剣魂    作:トライアル

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 今回も増々激しくなる戦いの数々をお送りします。怪人側の組み合わせだけではなく、彼らをどう突破するのかにも注目してください。


第九十訓 無限!馬鹿共の力!

 場面は変わって、こちらはアルンの商店街。二手に分かれた分かれ道が特徴的で、左側には食関係の通り。右側には小物や自然由来の名産品関係が主に売られている。平日休日問わず人が賑わうALO星の名所なのだが……現在はマッドネバーの襲撃を受けて、人っ子一人いない閑散とした場所と化していた。

 そんな静かなる場所で戦うのは……接近戦を得意とする四人の戦士達である。

「「「「はぁぁぁ!!」」」」

「ギィィ!!」

「グルァァ!!」

 大量の戦闘員を相手取りながら、勢いのままに前進するはキリト、沖田、神楽、ジュンの四人。彼らは各々が手にしている武器を振るいながら、勇猛果敢に立ち向かっていた。

 彼らが相手する戦闘員は、カッシーン、ライオトルーパー、レイドラグーン、グール等である。密かに他の怪人達も割り込む中で、戦いはさらに激しさを増していく。

 一行に敵が片付かないことから、四人は分かれ道を利用して二手に分かれることを頭へ思い浮かべていた。

「おい、チャイナ! この数じゃ、埒が明かないぞ!」

「そんなの私に言うなアル! テメェの事はてめぇで片づけるネ!」

 会話の最中では、神楽と沖田は相も変わらず喧嘩寸前にまで仲が険悪となっていたが……もういつものことである。

「って、お前ら! 落ち着けって!」

「いや、あの二人はアレで大丈夫だから!」

 戦闘員を次々と斬りかかる最中で、ジュンは神楽と沖田の雰囲気を気にしてしまう。しかしキリトが補足を加えていき、彼の心配を払拭しようとしていた。

「あんだと? このやろ!!」

「うわぁ!? 何しやがるネ!」

「てめぇこそ、撃ってくるんじゃねぇよ!!」

 そう口にしたのも束の間、神楽らのいがみ合いが遂に堂々と衝突してしまう。沖田が戦闘員を斬りかかる傍ら、スレスレで神楽へ当たりそうになり、逆に神楽が傘の先端から弾丸を発射していき、戦闘員へ被弾させるついでに沖田にも弾丸を当てようとしていた。敵を倒す最中に見えた二人のライバル心。堂々と対立するその姿に、キリトはさておきジュンはつい言葉を失ってしまう。

「……本当に大丈夫なのか?」

「多分……」

 苦そうな表情で呟くジュンに対して、キリトも固まった表情で言葉を返していく。こればっかりはフォローのしようもないからだ。

「ギィィィ!!」

「グルルル!!」

「何!?」

 だが彼らには油断している暇などない。またも戦闘員の大群が乱入していき、多勢で攻め込んできている。またしても戦闘員や怪人を相手取る中で、ジュンとキリトは思い切った行動に出ていた。

「沖田さん! こっちだ!」

「はぁ?」

「君も僕に来い!」

「ん!?」

 なんと分かれ道を利用して、対立する神楽と沖田を引きはがしたのである。キリトは沖田を。ジュンは神楽を無理矢理連れ出していた。こうして同士討ちの可能性はなくなったのである。

 

 

 

 

 

 

 

「おい、お前! なんで急に連れ出すアルか!」

「お前じゃない、ジュンだ。よーく覚えておけよ」

「うるせぇ! お前みたいなガキに指図される覚えはないネ!」

「そういうお前だって、ガキじゃないのか?」

「はぁ? 私はもうレディーネ! コロナミンCもしっかり飲めるアルよ!」

「それが飲めるなら、僕だってジェントルマンだぞ」

 未だに興奮状態の神楽に、ジュンは呆れ顔のまま落ち着かせようとしている。話は二転三転していき、いつの間にか大人の証明的な話に変わっていた。本筋から思いっきり外れてしまっている。

 そんな彼らの元に、追いかけて来た戦闘員の大群が襲来。怪人達と共にこちらへと突撃してきた。

「チッ、もう来たアルか!」

「そうみたいだな。ていうか、お前なんて名前だよ?」

「私は神楽ネ! 覚えておくヨロシ、ジュンゴロウ!」

「って、思いっきり名前間違えるなよ! いちいち言葉遣い変じゃないか?」

「それはもう個性ネ。順応するネよ、ジュンサブロウ!」

「もうわざと言っててんだろ! 僕の名前はジュンだよ! しっかり覚えておけって!」

 敵の気配を察知して、ようやく二人は戦闘態勢を整えていく。神楽は恐らく確信的にジュンの名前を間違えており、彼女が発するごとにジュン本人がツッコミを入れている。若干ふざけた雰囲気ではあるが……これこそが彼女なりの距離の縮め方なのだ。

「分かったネ! このまま行くアルよ、ジュン!」

「お、おう! って、しっかり言えているじゃねぇかよ! 神楽!」

 ようやく本名を呼ばれたことに一安心するジュン。神楽も彼の威勢の良さを汲み取って、引っ張れるように補佐していた。二人の間にようやく信頼感が生まれたところで……襲来してきたマッドネバーの戦闘員の大群へと立ち向かうのである。

「ふゎぁぁ! ホワチャァァ!!」

「ギィィ!!」

「ウゥゥゥ!」

 大胆にも神楽は大きく飛び上がり、上空から標的を定めて乱射していく。ライオトルーパーらを怯ませた後、すっと地面に降り立つと、彼女は休む暇もなく激しい格闘戦を展開している。

「くたばれぇぇ! 雑魚共がぁぁぁ!!」

「グラァァァ!!」

「ギィィ!!」

 真剣な表情のままに傘を振るって、打撃攻撃を繰り出した後には、拳や蹴りを用いた徒手空拳な戦いを展開していた。容赦のない連続攻撃を繰り返して、カッシーンやレイドラグーンと言った戦闘員は次々と倒されてしまう。まさに彼女を中心にして戦いは動いていた。

「フッ! どんなもんネ!」

 辺りにいた戦闘員達を全て倒し切り、神楽は達成感を覚えている。そんな彼女の元に、二体の女怪人が背後から奇襲を仕掛けていた。

「「ハァ!!」」

「何!?」

 一瞬の覇気に気が付いて、神楽は横へと逸れて攻撃を回避している。先ほどまで自分のいた場所を改めて見ると、そこには地面が焦げた跡と氷結した跡が交互に残されていた。

「こ、これは……」

「私らの仕業だよ! ハァ!」

「フッ!」

 驚くのも束の間、二体の女怪人は意気揚々としたまま、神楽へ向けて積極的に攻撃を繰り出している。奇襲を仕掛けてきたその正体は、グロンギ怪人であるゴ・ベミウ・ビと炎を操る怪人のヒート・ドーパントだった。恐らく氷結した跡は前者が。焦げた跡は後者が大いに関係しているであろう。

 そんな二体の怪人が神楽を葬るべく、自身の能力を生かしながら、有利に戦いを進めようとしていた。

「ハァ!」

「トワ!」

「くわぁ!? ……くっ。流石に雑魚共とは一味違うアルナ!」

 彼女らは交互に入れ替わりながら続々と攻撃を加えており、神楽へ隙を与えないように仕向けている。その作戦に乗せられてしまい、神楽は反撃する隙すら無い。ちょうど彼女が追い込まれている隙に、ベミウらは遂にとどめを刺そうとしている。

「くたばりなさい……ハァァ!」

「フッ!」

「な……うわぁぁぁ!!」

 冷気をまとった鞭と火力の増した火炎弾が神楽へと被弾し……彼女は燃え上がった爆発の中に巻き込まれてしまった。傍から見ても重傷は免れないだろう。

「たわいもなかったわね」

「フッ」

 自身の攻撃が成功し、早くも勝利を悟る二体の怪人。このまま別の相手を探し始めようとした――その時である。

〈W! ヒートメタルパワー!!〉

「ハァ!!」

「ん? って、何!?」

 爆発の中から姿を現したのは、なんと攻撃が被弾したばかりの神楽だった。どうやら彼女は仮面ライダーWのヒートメタルの力によって、防御力を上げてどちらの攻撃も受け流したという。彼女の手にはいつもの日傘ではなく、アルヴドライバーから召喚したメタルシャフトを手にしていた。

 神楽の想定外の行動で、若干戸惑ってしまうヒート・ドーパントら。その密かにできている隙を、彼女本人が見逃すはずも無かった。

〈メタル! マキシマムドライブ!!〉

「今度はこっちの番ネ!! ……メタルブランディング!!」

「ウグッ!?」

 神楽はメタルメモリをメタルシャフトに装填。これの両端に炎をまとった必殺技であるメタルブランディングを発動した。怪人達と距離を容赦なく縮めてから、まずはゴ・べウミ・ビに対して腹部へ突き刺すようにぶつけていく。さらには、

「もういっちょオマケネ! ヤァァァ!!」

「ギャァァァ!!」

ヒート・ドーパントにも炎をまとった攻撃を繰り出していた。相手よりもさらに強力な火炎を繰り出すことで、敵の勢いを抑え込む力づくな戦法を披露している。

 神楽らしい不意打ちに加えて、Wの力も合わさったこの攻撃によって……

「ヅゥゥ……」

〈ドガーン!!〉

ヒート・ドーパント並びにゴ・ベミウ・ビは倒れこみ、そのまま爆破してしまった。盛大に燃える爆発を背景に、神楽は傘を握り直してガッツポーズを構えている。

「やったネ! 私の力とライダーの力が合わされば、もう無敵アルよ!」

 嬉しさをきゅっと抑え込むと、彼女はそのままジュンの加勢に入ろうとしていた。

 

 

 

 

 神楽が激しい戦いを繰り広げる中で、ジュンも同じくたった一人で困難に立ち向かっている。

「そこだぁ!」

「ギィィ!」

 彼は得手である大剣を起用に扱いながら、多彩な技を繰り出して戦闘員らを蹴散らしていた。時に勢いのままに斬りかかり、時に相手を貫くように突き刺し。さらには防御としてもこの大剣を用いている。まさに攻守に優れた戦法を披露していた。

 次々と戦闘員を倒す中で、彼にも神楽と同じく怪人がいつの間に加勢している。

「とりゃゃ!!」

「ん!? 危な!?」

 ふと目の前にて現れたのは、ジュンの持つ剣と同じくらいの大きさを持つ大剣。それが否応なしに彼へと襲い掛かり、ジュンは反射的に大剣でその攻撃を防いでいた。

 ジュンに勝負を仕掛けてきた怪人の正体は……星座の怪人であるペルセウス・ゾディアーツである。

「フッ……固まれ!」

「何!?」

 剣に火花を散らせながら、ジュンはペルセウス・ゾディアーツの発した意味深な言葉に警戒していた。むやみに接近戦を仕掛けず、一度距離を離れて様子見しようとした時である。「ハァ!」

「うわぁ!? って……アレは石になったのか?」

 ペルセウス・ゾディアーツは突如左腕に装備された蛇型の装飾品から、対象を石化させる特殊な光線を放っていく。その光線が解き放たれるタイミングで、ジュンはギリギリでその光線を回避しており、代わりにまだ生き残っていたカッシーンが光線を受けてしまう。彼の体はみるみると石に変化していき、そのまま倒されたかのように動かなくなっていた。

 この一連の変化を見て、ジュンはペルセウス・ゾディアーツの能力が石化光線だと理解。厄介な技に引っかかることなく、倒す方法について考え始めている。

(どうすれば……あっ、そうだ!)

 深刻そうな表情で考え始めるも、その妙案はすぐに思いついていた。必要なのは短時間で倒し切ること。下手に長引かせてはいけないことを悟り、根気強く自らが思いついた作戦を実行していく。

「お前も固まれ! そして砕け散ろ!!」

「おっと!? そうはいくかよ!」

 丸々とジュンを標的に定めたペルセウス・ゾディアーツは、大剣を振るいながら容赦なく石化光線を彼に向けて発射している。一方のジュンも光線が発射されるタイミングを見越して、自身の俊敏な運動能力を生かして回避していく。光線を防ぎながらも実は、ペルセウス・ゾディアーツを密かに誘導しており、彼は大剣を所持したままとある商店の屋根によじ登っている。

「フッ。何のつもりか知らんが、俺からは逃げれるぬぞ!」

「よっ……あぁ!」

 無論逃げ場所など無くなったジュンは、光線を自身の大剣で防ごうとするも、着弾した大剣はそのまま石化してしまい、思わず手を離してしまう。大剣は上空を舞い、そのまま地面へと降下していくはずだ。ジュンはもう丸腰状態となり、所謂絶体絶命の危機を追い込まれているはずだが……?

「これで最後だ! 固まれ!」

 自身の勝利を確信したペルセウス・ゾディアーツは、今度こそジュンを石化するべく光線を発射する。とそんな時だった。

「させるかよ!」

「何!?」

 ジュンはまたも回避行動をとっており、光線を避けた後はすかさずペルセウス・ゾディアーツに向けて飛び蹴りをかましている。

「はぁぁ!」

「うぐ!?」

 一瞬の隙を突き、ジュンの渾身の一撃は邪魔されぬことなく成功。ペルセウス・ゾディアーツが手にしていた大剣も、先ほどの攻撃によって彼の手を離れてしまう。

 するとジュンはすかさず、敵の手元を離れた大剣をどさくさ紛れで奪っていた。さらには空中を舞っていた自身の大剣もちょうどよく掴んでおり、二本の大剣を力強く構えている。これこそがジュンの狙い。敵の武器すら奪い、自身の勝利を掴むべく躍起となっていた。

「こいつらでとどめだぁぁあ!!」

「うぅ……!!」

 そしてペルセウス・ゾディアーツが怯んでいる隙に、ジュンは二本の大剣を彼の腹部に突き刺している。彼なりの渾身の一撃。これを受けた怪人側は、到底耐えることは出来ず……

「ぐわぁぁ!! おのれぇぇ!!」

大剣を引き抜かれた後に倒れこんでしまう。断末魔と共に彼は爆発してしまった。

「ふぅ……騎士団を舐めるなっての!」

 爆発を背景にジュンは、労いの言葉を自らにかけている。厄介な能力に苦戦したものの、見事に回避を繰り返して掴んだ勝利。自画自賛しつつ、自身を強く鼓舞していく。

 彼もまた戦闘を一度終了しており、このまま神楽の元へ戻ろうとした――その時だった。

「キィィ!!」

「ん? うわぁ!?」

 なんと彼の背後からスッと、ミラーモンスターの一種であるソロスパイダーが這い寄っていた。彼はジュンの体を掴むと、近くにあった店先の鏡を通して、ALO星の住人が閉じ込められているミラーワールドへと連れていかれてしまう。

「おい、ジュン! って、鏡に連れ込まれたアルか……?」

 神楽が声をかけた時にはジュンの姿がなく、ちょうどミラーワールドへと連れ出された瞬間を彼女は目にしている。

「ならば……こうネ!」

 このまま放っておくことは到底できず、神楽も龍騎の力を介してミラーワールドへと侵入していく。ベルトとブレスレットに浮かんだ紋章の形を合わしていき、任意でミラーワールドへ忍び込んでいた。

 

 

 

 

 

「おぉ!? なんだ?」

「騎士団だ! って、怪人に囚われているぞ!」

 一方でこちらは、ALO星の住人や観光客が囚われているミラーワールド。文字や物体が反転した世界であり、現実世界に任意で戻ることは出来ない。まさに奈落の落とし穴的場所である。

 そんな場所にソロスパイダーはジュンを連れ出し、大勢の人の前で処刑しようと企んでいた。

「キィ……!」

「離せよ……! 卑怯なマネするな!!」

 現在彼は首根っこをソロスパイダーに掴まれており、身動きが取れない状況である。ALO星の住人からも心配される中、必死に抵抗を試みるも上手くはいかない。このまま怪人側の思い通りになりかけた――その時である。

「ホワチャァ!」

「キィ!?」

「おっと!?」

 なんとソロスパイダーの背後から、神楽が奇襲を仕掛けてきた。ジュンを即座に解放させた後に、神楽は彼の手を掴んでソロスパイダーから距離を遠ざけている。

「大丈夫ネ!? ジュン?」

「全然大丈夫じゃなかったよ! でも、あんがとよ。助けに来てくれて」

「当然ネ! 一応仲間アルからナ!」

 様子を確認したところ、特に問題は無かった。心配してくれる神楽に優しさを感じて、ジュンは素直な気持ちで感謝を伝えている。

 ふと想いを分かち合った二人は、このままソロスパイダーを倒そうと決意を固めていた。

「さーて……こいつでとどめを刺すヨロシ!」

〈ビルド! ラビットラビットパワー!〉

〈紅のスピーディージャンパー!! ラビットラビット!! ヤベーイ! ハヤーイ!〉

 すると神楽は、またしてもライダーの力の一部を行使。紋章を合わせて解放させたのは武器の召喚。仮面ライダービルドが所持するフルボトルバスターと、技の発動に必要なフルボトルを四本、ベルトから召喚していた。

「これは……?」

「英雄達の武器の一つネ。こいつを装填するヨロシ」

「えっと……小難しいことは分からないが、とりあえずやってみるよ!」

 突然フルボトルバスターを渡されたジュンは少しばかり戸惑うも、すぐに状況を飲み込んでいき、意欲的に武器を手にしていく。町の住人達が彼らの戦いを見守る中、二人の共同作戦が幕を開けている。

「キィィ!!」

「邪魔はさせないネ!」

 ひとまず神楽がソロスパイダーの気を引いていき、そのまま時間稼ぎに身を投じていく。その間にジュンが次々と神楽から渡されたフルボトルを武器に装填していた。

「こうか?」

〈消防車! フェニックス! ドライヤー! エンジン! アルティメットマッチデーース!〉

 フルボトルの共通点はどれも赤系の色かつ、炎に関係したものばかりである。四本すべて入れ切ったジュンは、持ち手を構えつつ早速ソロスパイダーに向けて必殺技を繰り出していく。

「行くぜ! トウ!」

 と身構えていた後に神楽もすかさず動いていた。

「今ネ!」

「キィ!?」

 作戦を悟られないように神楽がソロスパイダーの背後につき、そのまま殴り蹴って彼を否応なしに前進させてしまう。そう。ジュンの必殺技が当たりやすいように、わざわざ仕向けたのであった。

〈アルティメットマッチブレイク!!〉

「ハァァ!!」

「キィィ!?」

 神楽の補佐も相まって、二人の共同作戦は無事に成功。炎をまとったフルボトルバスターがソロスパイダーへと被弾し、彼に想定外のダメージを与えている。

「キィィィゥイ!!」

 そして威勢の弱くなった鳴き声を上げて……ソロスパイダーはそのまま爆死してしまう。

「やったアル! ジュン!」

「おう、ありがとうよ!」

 作戦が上手く成功したことを喜び、思わず握手を交わす神楽とジュン。屈託のない笑顔を見せあいつつも、彼らは気持ちを切り替えて、次なる戦いに進もうとしている。

「さぁ、戻るアルよ!」

「あっ、待って! 皆さん!! 絶対にこの戦いを終わらせますから、後は俺達に任してくださーい!!」

 そのまま元の世界へ戻ろうとした矢先、ジュンは最後まで見守ってくれていた住人達に勇気づける言葉をかけていた。騎士団として必ず住人達を助けることを表明している。

「さぁ、行こう!」

「おうネ!」

 そう言葉をかけた後に、二人はこちらの世界の鏡を通して、元の世界に戻っていた。一瞬の出来事ではあったが、この言葉は住人達にとっても頼もしいことに間違いはない。

「「「おぉぉ!!」」」

 大きな歓声と共に、騎士団やその仲間達を応援する声が次々に上がっていた。希望を灯されたことで、ミラーワールドの雰囲気は一変。鏡を介して彼らを熱く激しく応援するようになっている。

 ジュンを倒して絶望感を与えようとしたソロスパイダーだったが、その目論見からは外れてしまい、結果的に真逆の希望を与えることとなった。

 

 

 

 

 

 一方でこちらは、商店が並ぶもう一つの一本道。そこでは沖田がキリトに連れられており、否応なしに共闘を持ち掛けられている。

「ったく、なんでい。無理矢理連れてくるんじゃねぇよ、黒剣さんよぉ」

「いやいや、だってアレで止めなかったら、本気で神楽のことを倒そうとしていたんじゃないのか?」

「やだなー、そんなの冗談に決まってやすよ。ただ半殺しにするだけでい」

「全然穏やかじゃないんだが……」

 不機嫌そうな表情で沖田が呟くと、苦い表情でキリトがツッコミを入れていた。彼の言葉を半信半疑で受け止めており、本気ではないかとつい心配をしてしまう。

 だがそれでも、沖田は気持ちを切り替えて今自分がすべきことを思い起こしている。

「まぁ、いいでっせ。どうせ怪人共を倒すことに変わりはねぇですから。黒剣さん、一緒に戦ってくれやすかい?」

「それはもちろんだよ。俺も沖田さんと同じ想いで戦っているからな」

「そうですかい……なら話は早いですねぇ」

 改めて共闘を持ち掛けると、キリトもすかさず了承していた。共に誓い合った後に、彼らはふと刀や長剣を手にしている。

 そして、

「「はぁぁぁ!!」」

上空から飛来してきたレイドラグーンを瞬く間に一刀したのだ。大きな爆発と共に、彼らの元には追いかけてきた戦闘員や怪人の軍団が集結している。二人を取り囲むほどの軍勢だが……これもキリトや沖田にとっては想定の範囲内なのだ。

「あらら~もう来ちゃいましたね。じゃ、俺は右側を担当しやすぜ」

「それじゃ俺は左側だな。このまま叩き斬ってやるよ!」

「随分と血気盛んですねぇ……まぁ、俺もですけど。いざという時は加勢しやすよ」

「あぁ、よろしくな!」

「こちらこそ……!」

 二人は真剣な表情を浮かべながら、たわいのない会話を交わしていく。共に戦闘態勢は万全であり、今すぐにでも戦えるとのことだ。一応の約束を交わしたと同時に――

「「はぁぁぁあ!!」」

二人は左右に分かれて戦闘員の軍勢に対峙していく。互いの横槍が入らぬうちに、敵を大方仕留めることを決意していた。

「おっと!? フゥゥ!!」

「ガァァア!?」

 まずは沖田が勢いよく、ライオトルーパーやグールといった戦闘員を一瞬の太刀で斬りかかっている。彼から見れば雑魚など眼中になく、いちいち倒れたかも確認せずにただひたすらに前進していた。

「邪魔だ! どけぇぇ!」

「ブホォォ!!」

 戦闘員が行く手を阻むのならば、彼は落ちていた土産物を乱雑にぶつけ、半強制的に怯みを与えてそのまま倒していく。手段を一切選ばない沖田ならではの戦法であった。

 そんな彼の元に、一体の怪人が勝負を仕掛けている。

「ハァァ……フッ!」

「何? こいつは……?」

 沖田を斬りかかろうとしたその相手は、タイガーオルフェノク。虎の特性を備えた怪人であり、その手には原典では使用しなかったサーベルを所持している。接近戦を展開しつつ、沖田を蹴落とすべく真っ向から立ち向かっていく。

「はぁぁあ!!」

「って!? こんんゃろ……中々隙の無い奴でさぁ……」

 ふと手から衝撃波を解き放ったと思えば、タイガーオルフェノクはその隙に沖田に連続で斬撃を与えている。これには沖田も素直に受けてしまい、つい体を後退させてしまう。

 正攻法では勝てないと悟った沖田は、何か不意を突く方法を練り始めている。すると彼の目に入ったのは……商店にて散らばる雨傘だった。

「こいつは……フッ。そういうことですかい!」

 どうやら不意を突く目星はついたようで、地面に散らばる雨傘を活用するようだ。

「フッ、ハァ!」

「よっと!」

 ひとまず沖田は相手から解き放たれる衝撃波を回避しつつ、そっと相手の背後に回り込んでいく。後ろから不意打ちかと思えば、沖田には別の考えが思い浮かんでいた。

「ん? ……そこだ!」

 とタイガーオルフェノクが後ろを振り向くと、そこには至近距離で迫る沖田の姿がある。避けようもない瞬間を見て、彼が手から衝撃波を解き放とうとした――その時だ。

「させるか!」

「何!? うわぁ!?」

 なんと沖田は密かに手にしていた雨傘を勢いよく開き、それにより衝撃波を受け流すことに成功していた。無論こんな行動などタイガーオルフェノク側は予測できず、そのまま自身の放った衝撃波を受けてしまう。

 まさに返りうちな戦法。意地でも好機を作りつつ、沖田は刀を握ってそのままとどめを刺そうとしている。

「とどめだ……はぁぁぁ!!」

「う……ぐわぁぁあ!!」

 彼はそのまま刀を正面に傾け、相手の上半身に向けて力強く一刀していた。沖田の渾身の一撃を受けたタイガーオルフェノクは、抵抗しようとするも力尽きてしまい……沖田が切り裂くと同時に体を爆発させてしまう。青い炎を上げながら、その身を灰に変えている。

「ったく……まさかチャイナ娘と同じ戦法を取ろうとはな」

 相手の撃破をしっかりと確認した沖田は、ボソッと小言を呟く。そのまま刀を構え直しながら、キリトの元へと戻っている。

 

 

 

 

「フッ! ヤァァ!!」

 一方でキリトも、沖田に引けを取らないほどに奮闘していた。次々と襲い掛かるカッシーンやレイドラグーンを斬り続け、容赦のない戦いを展開している。

「ギィィィ!」

「ヤァ!! まだだ!! ……フッ!」

「ナ!? ダラァ!?」

 彼の周りを取り囲もうとも、キリトの手段は変わらない。キリトは体を大きく飛び上がらせて、背を向かせながら二本の長剣で戦闘員達を一瞬にして一刀。

「……ギリギリィィ!!」

 斬られた彼らは一瞬にして戦闘不能となり、すぐに倒れこんでしまう。本気となったキリトに手も足も出せていなかった。

「ふぅ……こんなもんか? マッドネバーってのは!」

 ライダーの力も借りて、増々調子を高めているキリト。その表情も凛としたものに移り変わっている。

 そんな彼に勝負を挑むのは、上位の力を持つ不死生命体だ。

「くらえ!」

「ん? 何!?」

 とある気配に気づくと、キリトはこちらに飛ばされてきたブーメラン状の物体を長剣で跳ね返している。物体が飛ばされた方向を振り向くと、そこには山羊の姿を模した怪人が姿を見せていた。

「お前は……」

「俺の名はカプリコーンアンデッド! お前を倒してやるよぉ……オリャ!」

「フッ!」

 彼に襲撃を仕掛けてきたのは、カプリコーンアンデッド。山羊の始祖であり、不死生物であるアンデッドの一種だ。その特性を彼はすでに把握しており、倒されない安心感からキリトへ容赦なく襲い掛かっている。

 一方のキリトは彼の三日月型のブーメランに注意しながら、密かな隙が出来るのを虎視眈々と狙っていた。それまでは上手くやり過ごそうと思っていたが……

「今だ!」

「なっ!? ……しまった!」

不運にも隙を突かれたのはキリトである。彼は長剣を二本とも叩き落とされてしまい、丸腰状態となってしまう。そんな絶体絶命の機会を、カプリコーンアンデッドが見逃さすはずもない。

「これでとどめだぁ!」

「な!?」

 彼は手にしたブーメランを小刀のように扱い、キリトの首元に向かって斬りかかる。短期決戦で勝負を付けようとしており、抵抗すら見えなかったことから、実質的な勝利を密かに確信していた。

「勝ったな」

 と意気揚々と声を上げた時である。

「何!?」

 ふと目線をキリトへ戻すと、そこには彼が新たな武器を手にして、ブーメランから身を守ろうとする光景が見えていた。そう彼は、咄嗟にライダーの武器を召喚して難を逃れていたのである。

 キリトが召喚した武器はウィザーソードガン。剣にも銃にもなる変形型の武器で、彼は剣状にてブーメランを力強く受け止めていた。

「はぁぁ!」

「くふぅ……!?」

 そしてお返しと言わんばかりに、ブーメランをそのまま弾き返してしまう。思わぬ攻撃を受けて、つい怯まされるカプリコーンアンデッド。彼が怯んでいる隙に、キリトはすかさず勝負を仕掛けていた。

〈ウィザード! ハリケーンドラゴンパワー!!〉

〈ビュー、ビュー!! ビュービュービュービューン!!〉

 ドラゴン系の力を経由して、ウィザーソードガンをもう一つ召喚している。二刀流の構えをしつつ、目つきを鋭くさせていた。

「フィナーレだ……はぁ!」

 決め台詞のような言葉と共に、真っ向からカプリコーンアンデッドへ立ち向かう。すると両手に装備したウィザーソードガンは緑色に輝き、風の力をまとっていく。

「くらえ!!」

「ううぅ!? グルァ!?」

 宿した風の力によって速度を上げていき、俊敏な動きから連続攻撃を繰り出すキリト。しっかりとダメージを与えつつ、無駄のない攻撃で押し通そうとしている。

 そして遂に……

「はぁぁぁ!!」

「ぐわぁぁ!!」

とどめとして決めた斬撃が見事に、カプリコーンアンデッドを打ち倒していた。斬撃に吹き飛ばされたカプリコーンアンデッドは、体を残したままベルトのバックルが途端に開錠している。するとキリトが装着するベルトも、一風変わった反応が起きていた。

「ん!? なんだ?」

 ベルトの中心部から突如として飛び出たのは、アンデッドを封印する専用のラウズカード。それがカプリコーンアンデッドに付着すると、彼の体を吸い込んで、一枚のカードとしてキリトの手元に戻っている。

「Qのハート……あの怪人は、こうやって倒すのか?」

 どうやら彼はアンデッドの撃破方法を知らされておらず、興味深そうにカードを見つめていた。

 そう気を休めているうちに、タイガーオルフェノクを倒した沖田が戻ってきている。

「なんでい。もう倒しちまったんですかい?」

「沖田さん? そっちはもう済んだのか?」

「とっくのとうにでっせ。さて残るは……アイツらか?」

 二人はすぐにこちらへ近づいてきた怪人の存在を認知。近くに残っていた怪人は、ファントムの一種であるスプリガンと、鋭い剣先を右腕に宿すソードロイミュードだ。

 すると後者が早速自身の能力を露わにしていく。

「この力に翻弄しろ! フッ!!」

「な……!?」

「こいつは!?」

 ソードロイミュードが左腕を上げた途端、周囲の時間が止まったかのように重力へ負荷がかかっていく。この能力の正体は重加速。ロイミュードが使用できる固有能力であり、周囲の時間にズレを生じることが出来る。おかげでキリトと沖田は、体を動かすことすらままならない。

「はぁ! どうだ! 俺の力は! さぁ、お前も来い!」

 絶好の機会と括り、一段と調子に乗るソードロイミュード。共に行動していたスプリガンにも発破をかけようとした時である。

「アレ? おい! お前も効くのかよ! ったく!」

 なんとスプリガンも重加速の影響を受けており、キリトや沖田と同じように行動への制限がかけられてしまう。これにはソードロイミュードも想定外だったらしく、キリトらをそっちのけで対処している。

 一時の猶予は出来たものの、窮地な状況に変わりはないキリトや沖田。限られた時間の中で打開策を捻る中……ふとキリトのベルトからとあるライダーの力が解放されていく。

「ん? 車!?」

 何の前触れもなくベルトから出現したのは……ロイミュードと敵対するシフトカーの面々だった。

〈マックスフレア! ファンキースパイク! ミッドナイトシャドー! ジャスティスハンター!!〉

 その種類は四台ほど出現しており、専用の道路を作り出しながら、ひとまずはソードロイミュードらに手堅い体当たり攻撃を繰り出していく。

「うわぁ!?」

「くわぁ!?」

 襲い掛かってきたシフトカーにどうすることもできず、なすがままに攻撃を受ける二体。特にスプリガンは動きも制限されているので、ほぼ無防備の状態である。

 一定の攻撃を加えたところで、四台のシフトカーはキリトや沖田の手元へ戻っていた。すると、

「おっと、戻った?」

「このミニカー達が、俺らを助けてくれたのか?」

重加速をあっさりと打ち消してしまう。詳しい仕組みはいまいち分からないが、このシフトカー達がキリトらを味方してくれることは確かである。キリトにはマックスフレア、ファンキースパイク、ミッドナイトシャドーの三台が。沖田にはジャスティスハンターが付いてきている。

 風向きが自分達に向かっていることを確信した二人は、この流れのまま一気に怪人達を仕留めようと試みていた。

「行くぞ、沖田さん!」

「おう。存分に使わせてやりやすよ」

 共に真剣な表情を浮かべたまま、自身の標的を定めていく。キリトはソードロイミュードを。沖田はスプリガンを相手にするようだ。

 一方で怪人側も、ようやく調子が整ったらしい。

「ほら。これでどうだ?」

「よし。ようやく本調子が……ぐぷ!?」

「えっ!?」

 ソードロイミュードの助けによって、ようやく重加速の中で動けたスプリガンだったが、早速彼はジャスティスハンターから作り出された牢屋に囚われてしまう。無論この攻撃を仕掛けたのは沖田である。

「おっ!? これは牢屋……!?」

 と彼が武器を構えながら戸惑っているうちに、沖田も実は牢屋へ入ってきていた。その表情は薄ら笑いを浮かべつつ、獲物を狙うかのように眼光を鋭くさせている。要するにドSな一面を、この状況で露わにしていたのだ。

「さぁ、俺とお前だけになりやしたね……たんまりと戦いましょうや」

「えっ……って、ギャァァァ!!」

 そう一言だけ声をかけると、沖田は次々と容赦のない一撃をスプリガンに繰り出していく。牢屋の内部という限られた空間の中で行われるのは、一方的な拷問であろう。刀を振りつつ、しっかりと敵を撃破しようとする沖田であった。

「おい、どうなってんだ!?」

 一方のソードロイミュードは、この急展開に上手く対応しきれていない。何よりも彼らがシフトカーの能力を使えていることに、今更ながら驚いているからだ。そう警戒心を高めていた時……キリトが隙を見て、とある攻撃を繰り出していく。

「ここだよ!」

「ん!?」

 声が聞こえた方角を振り向くと、そこには四体に分身したキリトが、四方八方から彼を取り囲んでいた。さらに彼が手にしている聖剣エクスキャリバーは、炎をまといつつトゲトゲした物体を付着させている。これも恐らく、三台のシフトカーによる効果なのだろう。

「ハァァ!!」

「うぐっ!?」

 ソードロイミュードの動きが鈍る隙に、キリトはシフトカーの力を宿した斬撃を相手へ容赦なく浴びせていく。辺りには土煙が舞い、炎と同時にトゲトゲした物体も小規模ながら、ソードロイミュードにダメージを与えていた。

「おのれ……くらえ!!」

 連続した攻撃に怒りを覚えて、すかさずソードロイミュード側も反撃。次々と右腕から衝撃波のような斬撃を繰り出すも、

「やっと!」

キリトにはその全てを避けられてしまう。また彼は斬撃を回避しながらも、ソードロイミュードとの距離を大胆に縮めていく。

 そして遂に……待ちに待った決着を付けようとする。

「フレア! スパイク! シャドー! スペシャルスラッシャー!!」

 彼は二本の長剣を構えながら、その片方(エクスキャリバー)にシフトカーの力を解放させていく。炎、トゲ、影の三つの力が合わさった聖剣を……

「はぁぁぁ!!」

「うぅ!? くっ!?」

お得意の連続切りで相手へとぶつけていく。反撃する隙すら与えないキリトの猛攻。これには到底耐えきることも出来ずに……

「き、貴様!! うわぁぁぁ!!」

ソードロイミュードは倒れこんで、そのまま爆発してしまう。と同時に周囲の重加速現象も収まり、役割を終えたシフトカーはベルトへと戻っていた。

「シフトカー……だったか? 助けてくれてありがとうな」

 戻る途中でキリトがお礼の声をかけると、シフトカー達はクラクションを鳴らしながら意思疎通を図っていく。彼らもキリトを助けられたことが嬉しいとのことだ。本人も微かに彼らの優しさを汲み取っていく。

 一方でちょうど同じ頃、

「これで……とどめでさぁ!」

「ぐはぁぁあ!!」

沖田の一刀が上手く決まって、彼はスプリガンを見事に打破している。彼が断末魔を上げながら爆発すると同時に、囲い覆っていた檻は解除されていた。残っていたジャスティスハンターも沖田の手元を離れて、キリトのベルトへと戻るのである。

「ふぅ……大したヤツじゃなかったですねぇ」

「って、沖田さん? 檻の中で一体何をやっていたの?」

「何ィ、ただ痛めつけていただけでさぁ。そういう黒剣さんは、ちゃんと勝ったんですか?」

「あぁ、もちろん。さっきまで一緒に戦ってくれたシフトカーのおかげでな!」

「なんか、随分嬉しそうでっせ」

「そうかな?」

 戦闘が終わった沖田に、キリトがちょうど良いタイミングで話しかけていく。沖田の堂々とした一言に、彼は思わず気が引けてしまったが。それでもお互いが無事で苦難を乗り越えたことには、共に嬉しく思っているのだが。

 怪人達と激闘を繰り広げたキリト、神楽、沖田、ジュンの四人。彼らはこのまま合流しつつ、また新たな戦いへ身を投じることとなる……。

 

 

 

 

 

 

 

 多くの戦士達が勇猛果敢に怪人達へ立ち向かう最中、彼女らもまた自分なりの戦いでマッドネバーに立ち向かっている。

「行ってください、定春!!」

「ワン!!」

 ユイは定春へと乗っかり、彼に指示を加えながら戦闘員の大群へ体当たり攻撃を続けていた。

「ガァァア!!」

「ギィィィ!!」

 もちろん戦闘員と定春には体格差があり、対峙しようとも一瞬にして蹴散らされている。怪人ではなく戦闘員を周到に狙い、戦力をどんどん削ぐ作戦に出ていた。

 ユイや定春が一戦を交えるその一方で、近くの建物の裏路地ではフレイヤがとある怪人にその身を追われている。

「見つけたぞ! ハァァ!」

「ヤァ! しつこいですね!!」

 追手として付け狙うは、溶岩の特性を持ったマグマ・ドーパント。彼は濁った火山弾をフレイアへと飛ばして、彼女の動きを封じ込もうと企てていた。フレイアはハンマーで火山弾を追い払いながら、どうにか追手を巻こうとしている。

 狭い路地の中で繰り広げられる逃走劇。このまま状況が拮抗化しようとした時……思わぬ助っ人がフレイアを助けている。

「とりゃぁぁ!」

「何!?」

「えっ!?」

 ふとマグマ・ドーパントに抱き着いてきたのは、たまたま近くで戦闘員達を一掃していた長谷川泰三。彼はフレイアの窮地に気づくと、すぐに路地裏へと駆け寄り、ずっと彼らが来るのを待ち伏せしていた。

「おい、なんだコイツ! 離れろ!!」

「誰が離れるかよ!! 無職の底力、舐めるんじゃねぇぞ!!」

 長谷川を鬱陶しく思い、力づくで追い払おうとするマグマ・ドーパントだったが、彼は意地でも離れようとしない。険しそうな表情を浮かべながら、彼から滲み出る高温にも根性で耐えている。

 長谷川の忍耐力に驚嘆するフレイアだったが、彼女はすぐに長谷川の真意に気付く。

「あっ、そういうことですね……はぁぁぁ!」

 するとフレイアはハンマーを握りしめて、力強くマグマ・ドーパントに向けて殴りかかっていた。

「何……ぐわぁぁあ!!」

「キャ!?」

「おっと!!」

 相手の全身へ響き渡るように、体の中心に向けて殴打すると……マグマ・ドーパントの体に負荷がかかり、そのまま体を発火させながら爆発させてしまう。その勢いに押されてしまい、体を吹き飛ばされるフレイア。そんな彼女を長谷川は即座に抱きかかえ、自らの身を挺して守ったのであった。

「ふぅ……おい、大丈夫か?」

「えっ? アナタが守ってくれたのですか?」

「言っただろう。無職の底力は果たしねぇってな!」

 マグマ・ドーパントの高温に加えて、爆発の衝撃波を間近に受けながらも、平気そうな顔で受け流す長谷川。しぶとさを見せる彼の姿を目の当たりにして、フレイアもその強さを信じて長谷川のことを頼ろうとしている。

「……地球の侍は本当に頼もしいですね。でも無理だけはしないでくださいね」

「わかっているよ! さて、アンタはこれから……」

 彼女に褒められたことで、つい嬉しさを感じて表情が緩む長谷川。気持ちを弾ませながら、フレイアに改めて手を貸そうとした時だった。

「させるかぁぁぁ!!」

「えっ? ……ギャァァァァ!!」

「ん!?」

 なんとちょうど彼らの上空から、羽根を伸ばして上空を滑空していたプテラノドンヤミー(オス)が来襲。すぐに長谷川を上空へと連れ去り、彼に想定外の恐怖を与えていた。あまりにも突然の出来事に、フレイアも口を開けて体を固めてしまう。

「た、助けてくれぇぇえ!!」

「ええい! 暴れるな! お前は俺が仕留めてやる!!」

 必死に抵抗を試みる長谷川だったが、体をがっちりと掴まれているために上手く対処できない。脅しまでかけられているため、下手をするとこのまま上空から落下してもおかしくない。

 甲高い悲鳴を上げながら助けを求める長谷川に……救いの手を伸ばしたのは意外な人物である。

「あっ! 定春! 長谷川さんを助けてあげてください!!」

「ワン!!」

 ちょうど空を見上げて長谷川の窮地に気付いたのは、ユイと定春だった。彼女らは道中のゴミ捨て場で見つけたトランポリンを利用して、長谷川を助けようと画策している。

「いっけぇぇ!」

「ワフゥゥ!!」

 タイミングを調整しつつ、定春はトランポリンのバネを利用して大きく飛び上がった。目指すはプテラノドンヤミーの背後。気配を悟られぬよう、静かに迫っていき……

「今です!」

「ワフゥゥィ!!」

見事にその不意を突くことに成功している。

「何だ!?」

「うわぁぁぁあ!!」

 飛行の態勢を崩したプテラノドンヤミーは、訳も分らぬままに垂直へ墜落してしまう。

 一方の長谷川も、その流れに巻き込まれて共に落下していた。だが落下の途中で、彼の態勢は大いに変わっている。プテラノドンヤミーの両足を掴み、彼を勢いのままに自身の背中近くへ移動させると、掴んだ足を引き裂くように開き……

「ぎぁぁぁあ!!」

そのまま地上へと着地していく。幸いにも落ちた先にはゴミ袋が密集しており、それらがクッション代わりとなって大事には至らずに済んだ。ところがプテラノドンヤミーにとっては、思わぬダメージを被ることになっている。

「な……」

「えっ?」

 ふと冷静になって、後ろを恐る恐る見てみると……そこには筋肉バスターではなく、長谷川バスターをかけられているプテラノドンヤミーがいた。どうやら落下の最中、奇跡的にこの態勢となったようである。当然プテラノドンヤミーからすれば、肉体的及び精神的なダメージは相当なものであり……

「コノヤロー!!」

「ん!? うわぁ!?」

悲痛な叫び声をあげながら爆死してしまう。爆発によりまたも吹き飛ばされた長谷川だったが、大したダメージは受けていなかった。この短時間の間に、強固な頑丈さを露わにしている。ちなみに長谷川が長谷川バスターをかけたことは、あまり身に覚えにないらしい。

「痛……って、なんだ? メダル?」

 自身の無事を入念に確認する長谷川だったが、彼は近くに落ちていた一枚のメダルを発見している。これもセルメダルであり、月詠と同様に直感からこのメダルを所持することにした。

 一方でユイと定春は、長谷川を助けられたことに一安心している。

「やりましたね、定春!」

「ワン!」

 互いに優し気な笑みを浮かべながら、アイコンタクトをとっていた。そうお互いを信じて、次なる戦いに身を投じようとした時である。

「ウゥゥ!」

「ワフ!?」

「キャ!?」

 彼女らに目を付けた二体の怪人が、お返しと言わんばかりに襲撃をかけていた。ユイにはクジラをモデルにしたホエールイマジン。定春にはイボイノシシをモデルにしたウォートホッグファンガイアが攻撃を仕掛けている。

「貴様……!」

「ワフ……ウゥゥゥ!!」

 スッと睨みを利かせるウォートホッグファンガイアに対して、定春も対抗して怪訝な表情で雄たけびを上げていた。二匹はそのままいがみ合いながら、力の赴くままに衝突する。

 一方でユイは、丸腰のままホエールイマジンと対峙していく。

「お前~倒すぞ~!」

「ク、クジラさん!? いや、邪悪なクジラさんですね!」

 ユイは体の装飾品や特徴を元に、ホエールイマジンをすぐにクジラモチーフだと理解。自身と縁の深い動物と知り、何やら運命的に感じている。とそれはさておき、標的を定められたユイはホエールイマジンからの攻撃を次々に回避していく。

「くらえ~!」

「そうはいきません! フッ、ヤァ!」

 彼女は自身の身軽な身のこなしを生かしながら、ホエールイマジンの打撃攻撃を軽やかに受け流す。動きが鈍いホエールイマジンは決まった攻撃しか繰り出さず、ユイにすかさず手の内をバラしてしまう。

「今です! ハァ!」

「あっ。何~?」

 そして一瞬の隙を突いた後に、所持していた杖型の武器をユイに奪われていた。思わぬ鈍器を手にした彼女は、

「エイ!!」

「うぐっ!?」

ためらう暇もなくホエールイマジンの下腹部にそれを当てている。要するに股間を狙った攻撃であり、それを受けたホエールイマジンは存分に痛がる反応を見せていた。

「くっ……き、貴様~!」

 どうにか態勢を整えて、ユイに反撃を加えようとした時である。

「うわぁぁあ!?」

「ん? ぐはぁ!!」

 ふと彼の真横から、高らかな悲鳴が聞こえていた。つい横へ振り返ると、そこには定春によって吹き飛ばされたウォートホッグファンガイアの姿が見えている。どうやら突進対決は、定春の方に軍配が上がったようだ。

 定春によって投げ飛ばされたウォートホッグファンガイアは、ホエールイマジンに衝突すると、彼を巻き込んだまま遠くへと飛ばされていく。結局撃破が分らぬまま、この勝負は一旦幕を下ろしていた。

「か、勝ったんですか? 定春?」

「ワン!」

「凄いです! 助けてくれてありがとうございます!」

 定春はすぐにユイの元に駆け寄り、元気よく声を上げて返事している。威勢の良い返事を聞けたユイは、満面の笑みを浮かべながら彼に抱き着くのであった。互いのことを思いやる彼女ならではのスキンシップである。抜群のコミュニケーションを披露していた。

「はぁ……やっと着きました。って、これは……?」

 一方でフレイアは、長谷川を追いかけたところでようやくこちらに到着。けれども状況を飲み込めず、つい首を傾げてしまう。無論長谷川も同じような反応である。

「痛……って、嬢ちゃん達がやったのか?」

「あっ、長谷川さん! もちろんです!」

「ワン!!」

 近づいて問いかけると、ユイと定春共ににこやかな笑顔で事を返していた。よっぽど嬉しいことが、フレイアや長谷川にも伝わっている。緊迫が続く戦場でも、クスっとつい暖かな気持ちを察していた。

 思わぬ危機に直面しながらも、根性や知恵を用いて乗り切った四人。この流れに乗っかり、さらなる行動に取り掛かろうとしたところ……事態は急展開を迎えている。

「「うわぁ!!」」

「えっ? 今の声は……パパと神楽さん?」

「ワフ!?」

 神楽とキリトの悲痛な声に気付いたユイと定春は、じっとすることが出来ず声の聞こえた方角へと歩みを進めていた。突発的な行動に、フレイアや長谷川も止めることが出来ずにいたが。

 絶え間なく変化を続けるマッドネバーとの闘い。フレイアの元にも、新たなる刺客が忍び寄ろうとしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 場面は変わって、こちらはアルンの街中に設置されたレンガ状の橋。高架された場所を繋ぐ役目を持ち、その全長はビルの三階建てにも及んでいる。また橋の下にはサイクリングロードに似た道が舗装されており、休日には妖精達が羽根を用いて飛行レースをするほど住人達から親しまれている場所だ。

 そんな平和な場所も、現在は戦場と化している。ここではリーファ、ノリ、柳生九兵衛、猿飛あやめの四人が、戦闘員や怪人達を相手取っていた。

「フッ、ヤァ!」

「ギギギ!!」

 サイクリングロード状を駆け抜け、堅実的に戦闘員をなぎ倒すは柳生九兵衛。重ねてきた剣技を余すことなく披露し、相手よりも先に行動してその息の根を止めている。現在この道で戦闘員と戦うのは九兵衛だけであり、誰にも邪魔されることなくライオトルーパーやワーム(サナギ体)を倒していった。孤軍奮闘とは、まさに現在の彼女のことを表しているのだろう。

 一方で架けられた橋の通路では、リーファ、ノリ、猿飛あやめの三人が、戦闘員達と激闘を繰り広げている。

「ハァァ!」

「ヤァ!!」

「セイ!!」

 三人は各々の武器を巧みに使いながら、自分の得意な戦いを展開していた。あやめは手裏剣と素早さを生かした俊敏な戦闘を。ノリはハンマーを振り回して力強い打撃戦を。リーファは片手剣と蹴り技で、次々に戦闘員の大群を薙ぎ払っている。

 橋の上で展開されていく戦い。誰もが果敢に立ち向かう中で、突如として新たな敵が乱入していく。

「キュユ!!」

「ぐわは!?」

「えっ? キャ!?」

 その怪人の正体はエビの特性を持ったキャマラスワーム。高速での移動を得意とするワームの一体であり、右腕に装備されたハンマーに似た腕を振るいながらリーファとノリに襲撃をかけてきたのだ。

 当然あやめにも襲い掛かろうとしたのだが、

「キュユ!」

「ふっ!」

「キッ!?」

彼女は寸前でその奇襲を手裏剣で受け流す。どうやらキャマラスワームの動きをおおよそ把握して、手の内をすでに見透かしていたようだ。

「甘いわね……アナタのような姑息な攻撃が、忍である私に通じるわけ? そんなの何十年も早いのよ!!」

「キュィ!!」

 あやめは即時臨戦態勢を整え、真っ向からキャマラスワームの高速移動に対処していく。一方のキャマラスワーム側も、変わらずにあやめを標的として定めていく。二人は互いの素早さを限界にまで高めて、誰の目にも止まらぬ高速の戦いを始めていた。

 常人にはついていけないスピードを目にして、リーファやノリは大小なり驚いている。

「す、凄いスピード……」

「まぁ、あやめさんは忍者だからね……にしても、怪人と張り合うだけで凄いと思うけど」

 ノリの率直な反応にリーファが補足を加えていた。かくいう後者もあやめの知られざる実力には驚きを隠せないのだが……。

 と気休めに会話を交わす二人に、さらなる別の怪人がこの戦場に乱入していく。

「フッ、貴様らの相手は俺達だ!」

「覚悟しろ!!」

「って、何!?」

 意気揚々と交戦を仕掛けてきたのは、メタル・ドーパント、カマキリヤミー、シルフィの三体。前者の二人はノリを集中的に狙い、後者はリーファを周到に攻めていく。また同じタイミングで、九兵衛も一体の怪人と対峙する。

「勝負だ!」

「貴様は……一角獣をモデルにした怪人か!」

 剣を構えて標的を九兵衛に定めるは、一角獣の星座をモデルにしたユニコーン・ゾディアーツ。騎士然とした風貌をしており、動きのキレからも相当な手練れだと彼女は予見する。

 それはさておき、売られたからには真っ向から立ち向かう意思を見せる九兵衛。両者共に呼吸を整えて、長く続いていく道中で遂に戦闘が開始される。

「ならば……行くぞ!」

「フッ!!」

 声を荒げながら真っすぐに刀を構える九兵衛。彼女に対してユニコーン・ゾディアーツも、手にした長剣を改めて整える。

「はぁぁ!!」

「フッ! とわぁ!!」

 両者ともに最初から全力を注ぎ込み、相手へ容赦のない一刀を繰り出す。刀と剣がぶつかり合い、攻守がせめぎ合う勝負。九兵衛も真剣な表情のまま、ユニコーン・ゾディアーツを撃破するために躍起となっている。

 一見彼女が冷静さを欠けているように見えるが、決してそんなことはない。

「そこだ!」

「ウッ!?」

 拮抗した戦いの中で、一足早く動いたのはユニコーン・ゾディアーツ。自身の剣をフェンシングのように振るい、九兵衛の心臓にめがけてそれを勢いよく突き刺す。

「勝ったな……」

 彼女の弱った唸り声を察して、自身の勝利を高らかに確信するユニコーン・ゾディアーツ。そのまま九兵衛の体から剣を引き抜こうとした時である。

「何!? いない?」

 なんとふと我に返ると、そこにはすでに九兵衛の姿そのものが消えていた。はっきりと倒した覚えはあるはずだが、やはり辺りを見ても一切見つからない。

 思わず上空を見上げようとした――その時だった。

「ここだぁぁ!! やぁぁぁ!」

「うぐっ!?」

 そこにはちょうど九兵衛がおり、刀を構えながら有無を言わさずにユニコーン・ゾディアーツへ斬りかかっている。そう彼女は一瞬の判断から、大きく飛び上がり自らの危機を回避することに成功していた。ユニコーン・ゾディアーツが刺した九兵衛は、いわば彼女の残像ともいえよう。

 満身からか思わぬ攻撃を受けてしまったユニコーン・ゾディアーツ。そんな隙が出来ている彼を、九兵衛が見逃すはずも無い。

「まだだ! はぁぁ!」

「くわぁ!?」

 上下に一刀した後、今度は真横へと斬りかかり、所謂十字を描くようにユニコーン・ゾディアーツへとどめを刺していく。素早い連続攻撃を受けた彼は、体にも限界が来てしまい、

「この……!!」

九兵衛を道ずれにすらできず、そのまま倒されてしまう。盛大に燃え上がる爆発を背景に、九兵衛は戦いにて感じたことを赴いたままに呟く。

「戦う理由を持たぬ奴に、僕らが負けるはずは無いんだ……!」

 信念がある者とない者の戦い。自身や仲間とマッドネバーとの戦いを、この一言で締めくくっている。

 そして時を同じくして、ノリやリーファにも戦況に異変が生じていた。

「ねぇ、君! アタシが二体の怪人を相手にするから、君はあの青い怪人を相手にして!」

「えっ!? でも、大丈夫なんですか!?」

「平気! 平気! こう見えても、騎士団はとっても強いんだから! さぁ、頼むわね!」

 襲撃を行った三体の怪人を倒すために、役割を分担するとのことだが、ノリは威勢よく二体分を相手にする。リーファは思わず彼女を心配するも、当の本人はまったく気にしないまま、有言実行の通り二体の怪人を相手取っていく。

「わかったわ……!」

 少しばかり不安はあるものの、リーファもノリの言葉を信じて、言われた通りに一体の怪人と対峙している。こうしてリーファはシルフィを。ノリはメタル・ドーパントとカマキリヤミーを対処することになった。

「フッ、ハァ!!」

 自身の愛用するハンマーを振るいながら、ノリは二体の怪人へ攻撃を続けていく。彼女は通常攻撃を挟んだ上で、とある共通点に気付いていた。

「こいつら……さては飛び道具を持っていない? だとしたら……!」

 その通り。彼女が相手をする二体の怪人は、どちらとも接近戦しか行わず、ビームや光線といった類は持ち合わせていないと推測している。だとすれば、打撃系の技を多用するノリにとっても都合が良い。ひとまずは欲張らずに、一体の怪人を標的にして堅実的に倒そうと作戦を練っていく。

「そこだぁ!」

「って、アンタは邪魔!」

「ブヒォ!?」

 背後から奇襲を仕掛けてきたカマキリヤミーに対しては、攻撃を受け流しつつ隙が出来たところを殴打するカウンター戦法で完封していく。不意な攻撃を受けた彼は、体に内包されたセルメダルを弾けさせながら、橋の隅っこまで飛ばされてしまう。

 ノリが狙うは、同じく打撃系の武器を得手にするメタル・ドーパントである。

「フッ。やってやろうじゃねぇか!」

「随分と威勢が良いね! でもアンタは、アタシが倒すから!」

 一対一の勝負が出来上がったことに、メタル・ドーパントは一段と気合を入れていた。一方のノリも彼と同じくらいのやる気を滲ませている。

「はぁぁ!!」

「フッ!!」

 互いのハンマーやロッドをぶつけあいながら、積極的な接近戦を展開していく両者。その実力はほぼ互角であり、一進一退の攻防が続いていく。

 そして、戦況は咄嗟に移り変わる。

〈カキーン!〉

「何!?」

「しまった!」

 両者の勢いに余った攻撃から、互いの手にしていた武器が思わず手元を離れていた。互いに丸腰となり、普通ならば武器を回収するはずだが……ノリらの戦いはまだ終わってない。

「なら……!」

「こちらも!」

 二人は咄嗟に拳を握りしめて、相手の顔面へ目掛けて殴りかかろうとする。判断への切り替えはほぼ同一であり、先に相手へ拳が当たったのは……

「うぅ……」

「ふぅー、間に合った」

ノリの方だった。彼女はメタル・ドーパントから向けられた拳も、すかさず左手で受け止めて無事に攻撃を回避している。一方のメタル・ドーパントは、まんまとノリの拳を顔面に当てられてしまう。

「くっ……」

 この渾身の一撃は相当効いたようで、動きが鈍ったうえにそのまま倒れこむ。爆発こそしなかったが、ノリの勝利で間違いはないようだ。

「よっしゃ! アタシの勝ちね!」

 右手で大いにガッツポーズを構えながら、嬉しさを存分にアピールするノリ。同じ実力の敵を打ち破ったことに、相当な達成感を感じていく。

 しかし、彼女は気付いていない。先ほど退けたカマキリヤミーが近づいていることを。

「さっきはよくも!!」

 と不意打ちを仕替えようとした時である。

「キュユ!!」

「えっ?」

「何!?」

 突如として場に現れたのは、高速移動を解除したキャマラスワーム。その体には至るところに傷があり、動きも相当鈍っているように見える。その原因はもちろん、あの忍者と一戦を交えたからだ。

「はぁ! これでとどめよ!」

「キュユウ!!」

 時を同じくして現れたのは、忍らしい動きで高速的に橋を駆け抜ける猿飛あやめ。彼女は手裏剣を手に持ちながら、大きく飛び上がってそれらをキャマラスワームの傷目掛けて投げつけていく。この攻撃があやめの言う通りとどめとなり、キャマラスワームは鳴き声を上げながら爆散。青白い炎を上げて、その身を散らせている。

「始末屋を……舐めないで頂戴!」

 あやめは凛々しい表情を浮かべると、決め台詞のような言葉を発して戦いを締めくくっていた。本気を出したあやめの戦いに、カマキリヤミーは恐れおののき、逆にノリには絶大な希望を与えている。

「す、凄い!! これが地球の忍者の戦い方ね!」

「そうよ! 忍者は速さが命なんだから! さて……ここは一緒に共闘しましょうか?」

「同じく! さぁ、一気に片づけちゃおう!」

 そう言葉を交わすと、ノリは落ちていた自身のハンマーを手に取り、それを構えていく。あやめもまた手裏剣を手に装備し、標的をカマキリヤミーへ定めようとしていた。橋を戦場に一直線な戦いがまたも開戦する。

「この……調子に乗りやがって! フッ!!」

 一方のカマキリヤミーは奥の手と言わんばかりに、手からエネルギー状の刃を生成し、ノリやあやめの元へ投げつけていた。あわよくばそのまま彼女達を切り裂こうとしたが……

「そんな攻撃……最初からお見通しよ!」

「効かないっての!!」

「えっ!?」

まったくもって奥の手は通じていない。二人はカマキリヤミーの姿から、鎌や刃を模した攻撃が可能だとすでに予見しており、さも当たり前のように手裏剣やハンマーを用いてエネルギー刃を相殺している。

 奥の手が不発に終わり、あたふたとしてしまうカマキリヤミー。隙が出来ているうちに、あやめとノリが渾身の一撃を繰り出していく。

「今よ!」

「うぐっ!?」

 手始めにあやめがカマキリヤミーの全身に手裏剣を突き刺す。相手の動きを封じた後に、ノリが力を込めてカマキリヤミーへ殴りかかろうとする。

「これでとどめよぉぉ!!」

「う、うわぁぁぁぁ!!」

 相手の全身へ響き渡るように、カマキリヤミーの腹部を狙って繰り出した一撃。ノリとあやめの読みは見事に功を奏しており、二人が背を向けたところで……

〈ドカーン!!〉

彼の体は大爆発を起こしていた。火炎と共に体内を構成していたメダルも吹き飛び、辺り一面に散らばっていく。

 とそれはさておき、ノリやあやめは撃破を確認した後にそっと会話を交わしている。

「やったわね」

「これもアンタのおかげだって! そういえば、なんて名前なの?」

「よくぞ聞いてくれたわね。私の名前は猿飛あやめ! みんなからはさっちゃん、メス豚、マゾヒストなんて言われているけど、本当は銀さんの運命の人と言われたいのよ! 数々の依頼をこなしつつ、普段は銀さんを追いかけ――」

「いやいや、落ち着いてって! なんか途中でとんでもないことも言っているし!」

 改めて自己紹介を話題に上げるも、あやめは聞いていないことまでベラベラと声に出してしまう。緊張感の解けた彼女の素な一面に、ノリはタジタジとなり困惑してしまう。ひとまずは彼女を落ち着かせようとする。

 意外な組み合わせによる共闘であった。

 

 

 

 

 

 その一方で、ファントムの一体であるシルフィと交戦するのは、同じく風属性を持つリーファである。

「フッ、ハァ!!」

「うわぁ!?」

 シルフィは武器を持たず、常時素手を用いて攻撃を繰り出していた。彼はつむじ風を自身で発生させながら、リーファへトリッキーな戦い方を仕掛けていく。リーファも彼の飛行能力に対抗しようとするも、現在はアナザーエターナルによって飛行能力は封じられている。つまりは本来自分も得意とする飛行戦を展開できないまま、シルフィを倒し切らないといけないのだ。

「うっ……これじゃ防戦一方だよ! でも……どうにか乗り切れるかも!」

 苦悶の表情を浮かべているリーファだったが、それでも勝機は十分にある。実はシルフィが突進攻撃を繰り出すその傍らで、リーファは密かに彼の全身にバツ印を刻むように傷跡を残していたのだ。しかも本人には一切この件を悟られていない。

「さぁ、これで終わりにしてあげましょう~!」

 シルフィは傷跡に気付かぬまま、リーファと遂に決着を付けようとする。彼女をつむじ風へと連行し、高所から地面に叩きつけようと考えていたが……

「ハァ!!」

「何!?」

咄嗟にリーファは回避行動をとり、シルフィから作り出された風を受け流していた。シルフィはそのまま真っすぐ進んでいき、飛行状態のまま地面から遠ざかったところで……

「今よ! はぁぁぁ!!」

「ぐふぅ!?」

リーファが一か八かの行動へと移っている。彼女は自身の剣を構えた後に、シルフィに刻まれたバツ印へ重なり合うように、剣を彼の体にぶつけていく。その勢いのまま彼を上空から、橋下の地面まで墜落させていた。

 リーファの狙いとは密かに刻んでいた蓄積ダメージを、強制的に追撃することである。繊細な剣術のみならず、百華や柳生家でも培った無茶苦茶さをこの場で発揮していた。

 そんな彼女の狙いに気付かぬまま、シルフィはただなすがままに地面へと叩きつけられてしまう。

「くっ……お見事!」

 と悔しさを滲ませた一言を呟いたところで……

〈ドーン!!〉

体を爆発させていた。積み重ねた経験の数が勝利を左右した戦いでもあった。

「ふぅ……なんとか倒せた―」

 爆発の最中に脱出したリーファは、ようやく安堵の表情を浮かべている。彼女自身もこれで倒し切れるのかは不安があり、自分の思い通りに進んだことが嬉しいのだ。

 そう一瞬だけ気を休める彼女の元に、さらなる怪人の群れがこっそりと奇襲を仕掛けていく。

「はぁぁ!」

「えっ、キャ!?」

 不穏な気配に察したリーファは、すかさず剣を握り直して、目の前にある三つ槍を受け流している。彼女を襲撃してきたのは、水牛をモデルにした超越生命体のバッファローロード。象をモチーフにしたエレファントオルフェノク。クラゲの特性を持つシームーンファンガイアと計三体である。ちなみに後者の二体は、奇しくもリーファが気に入っている邪心型モンスターのトンキーとモチーフが被っていた。

 とそれはさておき、一気に三体も攻められてしまい、リーファは険しそうな表情を浮かべている。徹底的な交戦を構える一方で、バッファローロードは意味深な一言をリーファに投げかけてきた。

「人の子よ……人間が神になど近づくな!!」

「神? って、私はそんなものに興味はないわよ!」

 彼もまたリーファを神に近しい人間(恐らく後にアバターを借りるテラリア)と察しており、存分に彼女へ敵意を向けている。事情を知らないリーファからすれば、さっぱり分からないことなのだが……。

 とそれはさておき、謎に因縁を付けられたからには挑む心意気のリーファ。三体を上手く対処するための策を講じる中……バッファローロードらは多勢で彼女を追撃していく。

「うるさい! やれ!!」

「キィィ!」

「ハァ!」

「うわぁ!? キャ!?」

 手始めにシームーンファンガイアとエレファントオルフェノクが、半強制的にリーファへと突撃していく。その衝撃から彼女は地べたに倒されてしまい、なおかつ手にした武器も手放してしまう。

「しまった!」

 と起き上がろうとして、剣を戻そうとした時である。

「させるか!」

「えっ!? うわぁぁぁ!!」

 あと一歩及ばぬうちに、シームーンファンガイアの触手がリーファに絡みつく。手足を拘束されてしまい、そのまま空中へと持ち上げられていく。このままでは反撃することもできない。

 無防備となった彼女を、バッファローロードが三つ槍を用いて、とどめを刺そうとする。

「さぁ、散れ!」

 彼は勢いよく三つ槍をリーファへと投げ出していく。彼女の体に突き刺し、完膚なきまでに絶命させようと企てていた。

「うぅ……! こんなところで!!」

 絶体絶命の状況下でもリーファ自身は最後まで諦めず、必死に触手を解こうと抵抗している。最後まで自分自身の力で、この苦境を乗り切ろうとしていた。けれでも思い通りにはいかず、三つ槍は刻一刻とこちらに迫っている。もはやどうすることもできない――と思いきや、ギリギリのタイミングで助っ人が駆けつけていく。

「リーファ君!!」

「何だと!?」

「き、九兵衛さん!?」

 リーファの目の前で身を挺して守ってくれたのは、橋の下付近で戦闘を行っていた柳生九兵衛。彼女は自身が持つ刀のみならず、リーファが落とした片手剣も手にしており、所謂二刀流でバッファローロードから放たれた三つ槍を力づくで防いでいく。

「はぁぁ!」

「うっ!?」

 ぶつかり合いの末に、軍配が上がったのは柳生九兵衛である。勢いを失った三つ槍は二本に分断され、前後の地面に突き刺さってしまう。いずれにしても、もう武器としての役割は果たせなさそうだ。

「さらに……やぁ!」

「おっと!?」

 さらに九兵衛は、地面へ落下する前にリーファを覆っていた触手を一刀。彼女を拘束状態から無事に解放している。

「と……セーフ?」

 特に目立った怪我もなく、リーファは無事に地面へと降り立っていた。そんな彼女の元に、ようやく九兵衛が話しかけてくる。

「リーファ君! 大丈夫だったか?」

「九兵衛さん。なんとか平気ね。これも九兵衛さんのおかげだよ!」

「僕は君の師匠として、当然のことをしたまでだよ。ほら、これも君のだろう?」

「あっ、ありがとう!」

 リーファの安否を確認した後に、九兵衛は先ほどまで手にしていた剣を彼女へと返している。危機を救ってくれた九兵衛に、リーファは元気よく感謝を伝えていた。

 と温かな雰囲気が流れる彼女らに対して、撃破が失敗した怪人らは一段と激高している。

「恐れ……神に逆らうなど許さぬぞ!」

 三人は臨戦態勢を構えており、意地でもリーファらを倒すことを決意していた。

 敵意を向けられた九兵衛達は、こちらも相手の撃破を試みている。特に変な因縁を付けられているリーファは、思うままに感じた怒りを爆発させていた。

「って、さっきから何訳分からないこと言ってんの! 私を苦しめたこと! 何十倍にして返してあげるんだから!」

 自身を貶めようとしたことに到底納得がいかず、鋭い目つきをしたまま彼らへ反撃するとのこと。リーファのみならず九兵衛もその意志に加担していく。

「この調子ならいけそうだな」

「もちろん! 一緒に倒しましょう! 九兵衛さん!」

「そうだな……!」

 両者は刀や剣を構え直すと、標的を三体の怪人に定めていく。神速の剣使いに倣い、速攻で戦いを終わらせるとのことだ。奇遇にも師弟の共闘がこの場で実現している。

「さぁ、やってしまえ!」

 一方のバッファローロードは、ひとまずエレファントオルフェノクとシームーンファンガイアに指示。真っ向から彼女らを叩きのめそうとしたが、

「「はぁぁぁ!!」」

「グル!?」

「ウッ!?」

戦いの先導を取ったのはリーファ達である。彼女らは二体の怪人の攻撃を軽やかに回避しつつ、その間にも剣や刀を用いた斬撃を相手へ刻んでいく。リーファはエレファントオルフェノク、九兵衛はシームーンファンガイアを対処しており、相手が怯んでいる隙に、

「まだだ!」

「いっけぇ!」

二人は連続的な斬撃を怪人達へ刻み込んでいた。目にも止まらぬ速さと剣術。二つを組み合わせた怒涛の攻撃の数々に、当然怪人達は受け止めきれず……

「「ダラァァァァァ!!」」

断末魔を上げながら爆死してしまう。エレファントオルフェノクは青い炎を上げて体を灰化させて、シームーンファンガイアはガラス状の破片となり辺りへかけらを飛び散らせている。

 あまりにも一瞬の出来事に、様子を伺っていたバッファローロードはさらなる脅威を感じ取っていた。

「何だと!? おのれ……!」

 分が悪くなった彼は、三つ槍から紋章を放出。差し向けた相手の周囲に爆発させる攻撃を繰り出してきたが、

「なんの!」

「やぁ!」

すぐに見破られて紋章攻撃を回避されてしまう。彼女達は颯爽と走り出し、今度はバッファローロードとの決着を付けようとしている。

「はぁぁ! どうだ!!」

「うぐっ!?」

 一足先に九兵衛が全身へ斬りかかった後、彼の左腹部に刀を差しこんでいく。

「今だ、リーファ君!!」

「はぁぁぁ!!」

 そしてリーファへ指示を加えていき、彼女も全身に斬りかかった後、彼の右腹部に剣を差し込んでいた。その通り。彼女らの狙いは……

「これで最後だ!」

「これで最後よ!」

「うっ!? うゎぁぁぁ!!」

同時に斬りかかることで撃破する寸法である。この連携された攻撃はバッファローロードにはかなり効いており、ダメージを耐えられなくなった彼は……

〈ドカーン!!〉

頭に天使の輪っかのような光を出しながら、スッと爆死してしまう。リーファと九兵衛の完成されたコンビネーションの前では、怪人達もなすすべもなく倒されたようだ。

「やったな、リーファ君。随分と成長したじゃないか」

「ありがとうございます、九兵衛さん! これも努力の成果かな~!」

「本当にそう思うよ」

 長く続いた戦闘が一旦幕を下ろして、一安心する九兵衛とリーファ。前者は自分が育てた教え子が成長したことに感服し、後者は尊敬する師匠と戦えて困難を乗り越えたことに満足げな表情を浮かべていた。この世界にて培った縁の強さを、遺憾なく発揮していく。

 彼女たちは調子を整えていき、次なる戦いへ向かおうとした時である。

「「グフッ!?」」

「えっ?」

「この声は?」

 ふと聞き覚えのある男の声が聞こえ、近くを見渡してみると……そこにはリザードアンデッドやディアーアンデットと対峙する近藤、土方、クライン、エギルの四人の姿が見えていた。皆アンデッドの不死能力に苦戦している様子だが?

「真選組にクライン、エギルだと?」

「みんな苦戦してる? 行ってみましょう!」

「そうだな」

 彼らの戦いが気になったリーファと九兵衛は、このまま土方達の加勢に入ることにする。

 一方であやめやノリも、近くで戦っていた仲間の存在に気付いていた。

「ん? アレは、たまにリズちゃん? それにエリザベス!?」

「テッチまで……って、アタシ達も加勢しないと!」

「あっ、待ちなさい!! もう、なんで銀さんと共闘できないのよ!!」

 ちょうど目にしたのは、教会近くで戦っていたリズベット、たま、テッチ、エリザベスの計四名。彼らは戦闘員の大群を相手取っており、やや押されている様子から、ノリ達も助けに加わろうとしている。あやめは銀時と共闘できないことを嘆いていたが……とそれはさておき、素直にノリへついていこうとする。

 大方の怪人を一掃し、戦いはさらに激しさを増していく……!




対戦表2

キリト・沖田総悟・ジュン・神楽VSゴ・ベミウ・ビ・ソロスパイダー・タイガーオルフェノク・カプリコーンアンデッド・ヒートドーパント・ペルセウスゾディアーツ・スプリガン・ソードロイミュード
戦闘場所:二つの方向に分かれた商店街

長谷川泰三・ユイ・定春VSホエールイマジン・ウォートホッグファンガイア・マグマドーパント・プテラノドンヤミー(オス)

リーファ・柳生九兵衛・ノリ・猿飛あやめVSバッファローロード・エレファントオルフェノク・キャマラスワーム・シームーンファンガイア・メタルドーパント・カマキリヤミー・ユニコーンゾディアーツ・シルフィ
戦闘場所:公園にかけられた西洋風の橋





 今回も中々に手ごわい相手達との闘いでした!

またも僕的おすすめシーンをピックアップ!

ジュンと神楽の赤コンビ
フルボトルバスターに装填される赤系のフルボトル
ミラーワールドに閉じ込められた人々の声援
傘を武器に使う沖田
アクロバティックな剣技を使用するキリト
ピンチに現れるシフトカー
長谷川バスター
イルカと縁のあるユイ
姫様も強い
定春も強い
ノリとあやめの紫色コンビ
クロックアップに対抗する忍 さっちゃん
リーファと九兵衛の師弟コンビ
怪人のモチーフにもこだわり

 こんなところでしょうか。
 さて次回は、大乱闘の最後! アスナ、ユウキ、高杉や桂や出陣します! そろそろ日常回にも戻りたいけど、もうすぐ完結! それまでは戦闘シーンをとことん頑張ります!
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