村雨と提督の小笠原旅行記   作:fire-cat

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先ずは、小笠原編。


2018/07/19追記:台風発生しましたので、台風の進路次第で未完になります。
2018/07/21追記:台風逸れました。……サイパン方面で発生しなければ良いな。
2018/07/24追記:1015乗船しましたが、ちょっと投稿間に合いません。
         25日からに延期します。
2018/07/30追記:戻りました。
2018/08/11追記:今更ながら注意書き追記。
2018/08/13追記:7月29日未明分 公開。
2018/08/14追記:終わり頃にさらに追記。
          ここの村雨さんは現役短大生位の年齢に見える様です。
          因みに提督は30代後半(35~39)です。
2018/08/19追記:まちまちだった写真サイズを修正中です。
2018/09/02追記:小笠原ネタで終了予定でしたが、日帰り旅行は追加するかも。
          という事で小笠原編完成前ですが章立てしました。

2018/09/14追記:村雨と小笠原旅行編 一応完結。
2018/11/02追記:タグから【更新は台風の進路次第】を外しました。
2018/12/05追記:後書き――旅行 その裏で―― 投稿。
          村雨と小笠原旅行――in2018―― 完結。




村雨と小笠原旅行 in 2018
プロローグ


 とある世界のとある場所で――。

「ちっけった。軍艦、軍艦、朝鮮!」

「朝鮮、軍艦、ハワイ!」

 子供から10代半ばぐらいまでの少女がじゃんけんをして楽しんでいる。

 それをじゃんけんをしている少女たちよりは年上に見える女性たちが微笑ましげに見守っている。

「いや~元気だねぇ。そんなに外の世界って気になるもんかねぇ」

「まぁ、あの子たちにとっては気になるんでしょうね」

「しっかし、なんであんな穴があんな所に空いてたんだろうね。提督の世界に行ける穴なんて代物が、さ」

 件の穴が見つかったのは偶然からだった。

 

 

 

「ん? なにこれ? カ〇ル?」

 それを拾ったのは一人の重雷装艦。

「北上さん、それは?」

「ん~。何か拾った」

「〇ール? 聞いたことありませんね。これって――」

 心当たりない代物を見て、その正体について言葉を交わすも、

「こういう怪しいものは明石に訊くのが一番っしょ」

 片手に怪しげな袋をヒラヒラと掲げながら、鎮守府に籍を置く唯一の工作艦の下へ向かう。

 

「ね~、明石~。何か知らない?」

「え~と、……ひょっとして。……いやいや、常識的にあり得ないし、何かの悪戯?」

 持ち込まれた袋を見ながらブツブツと考え込む工作艦。

「なんなのさ~。心当たりあったら教えてよ~」

 ブツブツと己の世界に入り込んだ明石に苦言を呈する北上。

「んと、前に一度だけ提督がいる世界の映像が入ったことあったでしょ?」

「ああ、あれね。どこかの街のカメラからだと思ってたら提督がいる世界のカメラの映像だって解って驚いたもんね、皆」

「えっ! ちょっと待って。その流れだとこれって提督の世界の?」

「ええ。それも提督の物かと」

 何でわかるのかと訝しげな声に

「提督は最後まで気が付かなかったようですが、あの時の映像にはアルフォンシーノ方面への作戦指揮の様子も写っていました。映像から確認するに、提督があちら側から指揮を執る際の画面は如何(どう)やらかなり簡略化されている事も解りましたが、他にも提督の執務室というか、この場合は私室でしょうね、その様子も写っていましたよね。覚えてますか?」

「そんなこともあったね~。随分私達の顔がコミカルになってて憮然となってた娘も多かったもんね。序に提督の顔を初めて見てがっかりしてた娘も。……あぁ、そう言えばこの袋があったわ、確かに」

 そう言いながら自分の片手にぶら下がる袋を見て不思議そうに首を傾げる。

「でも、なんでそんな代物がここにあるのさ」

「それなんですよね……。普通に考えるとあの映像を見た誰かが面白半分に袋を作って置いてたとしか」

「でも、直前まであそこに何もなかったよ?」

「ええ。誰も近くには居ませんでしたし。それに中身が入っていますよ、これ」

「へ~、あけ……提督の物なら勝手に開けるわけにもいかないでしょうね」

 僅かに躊躇いを見せた明石が頭を振り、

「北上さん、それを拾った現場に案内してもらえませんか? ひょっとすると……ひょっとするかもしれません」

「ん~。あぁ、ひょっとしたら向こうに行けるかもって? まっさかぁ~」

 半信半疑ながら現場に向かう一行。

 

「まさか本当にあるなんて思ってもみなかったよね~」

 勝負が佳境に入ったらしい、じゃんけんグループを見ながら当時を振り返る年長者達。

 

 現場についた一行が付近を調査し、その姿に興味を持った艦娘からカー〇の話が鎮守府全体に広がり大騒動になった挙句、不審な穴が見つかったのは深夜の事。

 最小限の警備を残し、その夜は撤退し改めて翌朝、その穴の様子が確認された。

 長門や飛龍達が穴の直径を目算してみた結果、重巡洋艦娘や戦艦娘、空母娘では艤装を外しても入ることが困難だろうと判断され、初期艦である五月雨の次に建造され練度も飛龍の次に高かった夕立が非常時にも対応できると見込まれ調査を命ぜられる。

「ふ~ん、これが?」

 そう言うとひょいと上半身を穴に潜り込ませる夕立。

「夕立、何か見えたか?」

 見守る長門の声に

「ん~。多分、納戸に繋がっているっぽい。……ん?」

 何かを見つけたらしい夕立が身体を伸ばし

「こんなのあった」

 と差し出す。

 そこには―― 

『一番くじ艦これ ―第三次作戦 空母機動部隊 見参!- E賞艦娘オリジナルクリアポスターA2サイズ 深海棲姫 全1種』

 と書かれていた箱。

「これは……」

 封が切られていない箱に描かれている絵を見て眉を顰める長門

「……提督は深海棲艦と繋がっていたのか?」

「んなわけあるか~い。深海棲艦じゃなくて深海棲姫と書かれとるじゃろうが。……って、もっと質悪いわ」

「……あほくさ。提督の世界とうちらの世界じゃ色んなものが違うって言ってたじゃん。高がポスター一つで深海棲艦と出来てたなんて――」

 後から聞こえてくる漫才を後目に「あと、こんなのも」と2つの円筒形の紙筒を差し出す夕立。

 ――「艦これ」運営鎮守府 公式カレンダー2017/「艦これ」運営鎮守府 公式カレンダー2018――

「……提督、貴方という人は……」

 カレンダーをめくりながら、長門が頭を振る。それに対し那智が

「まぁ、提督とここは別世界だからな、価値観も色々違うのだろう。それに提督が我々を指揮するには文字から察するにこの運営鎮守府とやらに属さないとならん様だしな。ここが我々でいうところの大本営なのだろう。そこが公式に出しているものだ、提督としては購入する義務もあるのだろうな」

 そんな会話を背に再度上半身を潜り込ませる夕立。

(さっき、いい匂いがしたっぽい。お菓子だったら……)

「あ、こら。夕立、もう駄目だ」

 そんな夕立に気が付いた長門が腕を伸ばし抱きかかえる。

「あ、長門さん。離して。もうちょっとだけ」

「駄目だ。この穴がいつ消えるかわからん。こんなところでお前を失っては提督に申し訳が立たん」

「む~う」

 頬を膨らませる夕立を指で突きながら

「安全が確認されて、提督の許可が出たら行けばいいだろう」

「ぽい~」

 そんなやり取りを聞いていた艦娘達から不満の声が上がる。

 夕立ばかりじゃずるい。私達も提督の世界を見たい。

 そして――じゃんけん大会が始まる。しかし、練度が50に届いて居なかったり遠征にしか出撃せず提督との接点が殆どない軽巡洋艦・駆逐艦・海防艦達から辞退が相次いだ為、練度50以上の軽巡洋艦と駆逐艦で演習や出撃に何度も出た者が対象になった。

 

 

「あ、どうやら決まったようですね」

 先程から少女たちを見守っていた鳳翔の視線の先には、がっくりと膝をつく夕立。

 勝者は――村雨。

 

 




うちの練度50以上の軽巡洋艦娘・駆逐艦娘……

白雪(50)・浜風・卯月・深雪・皐月・白露・長波・満潮・睦月・三日月・望月・荒潮(61)・天龍・夕張・多摩・五月雨・村雨・潮・名取(81)・時雨・五十鈴(91)・夕立(95)

んで、卯月・深雪・皐月・満潮・睦月・三日月・望月・天龍・名取が遠征以外には提督との接点なし(演習・出撃非参加)の為、じゃんけんから辞退。
結果13人で争っています。
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