IS 楽しむことは忘れない 転生者の物語   作:滝温泉

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お久しぶりです。滝温泉こといずみです。評価を下さった方々、本当にありがとうございます!久しぶりの好評価に感謝感激です!これからも頑張ります!

さて、それはおいていて。お知らせが一つ、期末テストが近づいてきているので更新が遅くなります。申し訳ございません。2/18辺りからもとのスピードに戻ると思いますので、ご了識ください。

それでは本編スタート!


七十六話 キャノンボール・ファスト

そしていよいよキャノンボール・ファスト当日。会場は超が付くほど満員で、花火がポンポンと上がっている。

 

今日のプログラムはまず最初に二年生のレースがあって、それから一年生の専用機持ちのレース、そして一年生の訓練機組のレース。そのあと三年生によるエキビション・レースが行われる。

 

このキャノンボール・ファストでは俺たちライダー組は大会の妨害、学園祭の時のような襲撃が起こった場合の対処が優先している。亡国機業、ゴウラ、どちらが攻めてくるかわからない今、警戒は万全にしておかなければならない。

 

『_____全員、指定位置に入っているか?』

 

『当然。にしてもこの会場は人が多いわねー』

 

『こっちは流されないか心配だよ。俺もオッケー』

 

『モニターから試合を確認できる位置でよかった。廊下って退屈だ』

 

『俺たちも準備万端だけど、座っちゃだめなのかこれ?』

 

『別にいいぞ、但し、出口からなるべく近い位置の席にしてくれ。それじゃあ後は各自待機、不審人物を見つけたら状況に応じて連絡するように』

 

『『『『イエス、マム』』』』

 

『誰がマムだ』

 

 

 

 

わぁぁぁぁ………!と盛大な歓声がピットの中にまで聞こえる。現在は二年生のレースが行われている。

 

「あれ?この二年生のサラ・ウェルキンってイギリスの代表候補生なのか」

 

「そうですわ。専用機はありませんけど、優秀な方でしてよ」

 

モニターを見ながら話す一夏に答えるセシリア。その姿はすでにIS『ブルー・ティアーズ』の高速機動パッケージ『ストライク・ガンナー』を展開している。

 

俺たち一年生の専用機持ち組は、ISを展開しレースの準備に取りかかっている。俺はドライバーの不具合がないかの点検と調整をしている。

 

「それにしても、なんかごついな鈴のパッケージ」

 

「ふふん。いいでしょ。こいつの最高速度はセシリアにも引けを取らないわよ」

 

自信ありげにそう言い放つ鈴。増設スラスターを四基積んでいる状態の高速機動パッケージ『風(フェン)』は、それ以外にも追加胸部装甲が大きく全面に突き出している。出来れば、近寄りたくない機体だ。衝撃砲がいつもとは違い横を向いているのは妨害攻撃のためなのだろう。

 

恐らく、鈴のIS『甲龍』が一番有利な機体だろう。セシリアのパッケージは本来強襲離脱用、他のメンバーにしたって間に合わせの高速機動装置。完全にキャノンボール・ファスト仕様の鈴が一番有利な状態だろう。

 

「ふん。戦いは武器で決まるものではないということを教えてやる」

 

そう格好いい台詞を言ったのは、IS『紅椿』を展開している箒だった。展開装甲のエネルギー不足について悩んでいた箒は、マニュアル制御することで解消したらしい。

 

「それはどうかな。戦力が多い方が場の流れを有利にすることができる、どんなにスピードが速くても妨害で失速すれば意味がない」

 

この台詞は俺だ、既にフォーゼに変身して右腕のユニット・モジュールには小型ロケットが装備されている。実際に俺のISは仮面ライダーの装備・ベルト・アイテムが沢山詰まっている。今回キャノンボール・ファストで使用するライダーは四機。武器を数えたら五十は軽く越える。飛翔する武器庫と言えなくもない。

 

「戦いとは流れだ。全体を支配するものが勝つ」

 

三基の増設スラスターを背中に装備したラウラも話に入ってきた。専用装備ではないが新型スラスターは性能的に十分らしく、今回のレースも自信があるらしい。

 

「みんな、全力で戦おうね」

 

そう言って場を締めてくれたのはシャル。ラウラと同じように三基の増設スラスターを肩に左右一基ずつ、背中に一基配置している。

 

全員、準備は万全のようだ。

 

「みなさーん、準備はいいですかー?スタートポイントまで移動しますよー」

 

山田先生の若干のんびりとした声がピット内に響く。俺たちは各々頷くと、マーカー誘導に従ってスタート位置へと移動を開始した。

 

「(襲撃が来ても捕縛して情報が獲られればよし、無くてもよしだ。俺はそれまで、このレースを楽しませてもらう)」

 

『それではみなさん、一年生の専用機持ち組のレースを開催します!』

 

大きなアナウンスが響く。

 

俺たちは各自位置に着いた状態で、スラスターを点火する。俺はソケットにセットするスイッチを入れ換える。

 

超満員の観客が見守る中、シグナルランプが点灯する。

 

3

 

2

 

1

 

GO!

 

「行くぞ、フォーゼ!」

 

背中のスラストマニューバー・ロケットが噴射され、スタートの合図と同時に加速する。

 

「(俺は二位……一位はセシリアか!)」

 

あっという間に第一コーナーを過ぎ、セシリアを先頭にして列ができた。

 

「先頭は譲らせてもらうぞ!」

 

Launcher On

 

Rader On

 

スイッチソケットにセットしておいたランチャー・スイッチをONにする。右脚にブルーの五連装ミサイルランチヤー、左腕にブラックのレーダーユニットを装備する。

 

そしてレーダーによるホーミングをランチャーに付加させ、正確な狙撃をセシリアに放つ。

 

「(三発命中、二発は爆風と煙で後ろを撹乱できた筈)」

 

「くっ!やりますわね!」

 

「先に行かせてもらうぞ!」

 

直撃するも全弾の被弾を防ごうとロールしてかわすセシリア。その横をロケットで加速して抜き去った。

 

「____甘いな」

 

「っ!」

 

いつの間にか俺の後ろにぴったりとマークしていたラウラが前に出てきた。どうやらスリップ・ストリームを利用して機を窺っていたようだ。

 

「ちっ、やるなラウラ!」

 

Shiled On

 

ラウラの大口径リボルバーが火を噴く直前。レーダースイッチを差し替えシールドスイッチに、そのままONにして左腕にスペースシャトルを模した小型の盾を装備。回転をしながら直撃を避けるも僅かに被弾してしまい、コースラインからズレてしまった。

 

「さすが、ラウラは手強いな。だがな、やられてばかりじゃないぞ。オーズ!」

 

フォーゼドライバーを高速切替により0.1秒もかからずにメダルをセットしてあるオーズドライバーに転送切替させ、オーズスキャナーを最小動作でオーズテドラルに横一列に並んだメダルをスキャンさせる。

 

プテラ!トリケラ!ティラノ!プ・ト・ティラーノザウルース!

 

「ウオオオオオ!」

 

基本カラーは紫。コアメダルの縁と同形状に立体化した金縁のオーラングサークル。全身から紫の冷気と輝きを噴き出しているオーズ恐竜系コンボ。プトティラコンボに変身した。

 

だがこのプトティラコンボは暴走率が高く。今の俺が制御できる時間はわずか三十秒、それ以上変身を持続していると暴走してしまう。

 

だが、コースラインを外れた状態から戻し再び先頭に並ぶだけならば、三十秒もかからない。

 

「ハアアアアァ!」

 

背中の翼状の姿勢制御器官・エクスターナルフィンを伸ばし、展開。全身の筋肉が増加されたコンボの力で勢いよく飛翔する。

 

「くっ、もう追い付いてきたか!」

 

「アイニク!ソウカンタンニハマケナインデネ!」

 

力の限り飛翔し、一位のラウラと並んだまま二週目に入る。その時、上空から二つの光が先頭にいる俺たちに降り注がんと放たれた。

 

「ッ!?アブナイ、ラウラ!」

 

「亜久斗!?」

 

「________!!」

 

光が降りてきたと気づいた時は既に俺はラウラを口部分から衝撃波を放ち、軌道からそらした。

 

放たれてきた二つのレーザーが俺を包み込み、その勢いで俺は会場に落ちていった。

 

 

 

 

「あーあ、庇って墜落しちゃうなんて、かっこ悪いわねぇ。そう思わない?」

 

「……くだらん。貴様の仕事は終わりだろう。さっさと行け」

 

上空からレーザーを撃ち放ったのはイギリスのBT二号機『サイレント・ゼフィルス』ともう一つ、カブトムシをモチーフとしたかのようなIS、機体を纏った白髪の女。

 

基本カラーは黒、コンパウンドアイは黄色、太股から足首にかけて太く造られた脚にはZECTのイニシャル文字。背中にはカブトムシの羽をのような巨大なエネルギースラスターが付属されており、後ろに向けて放つ仕組みになっている。更に両手には一メートル半はあるゼクトクナイガン・アックスモードを手にしている。

 

「あー怖い怖い。じゃあ私はあの社長さんの所に行くわね、頑張ってね「亡国機業」さん」

 

「……とっとと行け」

 

その名を『ダークカブト』

 

 

 

一夏は会場に墜落していった亜久斗の方を見るが、すぐにBTライフルの攻撃が降り注いだ。

 

「くっ……!!亜久斗!」

 

「一夏さん!あの機体はわたくしが!」

 

「セシリア!?おい!」

 

「BT二号機『サイレント・ゼフィルス』……!今度こそ!」

 

一夏が制止するも聞く耳持たず、セシリアは襲撃者____サイレント・ゼフィルスに向かっていった。

 

 

「………そこ、退いてくれないかしら?」

 

「貴様、よくも亜久斗を!」

 

対立するのは『ダークカブト』と『シュバルツェア・レーゲン』。そして『ラファール・リヴァイヴ・カスタム』。

 

「………うーん。まあ良いわ、あなたたちからやっちゃいましょう。ボーナスを要求しないとね」

 

「ほざけ!」

 

「行くよ、ラウラ!」

 

ラウラとシャルは、もう一人の襲撃者。白髪の女、ダークカブトに挑む。

 

 

 

 

「クッ……。はぁ、はぁ」

 

一方、墜落した亜久斗は会場の売店コーナーにいた。幸いプトティラコンボに変身していたお陰でダメージはそこまでなかったので、体は普通に動いた。

 

立ち上がった亜久斗はすぐに変身を解除して元のISの状態に戻る。

 

「なんだったんだあれは……。あの姿は間違いなくダークカブト。だが俺の知っているダークカブトじゃない…そう、ISのような_____」

 

「ご名答」

 

「っ!?」

 

おかしい。亜久斗はすぐに思った。今開場は襲撃者の性で混乱と化しているのに、自分に声をかけてきた男の声は酷く冷静だった。

 

ゆっくりと、亜久斗は後ろを振り返った。

 

「俺の名前はゴウラ。初めましてだな。この世界の仮面ライダー」

 

「……お前が、ゴウラ」

 

そこに立っていたのは、三色の特殊スーツを纏い、右目にバイザーを付けた男。ゴウラだった。

 

 





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