びてしまいます。というわけで息抜きに更新です。

それでは本編スタート!




六十九話 日常・食堂にて

 

 

「へえ、一夏の誕生日って今月なんだ」

 

「おう、九月の二十七、日曜日だな」

 

寮での昼食、俺たちはいつもの面々で食事を摂りながら談笑していた。そこでひょんなことから今月が一夏の誕生日だと知ることとなった。ちなみに俺の誕生日は十月の終わり、ハロウィンだった。

 

「一夏さん、そういう大事なことはもっと早く教えてくださらないと困りますわ」

 

「え?お、おう。すまん」

 

隣でビーフシチューを食べていたセシリアがパンを置いて一夏に話しかける。

 

「とにかく、二十七日の日曜日ですわね」

 

そう言ってセシリアは純白の革手帳を取り出すと、二十七日の日付の欄に二重丸を描く。

 

「大変だねぇ一夏、こりゃ誕生日は面白いことがありそうだな。主に女難メインで」

 

「リュウヤ、呑気なこと言ってる場合じゃないだろ、シャレにならないかもしれないし。にしても一夏はなんで黙ってたんだ?」

 

「え?いや、別に大したことじゃないかなーって」

 

「まあそうかもしれないけどな。でも、知っていて黙っていた奴もいるみたいだし、な?二人とも?」

 

「「う!」」

 

俺が箒と鈴に話しを振ると、固まってしまった。この二人は一夏の幼馴染みだし誕生日ぐらい知っていた筈だ、恐らく、二人きりで一夏と過ごすためにとか考えて敢えてみんなの前で言わなかったんだろうな。

 

「べ、別に隠していたわけではない!聞かれなかっただけだ」

 

「そ、そうよそうよ!聞かれもしないのに喋るとKYになるじゃない!」

 

二人はそんなことを言いながら黙々とご飯をほおばった。完全な言い訳だな、それ以外には聞こえない。ちなみにKYとは空気が読めない奴のことをいう。

 

「とにかく!九月二十七日!一夏さん、予定は空けておいてくださいな!」

 

「あ、ああ。一応、中学のときの友達が祝ってくれるから俺の家に集まる予定なんだが、みんなも来るか?」

 

「も、もちろん行きますわ!」

 

「あ、じゃあ俺たちもいいか?人数が増えまくるけど」

 

確かにリュウヤたちを合わせたら人数は十人を越える、一夏の友達を合わせたら何人になるかわからない。

 

「別にいいぜ、時間は四時からだけど。ほら、当日ってあれがあるだろ?」

 

「「「(あ、そういえば)」」」

 

「まさか全員忘れてたのか?」

 

九月二十七日はISの高速バトルレース『キャノンボールファスト』が開催される。本来なら国際大会として行われりが、IS学園では状況が少し違うらしい。

 

市の特別イベントとして催されるそれに、学園の生徒たちは参加することになる。といっても専用機持ちが圧倒的に有利ため、一般生徒が参加する訓練機部門と専用機持ち限定の専用機部門とに別れている。

 

そういえばリュウヤたちまで忘れているとはな、まあリュウヤとシゲルはISを動かせないから参加は出来ないしメイアやエリナはISのテスター(仮)として学園に来たから別にこういった特別行事に出る必要はないからかもしれないが。この前聞いたら全員出る気無いから興味は無いっていってたしな……。もっと興味を持てよ、なんのために来たんだお前ら。

 

「ん?そういえば明日からキャノンボール・ファストのための高機動調整を始めるんだよな?あれって具体的には何をするんだ?」

 

「ふむ。基本的には高機動パッケージのインストールだが、お前の白式には無いだろう」

 

「その場合は駆動エネルギーの分配調整とか、各スラスターの出力調整とかかなぁ」

 

ラウラとシャルが一夏に説明を述べた。ちなみに、前にも言ったかもしれないが俺のISにもパッケージは無い。二次移行形態で拡張領域が幅広くなったがもう残ってはいない。色々増やしたからな。

 

にしてもどうするかな、ブレイドのジャックフォームなら素早く飛べるがあれは今俺の手元には無い、アクセルは飛べないから却下。ウィザードハリケーンドラゴンやタジャトルも速さを競うには向いてないだろうし……。

 

よく考えたら飛べるライダーって少ないよな、最初から飛べるのなんてスカイライダーくらいだし。……後でじっくり考えてみるか。

 

「ああ、そう言えばみんな部活動にはいったんだって?」

 

おっといつの間にか話しが飛んでいたようだ。考え過ぎたな。

 

「私は最初から剣道部だ」

 

幽霊部員らしいけどな。まあ最近はちょくちょく顔を出しているらしいが。

 

「鈴は?」

 

「ら、ラクロスよ」

 

「へえ!ラクロスか!似合いそうだな!」

 

「ま、まあね。あたしってば入部早々期待のルーキーなわけよ。参っちゃうわね」

 

そういえば鈴とメイアって話し方が似ているな。あっ、あとこの前の宝丞にも。話し方は同じなのに何が違うんだろうか……。態度と、スタイルだろうな。

 

「せい!」

 

「いてっ!な、なにするんだよ……」

 

「あんた、今失礼なこと考えてなかった?」

 

「いや全然」

 

鈴も結構鋭いな、主な女子は自分の短所に敏感らしいし。……昔リュウヤがメグ姉に太った?って言われた時を思い出してしまった。鳥肌が立って来た。

 

「そういえば、シャルは何部なんだ?」

 

「えっ、僕!?」

 

「ああ、何部に入ったんだ?」

 

「え、えっと、その……」

 

「?」

 

言いにくいのか、シャルはモジモジと指をもてあそぶ。ちらちらと俺を上目遣いで見つめては、視線を返すとまたうつむいてしまう。

 

「そ、その……料理部」

 

「へぇ、料理部かぁ。確かにシャルは家庭的な女性に見えるし、似合ってるな」

 

エプロン姿のシャルが浮かんでくる。うん、可愛いな。間違いなく。

 

「そ、そうかな。日本の料理も覚えたくて入ったんだ」

 

「なるほどなぁ」

 

「も、もし良かったら。今度食べさせてあげようか?」

 

「え?本当に?じゃあお願いしようかな」

 

「うん!任せといて!」

 

シャルはそう言って力強く頷いた。にしても、フランスの料理も食べてみたい気もするな。今度食べに行こう。

 

「セシリアは?」

 

今度は一夏がセシリアに訪ねる。

 

「わたくしはイギリスが生んだスポーツ、テニス部ですわ」

 

「へえ。もしかしてイギリスにいたときからやってたとか?」

 

「その通りですわ。一夏さん、よろしければ今度ご一緒にいかがですか?」

 

「んー、俺テニスってやったことないんだよなぁ」

 

「だったらセシリアに教えてもらえば?私もテニス部だけど、楽しいわよ?」

 

メイアがセシリアを後押ししている、多分応援してるんだろうな、セシリアを。だがそれが届くかはわからないが。

 

「そ、そうですわ!一夏さんにもテニスの素晴らしさを知っていただくために、わたくしが直接教えてさしあげてもよろしいですわよ?と、特別に」

 

「おお、それはいいな。じゃあいつか頼む」

 

「ええ!」

 

「ちなみに私は茶道部だ」

 

そう言ったのはラウラだった。見るとちょうどパスタを食べ終えたところのようだ。

 

「茶道部か、そういえばラウラ、日本文化好きだよなぁ。……ん?茶道部の顧問って確か……」

 

「教官……いや、織斑先生だな」

 

やっぱりな。でも織斑先生が茶道部とは信じられないが、今度見に行こうか。

 

「茶道って、やっぱり着物着るのか?ラウラの着物姿ってあまり想像できないな……」

 

「そ、そうか?なら……いいだろう。今度見せてやろう、機会があれば、な。一着ぐらいはあるといいかもしれんな……。今度買うとしよう」

 

「楽しみにしてる。……ああ、着物なら初詣のときとかいいよな。そういえば年末年始はみんな、国に帰るのか?」

 

「い、いや。日本にいるとしよう。……お前がいることだしな……」

 

「お、それなら今度みんなで一緒に行こうぜ。せっかくだから除夜の鐘からな」

 

「確かに、人数が多いと楽しめそうだしな。俺もその頃はここに居るとするかな」

 

「じゃあ俺たちも行くぜ!」

 

「シゲル、ちょっと声が大きいってば。あ、ちなみに、私も行くよ」

 

「僕も残るよ」

 

「で、でしたらわたくしも!」

 

「まあ、帰国しても面白いことないしね」

 

全員、正月は残るみたいだな。楽しみだ。

 

「箒は神社の手伝いするのか?夏休みもしてたよな。また終わったら一緒に___」

 

「ば、馬鹿者!」

 

べしっ!と箒が一夏を叩く。ぺし、でもぽんっ!でもなくべしっ!だ。威力は高そうだな。

 

「いてえ!な、なんだよ!?」

 

「う、う、うるさい!軽々しく言うな!」

 

「「「「「また?」」」」」

 

また、という単語に全員が反応する。

 

「一夏ぁ!夏休みに何してたか話しなさいよ!」

 

「一夏さん!箒さんとそのような___見損ないましたわ!」

 

「なあシャル、見損なう要素が今あったと思うか?」

 

「さ、さあ……?」

 

「なあ一夏、箒と何したんだ?神社でデート?」

 

「話しをややこしくしないの」

 

全員、というより鈴とセシリア、メイアとエリナが立ち上がる。エリナとメイアは皿を返しに行くだけだが。

 

「わあっ!待て待て!別に何もやましいことは……なあ、箒!なあ!?」

 

「……なぜそこまで否定する……」

 

「え?」

 

ばしん!と一夏はさっきよりも強く頭を叩かれた。

 

「ふん!」

 

ちょうど食事も終わったらしく、箒はトレーを持って立ち上がるとそのまま去っていった。

 

「さて、俺たちもトレーを返しに行くか」

 

「そうだな。じゃあ俺も食べ終わったし、部屋に帰___ぶべっ!」

 

一夏は立ち上がったところを鈴に捕まれ、イスに戻された。

 

「一夏!夏休みに何があったのよ!」

 

「説明を要求しますわ!」

 

後ろから、女子の怒声と一夏の悲鳴が聞こえる。俺はあの中に混じることは出来ないため、リュウヤたちに話題を振ることにした。

 

「……なあ、二人は何部なんだ?」

 

「「陸上部」」

 

「ちなみに私は卓球部だよ!」

 

 





感想、評価等、お待ちしておりまーす。
これ言うの懐かしいですね。
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