野上良太郎
空中では数機のISが戦闘を繰り広げていた。『サイレント・ゼフィルス』は一夏とセシリア、箒に鈴が。『ダークカブト』はシャルとラウラ、楯無が対応していた。
サイレント・ゼフィルスには同じBT兵器を持つセシリアが負傷ながらもダメージを与え、エネルギーを回復させた一夏が戦線に復帰。ダークカブトにはクロックアップという超高速移動があるもAICを持つラウラが動きを止め、シャルが高速切替を応用した中距離からの射撃に加え楯無の水のナノマシンを登載したISが徐々にお互いにダメージを与えていた頃。異変が起きた。
「_____スコールか、何だ?…………わかった、帰投する」
「何……?」
「……ふん……」
サイレント・ゼフィルスは一夏を一瞥すると背中を向けて飛び去った。
「あら?亡国企業は退散かしら?」
それを見ていたダークカブトが両手の巨大クナイガンをアックスモートで構えながら呟く。
「まああたしは最後まで______んもう、どうしたっていうのよ。……え?ああはいはい。わかったわよ。まったく、これからだったのに……」
ダークカブトはクナイガンをガンモードにすると片方を残し粒子に変換した。
「悪いけど、今日はこれでおしまーい。またね」
「行かせるとでも?」
「うーん。まあ全力で逃げれば余裕でしょ、AICは確かに厄介だったけど逃げるのにはなんの支障も満たさないしね。じゃあねえ」
Clock Up
ダークカブトは眺める様に手を振ると超高速移動で飛び去った。直線に飛んだ姿は確認できたがすぐにその姿は不可視となった。
こうして、キャノンボール・ファストの襲撃は幕を閉じた。
◇
「せーのっ」
「一夏、お誕生日おめでとう!」
「お、おう。サンキュ」
シャルの声を合図に連続して景気よくクラッカーが鳴り響く。キャノンボール・ファストは終了し時刻は夕方五時の織斑家。それは特に問題無いんだが……。
「この人数は何事だよ……」
そう、人数が以上に多いのだ。メンバーを整理すると、当初来る予定の箒、セシリア、鈴、シャル、ラウラ、メイア、エリナの女子軍。同じく俺、リュウヤ、シゲル、デネブの男子軍に加えて一夏の友達の五反田蘭とその兄五反田弾と御手洗数馬。
そしてさらには何故か生徒会メンバーの楯無、布仏虚、布仏本音。そして簪に新聞部の黛薫子先輩までいる、生徒会繋がりで楯無たちはまだいいとしてあんたは何故いる。
計二十人が決して広くないリビングに集まっていることでほぼパンク状態。さすがに入りきらないので何人かは外の庭に出て俺が用意した椅子に腰かけている。ついでに料理を用意するのも一苦労だったのでご飯はバーベキューになっている。
「にしても、何であんな事の後でよく騒ごうとするんだ……」
「いや、あんな事があったからこそ騒ぎたいんじゃないか?」
「……そうかもな」
庭から空を眺めながらジュースの入ったコップに口を付ける。そういえば、今回の襲撃でシゲルたちもゴウラの手下相手に戦ってくれたんだったな。
「なあシゲル」
「んー?」
「今回の襲撃のことで「ありがとう。は言うなよ」何故だ?」
シゲルは俺の言葉を遮るとジュースを飲み干して机に置いた。そして空を見上げながら口を開いた。
「親友だからって事もあるけどさ。今日俺はほとんど何も出来なかったんだ。リュウヤたちは励ましてくれたけどよ、やっぱりこればっかりは譲れない」
「だからお前が俺に礼を言うときは、一世一代の大活躍まで取っておけよ。驚かせてやるくらいの事をしてやるからさ」
「そうか……わかった。これからもよろしくな」
「おう!」
「亜久斗くーん、ちゃんと食べてるー?」
「おわっ、と、いきなり後ろから抱き着くのは止めてくれよ」
俺の後ろからのしかかるように抱き着いて来たのは楯無だった。いやに執拗に胸を強調するように俺の背中に当ててきた。
「ふふーん、いいじゃない。減るもんじゃないし」
「確かに無いよなー」
「ある。主に俺のSAN値とか理性が減る」
「あら、それならいいじゃない。傷心のおねーさんを慰めなさい」
「そうだぞ亜久斗、会長の好意を無駄にするんじゃないぞー」
「いい加減にしろお前ら。大体シゲルだって中学までエリナのアプローチに照れまくって……」
「ちょ、ちょっと待て!今それ言うか!?話題を戻そうぜ、その方が会長も」
「シゲルくんの恋バナ?面白いじゃない。おねーさんに話して見なさい」
「まさかの立場逆転!?亜久斗助けて!」
「さて、一夏のプレゼント渡さないとなあ」
「ちょっとお!」
後ろでシゲルが何か言っているが気にしないでおこう。俺は靴を脱いでリビングに上がり一夏のもとへ向かった。
「よお一夏……って何してるんだお前ら」
一夏はセシリアにケーキをあーんして食べさせていた。
「よかったなセシリア。役得だな」
「ええ、わたくしは満足しましたもの。少しおいとましますわ♪」
何やらご機嫌の様で鼻唄まじりにみんなが料理を食べているスペースに歩いていった。
「それ、オルコットのプレゼントか?」
「ああ、なんか高級のティーセットだってよ」
「そうか。なら俺からは費用二十万のCDサウンドスピーカーラジオを……」
「やめてくれ!?家の中にいるのにプレッシャーに囲まれたくねえよ!?」
「まあ冗談だ」
「な、なんだ冗談か……」
「これが本当のプレゼントな、一夏誕生日おめでとう」コネクトプリーズ
「サンキュ、これってCDプレイヤーか?」
「ああ、CDはついでにやるよ。俺の好きな曲が多い奴だけどな」
「サンキュな亜久斗。今度聞かせてもらうぜ」
「そうしてくれ、あ、トイレ借りるぞ」
ちなみに入っている曲は十五種類。
・仮面ライダークウガ!
・仮面ライダーAGITO
・Alive A life
・Justiφ's
・ELEMENTS
・始まりの君へ
・NEXT LEVEL
・Climax Jump
・Break the Chain
・Joumey through the Decade
・W-B-X~W-Bolied Extreme~
・Anything Goes!
・Switch On!
・Life is show time
・JUST LIVE MORE
である。オススメはJustiφ'sだ。この曲の良さを説明したいが、それよりもまずトイレに行こう。
◇
「あー、また俺の敗けかよ……」
「大富豪じゃ大貧民の立ち位置は動かないとはよく言うけど……全部とはな」
「逆に会長はなんで全部大富豪なんですか?」
「くぅ……また勝てなかった。ジョーカー二枚あったのに……」
「スペードの三って便利ねー」
俺がトイレから戻ると、全員がボードゲームやカードゲームをしていた。トランプや人生ゲームをやっているようで、恐らく持って来たのは鈴だろう。
「お、亜久斗お前も入れよ大富豪と人生ゲームとツイスターゲームどれにする?」
「最後のはなんだ……。まあ大富豪で」
あっというまに時間は過ぎていった。リュウヤが大貧民から全く動かなかったり楯無とシゲルが上位争いをしたりセシリアやシャルたちとブラックジャックをしたりした。だがその途中で俺の頭から今日の襲撃の事が離れることはなかった。
テスト勉強の合間に更新。
新規小説『一戦前のライダーバトル~語られる事の無い物語~』始めました。よかったら御覧ください。感想評価等お待ちしております。
最後に一言。
ハーメルンの仮面ライダー龍騎ssの人気が薄いのは何故なのか。内容以前に見る人が少ないと思った。