田沼葉子、沖宗二、津畑綾女
新学期が始まって早々、クラスから3人もの人間がいなくなっていた。
あまり間をおかず、続けて亡くなったが為に、呪いではないのかという噂が経つほどだった。いつしか
「いじめられていた時よりかはマシだけど、どこにいても見られるなんて面倒だな」
「しかし、これは予想通りなのでしょう?」
「まぁね。私に関わってた人だけが死んでるんだから、こうなることはわかってた」
「Miss. Saito、お手伝いありがとうございます」
「いえ、ミカエリ先生。私でよければいつでもお手伝いしますから」
「斎藤!最近副担のミカエリ先生と仲良いみたいだな」
廊下を歩いていると担任風間の声が投げかけられた。澪美は面倒な気持ちを押し殺しつつ、振り返った。
「風間先生」
「お前、いじめの件ミカエリ先生にチクったんじゃないんだろうな?」
「何のことか全くわかりません」
「バカ言うなよ。お前をいじめていた3人が立て続けに死んでるんだ。斎藤がなにかしたんじゃないだよろうな」
「まさか…呪いだとかいうくだらない噂を先生も信じているんですか?」
「そ、そんなわけないだろ…」
「ですよね。そんな非科学的なこと、ありえるわけが無い、違いますか?」
「そ、そうだな…すまん、忘れてくれ」
どことなく怯えた様子で話しかけてくる風間にそう応えながら、澪美はリストバンドで隠された右腕の逆ペンタクルをそっと撫でた。
その非科学的な現実は、誰の目に晒されることなく黒々とその存在を示していた。
「おかえりなさい、澪美」
「ただいま。セバスっていつも私より後に出て私より先に帰ってるけど、いつ仕事してるの?ふしぎで仕方ない」
「あなたの
「素が出てんじゃない?」
「失礼。なんなんでしょうね、あれは。みんなが働いているから自分も働く、という意味がわかりません。休憩として定まっている時間なのですから休めば良いものを」
「それが日本人なんだよ、セバス。私もずっと不思議に思ってたけど。それより…風間が何してるのかは探れた?」
「ええ、my lady」
セバスが差し出した封筒には、セバスが調べあげた風間の素行調査が入っていた。
書類をめくる毎に澪美の唇は釣り上がっていく。
「へぇ。なるほどね、こいつもバレたらやばいことやってたんじゃん。人ってなんでこうも愚かなのかね。やんなくてもいいことをやるから、弱味になるってのに」
「えぇ、本当に。人間とはかくも愚かで、だからこそ実に面白い」
「じゃあ次は、現場に乗り込むとしようかな」
「それでは澪美、命令を。命令してくだされば、私はどんなことでも遂行してみせます。
口元に人差し指をやり、Shh…と内緒話をするかのように音を漏らしたセバスに、澪美は微笑んでみせた。
迷いはない。それどころか、胸がワクワクと高鳴っている。どんな絶望の表情を魅せてくれるのか、それを想像すると自然と口角が釣り上がり、歪な笑みを象らせていた。
「我が名の元に命令する。セバス、風間を絶望の淵へと追い詰めろ」
「Yes, my lady」
あっという間に10話まで来てしまいました。
なんだかあんまりセバスチャン出てこないし、命令もしてないな?と思い、今回は命令してみました。
私の脳内では常に古川セバスがCVになってしまっているので、文章と相まって原作のセバスチャンとはかけ離れているのかも…
活字から離れて約5年経ちますが、よもや自分の書いた文章を読むのにも目が滑るとは思っていませんでした。