光る星に口付けを。   作:夜月 黒隴

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気づけば1週間も空いてましたwwww


第九話-入部。(前半)

今日は少し面倒事がある。それは、授業が終了次第講堂に向かい、部活動説明会を聞かなければならない。俺はこの学校に入る前から入部する部活は決めていたし、説明等学校説明会の時などにある程度は聞いている。それなのに何故わざわさこんな事を聞かなければならないのだ。恐らく、俺以外にも俺と同意見の奴が数名いるであろう、と考える。

しかし時は残酷で、遂にその説明会の時間へと流れてしまう。糸口が入部するという部活動紹介まで、かなり時間があり、その部活動紹介が終わってからもまた、続けて紹介が流れてしまう。こんな苦痛に耐えれるかと思うが、耐えるしかない。そう決めた糸口は、静かに話をマジマジと聞くのであった。少し時間が経ち、漸く半分に差し掛かる頃、糸口が入部すると決めていた部活動の紹介が来た。彼が入部する部活動は、「歴史部」と言われるもので、その名の通り過去の人物や出来事についてなど、学ぶよりさらに奥深くまで進み込む部活の事だ。知識を蓄える事が好きな糸口にとって、この部活は宝のようなものだった。そこまでは良かったのだが、糸口はその部活動の部長に驚きを隠す事ができなかったのである。

『は…!?』

今、Y○utube(隠せてないぞ!)で人気が高くなってきている人物だった。その名も、「結月(ゆづき)ゆかり」先輩が部長を務めているのであった。ゲーム実況者で1位2位を争う程の有名実況者がこの学校にいて、さらに今から入るであろう部活動の部長をしているだなんて誰が思いもしただろうか。糸口は勿論、他の生徒も何人か驚く様子が瞳に映る。というかそもそもの話、何故「歴史部」に入っているのかすら分からない。結月先輩はこの学校の優等生と噂…いや、先生にも言われる程で、成績優秀、運動神経抜群、ありとあらゆるものをこなす、と言われている位の実力者だ。そんな先輩が「生徒会」等の先頭に立ち皆を引っ張る様なことをせず、何故「歴史部」に入っているのか…。その時の糸口には理解出来なかった。

『まじかよ…。以外だな。』

驚きを隠せないまま、糸口は次の部活動紹介の説明を聞き過ごす事になった。

 

──────────────

 

「霧夜君はどの部活に入るの?」

奴にこう質問されたまま、俺はずっと悩んでいる。たかが部活動であろうと、やっている/ないでは今後に響いてしまう。これがさらに分岐し、運動系、または文化系に入るかでも変わってくる。できることであれば点は取りたいが、生憎運動は苦手だ。なので文化系に入ると仮定したものの、何故こいつは自分が入部する部活を話そうとしないのか、分からない。試しに1度、聞くことにしてみた。

『そういうお前は何に入ろうとしてんだよ。』

「霧夜君と同じのに入ろうかなーって。」

『はい?』

最高に面倒事になってしまった。何故こいつと同じ部活で過ごさなければならないのだ。俺は入学当初、平凡な日々を暮らすと決めていたのに何故こんなことになってしまったのだろうか。兎にも角にも、この状況を突破せねばならない。

『なんで俺と同じのに入るんだよ。』

「えー…何となく。」

『何となくでついてくるな。』

「いいじゃん別にー。」

『俺が良くねぇんだ、分かれ。』

「分からないもーんだ。」

なんだこいつ、今まで以上にしぶとい。前ならこの辺りですっと引くのに、今回は別だ。なかなかしつこく、付き纏って来る。糸口はこれ以上会話する意味もないと判断し、好き勝手に放置することにした。今思えば、は彼女は入りたい部活を糸口自らが決断することでは無い、と思いこういう判断を行ったのであった。

 

──────────────

 

コンコン、ガラガラ…。

『失礼します。1年D組、糸口霧夜と申します。結月先輩はいらっしゃいますか。』

俺はノックをして戸を開け、先輩がいるかどうかの確認をとる。時刻はもうすぐ5時前なる。しかし今日中にやることは済ませておきたいので、今日入部することにした。

「んー、ゆかりんー?』

そう言って顔を出したのは、金髪の先輩であろう方だった。背は高く、まさに女性が目指すであろう体型をしていた。まあそんな事はどうでもいいんだ、それより部長が今いるかが気になる。

「ゆかりんなら彼処(あそこ)の奥で作業してるよ。』

『ありがとうございます。えーと…。』

「あ、入っていいよー。』

『は、はい。』

そう先輩から指示を受け、俺は部室であろう場所の奥へと進む。奴は何故か知らないが、入口でひょこっと顔を覗かせこちらを見ている。さっさと入ってこればいいものの、入るタイミングを失ったとでもいうのだろうか。まあそれよりだ。

『結月先輩、いらっしゃいますか。』

『ん、はいはい。どなたでしょう?」

俺は先程の自己紹介を聞いていなかったのか、と思ったのだが、先輩も先輩で作業をしているのか、と思いもう一度改めて自己紹介をすることにした。




自己紹介をして一旦区切りつけるぜ!!!!
続きはまた今度。
久々に書いたから少し目線を変えてみました。今回は三人称視点も入れてみたよ

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