魔女と剣士と少女たち   作:sakuya-syu

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EP16 お姫様と騎士と

「はぁー」

 すずかをエンジェルフェイスに連れて行った翌日の学校。俺は席に突っ伏しながら、今日何度目かの溜息を吐いた。

「アンタ、何回目の溜息よ」

「百を超えてから数えてない」

「百まで数えてたのね」

 話したかけてきたのは例によって例のごとく、アリサだ。

「それよりも空、すずかと何かあったの?」

「・・・・・・何かって?」

 俺は顔を上げてアリサを見る。

「何かは何かよ。今朝からすずかがアンタと会話しようとしないのよ」

「あー」

 十中八九昨日のキス、だな。流石にそれをアリサに言うわけにもいかないし、どうしたものか・・・・・・

「何か心当たりがあるのね?」

「まあ、昨日、ケーキ屋に連れてった」

 嘘は言ってない。

「ケーキ屋?」

「俺の知り合いのケーキ屋でな」

「で、そのケーキ屋で何があったのよ」

 断定ですか( ´ ω ` )

「いや、特になにもなかったが、まあ、俺の知り合いに何かは言われてたな」

「知り合い?ちなみにそれどこのケーキ屋?」

「エンジェルフェイス」

「・・・・・・・・・なんですって?」

 今、アリサの目が光った!?

「聞き取れなかったからもう一度言ってくれるかしら?」

 アリサさん、威圧感がハンパないっす((((;゚Д゚))))

「え、エンジェルフェイス?」

 

――ガシッ

 

 もう一度店名を言ったら思いっきり両肩を掴まれた。

「アリサ?肩が痛いんだが」

「・・・・・・でよ」

「なに?」

「なんで超有名スウィーツ店なのよ!!」

 アリサは俺の両肩を掴んだまま前後に揺らす。昨日も同じことされたな、俺。(´<_` )

「だ、だから、俺の知り合いがいるからで」

「アリサ、アリサ、ソラがそのままだと死んじゃうよ」

 俺を揺らすアリサを止めたのは、いつの間にかやってきたアリシアだった。アリサはアリシアの言葉で我に返り、掴んでいた手を離した。

「大丈夫?」

 天使!

「天使!」

 俺は無意識にアリシアの手を掴み、叫んでいた。

「ええ!?お、大げさだよー/////」

 照れちゃって、可愛いなあもう!(*´∀`*)

「いつまで手握ってんのよ」

 しかし、アリサに遮られてしまった。

「それで、結局どういうことなのよ」

「ええっと、落ち込んでたすずかをエンジェルフェイスに連れてって、そこで俺の知り合いにすずかが何か言われてたってとこかな」

「ふーん、じゃあ怪しいのはそのアンタの知り合いの人ね」

 アリサは一人、思考に入ってしまった。

「ねえ、ソラ」

 その間、アリシアが話しかけてくる。

「なんだ?」

「私もそのエンジェルフェイスのケーキ食べたいな」

「おお、いいぞ。なんなら今度みんなで行くか」

「そ、そうだね――そういうことじゃないんだけどな」ボソッ

「ん?何か言ったか?」

「なんでもないよ」

「それで」

 あ、アリサが帰ってきた。

「アンタはどうして今朝から溜息ついてるのよ」

「うっ」

 あまり、思い出したくないことを思い出してしまった。

「な、なんでもないでござりまする」

「いいから白状なさい」

 襟を引っ張られて顔が近づく。その距離5センチ程。あと少しでキスできるね、やったねo(^▽^)o

「アリサ、ちょっと近いよ?」

「へっ?」

 アリシアの指摘で気づいたのか、アリサがフリーズする。

 

――ボンッ

 

 あ、顔が爆発した。

「何近づいてんのよ!この変態!」

「グフッ」

 アリサに強く突き放された俺は机の淵に背中をぶつけた。・・・・・・痛い(;_;)

「だ、大丈夫?ソラ」

 アリシアが背中を摩ってくれる。マジええ子やわ~。

「悪い、助かる」

「あ」

 アリサを見るとバツの悪そうな表情でこちら見ていた。

「その、ゴメン・・・・・・」

「おう、大丈夫だ」

「そう」

「で、話を戻すけど」

 ちょっと嫌な空気になったので話を戻す。

「俺が朝から溜息をついてた理由はな、妹が帰ってきたんだ」

「「妹?」」

「正確には妹弟子。今までうちの里親と一緒に旅行に行ってたんだ」

 師匠と一緒に育てられた兄妹弟子で、昨日まで師匠に連れられて行方不明になっていた。

「それがなんで溜息の原因になるのよ」

 どうしよう?昨日のキスを見られたとは言えないし(ーー;)

「いや、せっかくの一人暮らしが台無しじゃん?」

「なんだ、そんなことね」

「そんなこととはなんだ」

「別に。それよりアンタ、すずかとこのままでいいの?」

「そ、それは・・・・・・」

 正直、このままでは嫌だな。あいつにキスを見られて長時間説教をくらっていたのですっかり忘れてた。

「よし、俺、すずかと話してくる」

「そうしなさい。私たちも二人の仲が気まずいのも嫌なんだから」

「おう、ありがとな」

 俺はすずかを探しに

 

――キーンコーンカーンコーン

 

 ・・・・・・チャイム、だとっorz

「はーい、皆席に着いてください」

 担任が教室に入ってくる。仕方ない、授業が終わったあとに捕まえよう。

「では、この時間は今度の文化祭のことについて説明します」

 お、授業はやらないのか、ラッキーヽ(・∀・)ノ

「というわけで、うちのクラスは演劇をやることになりました」

 どういうわけだ!文化祭といえばコスプレ喫茶だろ!

「じゃあまずお姫様役を3人、騎士役を一人決めます。立候補は――」

 

『はい!』

 

 おお、クラスの奴らやる気満々だな。

「先生!お姫様役は月村さんとバニングスさんとテスタロッサさんがいいと思います!」

「先生!騎士役は日暮君がいいと思います!」

 って、お前ら推薦かよ!?

 

『騎士役は俺(僕)で!/お姫様役は私で!』

 

 男子!下心が見え見えだ!女子!なんで俺を騎士役にしたがるの!?

「え、ええっと、じゃあ、その四人にお姫様と騎士をやってもらいましょう」

 

『えぇええっ!?』

 

「異議は認めません。他の役決めにいきます、次は――」

 こうして、すずかと仲直りしないまま、文化祭の練習をすることになった。

 

 




妹が出てこなかった・・・・・・
次は出るはずっ
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