悪平等・不知火君(偽)がいく異世界転生記   作:安心院真理教

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1話(日記形式)

○月×日

 

突然だが状況整理も兼ねて今日から日記をつけることにした。

 

…………まぁ脳内日記だが。

 

まず最初に一つ、俺はつい最近転生しました。

 

テンプレの如く事故で死んだと思ったら真っ白な空間にいて、目の前には後光の差した神様がいた。

 

どうやら新人の部下の天使がミスったらしく、その影響で俺が死んだらしい。

 

そのお詫びとしてゲームやアニメ、ラノベの世界転生させてくれるというので転生した。

 

…………………めだかボックスという漫画に出てくるキャラの一人『不知火半纏』として。

 

いや、別にこのキャラが嫌な訳ではない。

 

むしろ嬉しい。

 

何故ならこのキャラのもつスキルはある意味反則なものでその名も『スキルを作るスキル』という。

 

その能力はテーマそのものが矛盾したり破綻していない限り、基本的にはどんなスキルでも無制限にいくつでも作り出し、対象者の固有のものにしてしまうというものだ。

 

その能力からめだかボックスの原作でも負完全と呼ばれた『球摩川禊』に匹敵する二人と言われた内の一人で、作内屈指のバグキャラ『安心院なじみ』の影武者をしていた。

 

この脳内日記もこのスキルで『思考を文章として記憶保存するスキル』をつくってつけている。

 

こんな感じでくだらないスキルからその気になれば世界にすら干渉することができるスキルまで作ることができる。

 

だからこの事について不満はない。

 

俺が不満というか怒りを感じているのはあの神様に対してだ。

 

転生することに賛成してどんな特典にしようかなと柄にもなくワクワクしていたら

 

『転生先も特典も君の記憶からこっちで適当に選んどくから逝ってら』

 

とかいって落とし穴に速攻で落としやがった!!

 

しかも目が覚めたら森の中。

 

体も五歳児ぐらいで家無し、親無し、お金無し状態!!

 

ここがなんの世界で今がどの時系列なのかもわからない。

 

初っ端から既に詰んでいるって…………orz

 

幸いにも俺のもらった特典はどんなことにも使える汎用性の高いもの。

 

まずはこのスキルを使って現状を打破することにした。

 

ただ今言えることはただ一つ。

 

いつかあの神をぶっ飛ばす!!!

 

 

 

○月π日

 

転生してから数日が経ってわかったこと…………

 

人がいねぇ!!!

 

いや、人っぽいのはいたんだよ?

 

だけど明らかに俺の知っている人の姿をしてない。

 

どちらかというと昔歴史の教科書で見た猿人に似ている。

 

急いで『疑問の答えを知ることができるスキル』というのをつくってあの人っぽい生き物について調べてみた結果は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アウストラロピテクス』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………まんま猿人じゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

なんで!?なんで猿人なの!?いくらなんでも昔すぎない!?せめてちゃんとした文明がある時代にしてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!

 

 

 

 

~~~しばらくお待ちください~~~

 

 

 

 

少し……いや、だいぶ取り乱してしまった。

 

取りあえずこんな時代に俺を転生させた神は絶対に半殺しにするとして、これからのことについて考えようと思う。

 

まずはこの世界がどんな作品の世界なのかをさっきと同じスキルを使って調べる。

 

『ありふれた職業で世界最強』

 

ありふれの世界か~~原作読み始めたばっかだったからあまり知らないんだよな~~~でもわからないほうが面白いからいっか

 

次は原作開始何年前かを調べる。

 

『300万年前』

 

oh………予想通りだけどやっぱり長いな~~

 

取りあえずしばらくはめだかボックス原作にでてきたスキルや日常生活で役立つスキル、とにかく生きるのに必要なスキルとかをつくってしっかり使えるようにしとくか。

 

目指せ!転生神半殺し!!

 

 

 

△月ε日

 

あれから299万5000年経ち、原作開始まで残り5000年となった。

 

この頃になると人も俺の知る人間の姿に近づいており、文明も起こってきている。

 

人間の総数も多くなっており、今では歴史をこの目で見ることが趣味の一つになっている。

 

前世でも歴史は好きだったため、そう考えるとあんな昔に転生させられたことも少しは許せるようになった。

 

…………………半殺しにはするけど。

 

まあ、それは置いといて。

 

転生してからこれまでやってきたことをまとめておこうかと思う。

 

まず最初にやったことはもらった特典を使ってスキルをつくりまくった。

 

前に日記をつけた時に宣言したようにめだかボックス原作にでてきたものを含めた合計4592兆2586億7846万1325個のスキルをつくった。

 

転生したての時はやることがなさすぎて、そのあまりの暇さに一時期365日24時間休むことなく一心不乱にスキルをつくりまくっていたことがあり、気がついたらこんな数になっていた。

 

この感じだと原作の頃には安心院さんの半分程のスキル量になってそう。

 

後悔も反省もしてないが。

 

他には転生してから50万年経った頃から筋トレを始めた。

 

万が一スキルが使えなくなったり封じられたりしても大丈夫なようにするためだ。

 

でもね……うん…………やり過ぎた。

 

これも暇だったからスキルづくりと平行してずっとやり続けてたら某一撃男並の身体能力になっていた。

 

山に向かって正拳突きをしたら周りのも合わせて5つか6つくらいまとめて吹き飛んだし、もう人間じゃないだろこれ。

 

200万年以上生きてる時点で人間じゃないけど。

 

吹き飛ばした山々は『大嘘憑き(オールフィクション)』で吹き飛んだことをなかったことにして元通りにしたけど、改めて自分が人外になったことを認識して少しショックだった。

 

まあこんな感じでスキルに身体能力、その両方が人外染みたことになっていて、正直言ってやることがない。

 

 

 

 

 

 

……………………………………そうだ!分身をつくろう!

 

 

□月β日

 

原作10年前になった。

 

この5000年の間に世界の人口が数十億人にまで増え、それに合わせて安心院さんのように悪平等(ノットイコール)としての不知火半纏()の分身、通称『端末』と呼ばれる者達をつくり増やしていった。

 

まあ分身やら端末とは言ったけど「自由であること、悪平等()である以前に自分(わたし)であること」というめだかボックス原作と同じ使命を最初に与えて 、頼み事がある時以外は自由にさしている。

 

また俺と悪平等の分身の関係は主従と言うよりも(俺の立場が少し上の)取引相手といった感じだ。

 

何か困ったこととかがあったら場合によっては俺のスキルを貸し出す。

 

その代わりにプライベートを除いて分身達の記憶から世界情勢を読み取らせて貰ったり、たまに頼み事を聞いて貰う。

 

こういった感じだ。

 

総数も大体10人に1人といった割合で存在している。

 

これによって調べたりせずとも随時新しい情報を得られたりして更に楽になった。

 

ありふれの原作組もある程度育ってきているし、そろそろ介入し始めますか。


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