魔女と剣士と少女たち   作:sakuya-syu

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EP12 剣士と魔法と

「ソ、ラ?」

「おう」

 フェイトは俺を見てなぜここにいるのかがわからないようだ。

「空さん!」

 少し遅れて藍莉が追いついてきた。

「遅かったな」

「あなたが、速すぎるんですっ」

 息を切らせながら俺を睨む藍莉。

「だって、美少女の危機だし」

「まあ、おかげで助かりましたけど」

「だろ?」

「そろそろいいですかねえ」

 振り向くとスーツを着たおっさんがいた。

「おう、待たせたな」

「・・・・・・あなたがやるんですか?」

 男は訝しげに俺を見る。

「ああ。藍莉、みんなを頼むぞ」

「頼むって、相手は魔道士ですよ!?」

「知ってる」

「なら、魔法が使えないあなたは下がっていてください!」

「ええ~」

「ええ~じゃありません。ここは私がやりますので、空さんはフェイトさんたちをお願いします」

「・・・・・・仕方ないなー」

 俺はとりあえず諦めてフェイトを抱える。

「そ、ソラっ」

 所謂、お姫様抱っこで。

「とりあえずここから離れるぞ、じっとしてろ」

「う、うん」

 俺はその場から離れた。

 

 

「さて、こんなもんか」

 俺はなのは、フェイト、はやて、竜馬の四人をあの場から離れた場所に運んできて、応急処置をした。

「ありがとう」

 きゅっとフェイトの傷口をハンカチで縛ると、お礼を言う。しかし、その顔はどこか暗いものだった。

「どういたしまして。じゃ、俺は行くからお前らはここにいろよ」

「でも!」

「大丈夫だ」

 俺を止めようとするフェイトにポンポンと頭を撫でる。

「うぅ、でも」

「デモでも、ストライキでもない。言うこと聞かないと、胸揉むぞ?」

 フェイトの体は一般の中学生より発育がいい。俺は手をワキワキさせながら脅した。

「ふえ!?あ、そ、それは、えと、だ、ダメ/////」

 案の定、フェイトは顔を真っ赤にさせて大人しくなった。

「じゃ、大人しくしてろ」

 そう言って、俺はその場から走り去った。

 

 

 

サイド:藍莉

 

「くっ」

 私は脱獄犯、ジャン・オーランドの攻撃をなんとか防ぐ。

「はっ」

 そして、私の鎌型デバイス、夜叉丸で斬撃を放つ。

「おっと」

 しかし、その斬撃は簡単に躱される。似たようなことをずっと繰り返している。

「さっきの人たちよりやりますね、あなた」

「はぁはぁ、それは、ありがとうございます」

 私は息を切らせながらもなんとか答える。

「(はっはー、やっぱり一人で戦うのは無理がありましたね)」

 心の中で笑いながら悪態をつく。

「しかし、もうあなたの相手は飽きました」

 ジャンの魔力が一気に跳ね上がった。

「これは、まずい、ですね」

 私は地面に膝をつき、冷や汗をかいた。

「死になさい、ブレイド!」

 百はないが、何十もの魔力刃が襲いかかってくる。

「私も、ここまでですか」

 私は諦めて目を閉じる。

 しかし、体が切られるような痛みは来ない。むしろ、何故か温かい。まるで、何かに包み込まれているようだ。

 目を開けると、そこには

「諦めるのは早いんじゃないか?」

 私を抱きかかえた、空さんがいた。

 

サイドアウト

 

 

 

 俺が藍莉の所へ戻っていると、何十もの魔力刃が見えた。加えて、地面に膝をついた藍莉の姿も。

「ちっ」

 俺は加速した。そして、藍莉を左手で抱きかかえ、右手に持った剣で魔力刃を全て弾き飛ばした。

「諦めるのは早いんじゃないか?」

 魔力刃を弾き終えると少し、いたずらっぽく言ってみた。

「空さん?」

 唖然とする藍莉。

「おう」

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

「―――ッ/////」

 状況を理解した藍莉は顔が真っ赤になった。

「おっと、悪い」

 俺は藍莉から手を離す。・・・・・・名残惜しい(´・ω・`)。

「と、とりあえず、助けてくれてありがとうございます」

「どういたしまして」

「イチャつきは終わりました?」

「い、イチャつき!?」

 スーツの男に言われて、さらに顔を赤くする藍莉。可愛い(*´`)。

「おう、それとここからは俺が相手になるから」

「ちょっ、空さん!」

 藍莉が止めようとするが俺はそれを聞き流す。

「あなたがですか?大丈夫ですか?あなた、魔力なんて持ってませんよねえ」

「ああ、ないぞ。こいつはあるがな」

 俺は右手に持った剣を見せる。

「・・・・・・魔剣ですか」

「(メ・ん・)?そうなのか?」

 知らなかった。

「なぜ、持ち主の空さんが知らないんですか」

「だって、拾ったやつだし」

「魔剣を拾ったって・・・・・・」

「なるほど、どうりで私の魔法を消せたわけですね」

「あ?」

「その魔剣で私の魔法を消していたんでしょう」

「・・・・・・・・・」

「図星ですか。まあいいです」

 男は左右に魔法陣を展開した。

「私には関係ありませんからね、バスター!」

 二つの砲撃が放たれる。

「藍莉、下がってろ」

「何を言ってるんですか!」

「いいから、俺を信じてくれないか?」

「ッ、はぃ/////」

 藍莉は顔を赤くしたまま、下がってくれた。

「よっと」

 俺は目前まで来ていた砲撃を剣で切る。すると、魔法がガラスが割れたように消える。

「ほう、ではこれでどうです、バレット」

 無数の魔力弾が空中に出現する。

「空さん!」

 藍莉が叫ぶが俺は笑っていた。

「発射!」

 魔力弾が次々と放たれる。それを俺は、

 

1.建物の影に隠れる

2.剣で切る

 

「3!避ける!」

 俺は剣で切ったりせずに避けながら進んだ。

「うそ!?」

「なっ?」

 これには藍莉も男も驚いていた。

「はぁあああっ」

 そして、男に近づいて斬りかかる。

「くっ」

「浅いか」

 男は距離を取り、傷口を抑える。

「やってくれましたね!」

「おいおい、たかが切り傷一つでキレるなよ」

「あまり調子に乗るなよ、小僧!次で終わらせてやる!」

「聞けよ、てか口調変わってるし」

「バインド!ブレイカー!」

 バインドと同時に収束砲が放たれた。

「空さん!」

 たまらずに声を上げる藍莉。しかし、

 

――パリンッ

 

「え?」

「な、なんだと?」

 無傷の俺を見て目を見開く藍莉とスーツの男。

「バカな!バインドで拘束したはずだぞ!」

「効かねえよ」

「そんなわけあるか!お前の体に直接やったんだ!バインド!」

 再びバインドが俺を拘束しようとするが、

 

――パリンッ

 

 俺の体に触れた瞬間、バインドは砕け散った。

「ば、バカな、くっ、バインド!」

 何十ものバインドが作られるが、俺に触れた瞬間全て砕け散る。

「だから、俺に魔法は効かねえよ」

「っ、ならこれで死ね!」

 男が懐から出したのは銃だった。

 

――パンッカンッ

 

「な、う、嘘だろ、おい」

 俺は銃弾を剣で弾いた。

「もう終わりか?なら、次は俺からな。お前が美少女を傷つけるから、俺、相当、ムカついてるんだよ」

「ひっ、く、来るな!」

 銃口を再び上げる。その先は、

「ちっ」

 

――パンッ

 

 俺は右肩から血を流していた。

「空さん!」

「来るな!」

「っ」

「大丈夫だ」

 俺に駆け寄ろうとする藍莉を止める。

「し、死ねー!!」

 

――パンッパンッパンッパンッ

 

 男が撃った銃弾を俺は全て弾く。

「お前がな!」

「ダメです!」

「ちっ」

 藍莉の声を聞いて、俺は剣の柄で男を殴った。

「がっ」

 男はそのまま気絶した。

「空さん!大丈夫ですか!」

「大丈夫だ、こんなの一週間もあれば治る」

「今、治癒魔法をかけます」

 藍莉は右肩に手を当て、魔法を使うが、

「うそ、効かない」

「言ったろ、俺には魔法は効かないって」

「ッ、早く手当を」

 藍莉はポケットからハンカチを出すと傷口に結んだ。

「ぐっ」

「ご、ごめんなさい」

「いや、大丈夫だ。それより、あいつを早く拘束しろよ」

「そ、そうですね」

 藍莉はスーツの男を拘束した。

「ジャン・オーランドを逮捕しました。転送、お願いします」

 藍莉の言葉が終わるとジャン・オーランドと呼ばれた男は消えた。

「空さん、とりあえず一緒に来てもらえますか?」

「ああ、美少女頼みなら喜んで」

 俺は藍莉に連れられてその場から離れた。

 




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