少女の手のひらに降り立った悪魔   作:双葉蓮華

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はじめまして!
双葉蓮華と申します。
生執事〜Tango on the Campania〜のDVDを見て以降、黒執事への(というかセバスチャンへの)愛が止まらなくなってしまったため、筆をとることに致しました。
とはいえ初投稿。まだまだ未熟ですが、完結まで投稿できるよう頑張っていこうと思います。
最後まで、どうかお付き合い下さい。


〜Prolog〜

「ああ…ここにもまた、小さきご主人様。私を求めていらっしゃる。前の主人の魂をいただいてから、少々時間をあけすぎたようです。いいでしょう。この身を捧ぐに相応しい、あなたの名は…?」

 

現代日本。

そこに舞い降りた1匹の悪魔。

悪魔はかつて、かのイギリスで悪の貴族ファントムハイブに仕えていた。

ご主人様の望みを叶え、その暁に魂をいただくために。

 

心の底から力を欲する者だけが呼び出せる存在、悪魔。

魂と引き換えに、その者の願いは聞き届けられる。

その力を欲したのは、ただ1人の少女。

悪魔は少女の剣となり、盾となる。

その魂を喰らうために……

 

 

 

 

 

「はぁ…なんで私ばっかり。いや、もういいや。もう、どうでもいい」

「全部恨んでやる。私を産んで逃げた母親も、私を見捨てた父親も、私をいじめた奴らも、私を裏切ったあいつも、いじめられているのを見て見ぬふりしてた担任も。全部、恨んでやる」

「くそったれな世界に生き続ける意味なんてない」

 

部屋を見渡し、少女ー斎藤澪美(さいとうれみ)ーは呟いた。

室内に散らばる本達は、呪いの本や黒魔術と言ったタイトルが目立つ。

 

「こんな本、集めたところでどうしようもないってわかってた。でもそれでも、集めて、アイツらを頭の中で何度も何度も殺してしまわなきゃ、今まで生き続けることなんてできなかった」

 

どうしてみんな裏切るの…?どうして私は1人なの…?

何度も自問自答したけれど、結局答えは見つからなかった。

 

「バイバイ、くそったれな世界。次に生まれる時は、せめてもう少しまともな人生生かせてよね」

 

手にした包丁で、思い切り自分の腕を切り裂いた。

 

痛い…いたい…

 

切り裂いた程度ではまだ死ねないから、何度も突き刺す。

痛みに視界がボヤけ、食いしばった歯からは悲鳴がこぼれる。

腕から溢れた血が滴り落ち、散らばっていた本達を汚していく。

それでもまだ澪美は死ねなかった。

何度目か包丁を腕に突き立てたその時、視界が真っ黒に染まり、バサバサと羽根の音が聞こえた。痛みでぼんやりとした頭でその音を認識し、顔を上げる。

そこには、1匹の黒い黒いナニカが、真っ赤な目を光らせて佇んでいた。

 

「おやおや。今回もまた小さなご主人様ですね」

「ご主人様…?何を言ってる?ハハッ痛みで私、どうかしちゃったのか」

「あなたはどうもしていませんよ。その本。あなたが血を与えたのでしょう?」

 

黒いナニカは、澪美の血で汚された本を指差した。

 

「幻覚にしてもイカレてる。…そうだよ、私の血がかかってる。見てわからない?私、死ぬの」

「そうですね、このままでは出血多量で死んでしまう。とはいえショック死していないのが奇跡的ですね。面倒ですが、あなたは私を呼び出した。その本の並びは悪魔召喚の魔法陣の並びとよく似ている。しかもそこにおびただしい量の血液」

「犠牲は払われたのです。あなたは悪魔である私と契約し、望みを叶えることができる。さぁ、あなたの望みは?」

「あんたが本当に悪魔なら、殺してよ。私をこんなに苦しめてきたアイツらを」

「いいでしょう。望みを叶えた暁には、私はあなたのその魂をいただきます。よろしいですね?手をこちらに。そう…私とあなたを結ぶ契約書を刻むのです。小さきレディ、あなたのお名前は?」

 

悪魔は澪美にその姿を現した。真っ黒な、燕尾服を着た男。その男が跪き、澪美の右腕をとった。

 

「私の名前は、斎藤澪美。悪魔さん、あんたの名前は?」

「ご主人様のお好きにどうぞ。あなたが名を呼んだその瞬間から、私はあなたの下僕(しもべ)となり、あなたのためだけにこの力を使いましょう」

「私ネーミングセンスないのよね。前はなんて呼ばれてたの?」

 

考えてみても、この黒髪赤目の秀麗な男に似合う名前が思い浮かばない。その間もドクドクと脈打つ腕は痛み、血も流れすぎて意識が朦朧とし始めていた。正直名前なんかどうでもいい、澪美はそう思い始めていた。

 

「あなた、真面目に考えていませんよね?出血多量で死なれても困りますし、まぁいいでしょう。以前はセバスチャン・ミカエリスと呼ばれておりました」

「ながっ!面倒だからセバスでいいよね。セバス・ミカエリ、あんたと契約してあげる。それより私を生かすつもりがあるなら、さっさとこの血を止めてどうにかして。悪魔ならそれくらいできるでしょう?倒れそうなの。あと5秒もすれば私死ねると思う」

「このクソア…!!失礼。これからどうぞよろしくお願いします。my lady」

 

セバスが跪いたままそう言った時、右腕に激痛が走り、視界が真っ白に染め上げられた。

きっとこれは幻覚。痛みが見せる幻覚にすぎない。次目を覚ました時には天国か地獄かわからないけれど、死ぬことができているはず。

澪美はそんなことを思いながら、意識が薄れていくのを感じた。




ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
自分で読んでても思いますが、テンポ悪いですね…笑
セバスチャンが現代にいたら?というコンセプトから考えましたが、できればLove要素も入れてみたいと思っています。
にしてもセバスチャン・ミカエリスがセバス・ミカエリって…我ながら捻りのなさに苦笑いしか出ません…
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