剣魂    作:トライアル

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 これにて今年の剣魂は投稿収めです! 



ユナ「私はサイコギルドによって生まれました。かつてこの世界で生きていた重村悠那の人格をコピーし、別の世界に存在するロボット、ヒューマギアをモデルに。サイコギルドが集めた記憶を保管するただの道具として。悠那様と仲の良かった鋭二様を唆し、その鋭二様はサイコギルドの言われるままに行動しておりました。悠那を人間に戻し生き返らせる。その為に彼は自身の恩師を裏切り、ダークライダーとなってしまったのです。私はこれ以上、鋭二様を汚れさせるわけにはいかない。行き詰った結果、私はサイコギルドを抜け出し、誰かに助けを求めました。ですが彼らの思惑を止めることが出来ず、サイコギルドにハッキングされて、今の私は彼らの言いなり。ですが! 私は諦めてはいません。私の選ぶ結論は……既に決まっています。覚悟を決めないと……!」



第百三十四訓 対峙Ⅰ:最恐のプレイヤーキラー

「ユナよ。今こそ完全体となり、俺の優秀な下僕となるが良い! そして! ノロイド復活の礎として、その身をささげるのだ!」

「はい。シャドームーン様」

「や、止めろ! ユナ!!」

 シャドームーンはユナに対し、エイジから奪ったICチップを体内へ入れるように指示。不完全な状況のユナを完全体にして、彼女の内部に詰まっている令和の記憶を解放。これを一つの球に集めて、サイコギルドの掲げる最終目標、ノロイド復活の礎にしようと目論んでいた。

 現在のユナはサイコギルドにハッキングされて、彼らの言いなりとなっている。エイジがどんなに呼びかけようとも、その声はもう本人には届いていない。もはやシャドームーンの計画通りに事が進んでいる……はずだった。

〈ガシッ〉

「何?」

 ふとユナの方に目を向けると、彼女の右腕が左腕の動きを止めている。体も小刻みに震えており、動きもどこかぎこちない。

「どうした?」

 源外やエイジらもユナの変化に気付き、彼女の方に目線を向けていると……彼女の片眼は元の赤色に戻っていたのだ。

「ダメです……私にはまだやることがあるのですから……」

 そう。彼女は必死に抗っている。ハッキング状態を無理やり解いて、力を振り絞りサイコギルドに抵抗していたのだ。ユナも自身にやり残したことを思い出し、それを果たす為にどうにか踏みとどまっている。

「ユナ……?」

「エイジ様……待っていてください。今行きますから!」

 ユナはしっかりと自分の言葉でエイジに伝えようとする。やり残したこととは、エイジに自らの気持ちを伝えることであった。その為にも必死に自分と戦っている。そのまま彼女はエイジの元まで、ゆっくりと歩みを進めていく。

 だがユナのこの行動には、サイコギルド側にとっては面白くない展開であった。

「チッ! 創造主に逆らうのか。まぁ、良い。抑え込むのも時間の問題だろう。それまでにお前らは、このおもちゃ共と遊んでいろ! 行け!!」

 シャドームーンはユナの抵抗が時間の問題と一蹴し、その間に用意した傀儡のダークライダー達に指示を加えている。彼らはこの場にいるクライン、次郎長、平子、源外、エイジを消し去るべく、それぞれ別の相手を標的に定めて襲い掛かって来たのだ。

「くっ、こいつら!」

「本当に操り人形のようだな!」

「もう~! 厄介すぎる!!」

 彼らのうち、クライン、次郎長、平子は刀を抜いて、ダークライダー達と交戦していく。現在戦えない源外やエイジを守る為にも、三人は命がけの戦いに挑んでいた。

 次郎長はカリバーとルシファー、クラインはデモンズ、平子はドラゴンマルガムと交戦する中、源外はエイジにあることを伝えている。

「エイジよ、ユナの元まで行け!」

「えっ……良いのか? だがアンタを危険に晒すわけには!」

「ワシはこの程度でくたばらねぇぞ! それに今のユナがどんな決断をしようと、それを見届けるのがお前さんの役目じゃないのか?」

 源外はエイジの背中を叩き、彼を力強く後押ししていた。状況が刻一刻と変化する中で、後悔の無い選択をするようにと訴えかけている。これも今、自分と戦っているユナのある予感を察しての決断であった。エイジには直接言わず、間接的な言葉でユナへ寄り添うようにと誘導している。

「早く行け! 手遅れになる前に!!」

「わ、分かった!!」

 源外の熱意のあるメッセージを受け取り、エイジも覚悟を決めてユナの元まで突き進む。クラインや次郎長らがダークライダー達と交戦している戦場を駆け抜けて、エイジはユナの元まで合流していた。

「ユナ! おい、しっかりしろ!」

「エイジ様……心配ありませんよ。もう私は覚悟を決めていますから」

「覚悟? ……一体何をする気なんだ?」

「それは……」

 彼女は気力を振り絞り、無理や入り自我を保ちながらエイジと話を交わしている。またもハッキングされる恐怖心に怯えながらも、ユナにはある強い覚悟が生まれていた。

 その意味深な一言に疑問を覚え、エイジが再度聞き返そうとした……その時である。

「危ない!!」

 次郎長はダークライダーの一体であるルシファーを取り逃してしまう。向かおうにも同時に相手をしていたカリバーが行く手を阻み、思うように動けずにいる。

〈パラダイスインパクト!!〉

 ルシファーはエイジに狙いを定めると、ベルトを操作して必殺技を発動。怨念のエネルギーを右足に集中させて飛び蹴りする「パラダイスインパクト」で、彼を葬ろうと企てていた。真横から迫る危機に、エイジはユナの手を握って、そのまま回避しようとした……その時である。

「今です!」

 なんとユナはエイジの手を突き放し、自ら彼の目の前に移動したのだ。

「ユ、ユナ!!」

「これで良いんです……」

 ユナの想定外の行動に驚嘆するエイジだったが、一方のユナはエイジにそっと微笑みながら前を向いている。自らの行動が最善で唯一の手段だと信じて……

「うわぁぁぁぁぁ!!」

 こうして彼女はルシファーの必殺技を被弾し、エイジを守ろうとしていた。悲痛な叫び声を上げながらも、必死にダメージを堪えている。エイジの身代わりとして、自らの肉体を犠牲にする選択肢を彼女は選んでいたのだ。

「何!?」

「嘘だろ!?」

「自ら身代わりに……」

 ユナの捨て身の行動には、次郎長、クライン、平子にとっても衝撃的である。皆困惑めいた表情を浮かべていた。

「やっぱりか……」

 一方で源外は、大方ユナの行動に納得している。彼女のエイジに対する気持ちとサイコギルドの思惑を知った上での決断だとすると、自然と理解していた。それでも予感が当たってほしく無かったのが本音ではあるが。

「何だと!?」

 なおシャドームーンにとっても、ユナの身代わりは想定していなかった様子だ。誰よりも驚き、沸々と身勝手な行動をしたユナへの怒りを募らせている。

 一方で必殺技を発動したルシファーは、ユナの頑丈さを貫くことが出来ずに、そのまま弾き返されてしまった。それでもユナに大きなダメージを与え、彼女は所々ヒューマギアの素体部分が剥き出しとなっている。そして……堪え切れなくなったのか、ユナはそのまま地面へと倒れこんでしまった。

「ユナ!!」

 ボロボロになった彼女を心配し、エイジは切羽詰まった表情で呼びかけていく。だが次の瞬間、

〈バリア!〉

謎の効果音が発動し、二人の周りを緑色の膜が覆っている。音声の通りにバリアが貼られて、外部からの攻撃や干渉を一時的に防いでいた。

 なおこれも、ユナの持つ令和の記憶の一部を使用したものである。

「これは……」

「ゼッツの力の一つであるバリアです。これでしばらくは外部からの攻撃を遮断できます」

 彼女の手にはカプセムがあり、先ほどのリカバリー同様防衛に徹したものとエイジは内心で把握していた。

 だがそれよりも今は、自ら犠牲の道を選んだユナのことが気がかりで仕方が無い。エイジは感情の折り合いが付かぬまま彼女へ話しかけていく。

「なんで……なんでこんな真似をしたんだ!!」

「こうするしか無かったからです。私は今、令和の記憶を保管しています。それがもしアイツらの手に渡ったら、サイコギルドの思うままになり、アナタのいた世界にまで危険が及んでしまう……ですが、私が記憶を持ったまま破壊されれば、またアイツらは記憶集めに奔走するはず。少しでも時間を稼いでサイコギルドの野望を先延ばしするには、私が犠牲になるしか無かったんです」

「だが……君が犠牲になることは」

「ハッキングされて暴走し、アナタの命を奪うよりはマシな決断だと思いますよ……」

 エイジ自身、ユナの行動を理解できずにいたが、彼女の真剣に考えた故の答えには素直に受け止めている。

 ユナは自身が暴走し、エイジや仲間達を傷つけることと、サイコギルド側に自身の保有する令和の記憶を奪われて、ノロイド復活の糧にされることを恐れていた。例えサイコギルド側を一時撤退させたとしても、自身の暴走やノロイド復活の可能性がある限り、エイジらを危険に巻き込ませる可能性を捨てきれない。ましてや完全体になる為のICチップを破壊したとしても、まったく別の手段や別の世界の徹大から奪い取る可能性もあり、一概にも解決策が見つからない現状であった。

 だからこそユナはエイジや仲間達を守る為、サイコギルドの計画を邪魔させる為にも、命がけの行動で犠牲になる道を選んだのである。

「エイジ様……これは私が最初から考えていたことです。私自身の決断なので、どうか悲しまないで」

「嫌だ……例えヒューマギアでも、また君を失いたくは……」

 自身の使命が果たされて悔いのない微笑みを浮かべるユナだったが、対照的にエイジはまたもユナを失う事実を受け止めきれずにいた。例え別の世界で作られたロボットだったとしても、ユナを大切に想う気持ちに変わりはないからである。

 そんな彼に対しユナは、最後にとっておきのプレゼントを手渡していた。

「これは?」

「私が生成したリミテッドセロワンドライバーとナイトプログライズキー。このアイテムは、アナタがSAOの時に培った信念の強さを内包しています。これを使って、また戦ってください」

 その正体は赤いベルト型のアイテム、通称リミテッドゼロワンドライバー。エイジが所有していたエデンドライバーと少し形状が似ているが、赤と黒の塗装で塗られているまったく新しいアイテムである。と同時に「KNIGHT」と英文字が刻まれた白いアイテム、ナイトプログライズキーも渡していた。こちらはエイジがSAO時代に培った戦いの記憶を内包したエイジ専用のプログライズキーである。

 ユナはエイジに新たな力を与えており、再度自分を再起するように祈っていた。

「最後に……アナタは弱くなんかない。心の奥底に秘めている大切な人を守りたい思いは、誰よりも強いはずです。嘘偽りないことは、この私がよく知っていますから。だから……サイコギルドなんかに負けないでください。私との……や、く、そくですよ」

 さらに彼女は力を振り絞って、エイジへ最後に伝えたかったことを明かす。ダークライダーの力に頼らずとも、エイジ自身の強さは本物で誰にも負けないことを伝えている。声が徐々に弱っていく中、彼女は言いたかったことを伝えられて、優し気な笑顔をエイジに見せていた。

 嘘偽りのない、温かく優しい言葉。エイジは素直にも、ユナのメッセージを一つ一つ大事に受け止めていく。目に涙を浮かべながら……。

「あぁ、約束する。絶対勝つから……だから! だから!」

「……負けないで。エイジ様」

 消えないでほしい。そう言った直後に、ユナは……機能を停止してしまった。目を閉じて、ゆっくりと眠りへ付くように。

「ユナ! ユナ! ユナァ!!」

 どんなに呼びかけても、彼女からの返事は無かった。本当に破壊されてしまったと確信し、エイジは悲しみの涙を流し続ける。ユナの亡骸を一生懸命に抱きしめて……。

 この光景には、様子を見守っていた源外らも何とも言えない気持ちを感じていた。ユナの気持ち、エイジの気持ちの両方を理解しているからである。

「たったこれだけだと……!? ふざけおって!!」

 一方のシャドームーンは、咄嗟にとある球を取り出して、ユナが破壊される際に散った令和の記憶を集めるも、その量は一パーセントにも届いていない。余計な行動にかんしゃくを起こして、その場を咄嗟に去ってしまった。

 それでもなお、三体のダークライダー達と一体の怪人は、クラインらを倒すべく交戦を続けていく。

 そんな最中、エイジとユナを覆っていたバリアが解けて、咄嗟にルシファーがエイジ目掛けて攻撃しようとした時である。

「えいっ!」

「げ、源外さん!?」

 なんと源外がルシファーにタックルで攻撃して、彼を遠くまで吹き飛ばしてしまう。エイジを守りつつ、彼に対して自身の想いを強く伝えていた。

「立て、エイジ! ユナから託されたもんを無駄にするんじゃねぇ!! 今のお前さんに出来るのは、自分の力を信じて戦うことだけだ!! ユナならワシが見てやる! お前さんは、あの銀色野郎の置き土産を片付けろ!!」

 真剣な表情で、再度立ち上がるように鼓舞している。彼もまたユナと同様に、エイジの真の強さを理解していた。だからこそ、今勇気を持って目の前のダークライダーと戦うように熱いメッセージをぶつけていく。

「そうだぜ! さっさと立ち直って、この傀儡共を一緒に相手しろ! その後に幾らでも、腹を割って話すからよ!!」

「自分の殻を破れ! 今のお前さんなら、この有象無象の化け物共を相手できるはずだ!」

「私も応援しますよ! ユナさんの為にも!!」

 ダークライダーや怪人達と引き続き交戦しているクライン、次郎長、平子もエイジの背中を後押ししていた。彼らも同じくエイジの再起を心から信じている。

 信じていた大切な人、敵対していたが分かり合えそうなライバル、新たに出来た恩師、多くの人達の声援を受けて、エイジは覚悟を決めた表情を浮かべていく。

「そうだ……僕は! 僕自身の力で、未来を切り開く! 力を貸してくれ、ユナ!!」

〈リミテッドゼロワンドライバー!!〉

 彼はユナから託されたリミテッドゼロワンドライバーを、腹部に巻いている。そしてナイトプログライズキーをベルトの左側にある認証機能にかざして、仮面ライダーへの変身の準備を整えていた。

〈ナイト! ドリームライズ!!〉

「変身!」

 そのままナイトプログライズキーを開錠し、ベルトの左側にあるスロット部分に差し込んでいく。

〈プログライズ!! My sword is there to carve out the future! ナイティングエイジ!!〉

 変身の掛け声と同時に、彼の体は瞬く間に変化。エイジの目の前にあった血盟騎士団時の服装を模したライダモデルが分解され、足や腕を防護するパーツへと付け替えられていく。

 赤と黒のアンダースーツが上半身と下半身に着装され、胸部と肩に赤い甲冑のようなパーツが生成されていく。ゼロワン系統によく似た赤い複眼の付いた仮面が頭部に覆われて、長剣と大盾を装備して変身が完了した。

「はぁぁ!!」

 変身と同時に、襲撃をかけてきたルシファーへ向けて渾身の一刀を浴びせていく。迷いを断ち切り自らの力を信じた男は、大切な人から託された最後の力で、まったく新しい仮面の戦士へと変身していたのだ。

「僕の名は仮面ライダーノーチラス!! お前達を倒す深紅の剣士だ!!」

 堂々と彼は仮面ライダーを自信良く名乗っている。ノーチラスはかつてのエイジのアバター名。忌まわしい記憶に囚われていたエイジが、再起する為に自ら付けた仮面ライダーの名であった。その姿はまるで血盟騎士団時代の風貌を、そっくりそのまま仮面ライダーに落とし込んだような容姿である。

「ユナから託された力で、仮面ライダーになったということか!」

 変身を間近で見ていた源外も、一段と頼もしくなったエイジの姿に心から感心していた。今の彼ならば、きっと傀儡となったダークライダーも倒せると確信している。

「おっと!」

「よっ!」

 変身したエイジに気付いて、クラインや平子も刀で相手を一刀した後に、彼の元まで集結している。皆変身したエイジの姿に、興味津々であった。

「すっごい! 真っ赤なライダーになったんだ!」

「あぁ、ユナのおかげでな……アンタ達。おこがましいことだが、今はアイツらを倒すのに力を貸してくれないか?」

「おうよ! お安い御用だぜ!」

「なぁに、こんな有象無象ものの数分で片付けてやるわい!」

「……ありがとう。みんな」

 エイジからの共闘の提案に、場にいた全員が賛同している。この場にいるダークライダーや怪人達を倒すことで、皆気持ちを一致させていた。

 すべてはユナの想いを無駄にしない為である。

「……頑張れよ」

 源外も破壊されたユナを保護しつつ、安全な場所から彼らの戦いを見守っていた。

 こうして集結した四人の侍、剣士達。左から泥水平子、泥水次郎長、エイジが変身した仮面ライダーノーチラス、クラインが並び、皆刀や剣を構えて戦闘態勢を整えていく。

 対峙する仮面ライダーカリバー(ジャオウドラゴン)、仮面ライダールシファー、仮面ライダーデモンズ、ドラゴンマルガムのダミー達もそれぞれ刀や爪を構えて、戦意を高めていた。岩舟山の山場にて、今負けられない戦いが始まろうとしている……。

「行くぞ! 若き侍達よ! お前達はあっしらが……ぶち殺させてもらいやす!」

「みんな、行くぞ!!」

 次郎長とエイジの掛け声と同時に、それぞれの相手へと立ち向かっていく四人。果たして戦いの行方は如何に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それはエイジがサイコギルドの入る前に起きた出来事である。

「うわぁぁ!! なんだ今の……悪夢か!?」

 光もまったく通らない廃墟の隠れ家で、ある男は急に眼が覚めていた。どうやら夢を見ていたようで、その夢は因縁の相手を相打ちで死なせようとするも、結局は生き残り、自分は警察に確保され投獄される夢である。彼が今まさに実行に移そうとしていた計画の失敗を暗示させるような夢の内容に、彼は気分が悪くなっていた。

 この男の名前は金本敦。殺人ギルド「ラフィンコフィン」の幹部で、SAOにて数々のプレイヤーの命を奪い、また直近でもGGO内で起きた死銃事件に関与。首謀者である新川恭一らがお縄に付き、現在もなお逃亡の身となっている、まさにもう後先の残っていない男だ。

 そんな彼は因縁の相手であるキリトこと桐ケ谷和人を葬るべく、念入りに彼の行方を追っていたところで……偶然にも先ほどの夢を見てしまう。

「なんで……なんで生きるんだよ!!」

 金本にとっては信じたくないことであった。なんせ暗殺も失敗に終わり、自分は警察に逮捕されてしまうのだから。憔悴した表情で先ほどの夢を忘れようとするも、脳裏では正夢だと邪推してしまう。

 そんな彼の元に、どこからともなく現れたある男が話しかけてきた。

「それはお前の未来の姿だ」

「何者だ!?」

「おっと、警戒はするな。俺はお前の味方だ」

「味方だと?」

 その男は全身が銀色に染まった怪人……そう。サイコギルドの一員であるシャドームーンである。彼はエイジと接触する前から、今回の作戦の本命である金本を見つけ、エイジ同様にサイコギルドへの勧誘を進めていたのだ。

「さっき見せたのはお前の未来でな、計画通りキリトの襲撃に成功するが、結局彼は長い時間をかけて回復してしまう」

「なんだと!?」

「そしてそれは、何度やっても変わることの無い未来だ」

 シャドームーンは金本へ未来のことについて補足。折角の自分の行動が、何度やろうとも水の泡となる現実に、金本は大きな絶望感を味わっていた。

「てめぇ!! その未来を見させて、俺をおちょくっているのかよ!!」

「短気な男め……折角未来を変える手段を持ってきてやったというのに」

「何!? そ、そんなのがあるのか……」

 金本は激高して、思わずシャドームーンにやつあたりするも、彼からの提案を聞きその手を離す。未来を変えるというオカルトチックな内容に興味を持ち、シャドームーンの言うことに耳を傾けていた。

「今俺達は仲間を欲している。仲間になった暁にはまったく違う世界にお前を連れていくとしよう。そうすれば警察の逃亡に追われることも無く、お前は何物にも代えがたい自由を手に入れるだろうな」

「何だと!? ならば……やらせろ! さっさと俺はこんな世界から、おさらばしたいんだよ!」

「即答か。実に感謝する……!」

 シャドームーンからの提案に、金本はあっさりと乗っかっていた。目の前に起きている不可解なことを素直に信じ込んでおり、彼の別の世界に移動する提案にもまったく疑おうとしていない。金本は警察から逃げ切る為、また未来を変える為に、藁をもすがる気持ちで焦りに駆られていたのだ。

 そんな金本をシャドームーンは、単純かつ利用しやすいと内心で思っている。なお表には一切それを出さずに、淡々と彼にあるアイテムを渡していた。

「これを渡しておこう。デザイアドライバーとIDコア、そしてクロスギーツバックル。このバックルをベルトに入れて回せば、お前はダークライダーと呼ばれる戦士になることが出来る」

「変身? じゃ。その力があれば」

「キリト。果てはアスナもいとも簡単に倒せるだろうな」

 それはダークライダーに変身する為のアイテムである。誰でも仮面ライダーに変身できるデザイアドライバーと、変身者を個別で認識するIDコア。そして強力な力を秘めたクロスギーツバックルの三種を金本に渡していた。未知なる力を手に入れて、金本は大いにテンションを高めている。

「お前の任務は二人を倒すことだ! お前とて、キリトやアスナを抹殺したいのだろう?」

「ハハ……良い任務じゃねぇか! 乗ったぜ!!」

「交渉成立だな。期待しているぞ、この世界で最恐のプレイヤーキラーよ」

 さらに続けてシャドームーンは、金本にサイコギルドとしての役目を任していた。キリト、アスナ両名の抹殺を命じ、それを聞いた金本は意気揚々と舞い上がっている。変身する力さえ手に入れれば、二人とて相手にならないと考えていたからだ。

「アハハハハ!! これで俺は神に等しい力を手に入れたなぁぁぁ!!」

 高笑いをしながら、自身の手に入れた力に早速己惚れていく。そんな金本の姿を目にして、シャドームーンは内心で小言を呟いていた。

(精々浮かれていろ。お前もただの捨て石に過ぎないのだからな)

 そう。彼もまたエイジと同様に、サイコギルド側からすれば使い捨ての人間に過ぎない。実はキリトとアスナの抹殺は大して重要な役目では無く、金本を利用して違う世界線を作ることが本命だったのだ。シャドームーンは金本の今後の行動を大方予想し、上手いこと利用してやろうと高を括っている。全てはノロイドと言う最恐の生命体を復活させる為に……。

「やってやる……キリトとアスナをぶっ潰し、こんな世界おさらばしてやる!」

 そんなことを知る由も無い金本は、未だに浮かれ切っていた。早くキリトやアスナに復讐したくて、ウズウズしている……。

 

 その後彼はサイコギルドを経由して、銀魂の世界へと転移。シャドームーンから現在のキリトとアスナの状態を伝えた上で、金本は二人に復讐出来るタイミングを伺っていたのだ。

 そして遂にその時が訪れている……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご名答。俺はジョニーブラック。久しぶりだなぁ! お前らぁぁ!」

 金本はキリトらへ喧嘩を売るように、大声で挑発している。ようやく対峙した獲物を目の当たりにして、テンションを大いに高めていた。

 一方でキリトとアスナは、想定外の人物が現れたことに大きく動揺。過去に因縁を付けられた相手と、まさかこの銀魂の世界で相対するとは思っていなかったからである。

「ジョニーブラック……お前、まだ逃げていたのか?」

「ハハハ、そうだよ。お前らを確実に仕留める為、密かにその行方を追っていたんだよぉ! でも、まさか別の世界にいるとはなぁ!」

 警戒しながら金本の出方を伺うキリトに対して、金本本人は高笑いしながら返答。引き続き挑発を続けており、二人を心の底から馬鹿にしている。

「フフ。後はアンタが仕切りなよ」

「分かったぜ」

 アンカーは金本にこの場を譲り、自分だけ後ろへと下がっていた。ここからは傍観者として、キリトらと金本の動向を見張っていく。

「なんで……なんでサイコギルドなんかに入ったんだ!」

「そうよ! アナタもシャドームーンって奴に唆されたんじゃないの!?」

 キリトらは依然として苦い表情を浮かべたまま、金本とコミュニケーションを図っていた。いつ襲われるか知れたものじゃない為、適宜警戒しつつ彼の真意を探っていく。

 なお返ってくる言葉はどれも、怒気を込めた感情的なものばかりである。

「んなわけないだろ! サイコギルドはなぁ、お前らを倒せば別の世界に連れて行ってくれると約束したんだぜ」

「倒す……?」

「そうだぜ。これで俺は別の世界に亡命出来て、警察に捕まらずに済むんだからよぉ!!」

「警察って……アナタもサイコギルドに未来を見させられたってこと?」

「その未来を変える為に、悪魔に魂を売ったことか!」

 金本とサイコギルドの接触が判明し、キリトらはエイジと同じ理由で組織にスカウトされたと推測。相手によって対応を変えるサイコギルドのやり方には、ただエイジや金本が利用されているだけと思い始めている。

 なお肝心の金本は、シャドームーンの約束を完全に信じ込んでいた。

「フフ……オフコース。そうだ。折角だから、お前らにもこの先に起こる未来について話してやるよ」

 さらには調子に乗って、自分がサイコギルドによって見させられた未来を話し始める。

「キリトさんよぉ……お前は俺の襲撃を受けて瀕死状態になる!」

「何……!?」

「嘘でしょ……!?」

「お前の体に毒を打ち、現代の医学じゃ治療不可能なくらいの損傷を負うらしいぜ~!」

 その一言目は、二人にとっても信じがたい出来事だった。金本の見た未来は、自分の立てた計画が成功し、キリトを文字通り葬るものである。言い方も憎たらしく、キリトを煽るように金本は嘲笑っていく。

 だが一方で、襲撃が成功する未来なら、金本自身にとっては不都合ではない未来と二人は思い始めている。

「それはお前にとっては、都合の良い未来じゃないのか?」

「違うんだよ! 俺は確実に毒を打ったのに、お前は何故か助かるんだよ!!」

 キリトが再度聞き返すと、金本はかんしゃくを起こしながら発狂していく。それは自身の立てた計画が、あと一歩のところで失敗する未来であった。

 金本は途端に元気を失い、さらにその先の未来について話し始めている。

「俺も詳しくは知らないが、政府の特殊機関で脳を再活性化する装置でお前を治すらしいがな……。そこでお前の精神はアンダーワールドへと転移し、ユージオとアリスってガキとその世界で出会うらしい」

「ユージオ? アリス?」

「ハハハ。本当に知らないんだな!!」

 金本がさらに明かしたのは、キリトの治療方法。どうやら特殊な装置を使って、精神をまったく新しい仮想世界に転移させるものらしい。無論この時のキリトは、アンダーワールドと言われてもまったく意味を理解していない。

 にわかには信じがたい未来で起こる予定だった出来事の数々に、キリトとアスナは声を失ってしまう。

(アンダーワールド……そんな仮想世界があるのか。それにユージオとアリスって……いや、待て!)

 しかし金本から言われたユージオとアリスの名前を思い起こすと、彼は数時間前に見たある写真を思い出している。源外の開発したあらゆる時間軸が見れるカメラで撮影すると、幼少期のキリトと金髪の男子と女子の三人が仲良く遊ぶ光景が写真として現像されていたのだ。キリトはあの写真が自分の未来を暗示していたこと、並びに金髪の男子と女子の正体が、ユージオとアリスだと確信したのである。

 あの写真は別の時間軸でも、過去の忘れていた記憶でもなく、本来起こるはずだった先の未来を意味していたのだ。

(あの写真に写っていた二人が、ユージオとアリスなのか……?)

 キリト本人にとっては衝撃的な事実である。あの二人と出会うまでに至る経緯が、自身の瀕死状態と関係しているからだ。彼の脳内は今後起こるかもしれない未来のことで、整理がまったく追いついていない。

「キリト君……?」

「あぁ、なんでもない」

 心配したアスナが声をかけるも、彼は深呼吸して一旦気を落ち着かせている。今は未来のことよりも、目の前にいる金本を対処することが大事だと気持ちを落ち着かせていた。

 一方の金本は未来のことを口走ると、余計に苛々を募らせていく。

「つまりは……俺の望んだ未来には辿り着かないということだ! ふざているよなぁ!」

 彼にとってはキリトを殺害未遂で終わったことと、自身が警察に逮捕されることに憤りを覚えていた。その未来を真っ向から否定しようと、しつけのなっていない子供のように喚いている。

 そんな金本の自分勝手な言い分を聞いて、アスナは真っ向から彼を否定していた。

「いい加減にしなさい、アナタ! 多くのプレイヤーを死に追いやって、なんで自分だけ逃げられると思っているのよ!」

「おっと、怖い怖い。流石創世神ステイシア様。スーパーアカウントの使い手とあって、迫力が違うな~」

「えっ? ステイシア? スーパーアカウント? 何を言っているの?」

 一喝しようとするも、彼から飛び出た言葉に疑問を覚えてしまう。当然アスナも自分の未来をまったく知らない為、後々に関わる創世神ステイシアのことは初耳であった。

 と大方自分やキリトらの未来について話した金本。話を終えてすっきりした表情を浮かべると、再度標的をキリトらへ定めていく。

 一方でキリトは、サイコギルドと金本の繋がりから、エイジと同様にダークライダーの力を彼も持っていると推測している。

「サイコギルド側に付いたことはよく分かったよ。ということはお前も、ダークライダーの力を受け取ったってことだな?」

「あぁ、そうだよ! あるよぉ! 力ならここにあるよぉぉ!」

〈デザイアドライバー!!〉

 すると金本は、ずっと手に持っていた黒いベルト、デザイアドライバーを腹部に装着した。

「やっぱり……」

「気を付けろ、アスナ!」

予想していたことが当たり、一層警戒を強めるキリトとアスナ。互いがいがみ合う中で、金本は変身への準備を進めている。

〈クロスギーツ! ブラックアウト!!〉

 金本はクロスギーツバックルを二つに分割し、デザイアドライバーの両端のスロットに装填していく。すると彼の周りを黒い霧が包み込み、変身への妨害を防ぐ膜が出現する。

「ハハハ! 変身ゥ!!」

〈リボルブオン!!〉

 その隙にデザイアドライバーを一回転させて、クロスギーツバックルを展開。まるで九尾の狐のようなマークが完成したところで、右にあるレバーを強く押しこんでいた。

〈ダークネスブースト!! クロスギーツ!! レディ……ファイト!!〉

 壮大で恐ろし気な効果音をバックに、金本の変身が完了する。

 黒い霧から青と黒色の狐のエネルギー体が出現し、金本と衝突すると狐は瞬時に特殊なスーツへと変形。彼の全身をスーツで覆いつくし、足元や両腕、胸部にはプロテクター状のパーツが装備。背中には狐の尻尾を彷彿とさせるスカーフ型のマントが出現していた。顔を仮面で覆われて、紫色の複眼が怪しげに光っていく。両手には形状の異なる二本の片手剣が装備され、それを交差しながら彼の変身は完了していた。

 そう。金本敦は仮面ライダークロスギーツへと変貌していたのである。

「黒の狐……!?」

「それがサイコギルドから貰ったダークライダーの力か……!」

「オフコース! その名は仮面ライダークロスギーツ!! 神殺しの異名を持つこの力で……二人まとめて倒してやるよ!!」

 金本……いや、クロスギーツは未知なる力を身にまとい、余計に自分に酔いしれていた。この力があればキリトやアスナに圧勝し、一瞬で葬れると確信していたからである。

 一方でキリトとアスナ側は、クロスギーツへと姿を変えた金本に大きく警戒。ダークライダーの力に戦々恐々としながらも、絶対に負けない意思を固めていく。

 岩舟山の森林の奥で今、互いの未来を懸けた戦いが始まろうとしていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァァァ!」

「フッ!」

「ヤァ!」

 襲い掛かるクロスギーツに対して、接近戦で相手の出方を伺うキリトとアスナ。瞬時に攻撃を予測し、臨機応変に対応するも、彼の素早い身のこなしから上手く攻撃を繰り出せずにいる。互いに五分五分の勝負を繰り広げていた。

「ハハ。面白い~」

 戦いの様子を見ていたアンカーも、キリトやアスナの苦戦を目にして面白がっている。あわよくば二人が完膚なきまで倒されるまで見届けようとしていた。

「次はこれだぁ!」

 クロスギーツは手にした銃剣両用武器であるギーツバスターXを構え、そこから生成されたエネルギー弾を彼らへ向けて発砲していく。

「アスナ!」

「分かっているわ!」

 キリトらは剣を構えつつ、目の前のエネルギー弾を次々と剣で撃ち落としていく。幾ら発砲されようと、熟練された剣術で柔軟に対応していた。

「チッ! 全て弾きやがって!」

 中々ダメージを受けないキリトとアスナに怒りを覚え、クロスギーツは再び二本の剣を握りしめて襲い掛かる。

「はぁぁ!」

「くっ……! お前、そんなに未来を変えたいのか!」

「当たり前だろ!! 俺はお前達を倒し、別の世界で好き放題してやるのさ!! 夢にまで見た異世界転生を、邪魔されてたまるかよ!」

「……自分勝手な奴め!」

「なんとでも言えぇ!」

 互いの剣がぶつかり拮抗する中で、クロスギーツは自身の想いを吐露していく。シャドームーンの言うことを完全に信じ込んでおり、自身の行いについてもまったく反省していなかった。

 別の世界でも犯罪を諦めないクロスギーツの底意地の悪さに、キリトは思わず辟易としている。彼の野望を食い止めるために、力づくでもこの場で倒すと画策していく。

「やぁぁぁ!!」

 するとクロスギーツの隙を見て、彼の背後からアスナが不意打ちを仕掛けようとしていた。近づいてレイピアで連続した突き攻撃を繰り出そうとした時である。

「かかったな」

〈クロスギーツストライク!!〉

 クロスギーツはベルトを操作して、瞬時に必殺技を発動していた。

「はぁ!」

「何!?」

「きゃ!?」

 両足にエネルギーをため込み、コサックダンスの動作で前後にいたキリトとアスナに連続の蹴りを浴びせていく。二人はこの攻撃を回避できず、必殺技の余波で吹き飛ばされて大きなダメージを負ってしまった。

「手札の数が違うんだよぉ! お前達がこの世界で魔法を使えないことも既に知っている。だから剣しか頼るものが無いよなぁ!」

〈ハイパーブーストビクトリー!!〉

 さらにクロスギーツはベルト部分のハンドルを操作し、さらなる必殺技を発動する。

「くっ……って!?」

「剣が!!」

 すると二人の持っていた長剣や聖剣、レイピアが、彼らの元を離れて、クロスギーツの手に渡ってしまった。クロスギーツは相手の武器を強制的に奪う能力も有しており、これらを悪用してキリトらの戦う術を奪う卑劣な一手を繰り出している。

「流石はダークライダーの力だ。武器はこの俺が奪ってやったぜ!」

 黒い霧を纏いながら、クロスギーツの頭上に浮かぶ三種の武器。彼は頭上に指を指しつつ、誇らしげに奪った武器をキリトらへアピールしている。

「なんて卑怯な真似を……!」

「どうにかにして、私達の武器を取り戻さないと!」

 彼の挑発を受け流しながら、キリトとアスナは頭を使って武器の奪還方法について作戦を立て始めていた……その時であった。

「やぁ!」

「ぐはぁ!?」

「キリト君!!」

 クロスギーツは瞬時に移動し、キリトの目の前に現れると、彼の腹部に蹴りを加えていく。キリトが怯んでいるうちに彼の首根っこを掴み、無防備な彼に罵声を浴びせていた。

「無いねぇ! 剣が無いねぇ!! でもこっちにはあるんだよ! 剣があるんだよ!!」

 宿敵を追い詰めたことで、さらに調子づくクロスギーツ。声を震わせながら、早くキリトを手にかけたくてウズウズしていた。右手に装備したXレイジングソードをキリトに突きつけながら、彼に死の恐怖を植え付けようとしていく。

「どの剣で仕留められたい? やっぱりこのエクスキャリバーか? それともこのXレイジングソードか?」

「止めろ……その手を離せ!」

「止めるかよ! 今までの恨みつらみ、この一刀でぶつけてやるよ!」

 必死に抵抗するキリトだが、クロスギーツの握力により中々この場を脱せずにいる。仮面越しに感じる殺意をキリトは感じ取っており、判断を間違えれば命を奪われると内心で確信していく。武器も奪われてしまい、攻撃手段も限られる中でもなお、最後まで諦めず逆転できる方法を考えていたのだ。

「キリト君から離れなさい!」

 無論それはアスナも同じである。拳を握りしめて、クロスギーツへ攻撃しようとするも……

「うるさいなぁ……邪魔するな!」

「キャッ!!」

「アスナ!」

返って来たのは容赦のない反撃だった。クロスギーツは手に持っていたXレイジングソードの刀身から、黒色の衝撃波を飛ばしている。それに被弾したアスナは、エネルギーで出来た縄に体を巻き付けられてしまい、身動きが取れない状態になってしまった。

「動けない……」

「しばらくそこで見ていろ! お前の彼氏が無惨にも散っていく姿をなぁ!」

 クロスギーツはあえてアスナを拘束し、彼女の目の前でキリトが倒される様を見せつけようとしている。

 どこまでも卑劣なクロスギーツのやり方に大きな怒りを覚える二人。だがしかし、武器も奪われ行動も制限される中、逆転の糸口がまったく見つからない状況となっていた。

「キリト君……!」

「ここで終わってたまるか……!」

 共にまだ完全に勝負を諦めておらず、無事に生き延びようと必死に抗っている。苦悶の表情を浮かべながら、最後までクロスギーツに抵抗しようと踏ん張っていた。

 そんな彼らの諦めの悪さには、クロスギーツも心底嫌っている。ため息を吐きながら、いよいよ自らの野望を実現しようと動き出していた。

「あーあ。つまらねぇ、最後の言葉だなぁ。じゃ、消えろ。SAOの英雄」

 もはや彼は、自分の勝利を確信している。ためらいなくキリトへXレイジングソードを突き付けて、そのまま切り裂こうとしていた。

「くっ……」

「お願い……死なないで!」

 自身の死並びに大切な人の敗北を直視できず、キリト、アスナ共に目を瞑っている。ギリギリまで踏ん張るも、共に限界が来て心が折れかけようとしていた。

 もう希望は……いや、まだ希望は残されている。

〈バシッ!〉

 戦場に鳴り響くは、剣の弾ける音。ぎちぎちと何かにぶつかって、小刻みにきしむ音を発していく。

「えっ……」

「何!?」

 クロスギーツの驚く声に気付き、キリトとアスナはゆっくりとその目を開いていた。彼らの目の前にいたのは……心強い仲間である。

「「銀さん!!」」

 そう。坂田銀時だ。彼は木刀を構えて、クロスギーツのXレイジングソードを力づくで抑えている。ギリギリで二人の窮地に間に合ったのであった。

「てんめぇ……ウチの従業員に何をしてやがる!」

 声を震わせながら、静かに怒りを吐き捨てる銀時。睨みを利かせつつ、Xレイジングソードを木刀で引き続き抑え込んでいた。

「チッ。タイミング悪。しかもしくじっているじゃん。あの怪人共……!」

 一方でずっと様子を見ていたアンカーは、銀時の乱入を好ましく思っていない。舌打ちをして、不満を漏らしている。

 なおクロスギーツにとっては、銀時の乱入は正直想定外であった。サイコギルドからも事前に詳しいことは聞かされておらず、目の前にいる乱入者に対し大きく取り乱す。

「はぁ!? だ、誰だお前!!」

「こいつらの保護者だ。行け、新八! 神楽! 定春!」

 銀時はクロスギーツが怯んでいる隙に、待機していた新八、神楽、定春に襲撃を指示。森の中に隠れていた彼らがクロスギーツの背後から現れて、不意打ちを次々と繰り出す。

「はぁぁ!!」

「ホワチャ!!」

「ワフフ!」

「何!? ぐはぁ!!」

 新八の木刀による一刀、神楽の傘を使った射撃、定春の突進をまともに受けて、クロスギーツは次々とダメージを負っていく。そのどさくさに紛れて、拘束していたキリトも解放されて、定春が彼を瞬時に保護している。

「定春、ありがとう!」

「ワン!」

 助けてくれたお礼を交わすキリトに、定春は無邪気な笑顔で彼に返していた。定春につられて、キリトもそっと微笑んでいる。

 一方で一定の距離までクロスギーツを遠ざけた新八と神楽は、早速彼に向かって威嚇の一言を発していた。

「残念ながら、アナタの思い通りにはさせませんよ!」

「失せろアル、過去の亡霊!」

 大切な仲間であるキリトとアスナを酷い目に遭わせた彼に対し、二人も大きな怒りを抱いていた。軽蔑の眼差しで敵対心を露わにしていく。

「おらよっと」

「銀さん、ありがとうね!」

「どうってことねぇよ」

 一方で銀時は、アスナを縛るエネルギー状の縄を木刀で破壊。アスナも助けてくれた銀時にお礼を伝えている。

 無事に二人の身の自由が解放されて、一安心した一行は、そのまま一つの場所に合流していた。

「おい、キリト。大丈夫か?」

「あぁ、なんとか」

「アッスーも平気アルか?」

「うん。こっちも問題ないわよ」

「どっちにしても、間に合って良かったですよ」

 共に命に別状はなく、場にいた万事屋全員が安堵している。不安材料が取り払われたところで、一行は目の前にいるクロスギーツに再度敵意を剥き出しにしていく。

「さて……散々キリト達と遊んでくれたみたいじゃねぇか」

「この落とし前はきっちり払ってもらうアルよ!」

「ワフ……!」

「キリトさんもアスナさんも、僕らにとって大切な仲間です。アナタになんかに好き放題させませんよ!!」

「何を……!」

 キリトらを酷い目に遭わせたことを根に持ち、意地でもその雪辱を果たそうと覚悟を決めている。彼らの本気の眼差しは、クロスギーツにも伝わり、ただならぬ厄介さを彼は感じ取っていた。

「みんな! 気を付けろ! アイツは強制的に武器を奪う能力を持っている!」

「下手したら、みんなの武器だって……」

「心配するな。そんなのすぐ攻略して、お前らの武器だって取り返してやんよ」

 今にも対峙しそうな銀時らに、キリトとアスナはクロスギーツの能力について忠告。武器の強制的な奪取を入念に伝えていく。

 なお銀時らはその件を頭の片隅に置きつつも、皆すぐに戦闘態勢を整えていた。

「行くぞ、てめぇらぁぁ!」

「「はぁぁぁ!!」」

 そしてそのままクロスギーツに向かって、勢いよく突進。小細工無しの接近戦を仕掛けていき、次々と木刀や傘で相手に連続した攻撃を与えていく。

「くっ!」

「はぁぁ!!」

 周到にクロスギーツのさらなる隙を狙う銀時。互いの剣や木刀がまたぶつかり合う中で、クロスギーツは銀時へと話しかけていた。

「そうか……! テメェらがキリト達の新しい仲間ってことか!」

「まぁ、そうだな。ただ仲間と連呼されると少々むず痒い。これからは坂田家と呼んでくれや」

「貴様ふざけているのか!!」

 キリトの新たな仲間と察するも、銀時は坂田家と称し冗談を飛ばしている。軽口を叩く銀時に、クロスギーツのペースは段々と崩れ始めていた。

「ホワチャー!」

 さらに銀時に代わって、今度は神楽が傘を使って交戦する。

「よくもキッリ―とアッスーに酷いことさせたナ! この落とし前は、フライドチキンの皮十年分で許してやるヨロシ!」

「って、どんなおねだりだ! そもそも用意出来ねぇよ!」

「うるせぇ。とっとと持って来いよ」

〈ボギィ〉

「ギャァァァ!」

 銀時に続き冗談を飛ばす神楽に、怒りを覚えてツッコミを繰り出すクロスギーツ。そんな軽口を真に受けることなく剣を振りかざすも、そこで生まれた隙に神楽は背後から這いよって、彼の人差し指を力いっぱい曲げる。初めて体験する夜兎の馬鹿力に、クロスギーツは成す術くも無く翻弄されてしまう。

「はぁぁ!」

 と人差し指を折られて痛がっているところに新八が乱入。容赦のない木刀による攻撃を次々と繰り出していく。クロスギーツは瞬時に攻撃を予測し、両腕でそれを防いでいた。

「ただの人間風情が……俺様に逆らうな!!」

「人間……そんな生易しいものじゃないですよ。僕達は侍だ! 一旦守ると決めたものは、何が何でも守り通す! アナタにとっては最大の天敵かもしれませんけどね……!」

 クロスギーツのハッタリにも一切怯まない新八。侍として信念を燃やし、絶対にキリト達を守り抜くことを決意している。

 銀時、神楽、新八の自分らしい攻撃の数々を目にして、キリトやアスナらの雰囲気も一変。普段と変わらぬ彼らの飄々とした姿勢に、むしろ安心感を覚えている。

「ふっ……いつもの銀さん達だ」

「いつにも増して、頼りがいがあるわね……」

 クロスギーツと戦う彼らを見て二人は思っていた。自分達はこの世界で、一番頼りになる人間と幸運にも巡り合えていたことを。彼らとならば、この困難も乗り越えられると確信している。その表情もどこか余裕ができ始めていた。

 一方で万事屋のペースにより、思うように攻撃が出来ないクロスギーツ。たちまち彼は劣勢へと追い込まれてしまう。

「こうなったら……!」

〈ハイパーブーストビクトリー!!〉

 そこで彼は、またしてもベルトを操作し、相手の武器を強制的に奪う能力を発動していた。

「「「はぁぁぁ!!」」」

 勢いよく突進する三人と一匹だったが、

「何!?」

「武器が!?」

瞬時に手に持っていた武器が消失してしまう。キリトの長剣や聖剣、アスナのレイピアと同様に、黒い霧に覆われてクロスギーツの手に渡ってしまった。

「ハハハ! 何が侍だ! 剣の無い侍なんてただの……」

 武器の強奪に成功し、愉悦感に浸って高笑いするクロスギーツだったが……

「「「ハァァァ!!」」」

「ワフフ!!」

「ぶふぉぉぉ!!」

彼らは武器を奪われてもまったく動じていない。皆蹴りの姿勢を構えて、三人揃って飛び蹴りをクロスギーツに食らわせている。さらには定春も勢いよく突進し、クロスギーツを近くの木の幹まで吹き飛ばしてしまった。

「痛……何しやがるんだ! お前ら!!」

 不意打ちを食らって逆切れしているが、対する銀時らは強気にも相手を小馬鹿にするような姿勢でクロスギーツを威勢よく煽っていく。

「それはこっちのセリフだ。俺達にはそんな姑息な手、通用しないんだよ!」

「残念でした! 別に武器が無くたって、私は問題ないアル~! プププ! お前バカアルナ!!」

「まだまだ銀魂力が足りないですね、アンタ」

「ワフフ!!」

「こいつら……! そもそも銀魂力ってなんだ!!」

 銀時、神楽、新八、定春と、揃ってにやけ顔のまま、クロスギーツを自分なりに挑発している。彼らのペースを上手いこと掴めずに、クロスギーツはただただ終始振り回されているだけであった。

 とそこに、戦いの様子を見ていたキリトとアスナが、銀時らの元に駆けつけている。

「銀さん! みんな! 大丈夫か!?」

「あぁ、平気だ。ちょっとばっかり武器を奪われちまったがな」

「でも大丈夫です。すぐに取り返しますから!」

 武器を奪われてもなお悲壮感を漂わせずに、前向きに捉えている三人。事前にキリトらから情報を知った上での行動かと思われるが、それでも全力で前に進む行動力と、自分らしさを忘れない遊び心を目にして、キリトとアスナは無自覚にも彼らから元気を貰っていた。

 追い風のように自分達を鼓舞する万事屋の面々だったが……対するクロスギーツは、現実に突きつけるような小言で、銀時らを再度嘲笑っていく。

「ハハ! 笑わせるぜ! どうやって取り返すんだ? こっちにはダークライダーの力があるんだ! 俺が変身している限り、お前達に勝ち目はないんだよぉぉ! 武器の無い人間なんて、ただの弱者なんだよ!!」

 武器の無い彼らを弱者と称し、依然として自分がこの勝負の勝者と決めつけている。圧倒的なダークライダーの力を有している上での自信であり、その考えに一切の揺らぎはない。

 自分でも可笑しく感じて大いに笑っていたクロスギーツだったが……そんな彼の考えを、銀時は真っ向から否定していく。

「言いたいことはそれだけか?」

「あぁ?」

「もう言い終わったんだな、負け犬」

「はぁ!? 俺が負け犬!?」

 銀時は面倒くさそうな表情を浮かべながら、クロスギーツをさり気なく煽っている。その直接的な一言が心に刺さり、彼の余裕は途端に無くなっていた。

 一方で銀時は、凛とした表情へと移り変わり、金本ことクロスギーツに向かってある話を話していく。

「耳の穴かっぽじってよぉく聞きやがれ! いいか? 人の持つ弱さってのは、決して変えられないことは無いんだよ! 誰だって最初から弱いなんて当たり前だ……でもその弱さに抗い、変えられる強さは誰にだってあるんだよ! テメェはその弱さから逃げ、勝手に諦め、勝手に暴走している……ただの負け犬だ!」

 銀時が話したのは、人の持つ弱さと強さについて。誰しもが持っている自分を変える力を例に挙げて、困難を乗り越える力と知恵があると説いている。そして金本ことクロスギーツを弱いままの人間と断言し、彼の強さに対するスタンスを直接的に否定していた。銀時にとっては、強大な力をただ闇雲に使う弱い人間と判断している。

 銀時の熱くも大切なメッセージに触れていき、新八、神楽、定春、キリト、アスナも密かに共感していた。

「今の言葉……どこかで」

 その一方でキリトは、銀時のさっきの言葉にどこか既視感を覚えている。自分もどこかでその言葉を聞いたはずなのだが、肝心な記憶を思い出せずにいたのだ。

「はぁ? 誰の言葉だ?」

「ふっ、俺の先生の言葉だ」

「先生……!?」

 しかし、銀時がクロスギーツに返答した言葉で、彼の脳裏にある思い出が思い起こされていく。

(人が誰しも持っている弱さは、決して変えられないという事はありません。抗って変わろうとする強さも、人は誰だって持っているのです)

 そう。それは松陽先生の教えであった。キリトが以前、夢の世界で出会った寺子屋の先生。松陽の導きもあり、夢の世界にいたもう一人の気弱な自分とも上手く接することが出来たのである。

 以前に松陽が説いてくれた教えと、先ほど銀時が語ったメッセージ。銀時自身が先生と称していることから、キリトの脳裏にはある繋がりを瞬時に察していた。

(松陽先生の言葉……まさか銀さんの言う先生って!)

 そう。銀時と松陽の繋がりである。以前に訳があり聞けなかったことが、今この場で点と点で繋がろうとしていた。彼にとっては、銀時と松陽の姿が重なっている。

 驚嘆とした表情を浮かべるキリトに対し、銀時はキリトの察しに気付くことなく、クロスギーツへの説教を続けていた。

「剣が無いなら、拳で戦ってやる……拳が無いなら、牙でてめぇをかみ殺してやる……テメェのチンケな術で、俺が! キリトが! アスナが! こいつらが! この程度で折れるかよ!」

 強がりでも無い、芯のある一言を言いきっている。クロスギーツがどんな手を使おうと、どんなに武器を奪われようと、自分や仲間の力を信じて、戦い続けることを彼は宣言していたのだ。

 そんな銀時の強い信念に共感して、新八や神楽、定春も彼に賛同していく。

「銀さんの言う通りです。僕らはこの程度じゃ、絶対に諦めませんよ!」

「むしろいいハンデネ! ダークライダーの力で、現実逃避するボンクラに負けるはずがないアル!」

「ワン!」

 彼らも思っていたことを、そのまま吐露していたのだ。心強い万事屋の熱い言葉に触れていき、キリトやアスナも段々と自分の自信を取り戻していく。

「みんな……ありがとう。そうだよな……あんな奴に俺達が負けてたまるか!」

「万事屋の持つ本当の強さを、アナタに見せつけてやるわ!」

 どんなことが起きようとも挫けない意思を再度二人も決意している。

 傍から見れば劣勢にも関わらず、諦めずに戦うことを続ける万事屋の五人と一匹。卑劣な殺人者に負けることなく、その強固な意志と団結力をクロスギーツに見せつけていく。彼にとっては何一つ面白くない光景ではあるが……。

「調子に乗りやがって!! どんなに取り繕うが、ダークライダーの力の前には無力だぞ!」

 とクロスギーツは雄たけびを上げながら、手にしたギーツバスターXとXレイジングソードを交差し、銀時らに向かって黒い衝撃波を飛ばしていた……ちょうどその時だった。

〈ヒュ!〉

 彼らの目の前を謎の物体が現れ、クロスギーツから放たれた衝撃波を全て防ぎきっている。

「何!?」

「あれは……」

 突然の出来事に困惑し、理解が追い付かないクロスギーツ。だがしかし、銀時らはすぐにその物体の正体を見破っていた。

「アルヴドライバー!?」

「なんでここに……?」

 そう。その正体はアルヴドライバー。かつて自分達の窮地を救ったアイテムが、何故また現れたのだろうか……。

 

 そしてここから、また新しい伝説が始まろうとしている……!




刀唱時代篇ルール

・リミテッドゼロワンドライバーとナイトプログライズキーを使用することで、後沢鋭二は仮面ライダーノーチラスへと変身できる。

 これにて今年の剣魂は投稿収めです! 

 三月の復帰からここまで応援して頂き、大変ありがとうございます! 無事に描きたかったことが描けて、こちらとして大満足です!

 まずは今回の刀唱時代篇の振り返り。
 ユナが下した結論は、自らを破壊することでした。サイコギルドの野望実現を妨害する為、エイジをこれ以上危険に晒さない為にした苦渋の決断であります。剣魂として別れはあれど、誰かを失う展開は初めてではないでしょうか。
 そしてエイジもユナの言葉を糧に、自分の力を信じてみることに。その結果が今作オリジナルの仮面ライダーノーチラスへと変身! 本当はアニメ版のアリシゼーション編と同様に、SAO時代のアバターに変身する案もありましたが、展開としてはエイジが自分を信じ、借り物ではない自分のオリジナル戦士になる方が性に合っていると思い、こちらを採用致しました。そもそもエイジが本編含めて不幸な描写な損な立ち回りが多いと思っているので、これくらい優遇しても罰は当たらないと思います。

 なお仮面ライダーノーチラスは、アンダースーツにゼロワン(ヘルライジングホッパー)の流用。アーマー部分は新規造形。マスクはゼロスリーのものを改造。そして赤いゼロワンドライバーは、中国限定で販売された色違いバージョンをモデルにしております。

 一方で金本ことジョニーブラックも、エイジと同じくサイコギルドに利用される予定の捨て駒です。彼はシャドームーンの甘い誘いに乗っかり、すんなりと言うことを信じてしまいました。
 さらにはキリトらの今後を本人達の前で口走る始末。なおこの行動こそが、サイコギルド側にとっては大変都合の良い展開なのです。キリトは自身の未来とユージオ、アリスのことを。アスナはステイシアのことを知ってしまいます。
 そんな金本が変身するダークライダーはクロスギーツ! 黒く二刀流で神殺しの異名を持つことから、彼にぴったりと思いこちらのライダーを採用致しました。なおハイパーブーストタイムで、相手の武器を奪う能力は、今作のオリジナル設定となっております。
 クロスギーツに翻弄され窮地のキリト達を救ったのは、もちろん銀時ら万事屋の面々! 銀さんの言った「てんめぇ……ウチの従業員に何をしてやがる!」は、本章の中でも特に好きなセリフです! 
 金本へ銀さんなりの説教を入れる中で、キリトはかつて夢の中で出会った松陽先生の言葉を思い出します。そうです。ここでキリトは、銀さんと松陽先生の繋がりを悟ります! 前回はちょうどいいタイミングでトラックが来て、真相を確かめる前に有耶無耶となっていたので、ここで伏線回収となります。

 ということで、今年はなんとお知らせやミニコーナーを含めつつ、毎週投稿を達成できた年となりました!!
 こちらとしても剣魂をどうにか完結させたい思いで再開しましたが、やっぱり文字数が多くなるにつれて大変になりますね。皆さんのコメントも適宜拝見して、それが自分としても励みになっております。ここまで応援してくださり、ありがとうございました。そして、来年も引き続き投稿を続けていきますので、どうか宜しくお願い致します。

 さて来年最初の投稿は、一週目は特別企画と今回時間の都合で描けなかった刀唱時代篇七の続きから。前例と同じで延長戦扱いです笑 その時に刀唱時代篇八の登場キャラクターと予告を上げます。二週目は刀唱時代篇の続きとなります。
 後はコメント返信も年始になるかもしれません。ご了承ください。
 では、よいお年を!!
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