とある艦隊の日常   作:クレイモア

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前回の宣言通りビーチバレーの試合はカットします。それとタイトル通り入浴回です。
あと夏の休暇編はこの話で終わりです


夏の休暇 入浴はお静かに

少女たちのビーチバレーは試合が終わり、一行は一旦ホテルへと戻り、それから脱衣所に向かった。少女たちはビーチバレーで汗を流したので今から入る風呂を楽しみにしていた。ちなみにホテルの中にある風呂は砂風呂や電気風呂など様々が種類があり風呂によって色んな効能があるので誰もが最初はどれに入るか、と考えているが脱衣所にある掲示板ある項目(・・・・)を見た時、一部の者は期待していた。

そんな中、重桜陣営の山城は姉の扶桑や同じ航空戦艦と伊勢、日向の四人は浴室内で話していた。

「先ずはどれの風呂に入りますかー?」

山城の問いかけに三人は考えた。

「どれでもいいんじゃない? なあ日向?」

「そうだな、急いで入るわけではない」

「では全員でゆっくりと巡回しますか」

扶桑の意見を聞いては三人は頷いた。ちなみに伊勢と日向は風呂に浸かりながら酒を飲みたいと考えていたのは誰も知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じく脱衣所にいるロイヤル陣営の戦艦、クイーン・エリザベスは従者《メイド》であるベルファストに服を脱がしてもらい、身体にタオルを巻かせてもらっていた。

「ふーん、重桜から『温泉』というのを聞いてたけど、こっちとは違って湯汲みって感じね」

エリザベスの評価を聞いてベルファストは成る程、と心の中で呟いた。実際に入ったことのない二人もどのようなものかは知らない。だから初めて入る風呂に期待していた。

「陛下、物は試しと言われてます。それに他の皆様も入ってますので私たちも行くべきかと」

「そうね、折角皆と外出だし楽しまない訳にはいかないね。」

「そうですね、陛下。呉々もロイヤルネイビーとしての行動を慎んでください」

ベルファストの発言にエリザベスは無視した。

「……さて、ベル一緒に入るわよ」

明らかに話を逸らしたエリザベス(主人)をベルファストは敢えて指摘しなかった。意外と弄りがいのあるエリザベスを見て気付かないようにベルファストは笑ったのであった。

ガラガラ、と戸を開く音がしながら二人は入った。

室内風呂とはいえ、とても広く、浴槽も種類や種類は豊富だった。すでに何人かの少女たちは肩まで浸かる者やお湯を水遊びのようにかけるものもいた。

「思ってたより広いわね」

「そうですね、陛下」

二人の評価はおいといて、エリザベスは浴槽に入ろうとするがベルファストに待ったをかけられた。

「陛下、先ずは『かけ湯』をしてもらいます」

「『かけ湯』? それって何?」

「『かけ湯』は入浴する前に行うことがマナーです。 最初は足元から腹、肩と身体の下からかけます。 私に真似てみてください。」

「こうかしら」

ベルファストが手桶を使って手本を見せ、エリザベスは真似るようにした。

「お見事です、陛下」

「当然でしょ! それよりも早く風呂に入りたいわ」

「陛下、足元が滑りますのでお気をつけてください」

はしゃぐエリザベス(主人)といつもと変わらず冷静(クール)な表情を浮かべながら後に続くベルファスト(従者)であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方男湯にいる指揮官は一人湯船に浸かっていた。

(数日とは言え総出での外出旅行…結果としては良い方だ。まあ、少し想定外があったが…)

指揮官は数時間前の出来事を思い出した。少女(自身の部下)たちがビーチバレーで遊んでいる時、とある少女が指揮官に声をかけてきた。

「指揮官、少しいいかしら?」

声をかけたのは鉄血陣営の重巡、プリンツ・オイゲンである。何やら片手にある物をぶら下げるように持っている。

「何の用だ?」

「日焼け止め塗ってもらいたいけど…いいかしら?」

別に大した事ではない、と彼はそう感じ彼女から日焼け止めの容器を受け取ろうとするとまた声をかける人物がいた。

「指揮官、うちにも日焼け止め塗ってくれるもいい?」

声をかけた少女はロイヤル陣営の駆逐、シグニットである。なにやらもじもじとしており指揮官はしょうがない、と溜息をついた。

「分かった。プリンツ、シグニットの順にする。とりあえず…」

ふと周りをよく見ると指揮官(自分)を凝視する視線が感じたので彼は察したのか溜息をついた。

結果として指揮官の近くにいた少女たちには日焼け止めを塗った。とはいえ流石に数が多いので数人は手伝ってもらった。

中には駆逐艦に日焼け止めを塗ろうと興奮するとある空母(アークロイヤル)がいたが未遂に終わったとか。

(そういえば昼食の時間もだったな…)

次に浮かんだのがビーチバレーの試合が終わり、ビッフェ(立食)形式のレストランで昼食を摂ろうとする時である。指揮官の近くにいた少女、長門の一言で状況が一変した。

「指揮官、余の隣席で食べないか?」

その一言により少女たちは考えた。何よりビーチバレーで身体を動かしていたので長門の発言までは誰もそのように考えてはいなかった。

(合法的とはいえ指揮官と一緒に食事ができる…)

実際指揮官が食事を摂るのは光景はあまり見かけないので少女たちはこの際だから一緒に食べよう、と下心丸出しの決意をした。

一方、発言した本人(長門)と一部はそんな考えに至らないので周りが急に真面目な表情になるのを不思議に思った。そんな中指揮官は顎に手をやって考え、長門に顔を向けて言った。

「良いだろう。場所はどこに決める?」

「可能であれば海が(のぞ)める場所にするつもりじゃが、そこで良いか?」

「そうするか」

あっさりと承認にし、二人は窓際辺りで食事を摂った。ちなみに指揮官右隣は長門、左側にはいつのまにか黒潮が陣取った。

(食事の時ぐらい自主的に行動してほしいが、全く)

溜息をつきながらも風呂に浸かり、頭の中で明日の予定を色々頭の中で見直してる指揮官であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって外風呂、鉄血陣営の戦艦グナイゼナウは外の風景を眺めながら露天風呂に浸かっていた。

「良い景色ですね。指揮官には感謝してもらわないとね、神通さん」

「そうですね、グナイゼナウさん」

隣にいる人物は重桜陣営の軽巡神通である。何故二人が一緒に湯に浸かっているかというと二人とも姉が似た性格でお互い色々苦労してるという理由である。ちなみにグナイゼナウの姉のシャランホストと神通の姉の川内はサウナにいる。

「それにしても、私たちがこうしてもいいでしょうか? のんびりと温泉に浸かって」

グナイゼナウの言葉に神通は口元を手で隠しながら笑った。

「指揮官なら『羽を伸ばせ』というでしょう。あの人は優しいですから細かいところまで気を配りますよ」

成程、とグナイゼナウは納得した。

「しかし温泉とは凄いですね、話だけでしか知りませんでしたが身体の疲れが取れてる感じがします。『百聞(ひゃくぶん)一見(いっけん)にしかず』と確かそちら(重桜)では(ことわざ)がありますね」

「確かに、でも今の状況では『一を聞いて十を知る』という(ことわざ)があります」

何やら二人は会話していたが周りは気にせず温泉にのんびりと浸かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女たちが温泉に入ってある程度経ち、少しずつ湯上りする者が増え、半数以下に減少した。露天風呂にいる少女たちもそろそろ上がろうか、と考えていると戸が開き歩く音が聞こえた。また誰か入ってきたのだろうと少女たちは思っていたが妙に引っかかりを感じた。何故なら戸が開く音がしたのは自分たちの方(・・・・・・)ではなく向こうから(・・・・・)聞こえたので少女たちは一斉に振り向いた。

「…………」

その人物は少女たちの指揮官であった。まだ上がっていなかった少女たちは腰にタオルを巻いた指揮官の姿を捉えると数秒の間思考が停止した。

指揮官はすぐに回れ右して戻ろうとするが急に腕を掴まれた。誰が掴んだのか体を動かさず目線だけ向けるとエリザベスと共にいた筈のベルファストだった。

「ご主人様、差し支えなければご一緒に入りませんか?」

何やら嬉しそうな表情を浮かべた彼女(ベルファスト)は腕を抱きしめるように胸を当てた。一方指揮官は鼻の下を伸ばす、ではなく寧ろ先の展開を予想したのか諦観の様子だった。

「……好きにしろ」

「御懸命な判断ありがとうございます」

恭しく敬礼するとそのままの状態で湯船まで連行(ドナドナ)された。

「そういえばエリザベスが見当たらないが…」

「姉さんやシェフィに任せました。私は『少し外の景色を眺めたい』と言ってご主人様を待ってましたが予測通りで来てくれましたね♪」

指揮官の疑問にベルファストはすかさず答えた。指揮官たちが入ってる湯船は露店風呂の中で一番大きいもので指揮官は胡座をかいた体勢、ベルファストは左隣で正座の体勢で浸かっていた。ちなみに指揮官の膝に座ってるのはツーサイドテールをお団子のようにしたラフィー、右隣は加賀である。

「指揮官の体、この目で初めて見るが成程、道理で姉様相手に【あんなこと】ができるわけだ…」

加賀は目を指揮官の方に向けて呟いた。指揮官の身体は鍛えているのか引き締まっており、この場にいる少女たちはまじまじと指揮官の身体を見ていた。加賀が言った【あんなこと】とはどういう意味かは一部の者しか知らない。

「そういうことだ、しかし弁えずに行動してほしいものだ」

「すまないな、姉様はいつもあんな感じだがやる時はやる…そんな人だ」

「全く、お前の爪の垢を煎じて飲ませたいものだ」

二人の赤城に対する愚痴を零し続けると膝の上に乗っていたラフィーが指揮官の方にもたれるように体を倒して寝ていた。

「Zzzzzz……」

「ラフィー、起きろ」

後ろからしか見えないが寝ているラフィーの表情を浮かべたのか身体を軽く揺らすと起きたのか首元が動いた。

「指揮官、おんぶして」

「私がやろう。もうそろそろあがろうと思ったところだ。指揮官はまだ浸かるつもりか?」

ラフィーの寝惚けた声に加賀が反応した。指揮官は頷きラフィーは加賀に任せて出ようとしたが隣にいたベルファストに後ろから抱きつかれた。

「ご主人様、もうおあがりですか?」

身体が密着した状態で耳元で囁くと折れたのか溜息をした。

「……全く、好きにしろ」

では行きますよ、とベルファストは腕を組んだまま他の浴槽に移った。そこはロイヤル陣営が浸かっていた場所だった。

(流れに身を任せるか…)

心の中で明鏡止水、と呟く指揮官はその後少女たちに囲まれながら湯に浸かっているのであった。




ちなみに加賀が言っていた【あんなこと】は赤城をぶっ飛ばされた(O☆HA☆NA☆SHIする)ことです。(いつか話に出します)
※余談
指揮官から日焼け止め塗ってもらうと場面はカットしました。(戦艦空母とか色々危ない)
入浴中の場面でアークロイヤルが駆逐艦やロリ戦艦に肩車をしてもらう展開を想像しました。(顔に駆逐艦やロリ戦艦の太腿(ふともも)が挟まれて昇天する絵とか誰得…)
それとビーチバレーの優勝各艦種チームは以下の通りです。(一応話は出す予定です)
駆逐:チャールズ・オースバーン、クレイヴン、タウンズ、ハムマン
軽巡:ベルファスト、リアンダー、オーロラ
重巡:妙高、高雄
戦艦:ロドニー、ネルソン
空母:ヨークタウン、エンタープライズ
混戦:ラフィー、綾波、ジャベリン、Z23(ニーミ)
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